準決勝ロチェスタードラフト: Phoenix Foundation vs. Car Acrobatic Team

Posted in Event Coverage

By Keita Mori

-Phoenix Fondation(PF)
A:Marco Blume
B:Dirk Barberowski
C:Kai Budde

-Car Acrobatic Team(CAT)
A:Aaron Forsythe
B:Andrew Cuneo
C:Andrew Johnson

世界最高のプレイヤー。
かつてこのタイトルを独占していたのは間違いなく Jon Finkel その人であった。しかし、今では "German Juggernaut" Kai Budde こそがという声が圧倒的である。前人未踏の Pro Tour 3 勝を果たしただけでなく Season MVP である Player of the Year の二度戴冠し、最近では今シーズンの開幕前哨戦とも言うべき Grandprix London をも制覇して Grandprix 4 勝というさらなる記録をこの Magic:the Gathering の世界にもたらしたのである。この Pro Tour New York にも Team Phoenix Fondation を率いて当然のごとく決勝ラウンドに進出し、まさかまさかの Pro Tour 4 勝目をも司会に捉えてしまったのだった。

一方の Car Acrobatic Team。
昨年度大会に続いての 2 大会連続での決勝進出という快挙は純粋にそのチーム力の高さを証明するものであり、この最終日に勝ち進んだ 4 チームの中で Team Work に関しては一日の長があるはずであった。
 

Invasion

CAT が先攻で Cuneo のパックがこの準決勝で最初に開封されたパックとなった。出現した Soul Burn,Thornscape,Apprentice,Stormscape Apprentice といったファーストピックの候補の中から Cuneo は「緑弟子」、Johnson が Soul Burn をピックし、Stormscape Apprenticeを Dirk Barberowski に譲ることとなった。注目の Kai Budde は Obsidian Acolyte を早々とドラフトして Soul Burn スタートの Johnson に対抗する構えを見せた。この第一打から推測されたことは、 Player:B のマッチアップが Cuneo の緑多色系デッキ vs. Barberowski の青を機軸としたコントロールデッキという展開となりそうであるということだった。

セカンドパックから Johnson は Agonizing Demise をピックできたのだが、このパックからはドイツ勢に 3 枚の強力なカードが流れていってしまうこととなった。巨漢の Blume Marco は Plague Spores をここでピックしたことで彼が赤黒路線であることをアピールしたのだった。 . . . ファーストパックが Sparring Golem であったためにこのピックが彼のドラフト戦略のお披露目となったのだ。

しかし、3 パック目で Marco Blume は Forsythe に対しての前言を撤回するかのごとく Obsidian Acolyte をピックし、 Do or Die を Dirk Barberowski のためにパスし、 Fires of Yavimaya を Kai Budde に取らせることとなった。Phoenix Fondation のこの戦略の切り替えによって Aaron Forsythe は Plague Spitter を赤黒デッキに加え、Nomadic Elf が Cuneo のデッキに加わることとなった。この Plague Spitter を Budde がもしもピックしていたなら . . . という仮定は結果に導き出されるものであるからここでは保留しよう。余人に Kai Budde の思惑を知りうることなどかなわないであろうから。

そして、この 4 パック目あたりからこのロチェスタードラフト全体を支配した圧倒的な不公平感( . . . Magic の女神はどうやら Kai Budde がお気に入りらしい)、少なくともその予兆のようなものが現れだしたのだった。Dirk Barberowski が Reckless Spite をピックしつつ Kai Budde が Agonizing Demise を手に入れたのだ!
Reckless Spite より Agonizing Demise の方が青黒の Johnson 相手には純粋に優れていただけでなく、5cG 系を臭わせる Cuneo と対戦することとなる Barberowski にとって Reckless Spite は願ったりかなったりの一枚であるわけだ。

. . . さらに、5 パック目を開封した Kai Budde は自身のパックから彼が「この Limited の環境でもっとも愛好する一枚」Probe を見つける事ができたのだった。

しかめっ面となった Aaron Forsythe が開封した Invasion の最終パックで、CAT は一矢を報いることとなる。彼は Blume Marco に対するあてつけのように Obsidian Acolyte をピックして自身のデッキが赤黒白と広がる可能性を示唆し、Cuneo に +5/+5 の破壊的なパワーを付与することになるであろう Power Armor を、Johnson に Faerie Squadron をそれぞれ加えさせた。

