準々決勝:

Posted in Event Coverage on February 28, 2004

By 吉川 祐輔

躍進著しいイタリア勢から現われた新鋭、Luigi Sbrozzi。初のPT Top8である。今大会でポピュラーな存在になった赤単コントロールデッキを操るSbrozziだが、その構成はどちらかというとスタンダードの土地破壊に近いもので、《炎歩スリス/Slith Firewalker》が採用されている。数あるアーティファクト破壊が土地破壊戦術として通用するのなら面白い選択だが、果たして。

対するはオランダより、Jelger Wiegersma。2001年PTニューオリンズに続く2度目のTop8となる。使用するは大本命ながらやや変化球気味に調整されたYMG(Your Move Games)謹製のAffinityである。YMGといえばRobert Dougherty率いるアメリカのチームであったのだが、Robが本業に専念するためTom Guevinにリーダーが代わり、より広域連合的な集団になったようで、Wiegersmaもその新たなメンバーの1人である。メインの《霊気の薬瓶/Aether Vial》とサイドボードからの《起源室/Genesis Chamber》が怪しい雰囲気を醸し出すデッキだ。

今大会を象徴するこのマッチアップ、好勝負を期待しよう。

Game 1

コインフリップによりWiegersma先攻が決定。開始を待つ間、少し緊張を隠せない様子のSbrozziに対し、この雰囲気を経験しているWiegersmaは余裕が垣間見える。

双方マリガン宣言はなし。Wiegersmaの初手は《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel》《空僻地/Glimmervoid》《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》《羽ばたき飛行機械/Ornithopter》《囁きの大霊堂/Vault of Whispers》《マイアの処罰者/Myr Enforcer》《物読み/Thoughtcast》、まずまずといったところか。

《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel》《羽ばたき飛行機械/Ornithopter》スタートのWiegersmaに対し、《黄鉄の呪文爆弾/Pyrite Spellbomb》で応じるSbrozzi。第2ターンに置かれた《霊気の薬瓶/Aether Vial》に対しては《爆破/Detonate》で対処する。
今一つ攻めが鈍いWiegersmaに対し、Sbrozziは丁寧に1対1交換を取っていく。《大霊堂の信奉者/Disciple of the Vault》は1点《火の玉/Fireball》、《マイアの回収者/Myr Retriever》は大事に至る前に《黄鉄の呪文爆弾/Pyrite Spellbomb》し、《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》は《残響する破滅/Echoing Ruin》、といった具合である。

回収システムも、かといって一気の攻めのシステムも作れないWiegersmaの前に現われたのは、第5ターンの《弧炎撒き/Arc-Slogger》であった。望みを繋ぐ2枚目の《大霊堂の信奉者/Disciple of the Vault》も次々と蹴散らされ、どうにもならない。《霊気の薬瓶/Aether Vial》が寂しそうに場に残っている。

デッキの効果的な部分をドローしたSbrozziは勢いに乗って第2、第3の《弧炎撒き/Arc-Slogger》を送り出し、Wiegersmaを粉砕した。

Sbrozzi –1 Wiegersma -0

決勝トーナメントは各マッチ3本先取であるため、ここからのサイドボード戦が焦点となる。両者のサイドボーディングは以下のようであった。

Luigi Sbrozzi:
Out: 4《炎歩スリス/Slith Firewalker》 4《溶鉄の雨/Molten Rain》 2《黄鉄の呪文爆弾/Pyrite Spellbomb
In: 4《粉砕/Shatter》 3《火炎崩れ/Flamebreak》 3《減衰のマトリックス/Damping Matrix

Jelger Wiegersma
Out: 4《大霊堂の信奉者/Disciple of the Vault》 2《羽ばたき飛行機械/Ornithopter》 2《彩色の宝球/Chromatic Sphere
In: 1《マイアの回収者/Myr Retriever》 1《空僻地/Glimmervoid》 3《起源室/Genesis Chamber》 3《恐怖/Terror

Game 2

先攻は続いてWiegersma、キープを宣言。Sbrozziは少考の後マリガンを宣言し、ライブラリの上のカードを覗き込んで微妙な表情。6枚でのスタートとなる。

《囁きの大霊堂/Vault of Whispers》《霊気の薬瓶/Aether Vial》スタートのWiegersma。一方Sbrozziはあくまで静かな立ち上がりで、第2ターンの《マイアの回収者/Myr Retriever》を《火の玉/Fireball》。Wiegersmaは《霊気の薬瓶/Aether Vial》から《電結の働き手/Arcbound Worker》をプレイ。

さらに《霊気の薬瓶/Aether Vial》を追加し、徐々にプレッシャーをかけていくWiegersma。第3ターンの《マイアの処罰者/Myr Enforcer》は《粉砕/Shatter》されるが、《霊気の薬瓶/Aether Vial》から飛び出た《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》がこれを自らのエネルギーとする。重厚かつ軽快に、攻めが止まらない。

今度はなかなか《弧炎撒き/Arc-Slogger》を引けないSbrozziは、《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》で時間を得て《減衰のマトリックス/Damping Matrix》を設置し粘ろうとするものの、除去の息切れに陥ったうえ《起源室/Genesis Chamber》がWiegersmaのトップデッキを強化してしまう。

《隠れ石/Stalking Stones》も動員して頑張りつづけたSbrozziだが、最後に残った8/8《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》をトップデッキで除去することが出来ず、勝負はタイに戻る。

