決勝: Phoenix Foundation vs. 2020

Posted in Event Coverage on September 29, 2002

By Keita Mori

David Rood vs. Kai Budde [Phoenix Foundation]
A:Dirk Babrowski
B:Kai Budde
C:Marco Blume

[2020]
A:Steven Wolfman
B:David Rood
C:Elijah Pollock

不死鳥(鳳凰)財団。
Phoenix Foundation は存在そのものがまさしく伝説であるといっていいだろう。

2001年のプロツアー・ニューヨークを前にして、Kai Budde は世界中から寄せられた幾多の魅力的なオファーをすべて断った。そして、彼はプロフェッショナル・マジックからは身を引いていた二人の友人をチームメイトとして選択するという「暴挙」に出たのである。いくら初参加したプロツアーで初優勝を果たしている Dirk Babrowski を従えてのこととはいえ、これには世界中のプレイヤーが驚きをかくさなかった。しかし、彼らは本当にニューヨークで優勝してしまったのである。

それにしても、その電撃的な初勝利以来、Phoenix Foundation の描いてきた軌跡はまさしく完璧だった。Kai Budde の履歴書に唯一たりなかったマスターズの王冠も大阪で獲得し、このプロツアー・ボストンでは Car Acrobatic Team の二大会連続での決勝ラウンド進出という記録にも並んだ。そして、今まさに二大会連続優勝の金字塔を打ち立てようとしているところなのである。

■Table B
Kai Budde vs. David Rood

 Dirk Babrowski が不本意な事故であっさりと敗れてしまい、一方では Marco Blume が Elijah Pollock を淡々と片付けた。
なんとも都合よくお膳立てられたもので、両軍の大将同士による対決がまさしくチームの命運をかけた最終戦となったわけである。
 
 一貫して青緑を構築してきた Budde に挑む青白の Rood という構図であるわけだが、やはり誰もが Budde 有利と信じていたことだろう。なぜなら、ニースで一度不覚をとってしまっているものの、プロツアー決勝日の Kai Budde はマジックにおける神の化身そのものとなるからである。

Kai Budde is tring to get his 6th Pro Tour CrownGame 1

 やはり、と言うべきだろうか。ここボストンでも Budde は圧倒的な存在だった。

《かそけき翼/Ghostly Wings》をまとわせた《夢繰り/Dreamwinder》によるビートダウンをはじめた Budde は、続けざまに《ナルシシズム/Narcissism》を引き当てて状況を完璧なものとした。もちろん、攻撃陣も《夢繰り》だけにとどまらず、《野生の雑種犬/Wild Mongrel》をはじめとした優秀なクリーチャーを順次展開していく。

 一方の Rood は《アクアミーバ/Aquamoeba》、《ボールシャンの協力者/Balshan Collaborator》、《秘教の盲信者/Mystic Zealot》といったカードによって戦線を構築しようとしたのだが...状況の打開は不可能だった。

 かくて、あっという間に Kai Budde は王手をかけたのである。

 準決勝ではチームを勝利へと導いた David Rood だったが、やはり役者が違うということなのだろうか...

Kai Budde leads 1-0

Game 2

 帝王の鋭気、衰えることを知らず。

《不運な研究者/Hapless Researcher》、《日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla》と順調にクリーチャーを展開してゲームをスタートする。

 後のない David Rood も《防衛魔道士の代言者/Shieldmage Advocate》を展開して対抗するも、Budde は《ルートワラ》でアタックし、《ドルイドの抒情詩人/Druid Lyrist》を戦端に加えたのだった。

 ただ、Rood が 4 マナで《秘教の盲信者/Mystic Zealot》を展開するに及んで、Buddeも攻撃をストップせざるをえなくなり、Budde は《群れ叩きアヌーリッド/Anurid Swarmsnapper》を展開するだけでターンを終えた。ここでRood は《用心深い歩哨/Vigilant Sentry》をさらに前線に加え、ひとまずは防御網を敷くことに成功したかのようだった。

