準々決勝: Dave Humpherys vs. Wolfgang Eder

Posted in Event Coverage on August 10, 2003

By Keita Mori

ご当地ドイツのWolfgang EderとYMGのDave Humpherys博士が栄光の世界王座をかけた日曜の戦いへと招待された。

ちなみにEderがプレイしているのはGoblin Biddingデッキで、藤田剛史がグランプリ・バンコクで使用する以前からこのデッキタイプをプレイしていた人物である。その欧州選手権当時は《ゴブリンの女看守/Goblin Matron》の搭載されていない未完成なバージョンであり、このレシピに着想を得た藤田がデッキを洗練させたというのが本当のところであるらしい。

対するHumpherys博士はもはや定番ともいうべき青緑デッキ。

ちなみに、彼らの勝者は準決勝でWakeと対戦することが決まっている。そう、同じブロックの準々決勝ではWakeのミラーマッチが行われているからだ。というか、決勝ラウンドでWakeの登場しないカードはこのHumph-Eder戦だけなのである。

Game 1

先攻Humphが《アクアミーバ/Aquamoeba》を展開してさぐりをいれると、Ederもプロテクション:青の《ゴブリンの群衆追い/Goblin Piledriver》召喚で応じる。

Humphは早くも第3ターンに《不可思議/Wonder》をコストに《アクアミーバ/Aquamoeba》を3/1に変身させてアタック。ここでHumphのすべてのクリーチャーが航空戦力となった。

Ederは《ゴブリンの戦長/Goblin Warchief》を召喚してターンエンド。HumphもEderのターン終了ステップにマッドネスで《尊大なワーム/Arrogant Wurm》。さらに、続くメインステップの《アクアミーバ/Aquamoeba》の起動コストに《ワームの咆哮/Roar of the Wurm》をディスカードするという完璧さ。このアタックで早くもライフレースは10対20となり、Humph博士は6/6トークンをうみだしてターンを終えた。

Eder...自らの4ターンを迎える前に投了。

Humpherys-1 Eder-0

Game 2

開幕ターン《ゴブリンの監督官/Goblin Taskmaster》、続くターンに《ゴブリンの闘士/Goblin Grappler》と続けたEder。後手Humpherysは凶悪なる《野生の雑種犬/Wild Mongrel》を展開してこれに対抗する。

第3ターンにEderはX=2の《宝石の手の焼却者/Gempalm Incinerator》サイクリングでHumphにおうかがいをたてるが、博士はここで淡々と《ワームの咆哮/Roar of the Wurm》をディスカード。そんなわけで、襲い掛かる犬。

実は第3ターンにどちらも3枚目の土地をセットできなかったのだが、一枚サイクリングしているEderはなんとか第4ターンにをそろえ、《ゴブリンの戦長/Goblin Warchief》を展開。一方、ちょっと渋い表情のHumpherysも第4ターン目のドローできっちり《島/Island》をドロー。《野生の雑種犬/Wild Mongrel》をレッドゾーンに送り込んでから能力を起動してマッドネスで《尊大なワーム/Arrogant Wurm》をプレイしてターンを終えたのだった。

第5ターン、Ederは《ゴブリンの名手/Goblin Sharpshooter》を召喚し、《宝石の手の焼却者/Gempalm Incinerator》をサイクリングして登場したばかりの《尊大なワーム/Arrogant Wurm》を除去。ここで《ゴブリンの戦長/Goblin Warchief》、《ゴブリンの監督官/Goblin Taskmaster》、《ゴブリンの闘士/Goblin Grappler》がレッドゾーンに送り込まれ、《ゴブリンの闘士/Goblin Grappler》は挑発で《野生の雑種犬/Wild Mongrel》を強制ブロックさせた。

