Round 12

Posted in Event Coverage on February 28, 2009

By Daisuke Kawasaki

中村 修平(大阪) vs. 藤本 太一(東京)

中村 修平LSVことLuis Scott-Vargas(アメリカ)が11連勝と、無双っぷりを見せつけトップ8入賞をダントツのスピードで確定させた一方で、LSV超特急によって1敗プレイヤーが激減し、のこり7つの席を争う戦いは混沌としてきた。

さて、そんなトップ8争いの中から、日本人対決がアリーナで行われることとなった。

まずは、2008年PoYとして、そして「達観した審美眼」としてしられる中村 修平(大阪)。

この時点でなおも2敗と、このマッチに勝利すればトップ8は目前というラインで奮戦する中村。各シーズンに1回限定で使用できる「プロツアートップ8入賞チケット」をウィザーズから支給されていると言われるほどに安定したトップ8入賞を見せる中村ではあるが、意外なことに日本でのトップ8入賞経験はない。

中村 「今年のチケットはぜひとも京都で使いたいですわ」

そんな中村の使用デックは赤青スワン。もちろん、中村のデックと言えばおなじみの渡辺 雄也(神奈川)のチューンによるタイプだ。

渡辺と中村の関係と言えば、渡辺を中村のPOY獲得の陰の立て役者と言ってもいいほどの盟友関係。しかし、そんな渡辺ですら

渡辺 「ナックさん(中村)でもLSVは止められなそうですよね」

というんだから、今大会でのLSVのすさまじさがわかるだろう。しかし、LSVに対抗できる日本人プレイヤーを挙げてくれという質問に渡辺はこう答えた。

渡辺 「...体格だけならデブががんばってくれるかもしれません」

紹介しよう!中村の対戦相手こそ「デブ」こと藤本 太一(東京)である!

初参加のプロツアーにもかかわらず、2敗1分という、こちらも十二分にトップ8を狙えるラインにいるのだ。

初日全勝の山本 明聖(和歌山)といい、「新潟の星」棚橋 雅康(新潟)といい、プロツアー初参加の日本人プレイヤーの健闘は、PT京都中盤戦におけるメイントピックとして検討してよいレベルだろう。

藤本の使用しているデックは、緑黒エルフ、というか、緑黒「ロクソドン」エルフ。

昨日のデックテックトピックとして取り上げた若山 史郎(東京)の使用する「ロクソドン」にインスパイアされて構築された骨太なビートダウンだ。

紹介したふたつのアーキタイプのうち、青白GAPPOは文字通りプレイヤーたちにテロを起こしただけにとどまったが、こちらはインスパイアされた藤本のみならず、オリジナルを使用する若山もいまだ3敗とトップ8を狙える位置で戦っていることを考えれば、本物といえそうだ。

圧倒的に不利なマッチアップといっていいこの対戦。

藤本がそのデックパワーをもって中村を圧殺するのか、それとも中村がプロプレイヤーの壁の厚さを藤本に見せつけるのか。

Game 1

R12Fujimoto.jpg
Caption: 藤本 太一

藤本 太一藤本の1ターン目《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》からの《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》という展開に対して、土地を置くのみでターンを返す中村。

3マナ残している中村に対して、藤本は《台所の嫌がらせ屋》でアタックしてからの《萎れ葉のしもべ/Wilt-Leaf Liege》キャスト。中村はターン終了時に《羽毛覆い/Plumeveil》をキャストする。

さらに《貴族の教主/Noble Hierarch》が追加されると、《台所の嫌がらせ屋》はアタック時に6/5となり《羽毛覆い》では押さえられない。

中村は、2体目の《羽毛覆い》をキャストしつつ、《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》で必死に回答を求めるが、藤本の骨太な猛攻を前に残りライフは2。

《羽毛覆い》と《萎れ葉のしもべ》を相打ちさせた中村は《紅蓮地獄/Pyroclasm》で場のクリーチャーを一掃。しかし、藤本の場には2枚の《台所の嫌がらせ屋》がある。

中村は手札に《火葬/Incinerate》を持っているため、《羽毛覆い》とのブロックでこれらを排除するプランだったのだが、ここで藤本のトップデックが《思考囲い》。

これにスタックするためにはアタック前に《火葬》を打たなければならなくなったため、藤本の《台所の嫌がらせ屋》が生き残ることとなってしまう。

藤本は、《思考囲い》の後に《護民官の道探し/Civic Wayfinder》をキャスト、これに対する対抗策を持たなかった中村は、土地を片付けた。

藤本 1-0 中村

Game 2

中村と藤本の一戦先手の中村はマリガンごの手札は、藤本の2ターン目《思考囲い》によって公開される。

その手札は、土地と、2枚の《火山の流弾/Volcanic Fallout》に《連絡/Tidings》。《連絡》をディスカードさせた藤本は、1ターン目にキャストしていた《貴族の教主》でアタックする。

続く藤本のアップキープに、《貴族の教主》を排除するために《火山の流弾》を使用するか小考するが、結果スルー。これによって4マナ域にたどり着いた藤本は《野生語りのガラク》をキャスト、土地をアンタップさせガラクの忠誠カウンターを《火葬》の射程からはずすと、2枚目の《思考囲い》をキャストする。

これにスタックで《羽毛覆い》をキャストし、代わりに《火山の流弾》を2枚のうち1枚失うこととなったが、ここでトップデックが《ブリン・アーゴルの白鳥/Swans of Bryn Argoll》。

これを《野生語りのガラク》の能力で加速したマナによって打ち込まれる《不敬の命令/Profane Command》で除去する藤本。対して中村はドローゴー。

藤本は、このマッチアップのキーとも言える《萎れ葉のしもべ》をキャストするのだが、中村もトップが強く、《砕けた野望》でカウンター。

しかし《野生語りのガラク》から生み出される3/3トークンに、《レンの地の克服者/Wren’s Run Vanquisher》と、タフネス3クリーチャー連打と攻撃の手をゆるめない。

《野生語りのガラク》の《踏み荒らし/Overrun》能力こそ《謎めいた命令/Cryptic Command》で対処されるものの、ここで中村がマナをタップした隙に藤本は2枚目の《野生語りのガラク》を通す。

中村は《火山の流弾》と《紅蓮地獄》の合わせ技で一度は場を一掃するのだが、相変わらず生み出され続ける3/3トークンと《萎れ葉のしもべ》を前にしては、もはや手が足りないのであった。

藤本 2-0 中村

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