命令の出し方

更新日 Reconstructed on 9月 11, 2012

By Gavin Verhey

When Gavin Verhey was eleven, he dreamt of a job making Magic cards—and now as a Magic designer, he's living his dream! Gavin has been writing about Magic since 2005.

 今日のプレビューカードはかつて禁止されたカードと、一般的な多色カードを半分ずつ組み合わせたものだ。一連になった2つの効果は、コンボのための盤上のあらゆる準備を整えたり、対戦相手を押しつぶすことを保証してくれたりする。さらに、実に安いコストで、ゲームに大きなインパクトを与えることができる呪文をとても速く唱えることができる。

 うまく機能しないわけがないね。

 ゴルガリの死者の王、ジャラドは、彼や彼のアンデッド仲間の存在を確認することを好む。ゴルガリのメンバーに何をするか語るとき、彼らは傾聴する―彼らが生きているか死んでいるかに関わらず。

 今こそジャラドの能力をタップし、彼の軍団を指揮するときだ。ジャラドの召喚をあなたのクリーチャーの頭へたたき込む時なのだ!

Jarad's Orders

 そう、あなたが読んだままだ。そこには「または」と書かれていない。対戦相手がどちらがどこに行くかを決めることはできない。見つけられるクリーチャーに制約はない。手札に入れる凄まじいクリーチャーカードと、墓地に忍ばせるクリーチャーカードを探し、同時に対戦相手へとけしかけて大惨事を引き起こさせるのだ。

 あなたはすぐに《擬態の原形質》統率者デッキに思いをはせることだろう。そう、こいつはもってこいだ。他にはレガシーで《霊体の先達》と《グリセルブランド》を持ってくることを夢見たり。どちらも試してみる価値は十分にある。だが、スタンダードで何ができるのか?

 うん、〈ゴルガリの死者の王、ジャラド〉を探し、墓地に直接放り込むのは悪くないスタートだ…そして、それは始まりに過ぎない。

 だが、ちょっと飛ばしすぎた。さぁ、今日いじっていくデッキを見て行こう。我々が今日さわるのはLuke Paulsenのゴルガリデッキだ!

Luke Paulsenの植物&ゾンビ


戦闘プラン

 ゴルガリは墓地を愛していて、イニストラードのいくつかのカードと混ぜ合わせるととても心地がいい。このデッキは忌まわしい回収、ジャラドと連携して、《裂け木の恐怖》や《骨塚のワーム》のようなカードを使うことで、ゴルガリの墓地戦略とイニストラードブロックの墓地に焦点を当てたところを見事に交差させ、相乗効果を生み出し、アドバンテージをとる。

Grisly SalvageJarad, Golgari Lich Lord

 このデッキは安定して2ターン目に《根囲い》か〈忌まわしい回収〉で準備し、3ターン目に恐ろしいサイズの《裂け木の恐怖》へとつなぐ。もし、4ターン目にジャラドが降臨すれば、対戦相手は直ちに窮地に陥る――特に、あなたが既に効果的なカードを墓地に削り落としていれば!

 対戦相手のクロックを上回るために、特にイニストラードの墓地に着目したクリーチャーたちと一緒だとジャラドのライフ喪失能力がいかんなく発揮される。 《骨塚のワーム》、《グール樹》、《裂け木の恐怖》を1回生け贄に捧げるだけで対戦相手へ十分な打撃を与えることができるのだ!

 〈ジャラドの命令〉はデッキに何をもたらすのか? まずひとつには、一貫性を保証する。長期戦においては追加のガソリンを提供し、短期戦では初期の準備に信頼性を与える。そしてそれによりデッキにサーチするべき場面に合ったカードをその道具箱へと入れることができる。

デッキ分析

 では、このデッキについてそれぞれ〈ジャラドの命令〉と他のカードがどのように適しているのかを考察して行ってみよう。

裂け木の恐怖

 《裂け木の恐怖》はデッキの根本的なエンジンの部分であり、できるだけ多くの枚数を引きたい。それらはすべてこのデッキで大きくするもので、それらは《墓所這い》、ジャラド、屑肉の刻み獣といった、墓地から使うことができるカードを掘りやすくする。加えて、それ自身も非常に大きくなる。間違いなく4枚全部デッキに入れておくべきだ。

