1st Draft Analysis:藤田憲一

Posted in Event Coverage on May 8, 2003

By Keita Mori

◆時代は赤黒

『レミィのお兄さん』藤田憲一藤田:赤黒だよ。赤黒。コレ
SBJ:...決めうちですか?

藤田:もう赤黒しかしないね。
SBJ:初手のゴッドレア活用しちゃえ型が主流な昨今ですが、徹底して一途な決め打ちを?

藤田:パワーレアもほぼ無視でスルー。さすがに《賛美されし天使/Exalted Angel》なら白に走るだろうけど、基本的に赤黒スタート。レアを横目にコモンからでまったく問題ないよ

SBJ:...《ナントゥーコの鞘虫/Nantuko Husk》と《悪辣な精霊シルヴォス/Silvos, Rogue Elemental》だとして?
藤田:それこそノータイム。《Husk》だな

...と、戦前の藤田が明かしてくれたストラテジーは赤黒決めうち。

ちなみに、藤田たちはツアーの権利保持者のみで8人を揃えて...という非常に贅沢な環境の濃密な練習を数多く重ねることができたそうである。そして、そこで藤田や石田格が導き出した結論が、アーキタイプとしての赤黒をドラフトすべきだということだった。

藤田:言葉であらわすとむずかしいんだけど、それっぽく組んだ赤黒は強い。ゴブリンやゾンビにちゃんと種族を偏重させて、マナカーブを可能な限り低く抑える。そして、10点あたりまでライフを削り落として、あとは《無頓着の波/Wave of Indifference》なり《戦慄の葬送歌/Dirge of Dread》なりからフィニッシュブロー。大雑把にこんなところだな。

◆Pod 27

①Lau, Sam Lie Kang(SGP)
②Nomichi, Hideaki(JPN)
③Ken'ichi, Fujita(JPN)
④Rood, David(CAN)
⑤Krouner, Ken(USA)
⑥Flamme, Pascal(DEU)
⑦Coueffe, Romuald(FRA)

参加人数の関係でいわゆる七人卓となった藤田であるわけだが、先日のマスターズ・ヴェニスで準優勝を果たした「チーム2020」のDavid Rood、グランプリ戴冠経験もある「アジアの雄」Sam Lau、サイドボードオンラインに寄稿していることでも知られるアメリカのKen Krounerといった粒ぞろいの侮れないポッドである。

藤田はこのポッドの三番席。上家は日本勢の野道、下家にRood、Krounerとならぶ配置である。

◆スペクターはマジゴッド

ゲームぎゃざ誌での「どれとる」記事も大好評、あらためてリミテッダーとして注目を集めている藤田憲一だが、果たして彼はそのピックからどのようなストーリーを紡ぎだしてくれるだろうか? 新しい世代の読者諸兄のために紹介しておくと、彼はリミテッドのグランプリを二度も制覇した英雄なのだ。

...などと書き出してみたのだが、藤田の進むべき方向性はあっさりと定まった。

1st Pick:《沈黙の死霊/Silent Specter

ちなみに、他に注目すべきカードとしては《平和な心/Pacifism》、《狙いすましたなだれ/Pinpoint Avalanche》、《虫つぶし/Swat》といった除去スペルたちが含まれていたわけだが、やはりパワーレア万々歳。赤黒決めうちを豪語していた藤田にとっては最高のスタートをきることとなった。

ちなみに、上家の野道は《残酷な蘇生/Cruel Revival》スタート、下家のRoodは《ケンタウルスの地/Centaur Glade》というファーストピックだった。

傍目にも、藤田はすごく嬉しそう。...そりゃそうだ。
かくて赤黒まっしぐらとなる。

水を得た魚のごとく、藤田は目指すアーキタイプの完成を目指してひた走ることとなる。

2nd Pick:《燃えさし魔道ゴブリン/Embermage Goblin
3rd Pick:《アヴァラックス/Avarax
4th Pick:《無頓着の波/Wave of Indifference
5th Pick:《切り刻まれた軍勢/Severed Legion
6th Pick:《ゴブリンのそり乗り/Goblin Sledder
7th Pick:《熱病の魔除け/Fever Charm
8th Pick:《突進する石背獣/Charging Slateback
9th Pick:《嘲るエルフ/Taunting Elf
10th Pick:《砂の皮膚/Sandskin
11th Pick:《頓着無き者/Heedless One
12th Pick:《流水の長魚/Slipstream Eel

藤田は四手目という早い段階で《無頓着の波/Wave of Indifference》を確保した。
アーキタイプとして成立させるために必須のカードだからだ。

ちなみに、上の野道は白黒、下のRoodは緑赤という色におさまった。

藤田:《沈黙の死霊》はマジ強いしな
SBJ:まったくです

◆除去どこ?

