2007 World Championships Blog

Posted in Event Coverage on December 31, 1969

Welcome to New York City! The crack reporting squad of Josh Bennett, Bill Stark, Tim Willoughby, and Craig Gibson are combing the halls of the Javits Center for all the inside information as we close out the 2007 Pro Tour season. Who will be Player of the Year? What Standard and Legacy decks are at the top of the standings? What are the top draft cards in Lorwyn? All these questions and much more will be answered this weekend.

 
TABLE OF CONTENTS
 
  • 9:00 p.m. - 日本勢総括: 初日8回戦
    by Keita Mori
  • 8:55 p.m. - 「黒緑エルフ」という選択
    by Daisuke Kawasaki
  • 8:30 p.m. - 日本代表チームのスタンダードデック選択
    by Daisuke Kawasaki
  • 8:22 p.m.・アーキタイプ―《ボガートの妖精追い/Boggart Sprite-Chaser
    By Keita Mori
  • 8:18 p.m. - Round 7: 全勝の2人
    by Daisuke Kawasaki
  • 7:28 p.m. - Round 6: 三田村 和弥(千葉) vs. Chris Lachmann(アメリカ)
    by Keita Mori
  • 6:09 p.m. - 1st Draft Report: Drafting with “SKIRGE”
    by Daisuke Kawasaki
  • 5:55 p.m. - 日本勢総括: スタンダード5回戦
    by Keita Mori
  • 4:44 p.m. - Round 5: 限界突破
    by Daisuke Kawasaki
  • 3:33 p.m. - Round 3: Robert Dougherty(アメリカ) vs. Raphael Levy(フランス)
    by Keita Mori
  • 12:34 p.m. - Round 2: 鍛冶 友浩(埼玉) vs. Remi Fortier(フランス)
    by Daisuke Kawasaki
  • 11:11 a.m. - Round 1: 殿堂プレイヤーたちのマッチアップ
    by Daisuke Kawasaki
  • 10:12 a.m. - 日本勢のスタンダードデッキ選択
    by Keita Mori

BLOG

 

粉雪舞う中、プロツアーシーズンの千秋楽となる世界選手権がいよいよ開幕した。日本との時差14時間、「眠らない街」ニューヨークでの戦いである。

この巻頭記事では日本人選手の顔ぶれ、使用するスタンダードデッキについて触れる予定だが、まずはイベントスケジュールについておさらいしておこう。

・木曜日(本日):
スタンダード5回戦
ブースタードラフト3回戦(ドラフト1回)

・金曜日:
ブースタードラフト3回戦(ドラフト1回)
レガシー5回戦

・土曜日:
国別対抗戦(双頭巨人)6回戦(ドラフト3回)

・日曜日:
国別対抗戦決勝戦(ドラフト1回)
個人戦決勝ラウンド(ベストエイト/シングルエリミネーション)

