ラウンド 7: www.shop-fireball.com vs. Team Outland 2002

Posted in Event Coverage on September 28, 2002

By Keita Mori

Team Outland 2002 vs. www.shop-fireball.comFireball
A:岡本尋(RG)
B:池田剛(UW)
C:信下淳(BG+u)

Outland 2002
A:Nicolai Herzog(BR)
B:Eivind Nitter(GU)
C:Lovre Crnobori(UW+r)

 見事、ロチェスター・ドラフトまで駒を進めたFireball。その彼らにとって決勝進出を狙う上での最初のハードルとなったのが二人の欧州王者に率いられたOutland 2002だ。

戦前にWise Wordでも紹介されていたとおり、彼らノルウェー勢はボストンに一人でも多くの仲間を送り込むことを目的としたチーム編成を行った。つまり、棘のある表現を使ってしまうなら、今回のノルウェー勢は「勝つためのメンバー構成ではない」とも言える。ともかく、その結果として Outland 2002 には国際的にほとんど無名といって過言ではない Lovre Crnobori が参加することとなったわけである。しかし、未知数の部分が多いことは事実ながらも、彼も熾烈な金曜日の競争を勝ち抜いてきた一人であるわけだから、決して侮ることはできないだろう。

■Rochester

 総括してしまうとOutland は迷走してしまった感が強い。

確かにNitter と Herzog には必勝の思いが強かっただろうが、それにしてもお互いの我が強すぎたのではないだろうか。結果として Nitter にかなり強い青緑のビートダウンデッキができたのだが、Nitter は自分の勝利を確実にするために Lovre にかなりのカットドラフトを強要していたし、仲間が要求したピックであっても Nitter が自分のデッキにそのカードを投入したい場合はすべてそれを譲らなかった。そのため、ジャッジメントにいたるまで Herzog と Lovre の色は二転三転していたものだった。

結局、彼らは Nitterが青緑のターボスレッショルド、Lovreが青白タッチ赤、Herzog が黒白タッチ青という構成となる。

...それとも、あれが彼らのスタイルということなのだろうか?

 ところで、一方の Fireball はバッチリ息があっている。岡本が得意の赤緑、池田も十八番の青白、信下もお得意の黒がらみ(黒緑タッチ青)とすんなりとおさまった。

 「尋さんは多分勝てるんだって。ただ、池田さんが Nitter でキツイから、オレががんばらないとダメって感じだね」

...と信下は語っているわけなのだが、はたして実際のマッチ運びも彼の予言どおりとなるのだった。

(左から)Nicolai Herzog , Eivind Nitter , Lovre Crnobori■Table A:
岡本尋 vs. Nicolai Herzog

Game 1

 リミテッドではともにビートダウンデッキを得意とし、コンチネンタルチャンピオンシップの王座を戴いたこともある強豪同士でもある。本来なら好勝負の期待できるカードであるわけだが、今回はワンサイド・ゲームそのものだった。デッキパワーが明らかに違いすぎたのと、その上 Herzog のドローが芳しくなかったためである。

 第一ターンの《日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla》からビートダウンをスタートした岡本は順調にアタッカー陣を展開し、《クローサの締めつけ蛇/Krosan Constrictor》に《鋼胴の甲虫/Ironshell Beetle》の+1/+1カウンターを載せるという徹底ぶりだった。

 Herzog は《最後の儀式/Last Rites》をとりあえずうってみたのだが、すぐさま投了を宣言するしかなかった。

Game 2

 そして、続く二本目も実に一方的だった。

 《鋼胴の甲虫/Ironshell Beetle》からスタートした岡本は《怒鳴りつけ/Browbeat》でビートダウンを加速させるという悪くない立ち上がりを迎える。
 
 しかし、今度はHerzog も《武勇/Valor》や《国境巡回兵/Border Patrol》といったブロッカーを展開し、一戦目のように一気に総崩れとはならなかった。ただ、やはり《クローサの締めつけ蛇/Krosan Constrictor》の沼渡りばかりはどうしようもない。

結局、「渡り能力」によってライフを射程圏内まで削り落とされてしまってからの《意気沮喪/Demoralize》があっさりと勝負を決めた。

Fireball 1-0

■Table B:
池田剛 vs. Eivind Nitter

Game 1

 髭をたくわえてちょっと精悍そうなイメージをプラスした Nitter。彼はプロツアー・ニースのチャンピオンであり、オデッセイブロックのリミテッドでは第一人者といって過言ではないだろう。彼は先述の通りこの卓一番のパワーデッキを構築しており、Outlandとしてはこのマッチアップを落とすことはできない。
そして、Nitter はチームメイトの期待通りに圧倒的なビートダウンショーを展開した。

