限定構築と言えば、ローリーのお家芸。黒青でくみ上げた The Rats による PT 東京準優勝。黒コントロールによる PT 大阪での初日 6-1。限られたカードプールでの調整をさせたら、日本でトップクラスであるのは間違いない。
対する PETER SZIGETI は、色々と面白い経歴をもった喋り系プレイヤーだ。最も有名なエピソードは、PT 横浜での一件だろう。煮詰まりまくったゲームの最後の最後で《焼けつく肉体/Searing Flesh》を引き当てた PETER SZIGETI。喜びゲージはフルマックス。思わず勢いに身を一度カードを伏せて卓上に置いた後で、
「こんなんじゃ喜びが足りねぇ!」
そのカードを手に取ると、下品で申し訳ないが事実だから記すと、お尻にキスさせてから雄叫びと共に叩き付けるようにキャスト! キャッホー! この俺様のトップデッキで死にやがれ!!
ジャッジ「君、やりすぎ。」
哀れ、マッチ敗北の裁定を受けちゃったりする面白プレイヤーなのです。
Game 1
ローリーが赤単色バーン、PETER SZIGETI は赤緑コントロール。
だが、ゲームは全くそれと関係無い所で終了した。先手を取ったローリーは…
土地一枚。マリガン。
土地一枚。マリガン。
土地一枚。泣きながらキープ。
終劇。
やれた事は、二度の《火の玉/Fireball》で PETER SZIGETI のマイアを殺したのみ。
PETER SZIGETI「おいおい、火の玉デッキかよ。」
藤田 0 - PETER SZIGETI 1
Game 2
PETER SZIGETI は@赤緑タリスマンから《トロールの苦行者/Troll Ascetic》と一見順調な流れながらも、四枚目の土地を置けないでいる。対して藤田は、《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》からのスタート。
PETER SZIGETI は《ヴィリジアンのシャーマン/Viridian Shaman》で《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》を殺すが、Jens Thoren が作り出したこのカードは既に必要な仕事を終えていた。
藤田の場に《弧炎撒き/Arc-Slogger》が登場する。ここから先はこいつの独壇場だ。マナに困る PETER SZIGETI のマイアを、数少ないダメージソースである《ヴィリジアンのシャーマン/Viridian Shaman》を、その咆吼で次々と焦がしながら PETER SZIGETI の本体に激しく攻撃をかける。
更には、藤田の《爆破/Detonate》が土地を、《残響する破滅/Echoing Ruin》が二枚並んでしまったタリスマンを厳しく責め立てる。
PETER SZIGETI は、盤面と《弧炎撒き/Arc-Slogger》によって取り除かれた藤田のライブラリーを確認してから投了を宣言。
藤田 1 - PETER SZIGETI 1
Game 3
初手のマリガンに、またか、といった顔をした藤田。だが、二度目のハンドを見ると、顔でしかめ面、心でにんまり。
《山/Mountain》x2、《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel》《衝動のタリスマン/Talisman of Impulse》《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》《溶鉄の雨/Molten Rain》
PETER SZIGETI が動けずにいる間に、タリスマンから《溶鉄の雨/Molten Rain》、《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》。一方で場に赤マナソースしかない PETER SZIGETI はただそれを見守るだけだ。
更に二体目の《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》が登場し、《弧炎撒き/Arc-Slogger》までもが場に出ると…
真緑の手札をばらりと公開し、投了。
藤田 2 - PETER SZIGETI 1