銃口を構えて待ち構えている《ゴブリンの名手/Goblin Sharpshooter》の兼ね合いも合って、結局Humph博士はハンドから都合3枚の《不可思議/Wonder》を捨ててこの狂犬を護りきった。そして、Humphの5ターン目は犬をレッドゾーンに送り込んで墓地の《ワームの咆哮/Roar of the Wurm》をフラッシュバック。

第6ターン。ここで3枚目の《宝石の手の焼却者/Gempalm Incinerator》を引き当てたEderは《野生の雑種犬/Wild Mongrel》を焼き払い、《燻し/Smother》でワームトークンも除去。Ederは2匹のゴブリンを戦闘に使用してターンを返す。

対する博士は《アクアミーバ/Aquamoeba》を召喚してターン終了。Humphのハンドは一枚で...残されたマナ的には《尊大なワーム/Arrogant Wurm》マッドネスも十分考えられたが...実のところ《送還/Unsummon》。

第7ターンにEderはマナを支払って《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》を召喚し、《ゴブリンの戦長/Goblin Warchief》の助けを得て全軍を一気にレッドゾーンへと送り込んだ。

Eder-1 Humpherys-1

Game 3

先攻となった開幕ターンをHumphは完璧なかたちで迎えることになった。《入念な研究/Careful Study》をプレイして、ここで墓地に《日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla》と《ワームの咆哮/Roar of the Wurm》を送り込んだのだ。もちろん、マッドネスでこの緑のパンプアップクリーチャーが場に現れる。

対するEderは《スカークの探鉱者/Skirk Prospector》召喚でターンを終え、Humphは《日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla》でアタックしてから《野生の雑種犬/Wild Mongrel》を召喚してターンエンド。Ederは《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》からフェッチした《山/Mountain》を使って《ゴブリンの群衆追い/Goblin Piledriver》をプレイ。

Humphの第3ターン。犬がレッドゾーンに送り込まれて、ノンブロックが確認されてからマッドネスで《尊大なワーム/Arrogant Wurm》。Ederも第3ターンに仕掛けを見せる。《ゴブリンの戦長/Goblin Warchief》を召喚し、《スカークの探鉱者/Skirk Prospector》を生贄にささげて赤マナに変換し、2匹目の《ゴブリンの群衆追い/Goblin Piledriver》召喚に繋げたのだ。Ederは果敢に3体のクリーチャーを戦闘に参加させた。

結局、ここでHumpherysは諸悪の根源である「ゴブリン・メダリオン」をワームでブロックすることを選択。

続くターン、Humpherysはワームを戦闘に参加させ、墓地の《ワームの咆哮/Roar of the Wurm》をフラッシュバック。Ederは自分の4ターン目を《スカークの探鉱者/Skirk Prospector》召喚でターンエンド。そろそろ《総帥の召集/Patriarch's Bidding》の臭いがしないでもない。

...というわけで、Humpherysはいつものアレに。長考。
さらに、ルールの質問とやらでジャッジのところに数分間出張。

Humpherysは長考の末、4/4+6/6+犬での全軍突撃を選択。Ederは《スカークの探鉱者/Skirk Prospector》でチャンプブロックしてお茶を濁す。Humpherysは犬をパンプアップさせて、そのコストにあてた《ワームの咆哮/Roar of the Wurm》をフラッシュバックしてターンを終えた。

Ederは新しい方のワームトークンを《燻し/Smother》てみたのだが、どうやら《総帥の召集/Patriarch's Bidding》は引けなかったようで...カードを片付け始めた。

Humpherys-2 Eder-1

Game 4

 3度目の先攻となったEderは《ゴブリンのそり乗り/Goblin Sledder》からゲームスタート。一方のHumpherysは...《入念な研究/Careful Study》で2枚の《日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla》をマッドネスでプレイという立ち上がり。博士IQ高すぎ。

 そして、続くEderの第2ターンは《ゴブリンのそり乗り/Goblin Sledder》2体召喚からのアタック。かくて、プレイグラウンドは珍しくフルハウス(そり乗り3+ワラ2)ということに。Humpherysの第2ターンでは《野生の雑種犬/Wild Mongrel》召喚から、《不可思議/Wonder》がディスカードされ、2体のトカゲをレッドゾーンに送り込まれた。