屑肉の刻み獣

 このラヴニカへの回帰の追加により活用で新しいアドバンテージの取り方を獲得する――卓上にあるのと同等の。対戦相手は常に速攻により3点のダメージが与えられるということを毎ターン意識しなければならず、長期戦でもあなたのクリーチャーを対戦相手のクリーチャーより大きくできることを考えれば、ライブラリーを削っても使える活用能力は十分コストが安い。これも新たに4枚入れたいカードだ。

墓所這い

 《墓所這い》はこのデッキの中でも異色だ。一方で、引いたからと言って興奮するものでもない。このデッキは大打撃を与えやすく、ブロックもできない不規則な2/1は興奮には値しない。おそらく〈滑り頭〉などに比べればましなのだろうが、他のクリーチャーサイズを縮めてしまうので、あなたの墓地からそれを取り出すことが常に正しいかは明らかではない。

 また一方で、それらを墓地へと削り落とすことはあなたに長期戦用に多くのリソースをもたらすこととなり、そして、あなたはピンチの時にいつでもジャラドの命令を使うことができる。わたしは4枚ではなく2、3枚を推奨する。序盤でこれを引きすぎることはエンジンを出すのに大きな障害となるからだ。

グール樹

 《グール樹》はこのデッキに非常に合っている。一握のマナで10/10が手に入るだけでなく、ジャラドから繋げることによって、対戦相手に思いもよらない10点のダメージを与えられるからだ! だがそれらはあなたのエンジンを探すためには役立たないし、唱えるには重いので4枚欲しいとは思わない。ゲームの終盤で、《骨塚のワーム》と《裂け木の恐怖》は非常に役立つので、ここは余裕を持たせたい。私は2枚、それかまたは3枚がいいと思う。

骨塚のワーム

 この系統のデッキにおいては、《骨塚のワーム》はしばしば《タルモゴイフ》級のカード――時としてそれ以上になる。それは序盤のターンの内に4か5程度に急速に大きくなり殴る(または防ぐ)。あなたがエンジンを準備できてない間、4枚を2マナでプレイできればとても良いと思う。

Lotleth Troll

 このトロールはラヴニカへの回帰の新しいカードでとってもエキサイティングなものだ――そして、実に強力だ。それは《墓所這い》を伴い、暴力的なスタートを切ることができる。しかしながら、これはデッキのためになるとは思っていない。一方で、あなたが十分な土地とジャラドがいてトロールを使うのなら、ハイパーコンボで対戦相手にとどめを刺すことができるし、ほとんどの場合《墓所這い》のためにクリーチャーを捨てたくはない。 〈ロッテスのトロール〉はその強力さを他で発揮するべきで、このデッキにおいてはあまり魅力が感じられない。

Jarad, Golgari Lich Lord

 ジャラドについてはちょうど絶妙なバランスだ。まず一方、この手のデッキでは彼は途方もなく強力になる。とてつもなく大きいサイズに育ち、ブロッカーとしての役割を終えたクリーチャーを投げることで非常に価値がある。そして他方、彼が伝説でいつでも無駄なドローを活用しながら墓地から呼び戻せる。しばしばジャラドの命令で彼を墓地に入れることはあるだろうが、普通に引きたくはないだろう。

 彼は非常に優秀だが、チューターの能力を考えれば2枚だけでいい。


 だが、最終的にそう多くない8枚のクリーチャーでない呪文をデッキに入れるとすると、それらのカードはエンジンの燃料となるものか、ゲームプランをセットアップするようなものでないといけない。2ターン目の回収は、3ターン目の《裂け木の恐怖》の完璧な準備をし、カードそのものと土地のプレイと両方を約束する。〈ジャラドの命令〉の余地のためにいくつかのクリーチャーでない呪文を切るとするならば、それはこれらではない。