さて、セカンドパックのオンスロート。そろそろデッキに除去なんかが欲しいところだが、今度は上流となったRood(緑タッチ赤)のところまでで綺麗に赤いスペルがストップしてしまう展開となる。もっとも、7人中5人が赤にちょっかいを出しているという異様なポッドとなったため...これは仕方のないことかもしれない。

肝心の初手、藤田自身が開封したブースターもいまいちインパクトにかける内容であり、ファーストピックは《うつろう爆発/Erratic Explosion》との二択で悩んだ末に《スカークの猛士/Skirk Commando》となった。そして、二手目にビートダウン路線のキーカードである《卑劣なアヌーリッド/Wretched Anurid》、三手目にフィニッシュブローへのモーションとなる二枚目のカードである《戦慄の葬送歌/Dirge of Dread》、続く四枚目に《アヌーリッドの濁り水潜り/Anurid Murkdiver》という具合にピックを進めていくこととなった。

そして、問題の五手目。
ここで藤田は今回のドラフト全体を通じてもっともピックに頭を悩ませることとなった。

候補となったのは以下の三枚。さあ、どれを取ろうか?

a)《ただれたゴブリン/Festering Goblin
b)《卑劣なアヌーリッド/Wretched Anurid
c)《狙いすましたなだれ/Pinpoint Avalanche

ともかく高速でのビートダウンを想定する以上、特にbの《アヌーリッド》は2マナ帯での3/3クリーチャーという重要な構成要素であり、これを二枚おさえることで強固なクリチャーベースを確立することができる。aも1マナ域での最高級カードであり、《ナントゥーコの鞘虫/Nantuko Husk》などとのシナジーで有名だ。

一方、cのなだれは優秀な除去スペルだが、マナコストはとやや重い。

...それこそ制限時間いっぱいまで、藤田はこの3枚からどれをピックするべきか迷っているようだった。そして、結局ここで《狙いすましたなだれ/Pinpoint Avalanche》を選択することとなった。

GP東京・GP台湾王者そして、以降の藤田のピックはビートダウンデッキとしての赤黒を補完するパーツをかき集めていく作業となる。

6th Pick:《焼けつく肉体/Searing Flesh
7th Pick:《ゴブリンの監督官/Goblin Taskmaster
8th Pick:《憤怒の冠/Crown of Fury

藤田:《憤怒の冠》はキーカードだから、覚えておいた方がいいかも。《焼けつく肉体》も強引に削り取るわけだからコンセプト的に合致してるでしょ?

9th Pick:《撹乱するピット魔道士/Disruptive Pitmage
10th Pick:《生命の律動/Biorhythm
11th Pick:《砂の皮膚/Sandskin
12th Pick:《疑い深い濃霧獣/Leery Fogbeast

◆LEGION

1st Pick:《アフェットの駆除屋/Aphetto Exterminator
2nd Pick:《萎縮した卑劣漢/Withered Wretch
3rd Pick:《ゴブリンの働き者/Goblin Dynamo
4th Pick:《炎波の発動者/Flamewave Invoker
5th Pick:《開戦のラッパ吹き/Warbreak Trumpeter
6th Pick:《ゴブリンの闘士/Goblin Grappler
7th Pick:《ゴブリンの乱伐者/Goblin Clearcutter
8th Pick:《悲しみを飲み込むもの/Drinker of Sorrow
9th Pick:《ゴブリンの闘士/Goblin Grappler

藤田:二手目で《萎縮した卑劣漢/Withered Wretch》にするか《腐れざる喧嘩屋/Embalmed Brawler》なのか...はちょっと迷ったな。3マナ3/3というのは必要な要素だからな。

SBJ:総じてドラフトしたデッキの出来はどんなものでしょう?

藤田:まあ、合格点。除去は薄いけど、マナカーブも問題ないしフィニッシュパターンが何通りも用意されてるから。《沈黙の死霊/Silent Specter》もいるしな。

Ken'ichi Fujita

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