国別対抗戦ラウンド 1: 日本代表 vs. ブラジル代表

Posted in Event Coverage on August 9, 2003

By Keita Mori

田中、大塚、藤田日本対ブラジル。これがサッカーならダメでもともとのチャレンジマッチといった感じかもしれないが、ことマジックとなると事情がだいぶ違ってくる。

ちなみに、現時点で総合4位につけている日本代表がこの日の奮闘で上位2位までに滑り込んだ場合、彼らは日曜日のテレビマッチ(決勝戦)という大きな舞台へと進むことが出来る。これまでの個人成績の総合点がこの日の国別対抗戦のスタートラインとなるマッチポイントとみなされ、本日はラウンドごとの勝利チームが9点ずつもらえるというシステムである。

・Drafting

日本代表
A:大塚高太郎(白赤タッチ緑)
B:藤田修(青黒タッチ赤)
C:田中久也(黒緑)

ブラジル代表
A:Rafael Vieira(青白)
B:Carlos Eduard Romao(赤黒)
C:Pedro Motta(黒緑)

2枚の《陽光の突風/Solar Blast》に《虫つぶし/Swat》といった除去満載の赤黒を構築したのが昨年度世界王者でもあるブラジルのRomao。アタッカーも《窯口のドラゴン/Kilnmouth Dragon》や《熱狂の猛禽/Frenetic Raptor》にはじまって非常に力強いラインナップである。藤田修もデッキをそれなりにまとめたものの...本人はいわゆる負け役を自任したようだ。やはりカードパワーが違いすぎる。

他方、大塚高太郎のデッキは《ゴブリンの名手/Goblin Sharpshooter》を搭載した優秀なクリーチャーベースをもとに《ワイアウッドのかぎ爪/Claws of Wirewood》をタッチしたものである。白青のVieiraにこの3点《ハリケーン/Hurricane》が有効であることは間違いなく、膠着した状態となれば《群集の寵児/Crowd Favorites》によるボードコントロールで場を動かすことも出来るという風に大塚はデッキを仕上げた。

さて、三つの組み合わせの中で一番気になるのが田中久也とMottaとの黒緑ミラーマッチであろうか。Mottaの側には《生命を破滅させるもの/Bane of the Living》、田中の側にも《消耗の軟体/Consumptive Goo》と《墓生まれの詩神/Graveborn Muse》といったファーストピック級レアが搭載されており、ともにカードパワーという面では申し分ない出来である。このマッチアップの結果が勝ち点9の行方を考える上での分岐点と言えるであろう。

◆田中久也 vs. Pedro Motta

戦前に予想されたとおり、Romaoの《窯口のドラゴン/Kilnmouth Dragon》や《熱狂の猛禽/Frenetic Raptor》が藤田修を圧殺し、大塚高太郎も2体の《スカークの匪賊/Skirk Marauder》と《ゴブリンの名手/Goblin Sharpshooter》とで場を制圧し、《急襲する鉤爪兵/Swooping Talon》によるビートダウンを果たしていた。ともにスコアは2-0であり、やはり田中とMottaの戦いが勝敗を分かつこととなったのだった。

Brazil-1 Japan-1

Game 1

両者が展開した最初の《変異/Morph》はすんなりと相打ちし、先攻Mottaの場に《幸運を祈る者/Wellwisher》と2体目の《変異/Morph》が、田中には《岩石樹の発動者/Stonewood Invoker》が残されるかたちとなった。

そして田中の《岩石樹の発動者/Stonewood Invoker》とMottaの《変異/Morph》が殴りあうこととなったが、で表になった《憑依された死者/Haunted Cadaver》の能力が起動されたことによって田中のハンドはダメージを追ってしまった。

しかし、続けてMottaがこっそりと裏向きでプレイした《生命を破滅させるもの/Bane of the Living》も起動コストが揃う前に田中は《クローサのむさぼり獣/Krosan Vorine》で鮮やかに討ち取り、田中の《暴れまわるマーロドント/Berserk Murlodont》とMottaの《ナントゥーコ自警団/Nantuko Vigilante》も相打ちになった。《岩石樹の発動者/Stonewood Invoker》と《宝石の手の徘徊者/Gempalm Strider》も同様に相打ちで、お互いが淡々とマナを展開していく状況になった。そんな中で田中の召喚した《うなるアンドラック/Snarling Undorak》も、やはり即座に《すがりつく不死/Clutch of Undeath》されてしまう。

...こうなると、《幸運を祈る者/Wellwisher》が少しずつ二人のライフ差を広げていくこととなった。たまらず田中も《皮を剥ぐ者/Skinthinner》でこのライフゲインマシーンを除去することとなったが、すでに二人のライフは倍近く(30強)まで離されてしまっていたのだった。

そして、場は以下のような状況に育っていた。

田中:《変異/Morph》2体、《クローサのむさぼり獣/Krosan Vorine》、《皮を剥ぐ者/Skinthinner

Motta:《毒吐きゴルナ/Spitting Gourna》、《ゴブリンの裏切り者/Goblin Turncoat》、《ワイアウッドの媒介者/Wirewood Channeler》、《針撃ちゴルナ/Needleshot Gourna》、《樹皮革のやっかいもの/Barkhide Mauler