個人戦だけで3つの異なるフォーマットという長く険しい試練の道のり。プレイヤーとしての力量をはかりにかける、まさしく世界最高峰の戦いがここにある。

栄光の舞台へと招待された日本人選手についてご紹介しよう。

Name Prefecture Invitation Source Standard Deck Designer
藤田 剛史 大阪 2007年マジック殿堂 GW Elves 黒田 正城/藤田 剛史
八十岡 翔太 神奈川 2006年Player of the Year GBU Yaso-Control 八十岡 翔太
三原 槙仁 千葉 2006年世界チャンピオン GB Elves 三原 槙仁
小倉 陵 愛知 2006年世界選手権ベスト8 GB Elves 森 勝洋
森 勝洋 大阪 2005年世界選手権ベスト8 GB Elves 森 勝洋
北山 雅也 神奈川 2006年日本チャンピオン UB Mannequin 秋山 貴志
秋山 貴志 千葉 2006年日本代表チーム UB Mannequin 秋山 貴志
小室 修 東京 2006年日本代表チーム UB Mannequin 秋山 貴志
中田 直樹 愛知 2006年日本代表チーム UB Mannequin 秋山 貴志
有田 隆一 千葉 PPC Level 3+ UB Mannequin 有田 隆一
浅原 晃 神奈川 PPC Level 3+ UB Reanimate 佐々木 将人
藤田 修 大阪 PPC Level 3+ GW Elves 黒田 正城/藤田 剛史
池田 剛 福岡 PPC Level 3+ GW Elves 黒田 正城/藤田 剛史
石田 格 東京 PPC Level 3+ 欠場
鍛冶 友浩 埼玉 PPC Level 3+ Mono-U "Star Plutinum"
金子 真実 東京 PPC Level 3+ Mono-U "Star Plutinum" 石川 錬
栗原 伸豪 東京 PPC Level 3+ Yokosuka Blue 横須賀 智裕
三田村 和弥 千葉 PPC Level 3+ GB Elves 三田村 和哉
森田 雅彦 大阪 PPC Level 3+ GB Elves
中島 主税 神奈川 PPC Level 3+ GB Elves
中村 修平 大阪 PPC Level 3+ GB Elves 相澤 恵司
大礒 正嗣 広島 PPC Level 3+ Mono-U "Star Plutinum"
大塚 高太郎 神奈川 PPC Level 3+ UB Mannequin 大塚 高太郎
大澤 拓也 神奈川 PPC Level 3+ GB Elves 森 勝洋
齋藤 友晴 東京 PPC Level 3+ GB Elves 齋藤 友晴
塩津 龍馬 愛知 PPC Level 3+ 欠場
高橋 優太 東京 PPC Level 3+ UG Pickles 高橋 優太
樽 元気 神奈川 PPC Level 3+ GB Elves 樽 元気
津村 健志 広島 PPC Level 3+ GB Elves 森 勝洋
渡辺 雄也 神奈川 PPC Level 3+ Mono-U "Ice Stompy" 齋藤 友晴
山本 賢太郎 埼玉 PPC Level 3+ 欠場
ヒロセダイスケ Top 50 Rating - APAC 欠場
黒田 正城 大阪 Top 50 Rating - APAC 欠場
岡本 尋 愛知 Top 50 Rating - APAC 欠場
加藤 英宝 静岡 Top 50 Rating - APAC 欠場
金 民守 神奈川 Top 50 Rating - APAC 欠場
廣澤 遊太 大阪 Top 50 Rating - APAC GB Elves
山本 昇平 大阪 Top 50 Rating - APAC 欠場
長島 誠 Top 50 Rating - APAC 欠場
中野 圭貴 大阪 Top 50 Rating - APAC GB Elves
佐藤 嶺 東京 Top 50 Rating - APAC GB Elves 佐藤 嶺

昨年に続き、40名をこえる選手が世界選手権に招待されている。もはや、この一点だけをとっても、日本が現在進行形のマジック大国であることは疑いない。

2007年度マジック殿堂入りメンバー

日本勢のスタンダードデッキ選択としては、黒緑のエルフデッキがとにかく多いのが印象的。それに青黒《その場しのぎの人形/Makeshift Mannequin》デッキが続くかたちとなっている。

そんな中、殿堂入りを果たした藤田 剛史(大阪)のデッキ選択は緑白エルフ。これは黒田 正城(大阪)による原型を藤田が磨き上げたという注目のデッキである。

他方、とにかく独自路線をつき進むことで知られる浅原 晃(神奈川)や八十岡 翔太(神奈川)は、それぞれオンリーワンの青黒「リアニメイター※」と緑青黒「ヤソコン※」という興味深いチョイス。

※リアニメイター:青いドロー操作の副作用である「カードを捨てる」効果を利用して大型クリーチャーを墓地に送り込み、それを黒いクリーチャー復活呪文によってよみがえらせるデッキ。直接召喚するよりもはるかに安いコストで脅威を展開できる。

※ヤソコン:ヤソオカ式コントロールデッキの通称

躍進著しい若手の中では、高橋 優太(東京)が青緑の「ピクルス※」を仕上げ、渡辺 雄也(神奈川)が青単色「アイス・ストンピー」に落ち着いている。渡辺の「アイス・ストンピー」はその名から察せられるとおり、齋藤 友晴によるデザイン。しかし、Player of the Yearレース暫定首位の齋藤はここで「アイス・ストンピー」ではなく、主流派とも言える緑黒エルフにその身をゆだねた。

※ピクルス:《塩水の精霊/Brine Elemental》と《ヴェズーヴァの多相の戦士/Vesuvan Shapeshifter》によって相手の行動を封じ込めるコンボ、および、それを内包したデッキの総称。

また、北山 雅也(神奈川)率いる2007年度日本代表チームは、メンバー全員が同じデッキを選択すると言う一枚岩の結束力を見せた。デッキデザイナーとしても頭角をあらわしはじめた秋山 貴志(千葉)による青黒《その場しのぎの人形/Makeshift Mannequin》を手に、彼らは日の丸を掲げる。


Thursday, December 6: 11:11 a.m. – Round 1: 殿堂プレイヤーたちのマッチアップ

by Daisuke Kawasaki
 

日本人初となる殿堂入りプレイヤー、藤田 剛史2005年の世界選手権以来、毎回世界選手権のオープニングセレモニーの目玉となったHall of Fameことマジック殿堂。今年も5人のプレイヤーが新たに殿堂入りを果たすこととなった。

そして、プレミアイベントへの参加が不可能であるRandy Buehler(アメリカ)をのぞく4名がなかばお約束のようにRound 1でフィーチャリングされることとなった。