3ターン目。Ederは《野生の雑種犬/Wild Mongrel》にX=3の《宝石の手の焼却者/Gempalm Incinerator》サイクリングをプレイし、Humphが《島/Island》と《入念な研究/Careful Study》ディスカードでこれを護る。

その上で3体の《ゴブリンのそり乗り/Goblin Sledder》でアタックすると、Humphはうち1体をこの手負い(4/4で3ダメージ食らっている)《野生の雑種犬/Wild Mongrel》でブロック。Humphはこの犬をさらに《幻影のケンタウロス/Phantom Centaur》をディスカードして護りぬく。

一方の博士の3ターン目。Humpherysは2体の《日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla》と《野生の雑種犬/Wild Mongrel》で攻撃。片方のトカゲはパンプアップして3/3となり、総計6点のダメージ。文字通りにノーガードの殴り合いを挑む形となった。

Ederは4ターン目に《ゴブリンの戦長/Goblin Warchief》⇒《ゴブリンの群衆追い/Goblin Piledriver》と展開。これが総攻撃して...なんと一気に11点ものダメージが与えられてしまったのだった。

まさかここまでのカウンターパンチをもらうと思っていなかったHumphは、ここでまた熟考。結局、《日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla》と《野生の雑種犬/Wild Mongrel》を戦闘参加させ、その《日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla》をパンプアップ。これでお互いのライフが6に。これはもう...次のEderのドローとハンドが土地であってくれないといかんともしがたい、と割り切っての行動だったそうだ。

で。そんなわけもなく。

Eder-2 Humpherys-2

ちょっと長丁場になったのでEderがおトイレ休憩を要求。しかし...

Humph博士:サイドボードプランを話し合われてもこまるから、ジャッジ同伴でなら

 そうだった。ここは世界選手権決勝ラウンド。

Game 5

 先手Humphは開幕ターンをセット《島/Island》のみでターンエンド。Ederは《ゴブリンのそり乗り/Goblin Sledder》召喚。Humphは2ターン目に《野生の雑種犬/Wild Mongrel》を展開するが、返す2ターン目のメインステップにEderはこれを《燻し/Smother》。

 Humpherysは《アクアミーバ/Aquamoeba》を展開してターンを終え、Ederも《ゴブリンの戦長/Goblin Warchief》召喚で終了。

 4ターン目にHumpherysは《不可思議/Wonder》を捨てて3/1となった《アクアミーバ/Aquamoeba》でアタック。Ederは《火花鍛冶/Sparksmith》と《ゴブリンの闘士/Goblin Grappler》を召喚し、《ゴブリンの戦長/Goblin Warchief》、《ゴブリンのそり乗り/Goblin Sledder》、《ゴブリンの闘士/Goblin Grappler》でアタック。

 Humpherysは殺されることを承知でマッドネス《尊大なワーム/Arrogant Wurm》。X=4の《火花鍛冶/Sparksmith》がこれをなぎ払う。Humpherysは思いつめたような表情で《アクアミーバ/Aquamoeba》をレッドゾーンに送り込み、《ワームの咆哮/Roar of the Wurm》をすてて3/1へとパンプアップ。パンプアップしたのだが...肝心の4マナ目をセットできずにターンを終了。

Ederは続くターンに2体目の《ゴブリンの戦長/Goblin Warchief》を召喚し、4体でアタック。Humphは2匹目の《尊大なワーム/Arrogant Wurm》をブロッカー指定前にマッドネスでプレイ。これにスタックしてEderは《ゴブリンの闘士/Goblin Grappler》を《ゴブリンのそり乗り/Goblin Sledder》の効果でサクリファイスしてゴブリンの数を4体に調整。X=4の《火花鍛冶/Sparksmith》でこの《尊大なワーム/Arrogant Wurm》を撃ち殺した。ライフはこれで Eder-6 Humph-9。

返すターン、Humphは3/1にした《アクアミーバ/Aquamoeba》でアタック。ライフはEder-3 Humph-9となり、土地もセットせずに博士はターンエンド。...3枚目の《尊大なワーム/Arrogant Wurm》をハンドに抱えているということだろうか?

