
初日最終戦。
日本勢勝ち頭は安藤玲二。彼はすでに二日目進出ラインの 13point を獲得している(5-1)ため、明日を踏まえてここで Intentional Draw はしなかったのだった。
6-1 なるか?
Game 1
《リスのお喋り/Chatter of the Squirrel》、《墓所を歩くもの/Crypt Creeper》、《 Diligent Farmhand / 精励する農場労働者 》と序盤の大攻勢にでる Polin。
安藤も《セファリッドの物あさり/Cephalid Looter》から《不屈の部族/Tireless Tribe》、《天使の壁/Angelic Wall》とブロッカーを調達し、ライフ損失 10 というラインに何とか踏みとどまったのだった。
状況を膠着させたなら、もちろん緑黒の Polin より青白タッチ緑の安藤にこそ未来があるわけで、ここからは Flyer の連打となる。そう、相変わらず気合の一人ビンタを繰り返しながら《雲を追うエイヴン/Aven Cloudchaser》と《エイヴンの群れ/Aven Flock》を見事に引き当てて来たのだった。
Polin も《ゴリラのタイタン/Gorilla Titan》と《サディストの催眠術師/Sadistic Hypnotist》を召喚してきたものの、フライヤーでアタックしつつ《一瞬の平和/Moment's Peace》を使用し、ライフ差をイーブンの 10-10 にまで持ち込んだのだった。ただ、Polin が《苦悩/Afflict》で《マーフォークの物あさり/Merfolk Looter》を除去しつつ《飛びかかる虎/Springing Tiger》までを戦列に加えてきたために、安藤の進撃はストップした。
そして、Polin は思わせぶりなアタック。
明らかに制御可能な状況であったのだが、なぜか安藤は《ゴリラのタイタン/Gorilla Titan》をブロックしなかった。...もちろん、ブロックアサインの直後に安藤は正気に戻ったのだったが、通してしまったダメージと《病的な飢え/Morbid Hunger》とで安藤は残り 10 点のライフをあっという間に失ってしまったのだった。
「なんてミスだ...」
-安藤玲二
Polin Justin 1-1
Game 2
《リスのお喋り/Chatter of the Squirrel》連打から《ナントゥーコの信奉者/Nantuko Disciple》と並べた Polin。対する安藤はハンドの《カーターの怒り/Kirtar's Wrath》を効果的に活用するために《森林地帯のドルイド/Woodland Druid》と《秘教の盲信者/Mystic Zealot》でお茶を濁しつつ時間を稼ぐ。Polin が《Elephant Ambush/象の待ち伏せ》まで使ってきた段階で場をリセット。
ただ、Polin がトップデッキ《ゴリラのタイタン/Gorilla Titan》。
安藤はハンドに《一瞬の平和/Moment's Peace》が 2 枚あったために 2 体の《雲を追うエイヴン/Aven Cloudchaser》でビートダウンに走った。
そして、安藤も《ゴリラのタイタン/Gorilla Titan》を引き当てたことでこれらが相打ち、安藤優位となる。

Polin もここで《野生の犬/Wild Dogs》、《モルグの窃盗/Morgue Theft》した《ナントゥーコの信奉者/Nantuko Disciple》、フラッシュバックの《象の待ち伏せ/Elephant Ambush》と連打したのだが、安藤は《一瞬の平和/Moment's Peace》のマナを残したままの状態で《むら気な天使/Wayward Angel》!
残しておいた 2 マナがサックランドであったがために、Polin の《恐ろしい死/Ghastly Demise》を見事にスレッショルドを満たす形で回避できたのだった。
《一瞬の平和/Moment's Peace》フラッシュバックを残してあった、安藤がレアパワーを見せ付けた。
安藤 1-1
Game 3
安藤の気持ちが高ぶっているのがひしひしと伝わってくる。
せわしない動き、頬が赤くなっているのにひたすら一人ビンタ。
このマッチがどれだけ重要であるかを痛感しているからだろうか?
先攻は Polin。
またしても《リスのお喋り/Chatter of the Squirrel》スタートで、第 2 ターンにも《野生の犬/Wild Dogs》をトップデッキ。さらに《精励する農場労働者/Diligent Farmhand》、《 Springing Tiger / 飛びかかる虎 》と後続は続き、安藤が 4 ターン目に最初のクリーチャーである《飛びかかる虎/Springing Tiger》を引き当てた段階でライフを 7 点も削られてしまっていたのだった。
続く Polin のフルアタックで《飛びかかる虎/Springing Tiger》同士が相打ちをとったあと、安藤は待望のマナを揃えて《カーターの怒り/Kirtar's Wrath》!
マス・デストラクションの後も、」 Polin は《飛びかかる虎/Springing Tiger》、《リスのお喋り/Chatter of the Squirrel》と素早く戦線を再構築した。
そして、安藤はここで《玉虫色の天使/Iridescent Angel》を召喚し、取り囲む日本人ギャラリーも表情を明るくした。
安藤は続くターンにも《ひたむきな殉教者/Dedicated Martyr》、《雲を追うエイヴン/Aven Cloudchaser》、《不屈の部族/Tireless Tribe》と続け、ビートダウンを開始した。
さらに、安藤はここで《一瞬の平和/Moment's Peace》までを引き当ててきた。もはや勝利は確定的かとさえ思えたが、ライフトータルを先に 0 にされてしまったのは他ならぬ安藤玲二なのだった。一方、制空権をとった安藤に殴れ続けられながらも、フラッシュバックの《象の待ち伏せ/Elephant Ambush》などを連打して地上に軍勢を集結させていく Polin。

Polin は《不屈の部族/Tireless Tribe》を《恐ろしい死/Ghastly Demise》で、《雲を追うエイヴン/Aven Cloudchaser》を《総帥の願望/Patriarch's Desire》で除去し、...それでも安藤が《秘教の盲信者/Mystic Zealot》を展開しつつ《玉虫色の天使/Iridescent Angel》でのアタックを継続してきたに及んで、ついに決起した。
2 枚目の《総帥の願望/Patriarch's Desire》で《ひたむきな殉教者/Dedicated Martyr》を除去し。そしてフルアタック。
...安藤は唯一残された《秘教の盲信者/Mystic Zealot》で《飛びかかる虎/Springing Tiger》を機械的にブロックするしか出来ることが無い。
Justin Polin は墓地に《精励する農場労働者/Diligent Farmhand》が落ちていることを確認したうえで《筋力急伸/Muscle Burst》をキャストした。
そう、ピッタリだ。
かくて、安藤は対戦相手を 4 点にまで追い詰めておきながらも、トップデッキの嵐にしてやられたのだった。そもそも、《カーターの怒り/Kirtar's Wrath》を打たれたとは思えない凄まじいリカバリーを見せつけられたものである。
Justin Polin「Gomen-nasai」
安藤「(独白気味に)...一本目がすべてだったか...」
Final Result:Justin Polin 2-1 安藤玲二