この Invasion 終了時点では Forsythe vs. Blume が赤黒白のミラーマッチ、Cuneo vs. Barberowski は青黒と 5cG 系というマッチアップ、Budde vs. Johnson はまだ未知数といったところか。

Planeshift

Sunscape Battlemage, Hunting Drake, Darigaaz' Charm , Silver Drake , Samite Pilgrim という素晴らしいカードを満載したパックが Planeshift 争奪戦の口火を切った。
Aaron Forsythe はプレイ不可能なスペルを横目に Mire Kavu をドラフトし、Battlemage , Hunting Drake , Samite Pilgrim というカードをドイツ勢がピックしたのだった。Johnson は Silver Drake 、Cuneo は Darigaaz's Charm をここで入手。

続く 8 パック目でも出現したカードは協力であり、"German Juggernaut" はこの自分自身のパックから Magma Burst と Doomsday Specter をチームメイトの戦線に加え、 Allied Strategies (おそらく 5 枚のドローをもたらすことになりそうな)を彼自身のためにドラフトしたのだった。

そして、さらにここでドイツ勢へと天秤が大きく傾いた。Dirk Barberowski は Sunscape Battlemage を自分自身のために引き当てつつ、Tangarth, Talruum Hero という誰もが嘆息する一枚を Marco Blume にプレゼントしてみせたのだ。

Marco は次なるパックで自身のデッキを赤黒白とするのか、それとも赤青白(Galina's Knight を実は早めにピックしてある)とするのかを迫られることとなった。すなわち Mire Kavu をとるか Confound をとるかという二択であり、ドイツからはるばる遠征してきた巨漢は Kavu をここでピックした。

AndyJ こと Andrew Johnson がここで起死回生のパックを引き当てた。Hunting Drake, Rushing River , Lord of the Undead を順に CAT の面々はデッキに加え、Nightscape Familiar を Dirk Barberowski が、 Crosis' Charm と Alpha Kavu という 2 枚を Kai Budde がドラフトすることとなった。

そして、Cuneo が 「Johnson に続け!」とばかりに開封したパックを見た限り、CAT に追い風は吹かなかった。Cuneo は明らかに落胆の色を浮かばせながら Primal Growth をピックし、 Forsythe に Terminate を譲ったのだった。Cuneo はマナベースの整備には成功しているわけで、Apocalypse での挽回に期待したいところだった。

Apocalypse

. . . そして、Cuneo の願いはにわかにかなえられたかのようであった。
13 番目のパックから 6/6 という Monster-Size の Finisher たりうる Anavolver を引き当て、さらに Illuminate までもがパックに潜んでいたのだから。続く 14 番目のパックもアメリカ勢が初手で Urborg Uprising をピックした残りにはたいしたカードが残らないというものであり、この Apocalypse における CAT のドラフティングは順風満帆であるかのように思われたものだった。

そして、Phoenix Foundation が開封した最初のパックは強力なものだった。
これまでの彼らの戦略を完璧に補完しうるものではないにせよ、Consume Strength, Prophetic Bolt, Minataur Illusionist,Living Airship という布陣は魅力的であった。Marco は Prophetic Bolt を選択し、Babrowski は Living Airship と Illusionist を Dirk と Kai に流した。CAT もこのパワーパックの恩恵として Cuneo が Consume Strength を Johnson が Phyrexian Rager を手に入れている。

Dirk Barberowski もここで素晴らしいパック引きを見せ付けた。Apocalyose というカードセットによって白が大きく強化された要因である 2/4 の Coalition Honor Guard を 自身でピックし、Kai Budde に"New Disk" Pernicious Deed をプレゼントしたのである。
. . . そして、Budde は自身のパックで Jilt を引き当てた。5 Color deck ならではか。

最終パックでAaron Forsythe は Dead Ringers をピックし、Foul Presence と Razorfin Hunter をチームメイトに与えたのだった。

はたして、物語にはどんな結末が用意されているのであろうか。

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