 彼は第二ターンに展開した《ミリキン人形/Millikin》でマナを加速し、《綿密な分析/Deep Analysis》でライブラリーを凄まじい勢いで掘り進む。《ミリキン》はあっという間に墓地を肥やしていくわけで、ダメ押しともいうべき《入念な研究/Careful Study》によってスレッショルドはあっという間に達成されることになる。

かくて、最速パターンで決まった《灰毛の定め/Grizzly Fate》が池田を圧殺した。

Game 2

 デッキパワーでは及ばないものの、今度は《精霊の石塚/Spirit Cairn》をプレイすることで《セファリッドの物あさり/Cephalid Looter》を牽制した池田。《ぼんやり/Lost in Thought》を《オーラの移植/Aura Graft》するなどの涙ぐましい努力も見せ、Nitterになかなかつけいる隙を与えなかった。

しかし、結局はスレッショルドを満たした上での《灰毛の定め/Grizzly Fate》から 8 体のトークンが生み出されてしまい...圧倒的な物量を前にゲームエンド。さすがの池田にもどうしようもない展開だった。

Outland 1-1

■Table C
信下淳 vs. Lovre Crnobori

Game 3

 いわゆるコテコテ 3 色の Lovre だったわけだが、それが面白いようにうまく機能した。双方一進一退の展開で最終戦へともつれこんだわけなのだが、そこでも両者は互角の展開を見せる。

 最初に攻撃のイニシアティヴを握ったのは信下。
彼は《臓器をすり砕く者/Organ Grinder》、《ナントゥーコの信奉者/Nantuko Disciple》、《屍肉ワーム/Carrion Wurm》と実に理想的なビートダウンスタッフを展開することに成功していたのだ。

 しかし、少々ダメージレースでは先行されてしまったものの、Lovre も《ワーム》を《考え直し/Second Thoughts》で葬り、トップデッキした《秘儀の教示/Arcane Teachings》を《戦闘的な修道士/Militant Monk》に纏わせて《する砕く者》もここであっさりと除去。そうなると、一転して今度は《修道士》をなかなか除去できない信下が苦しくなる。
《気病み/Hypochondria》という厄介なお守りまででてしまい、《修道士》は単発の除去では対処できなくなってしまったのだ。

どうすることもできないうちにライフレースも逆転されてしまい、Fireball のチームメイトたちの顔も青ざめる展開となる。しかし、信下がなんとか制限時間以内に《突然の力/Sudden Strength》を引き当てたことで最悪の事態は免れることができた。

Lovre はもう勝ったようなつもりで意気揚々と《修道士》でアタック。それを信下の《ナントゥーコの信奉者/Nantuko Disciple》がおもむろにブロックし、自身をパンプアップしつつ、さらに《突然の力/Sudden Strength》。《信奉者》は7/7というサイズにまで膨れ上がり、結局ここで Lovre は《気病み/Hypochondria》それ自身を生贄にささげざるを得なくなってしまった。

 《気病み/Hypochondria》をとうとう除去した信下は、続くターンにはとうとう引き当てた《やつれ/Waste Away》で《修道士》自体を除去することに成功する。流れを引き寄せたことを感じ、信下はここで一気に勝負を決めようと軍勢を展開しはじめた。しかし...

 ここでLovre 《渦巻く砂嵐/Swirling Sandstorm》をトップデッキ!

www.shop-fireball.com 思わぬ落とし穴。青白系のデッキがこのカードをタッチするというパターンは結構あるわけなのだが、それにしても実に効果的な一発だった。

 文字通りに場はリセットされ、その後、お互いにクリーチャーを展開するものの睨み合いともいうべき展開となってしまうのだった。そうなると、ライフが火力の射程圏内まで落ち込んでしまっている信下に残された時間はない...。
 
 しかし、信下は見事にチームメイトたちの期待にこたえてみせた。

 トップデックした《腹黒い夢/Insidious Dreams》で《陰謀団のピット/Cabal Pit》をチューターし...、それを自陣の《不可思議/Wonder》に対して使用したのだ!
 
かくて、空飛ぶ大群が Fireball に貴重な一勝をもたらした。

Final Result:www.shop-fireball.com 2-1

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