おそらく、様々な意味で最後の攻防となるEderのターンとなった。

ここでEderは3マナで《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》を召喚。何度見ても、《ゴブリンの戦長/Goblin Warchief》とのシナジーは実に恐ろしい限りだ。そして、Humphは慎重に計算を重ね、マナで《堂々巡り/Circular Logic》をプレイ。思えば、5本目にして初のカウンター呪文である。

Ederは2体の《ゴブリンの戦長/Goblin Warchief》と《ゴブリンのそり乗り/Goblin Sledder》1体でアタックし、Eder-3 Humph-4。《火花鍛冶/Sparksmith》をアンタップしたままターンを返した。

Humpherysの《アクアミーバ/Aquamoeba》は墓地の《不可思議/Wonder》の力を借りてフライングクリーチャーである。Humpherysでアタック宣言し、この《アクアミーバ/Aquamoeba》の能力を起動して《尊大なワーム/Arrogant Wurm》をマッドネスでプレイした。

Ederは2匹の《ゴブリンの戦長/Goblin Warchief》を《ゴブリンのそり乗り/Goblin Sledder》の効果でサクリファイス。数を調整して《火花鍛冶/Sparksmith》がこの《アクアミーバ/Aquamoeba》を狙撃する。3点のダメージとは死と同義語だからだ。

当然、Humpherysはこの《アクアミーバ/Aquamoeba》を3/1から1/3に戻し、最後のハンドをディスカードしたのだった。ちなみに《森/Forest》である。ライフはこれでEder-1 Hump-4。

最後にEderは《ゴブリンの戦長/Goblin Warchief》と《ゴブリンのそり乗り/Goblin Sledder》を召喚して《火花鍛冶/Sparksmith》とともにアタックした。一応、Humphのブロックやらによっては勝利できなくもないわけで、当然だろうか。

Humpherys: I am at 4?

Judge:Sure

 Hmpherysが《ゴブリンの戦長/Goblin Warchief》を《尊大なワーム/Arrogant Wurm》でブロックし、その瞬間にEderは右手をさしだしてきたのだった。

Final Results:Humpherys-3 Eder-2

そうそう。最後の攻防をめぐって多方面からつっこみが入ったので、記しておこう。

《アクアミーバ/Aquamoeba》が3/1になろうとする能力の「起動にスタックして」ゴブリンの数を調整して《火花鍛冶/Sparksmith》を起動していた場合。少なくとも《アクアミーバ/Aquamoeba》は確実に殺せていたはずなのである。

「1点のダメージのはいっている1/3クリーチャーが3/1になる」ことで破壊されないわけがない。

あそこでEderは、

「マッドネスまでを解決して3/1になっていたクリーチャーを《火花鍛冶/Sparksmith》で狙撃」

しようとしたわけであり、その《鍛冶》にスタックしてHumphが《アクアミーバ/Aquamoeba》を3/1から1/3に戻したというわけである。

仮にあの《アクアミーバ》を殺せるようにちゃんと行動していた場合、3点のライフを残していたEderの《火花鍛冶》はX=2でもよかったわけである。この場合のXの数は当然ゴブリンの数をさすわけであり、つまるところ盤上にもう1体クリーチャーが残れていたわけである。

そう、最終ターンに「Humpherysを1点削りきれなかった」という事態にもならなかったのではないだろうか。

ちなみに、筆者の私見では...Ederはミスをおかしたのではない。Humpherysが彼をコントロールしていたのだと思う。

David Humpherys

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Wolfgang Eder

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