ここで田中が動きを見せた。

《針撃ちゴルナ/Needleshot Gourna》を《クローサのむさぼり獣/Krosan Vorine》で「挑発」してのアタック+《野生の守護人/Patron of the Wild》という合わせ技で葬ったのである。

ならば、とライフでかなり余裕のあるMottaは返すターンにフルアタックをしかえしてくるわけだが、...ここで田中の仕掛けていた罠、ストーム=1の《狩り立てる群れ/Hunting Pack》が炸裂してブロック。ちなみに、ストームというのはこのターンすでに呪文がプレイされた回数分「コピー」を作ることが出来るというスカージのメカニックである。ストーム=1ということは、つまるところ4/4トークンを生み出すというインスタントスペルが1回コピーされたということである。田中が狙っていたのはまさにこれだった。

 

Hunting Pack
このスペルによってMottaは3/4の《毒吐きゴルナ/Spitting Gourna》と4/4《樹皮革のやっかいもの/Barkhide Mauler》という主力2体が葬り去られた上に、田中の側にだけ4/4クリーチャーが生き残ってしまうという有様に。残るアタッカーである《ゴブリンの裏切り者/Goblin Turncoat》は役目を終えた《野生の守護人/Patron of the Wild》が、《ワイアウッドの媒介者/Wirewood Channeler》もこれまた役目を終えた《皮を剥ぐ者/Skinthinner》が相打ちにとってみせた。まさに、田中のもくろんだ通りのコンバットである。

Mottaにとってはさらに悪いことに、続くターンに田中は温存していた《樹皮革のやっかいもの/Barkhide Mauler》を展開し、さらに《冥府の世話人/Infernal Caretaker》によって《皮を剥ぐ者/Skinthinner》を回収されてしまう。

4/4というファッティ2体を前にブロッカーを失ってしまったMottaは《冥府の世話人/Infernal Caretaker》で回収させてもらった《憑依された死者/Haunted Cadaver》を裏向きで、それと温存していた《宝石の手の汚染者/Gempalm Polluter》をプレイしてターンを返した。

するとここで...エンドステップに田中は《墓の刈り取り/Reaping the Graves》ストーム=2! 田中は《うなるアンドラック/Snarling Undorak》、《クローサのむさぼり獣/Krosan Vorine》、《ハンドルーグ/Hundroog》とさらにクリーチャーたちを回収し、情勢を決定的なものとした。

再びあらわれた《うなるアンドラック/Snarling Undorak》をこれまた2枚目の《すがりつく不死/Clutch of Undeath》でうちとったりはしてみたものの、だからといって《生命を破滅させるもの/Bane of the Living》のような勝負をひっくり返すカードはもう種切れだった。

田中-1 Motta-0

Game 2

《荷降ろし/Unburden》で2枚カードを捨てさせることからスタートしたMottaだったが、田中の《クローサのむさぼり獣/Krosan Vorine》によって裏返しで呼んだ《生命を破滅させるもの/Bane of the Living》は即座に相打ちにとられてしまった。

しかし、《暴れまわるマーロドント/Berserk Murlodont》を召喚されたものの、田中の《消耗の軟体/Consumptive Goo》を即座に《疑惑の冠/Crown of Suspicion》で討ち取れたからおあいこだろう。

Carlos Romao(左)率いるブラジル代表田中は《消耗の軟体/Consumptive Goo》を回収した上に、続くターンに《にらむローガン/Glowering Rogon》を「増幅=1」でプレイしてきた。Mottaも《墓の刈り取り/Reaping the Graves》で《生命を破滅させるもの/Bane of the Living》回収し、次のターンには《ワイアウッドの守護者/Wirewood Guardian》を展開して対抗。

ここで田中は《消耗の軟体/Consumptive Goo》を再召喚し、能力の起動コストをしっかり残してアタック。次ターンからは能力を複数回起動されてしまうようになる恐れがあるため、ここでMottaは増幅された《にらむローガン/Glowering Rogon》と《ワイアウッドの守護者/Wirewood Guardian》の相打ちを受け入れた。

続くターン、Mottaは一応《変異/Morph》コストを残しつつ裏向きで《生命を破滅させるもの/Bane of the Living》を展開。

ならば、と田中自ターンに《消耗の軟体/Consumptive Goo》の能力を起動して裏向きの《生命を破滅させるもの/Bane of the Living》を対象にとった。スタックして表がえる《生命を破滅させるもの/Bane of the Living》。それにスタックして再度《消耗の軟体/Consumptive Goo》は能力を起動。

...Mottaはやや考え込んでから投了を宣言した。

そんなこんなで、《消耗の軟体/Consumptive Goo》が《生命を破滅させるもの/Bane of the Living》を下した一戦だった。

田中-2 Motta-0

Final Results:日本代表-2 ブラジル代表-1

サッカーでもこんな試合が見たいものだ。

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