ヴェールのリリアナ

 リリアナはこのデッキに手軽で適している。彼女の撹乱、クリーチャーを殺す、そしてあなたに多くのクリーチャーがいれば攻撃する代わりに勝利の道を与える。それはこういったデッキでクリーチャーの高密度を保つには非常に重要だ。もし〈ジャラドの命令〉を加えるのであれば、他のクリーチャーでないものを見送る必要がある。

 この部分に除去を求めているのなら、その価値はないので〈突然の衰微〉をプレイするだろう。そのカードは非常に効率的で――詳細はマイクのこの記事で確認してくれ。(リンク先は英語)

怨恨

 ワーム、《グール樹》、ジャラドがトランプルを持っていればとても素敵だが、かといって《怨恨》がこのデッキで代えがたきものだとは思わない。われわれの仲間のためには様々な補助できる選択肢があり、クリーチャーを数えていく工程の中でそれらが役立つ。

カット分の置き換え

 切り捨てたカードの分、新たな追加がある。それがゴルガリ流だ。ここまでカードを切り詰めてきた枚数を数え、その分のカードを加えようと思う。

Jarad's Orders

 こいつはすごい。シナジーの塊だ。これが今回のプレビューカードだ。3枚使いたい――手札をこれで一杯にしたくはないが、比較的序盤に1枚あって欲しく、後半で引いたとしてもそこそこ使える。

東屋のエルフ

 《東屋のエルフ》は2つの重要な役割を持っている。1つ目は、デッキの速度を上げること。2ターン目の《裂け木の恐怖》や〈屑肉の刻み獣〉は、序盤から対戦相手にプレッシャーを与えることができ、対応する時間を強い、あなたが殺すための大きなクリーチャーを準備する時間を作る。2つ目は、デッキのクリーチャーが増やせるということだ。クリーチャーが高密度になれば、クリーチャーを最大化する手助けとなるので、《東屋のエルフ》により土地を減らすことが役立つ。

ボーラスの信奉者

 ガス欠だって? 《ボーラスの信奉者》ならその問題が解決できる! 5/5の《骨塚のワーム》を5点のライフと5枚のカードに換金するのは、あなたが運転席に座るよりもするべきことだ。この時間のために〈ジャラドの命令〉を使えば、それは固定のドローとなる。もしライブラリーから墓地に置かれてしまっても心は傷つかないので、1枚でいい。

コロズダのギルド魔道士

 このギルド魔道士は容易に2つのことができる。まずはじめに、パワーの小さい攻撃が通るトークン軍団を用意することができる。しばしば《深夜の出没》や《町民の結集》をあなたの前に立ちはだかっているのを見かけるが――それをこのギルド魔道士はこじ開けることができる。2つ目に、赤緑やそれに似たミッドレンジのデッキに対して時間を稼ぐことができる。1体のクリーチャーを何体かのトークンに換金すれば数ターンは凌げるだろう。

 命令が打てる必要な時にあなたが欲しいものが1つだとしても、自己掘削とフィルタリングができるので無駄にならないし、2つであれば適切な数だ。それは序盤に別の展開を与えるということとともに実に悪くない。

解放の樹

 もしあなたが〈コロズダのギルド魔道士〉を使用するなら、1枚の樹をプレイするだけでそれはすごいコンボだ! ほとんどの場合ではまったく引きたいと思わないだろうから、2枚ではなく1枚にしたい。しかしながら、1枚差しにするということは〈ジャラドの命令〉でチューターできるということだ。〈コロズダのギルド魔道士〉からつなげれば、これにより13体ものトークンが! どんなに多くの墓地対策を対戦相手が持っていようとも、あなたはいつもこのコンボでゲームを奪うことを試すことができるのだ。

