
10 勝 3 敗ライン。
確実にベスト 8 に入るにはここをふんばりたいところであるのは、お互いに同じことか。
初日全勝ながら、やはり二日目は苦戦をしいられてしまった黒田と、フランスの「ハットマン」ことNassifの対戦である。ちなみにNassifは今回のフランス勢の躍進をささえるTwelvePostデッキのデザイナーでもある。
Game 1
先手 Nassif のマリガン宣言からゲームがはじまる。
《雲上の座/Cloudpost》、《森/Forest》とプレイした状態から《森の占術/Sylvan Scrying》で更なる《雲上の座》を手にいれ、その後のドローによって 3 枚目の《雲上の座》にもアクセスし、マナ量という意味でNassifが大きくリードを奪った。
対する黒田は超大型クリーチャー偏重の Nassif 相手にとっておく必要はない、と言わんばかりに《とげの稲妻/Barbed Lightning》を本体に打ち込み、《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》を出してマナ確保。ThorenによってNassif のライフを削って行く算段であろう。
さて、大量のマナを手に入れた Nassif ではあったが、実は肝心の緑マナをまだ 1 枚しかもっていない。手には《歯と爪/Tooth and Nail》があるのにもどかしいだろうな、なんて思いながらこちらが見ていると、すぐさま、しっかり森をドロー。
嬉しそうにこの森をセットし、《歯と爪》を双呪でキャスト。
これによって、 Nassif の場には《白金の天使/Platinum Angel》と《ダークスティールの巨像/Darksteel Colossus》が光臨するのだった。
この「破壊されない」と書いてある 11/11 クリーチャーを目の当たりにし、制限時間 2 ターンを設定された黒田は《弧炎撒き》や《真面目な身代わり》をブロッカーにして一時耐えるが、あまりにも巨大な生物の前に、なす術を持たなかった。
黒田 0 - 1 Nassif
Game 2
今回の先手は黒田だが、 Nassif は先程と同じく《雲上の座》、森のセットから《森の占術》で更なる《雲上の座》を。
このままでは前回と同じパターンであるが、今回は違うぞと黒田、その《雲上の座》めがけて《溶鉄の雨/Molten Rain》を打ち下ろす。と、次ターン、Nassif はディスカードを開始。
Nassif の動きを止めた黒田は《弧炎撒き》を出し、そのまま殴りきったのであった。
黒田 1 - 1 Nassif
Game 3
スコアはイーブン。
先手は Nassif と言った所で、互いにマリガンを 1 回ずつ選択してゲーム開始。
またまた Nassif 、《雲上の座》→森→《森の占術》で《雲上の座》の必殺の流れ。
それを見事、黒田は《溶鉄の雨》でその勢いを止める事が出来たと思ったのだが…
続く Nassif のドローが 3 枚目の《雲上の座》。
その上、《刈り取りと種まき/Reap and Sow》で、最後の 1 枚である《雲上の座》を手に入れ、マナベースは十分確保した所で、《白金の天使/Platinum Angel》を手札から召喚。
Nassif の出鼻を完全に挫く事が出来た黒田だったが、あまりの Nassif のドローの強さに押され、それに合わせてこちらのドローの調子が良くない。
土地を多く引き、頼みの綱である《炉のドラゴン/Furnace Dragon》を期待していると、それをなんとか引き当てる黒田。
これでなんとか戦えそうだと言ったところで、 Nassif は《白金の天使》で攻撃を加えた後に《歯と爪》を双呪でキャスト。
《ダークスティールの巨像》と《映し身人形/Duplicant》も用意し、場に出したのは《ダークスティールの巨像》と《ヴィリジアンのシャーマン/Viridian Shaman》。
なんとこの《ヴィリジアンのシャーマン》が黒田の《耽溺のタリスマン/Talisman of Indulgence》を叩き割り、《炉のドラゴン/Furnace Dragon》を呼ぶ為のコストが無くなってしまったのだ。

Nassif の場には 17 点分のクリーチャーが用意され、黒田のライフは 16 。
次のターンに《炉のドラゴン》を呼ばれる可能性を引き下げた上で、もしも《炉のドラゴン》を出されても《映し身人形》で除去する 2 段構えで黒田に王手をかけたのだ!
次のターンを生き延びる為には、なんでもいいので火力を 1 枚引きさえすれば良いが、それでは結局解決にはならない。
《炉のドラゴン》を呼ぼうにも、山が 7 枚の状態では次に何を引いても解決策がなく、黒田は右手を差し出して敗北を認めた。
Final Result : 黒田 1 - 2 Nassif