 ...が、それも束の間のことだった。
ここで Kai Budde は膠着した状況を打ち破るための布石、橋頭堡となりそうな一枚をすぐさま引き当てた。

そう、《ナルシシズム/Narcissism》だ。

《防衛魔道士》が控えているだけにこれで勝負が決まってしまうというわけではないのだが、ここで Budde が《ナルシシズム》を展開できたという事実によって、周囲にはもう勝利へのカウントダウンといった雰囲気が漂いはじめてしまった。なぜなら、こうなってしまった Budde をとめることができたプレイヤーが誰一人存在していないという事実があるからだ。

なんとか Rood も《ボールシャンの協力者/Balshan Collaborator》を展開するが、Budde も《セファリッドの斥候/Cephalid Scout》、《霧に包むエイヴン/Aven Fogbringer》、《野生の雑種犬/Wild Mongrel》を召喚。そして、《斥候》に《シートンの願望/Seton's Desire》をエンチャントした上でフライヤー 2 体でのアタックを開始した。

一方、続く《尊大なワーム/Arrogant Wurm》こそ《中略/Syncopate》で退けたものの、Rood は 2 体目の《用心深い歩哨/Vigilant Sentry》に《アクアミーバ/Aquamoeba》といったイマイチ感のただようパーマネントしか展開できない。

《防衛魔道士の代言者》がなんとか戦線をささえているわけだが、2 体の航空戦力による攻撃でライフはジリジリと削り取られていくばかりだ。もちろん、《浮揚盾/Floating Shield》も即座に《ドルイドの抒情詩人》によって除去されてしまい、なんら意味をなさない。そんな中、Budde だけが《セファリッドの斥候》によってどんどんライブラリーを掘り進みスレッショルドへと近づいていく...

 そして、とうとうそのときはやってきた。

エンドステップに Budde が《追い返し/Repel》をプレイ。もちろん対象は《防衛魔道士の代言者》だ。 

...天を仰ぐ David Rood。
応援するカナダ勢からも「.....NO!」と悲鳴があがる。

このプリヴェンターはこのゲームのライフレースに大きな影響を与えていたわけで、つまりは堤防に穴が開いてしまったことを意味するものだ。...そうなると、大洪水は目の前である。

 返すターン、Budde は《ナルシシズム》で《エイヴン》を十分に強化し、とうとうスレッショルドを満たした。ここで航空戦力 2 体によるアタックを敢行し、とどめとばかりに《灰毛の定め/Grizzly Fate》をプレイした。

 場内からは歓声とどよめきが沸き起こり、プレイグラウンドには駄目押しの 2/2 トークンが 4 体追加される。
 
David Rood of 2020 こうなると、続く Budde のターンはもはや余禄のようなものだった。
 大雑把に Kai Budde はすべてのクリーチャーをレッドゾーン(プレイマットの戦闘エリア)に送り込み、David Rood は苦笑いしながら右手をさしだした。

「...やっぱりかなわないね。おめでとう」
 
Kai Budde wins 2-0

そして、Kai Budde はいつものようにトロフィーを掲げ、記念撮影に応じた。
誰もが「一度は手にしてみたい」と夢見る栄光の象徴、それを Budde が手にするのはこれで 6 度目ということになる。

Final Result:Phoenix Foundation wins 2-1
Phoenix Foundation is our Pro Tour Boston Champion !!!

もちろん、記録とは破られるために存在しているものだ。
ただ、こと Magic;the Gathering に関しては「Kai Budde によって」という前置きが必要なのかもしれない。

...ともあれ、今シーズンの Player of the Year レースも彼によって先導されることとなった。

Steven Wolfman, Seat A

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David Rood, Seat B

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Elijah Pollock, Seat C

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Dirk Baberowski, Seat A

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Kai Budde, Seat B

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Marco Blume, Seat C

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