Sbrozzi –1 Wiegersma -1

先後が入れ替わるためか、ここでもWiegersmaはサイドボーディングをする。Sbrozziは変更なし。

Out: 4《霊気の薬瓶/Aether Vial
In: 2《羽ばたき飛行機械/Ornithopter》 2《彩色の宝球/Chromatic Sphere

Game 3

先手はSbrozziに移る。《山/Mountain》《黄鉄の呪文爆弾/Pyrite Spellbomb》、《囁きの大霊堂/Vault of Whispers》《彩色の宝球/Chromatic Sphere》と置き合った後、《起源室/Genesis Chamber》《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》と選択肢があった中から《彩色の宝球/Chromatic Sphere》を使わずに《マイアの回収者/Myr Retriever》を選択。これは即座に《火の玉/Fireball》される。

静かにターンを返すSbrozziに対し、Wiegersmaは《マイアの回収者/Myr Retriever》2号機を追加。さらに第4ターン、《彩色の宝球/Chromatic Sphere》起動で土地を引きこんだ後、怒涛の展開を見せる。

《起源室/Genesis Chamber》《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》、トークンで親和を稼ぎ《マイアの処罰者/Myr Enforcer》《マイアの処罰者/Myr Enforcer》!

しばし呆然とした雰囲気のSbrozziだが、終了時に《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》に《静電気の稲妻/Electrostatic Bolt》を撃ち込む。トークン3つと《マイアの回収者/Myr Retriever》を餌として生き残らんとする《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》だが、Sbrozziは更なる《静電気の稲妻/Electrostatic Bolt》を。

Wiegersmaはここで考える。そのまま《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》を破壊させて、カウンターを《マイアの処罰者/Myr Enforcer》に載せることも可能だが、このプランは《残響する破滅/Echoing Ruin》をプレイされた瞬間に破綻する。結局、さらに土地3枚と《起源室/Genesis Chamber》、《マイアの処罰者/Myr Enforcer》1枚を墓地に置き、《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》を残すことを選んだ。

その予想通り、《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》に《残響する破滅/Echoing Ruin》が降りかかる。だが13/13《マイアの処罰者/Myr Enforcer》が場に残り、これが一撃でSbrozziを安全圏から一気に瀕死域まで引きずり下ろす。

さらに《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》を追加したWiegersmaは、ブロッカーを用意してSbrozziがフルタップになったことを確認すると、《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》に全力を集めて決着をつけた。

結論から言えば、Sbrozziは最悪でも《マイアの処罰者/Myr Enforcer》2枚目のプレイに対応して《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》に《静電気の稲妻/Electrostatic Bolt》を撃ち込むべきであり、そうすればWiegersmaのより重要なパーマネントをサクリファイスさせるか、もしくは《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》を除去できていた。相手の行動に対して最適の対応を即座に取るのは難しい。

Sbrozzi –1 Wiegersma -2

両者ともにサイドボーディングなし。

Game 4

追い込まれてしまったSbrozzi。王手をかけたWiegersma。色々な思惑が交錯する第4ゲームが開始される。

《電結の働き手/Arcbound Worker》に1点《火の玉/Fireball》とお決まりの交換を行った後、《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》をプレイするWiegersmaだが、Sbrozziは第3ターンに早くも《減衰のマトリックス/Damping Matrix》を設置する。これでWiegersmaは攻撃に大きな減速を余儀なくされてしまう。

その上土地をちょっと引きすぎている印象のWiegersma。その土地も《残響する破滅/Echoing Ruin》で2枚持っていかれ、と調子が良くない。こうなってしまっては、Affinityもただの出来そこないウィニーである。第5ターンの《弧炎撒き/Arc-Slogger》こそ《恐怖/Terror》するものの、続いて2体目の《弧炎撒き/Arc-Slogger》が出ると終幕は近いかと思われた。

しかし、Sbrozziも自らの《減衰のマトリックス/Damping Matrix》が微妙に足枷になっている上に、除去が尽きてきていた。そしてついに、Wiegersmaは2体目の《マイアの回収者/Myr Retriever》を引き当て、永久ブロッカーシステムを構築。Sbrozziの《弧炎撒き/Arc-Slogger》は攻撃する意味を失ってしまう。

さらにSbrozziの除去が途切れてきたころを見計らって、《起源室/Genesis Chamber》を設置して永久ブロッカーのみならず恒常的なクリーチャー源を得ようとするWiegersma。1枚目こそ《粉砕/Shatter》されるものの、引き当てた2枚目が場に残る。

こうなってしまっては、あとは《恐怖/Terror》を待つのみ。相変わらず動きのないSbrozziの《弧炎撒き/Arc-Slogger》は程なく退場し、Sbrozziは静かに右手を差し出した。

Sbrozzi –1 Wiegersma -3

Jelger Wiegersma defeats Luigi Sbrozzi, advance to semifinal!

Jelger Wiegersma

Download Arena Decklist

Luigi Sbrozzi

Download Arena Decklist

Latest Event Coverage Articles

December 4, 2021

Innistrad Championship Top 8 Decklists by, Adam Styborski

The Innistrad Championship has its Top 8 players! Congratulations to Christian Hauck, Toru Saito, Yuuki Ichikawa, Zachary Kiihne, Simon Görtzen, Yuta Takahashi, Riku Kumagai, and Yo Akaik...

Learn More

November 29, 2021

Historic at the Innistrad Championship by, Mani Davoudi

Throughout the last competitive season, we watched as Standard and Historic took the spotlight, being featured throughout the League Weekends and Championships. The formats evolved with e...

Learn More

Articles

Articles

Event Coverage Archive

Consult the archives for more articles!

See All