Round 5

Posted in Event Coverage on February 27, 2009

By Daisuke Kawasaki

八十岡 翔太(東京) VS Marcio Carvalho(ポルトガル)

八十岡 翔太昨年、中村 修平(大阪)が念願のPlayer of The Yearを獲得したことで、ついに日本人のPoY獲得者が4人となった。

今なお、世界中をまわり続け、国際的な評価の高い中村と、齋藤 友晴(東京)。

そして、2005年のPlayer of The Yearであり、世界中のマジックプレイヤーに愛される津村 健志(広島)。

この3人のプレイヤーに比べると、2006年PoYである八十岡 翔太(東京)の国際的な認知度は明らかに低いように感じられる。

2006年こそ、PTチャンピオンに輝いたものの、チームタイトルであり、八十岡自身の個人タイトルが無いこと、そして2007年・2008年においての成績が少し地味だったせいか、強いインパクトを与えられていないのだろう。

むしろ、昨年は、国内ですら九十岡(クソオカ)や土地岡などといったニックネームをつけられるほどの扱いだったのだ。

しかし、筆者としては、数多くいる日本のプレイヤーの中から「スタンダードウォッチング」という企画のパートナーとして八十岡を選択したくらいに、八十岡というプレイヤーの実力を信頼している。

たしかにここ2年間の八十岡の成績は十分とは言えなかったかもしれない。

だが、大きく環境の変化したこのプロツアー京都での八十岡は、何か大きなことをやってくれるのではないかという予感がある。

そして、実際にスタンダードラウンドを全勝し、ドラフトに突入したというのだから、その初戦を筆者がレポートしないわけにはいかないだろう。ましてや、アリーナに呼び出されたのであれば、なおさらだ。

対戦相手は、Marcio Carvalho(ポルトガル)。2005年の世界選手権準々決勝での浅原の対戦相手である。

Game 1

先手はCarvalho。

八十岡は《ヴィティアのとげ刺し/Vithian Stinger》とプロテクション緑の《ゾンビの異国者/Zombie Outlander》で序盤を優勢に進めるのだが、中盤以降に、一気に細かいアドバンテージを無視するような盤面の優位を確立してしまうのが、この環境のナヤという断片。

八十岡もなんとか《アンデッドのレオトー/Undead Leotau》を追加することで、パワーバランスを維持しようとするのだが、《猛きセロドン/Bull Cerodon》、そして《炎破のドラゴン/Flameblast Dragon》と展開されてしまうと、一気にライフを削りきられてしまったのだった。

圧倒するCalvalhoのゲーム。

Calvalho 1-0 八十岡

マルシオ・カルバルホGame 2

先手の八十岡は《潮の虚ろの大梟/Tidehollow Strix》を2ターン目にキャスト、そして3ターン目にも《最前線の賢者/Frontline Sage》をキャストと軽快な展開を見せ、《潮の虚ろの大梟》でアタックするのだが、これは《クァーサルの伏兵/Qasali Ambusher》によって阻まれてしまう。

そして、八十岡の続く《カターリの金切り声上げ/Kathari Screecher》も《クァーサルの伏兵》で押さえ込むCalvalho。

だが、八十岡は《淀み水の精霊/Brackwater Elemental》で《風切るイグアナール/Hissing Iguanar》を相打ちにとると、《ゾンビの異国者/Zombie Outlander》と《アンデッドのレオトー》で地上を押さえ込み、《ヴィティアのとげ刺し/Vithian Stinger》と蘇生クリーチャーによる攻撃でCalvalhoのライフをじわじわと削っていく。

Calvalhoも《猛きセロドン》や《野生のレオトー/Wild Leotau》で盤面を構築しようとするのだが、しかし、《最前線の賢者/Frontline Sage》で毎ターン2枚引いて1枚捨てる状態を維持し続ける八十岡にカードのクオリティで追いつけない。

もともとのデッキのカードクオリティのおかげで、なんとか追いつくかというところで八十岡は《ヴィスの吸収/Absorb Vis》でゲームを決めたのだった。

震撼する八十岡のゲーム。

Calvalho 1-1 八十岡

Game 3

 

Grixis Slavedriver

八十岡は2ターン目に再び《潮の虚ろの大梟》をキャストすると、Calvalhoが3ターン目にキャストした《風切るイグアナール》を《水膨れ虫/Blister Beetle》で除去し、4ターン目には《ヴィティアのとげ刺し》を追加と、一見好調な展開。

しかし、この間にCalvalhoも《鼓声狩人/Drumhunter》と《洞窟のソクター/Cavern Thoctar》によってドローエンジンを完成させてしまう。

八十岡は、《最前線の賢者》をキャストし、《潮の虚ろの大梟》でCalvalhoのライフを削りつつ、《洞窟のソクター》を《水膨れ虫》でチャンプアタックし、複雑なライフレースにゲームを持ち込む。

これに対してCalvalhoは《野生のレオトー》をさらに追加することで、一気にゲームを決めてしまうプラン。八十岡は《骸骨化/Skeletonize》で《鼓声狩人》を除去し、トークンの再生コストとして黒マナを残しつつターンを渡すのだが、このトークンは《破門/Excommunicate》で空虚の彼方へと送り込まれる。

こうして一気にライフを削りにかかるCalvalhoの前に立ちはだかるのが、《グリクシスの奴隷使い/Grixis Slavedriver》。

これによって、盤面の消耗戦を行いながらCalvalhoのライフを削っていった八十岡。5連勝目前か、と思いきや、Calvalhoがキャストしたのは《ナカティルの狩り群れ/Nacatl Hunt-Pride》。

ある程度、八十岡のブロック状況を自由にコントロールできるこのクリーチャーの登場で、一気に盤面は複雑化した。

しかし、複雑な盤面のゲームこそ、八十岡のホームグラウンドなのだった。

Calvalho 1-2 八十岡

八十岡 「今回は調整してきたからね」

今回は?

とも思うが、珍しく成績を残している時くらいは、八十岡節も笑って受け流しておこうと思う。

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