ケッシグの檻破り

 このカードは一般的にかなり遅いが、探すには非常に価値ある1枚だ。もし長期戦になり、それを墓地に削り落とした場合、あなたはそれに命令することができる。この時点では、それは致命的だ。長期戦では、これの攻撃に対戦相手が生き延びるチャンスは、無重力空間でスフレを完璧に焼くことができるチャンスと同じくらいの低さだ。序盤で引きたくないので、1枚以上入れたくない。例え、削り落としてしまうとしてもだ。このデッキは非常にスペース的にタイトだが、私はより消耗戦となるマッチアップのサイドボードを考えたい。

 以上を踏まえて私が推奨するデッキリストはこれだ。

Gavin Verheyの掘削命令


 この手のデッキは非常に楽しい――巨大クリーチャーでぶん殴り、それを対戦相手の顔にぶん投げる、〈ジャラドの命令〉でいくつかの選択肢も存在する。どこからでも突如対戦相手を殺すことができる!

 注目すべきは、普段の私なら単一のカードを2枚にすることを嫌っているのだが、このデッキに関してはおいおいわかるだろう。1つは、〈忌まわしい回収〉はたくさんのカードの中から適した2枚差しのカードを簡単に見つけることが期待できる。2つ目にこのデッキは自身を頻繁に削るが、最初の1枚目を《根囲い》か《裂け木の恐怖》によって削られても残った2枚目を探すことができるのだ。

 この手のデッキは最初は非常に強力なアーキタイプだ――ほかのたくさんのカードがプレビューされるまでは。チャンネルをそのままで、このデッキをパワーアップできるような他のゴルガリのカードがお目見えするのを心待ちにしている。(編訳注:すべてのカードがカードギャラリーで公開されています。)

ゴルガリの死者の王、ジャラド》『デュエルデッキ:イゼット vs. ゴルガリ』版 アート:Svetlin Velinov

惜しくも選ばれなかったデッキたち

 残念ながら、〈ジャラドの命令〉にしっくりこなかったり、その他の理由で今回は採用を見合わさせてもらったデッキがたくさん掲載してある。新しいスタンダードへのインスピレーションを感じ取ってくれ!

Jeremy Bordtのジャンド・ケッシグ


Patrick Downeyのゴルガリ・ゾンビ


Alanのジャラド・リアニメイト


Diego Echalarの成長するゴルガリ


Miceの屍体屋ゴルガリ


Anonymousの解放の芸術家


(以下のデッキ募集部分は、原文・本日掲載分の記事から収録しております(訳文は次々週10月9日掲載予定です)。 この節の文責・編集 Yoshikawa)

デッキ構築は続いていく

 ラヴニカへの回帰によって多くのエキサイティングなデッキ構築が可能になる――今回の挑戦はそれを強調するものになる。素晴らしい多色の選択肢の海のまっただ中で、何枚かのカードが「僕を中心に構築して!」と特段に叫んでいる。これがどういうことかはお分かりだろう。医者に行って、カードの叫びが聞こえ続けると相談する必要がある。普通じゃないね。

 しかしひとたびすべてを理解したなら、このセットのお気に入りのカードを1枚選んで、それを中心にデッキ構築する時間だ!

フォーマット:来るべきスタンダード(イニストラード、闇の隆盛、アヴァシンの帰還、ラヴニカへの回帰、マジック2013)

デッキの制限:カードを1枚選び、それを中心に構築すること!

締め切り:10月2日(水)午前10時(日本時間)

すべてのデッキリストを英語で、こちらのリンクをクリックした先のフォームからメールでお送りください。

 単純なことだ。カードを1枚選んでそれを中心に構築しよう。〈天上の鎧〉デッキを試してみたい! いいだろう! 〈アゾールの雄弁家〉でゲームに勝利したくて仕方がない? 今回が試すいい機会だ! 〈市内捜査〉を花開かせるその方法をとうとう見つけた? ぜひ見てみたい!

 今週のデッキについて何か質問がある? 気軽にツイッターやフォーラムへの投稿で私にメッセージを送ってほしい!全部読みつくすよ。

Gavin Verhey / @GavinVerhey


(Tr. Shin'ichiro Tachibana / TSV testing)

@GavinVerhey


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