藤田 剛史(大阪) vs. Aleksa Telerov(セルビア)
Kai Budde(ドイツ) vs. Helmut Summersberger(オーストリア)
Nicolai Herzog(ノルウェー) vs. Zdenko Nouzovsky(スロバキア)
Zvi Mowshowits(アメリカ) vs. Asaf Shomer(イスラエル)

マジック界を代表するスーパースターたちであるとともに、藤田をのぞけば、ここ数年トーナメントシーンで見かけることのなかった3人。どのようなデックを使用しているのか? 往年の強さを見せつけてくれるのか? 興味は尽きないことと思う。

ここでは、藤田のマッチを中心にみつつ、貧乏性な筆者が残りのマッチも追いかけられる限り追いかけてみようと思う。

■藤田 剛史(大阪) vs. Aleksa Telerov(セルビア)

今年の殿堂は日本人にとって、日本で行われた2005年以上に忘れられないものとなった。
藤田 剛史が日本人として初の殿堂入りを果たしたのである。以前からほぼ確実視されてはいたものの、実際に投票結果が発表され、殿堂入りが確定すると、日本中のマジックファンが歓喜の声をあげた。

今や世界のマジックシーンを牽引する日本のプロプレイヤーたちであるが、2001年のPT東京でその最初の一歩をである「日曜日の壁」をこじ開けたのが藤田 剛史であった。その業績と、黎明期から現在に至るコミュニティへの貢献が評価されての殿堂入りとなった。

席について、心なしか堂々とシャッフルを行う藤田。

と、突然藤田が素っ頓狂な声をあげる。

藤田 「あーーーー」

なんと、藤田のデックのカードが2枚足りないという。大あわてで鞄の中を捜索し、なんとかスリーブの中に紛れ込んでいたカードを見つけ出す。

藤田 「これは負ける流れやね!」

藤田:GWエルフ
Aleska:GU氷雪コントロール

Game 1

先手はAleska。

藤田の《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》を《海賊の魔除け/Piracy Charm》でAleskaが除去するところからゲームがスタート。

藤田は続いて、《レンの地の克服者/Wren's Run Vanquisher》を場に送り出しクロックを強化するが、後続の《ボリアルのドルイド/Boreal Druid》はカウンターされ、《調和/Harmonize》でアドバンテージを稼がれてしまう。

このタップアウトの隙に《傲慢な完全者/Imperious Perfect》を場に送り出し、ハンドアドバンテージが場を支配する前にクロックで勝ってしまおうというプランの藤田だが、2枚の《根の壁/Wall of Roots》連続キャストからの変異キャストによって、地上を固められてしまう。

そして、Aleskaがキャストしたのは、《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》。

だが、藤田の場にも秘密兵器が降臨していた。その名は《清廉潔白な判事/Immaculate Magistrate》。エルフトークンも含めてすでに5体のエルフをコントロールする藤田は、《樹上の村/Treetop Village》も含めて3体でアタック。

そして、ビーストトークンにブロックされた《樹上の村》にカウンターを乗せ、一気にライフを削りにかかる。

この、想像以上のダメージクロックに、Aleskaは熟考の後、サイドボーディングを開始したのだった。

藤田 1-0 Aleska

され、この時点でのほかのテーブルの動きを簡単に見てみよう。

まず、時をほぼ同じくして、青単ガイルのNicolaiが、《誘惑蒔き/Sower of Temptation》と《狡知》のビートで、赤緑ステロイドのZdenkoから星を取り返して、1-1のタイに持ち込んでいる。

残りのテーブルでは、RGビッグマナのKaiが、青黒マネキンのHelmutにGame 1を落とし、UBフェアリーのZviが青単ガイルのAsafからGame 1を奪った所だ。

それでは、再び藤田のテーブルに視点を戻そう。

Game 2

2ターン目に《根の壁》でマナを加速したAleskaだったが、藤田の2ターン目の《ガドック・ティーグ/Gaddock Teeg》によって《調和》も《野生語りのガラク》も封じられてしまい、泣く泣く《ヴェズーヴァの多相の戦士/Vesuvan Shapeshifter》で除去。

これでやっと《野生語りのガラク》を場に送り出せる事となるAleskaだったが、続いて場に藤田が送り出したのが《千年霊薬/Thousand-Year Elixir》。

これによって、《コロンドールのマンガラ/Mangara of Corondor》が《野生語りのガラク》と変異状態の《セロン教の隠遁者》を2枚リムーブするアドバンテージスペルに変身。藤田はさらに《レンの地の克服者》《トロールの苦行者/Troll Ascetic》とクロックを場に展開し、Aleskaは防戦一方となる。

《野生語りのガラク》《剃刀毛のマスティコア/Razormane Masticore》と防線を固めるAleskaだが、またも降臨するのは秘密兵器の《清廉潔白な判事》。《剃刀毛のマスティコア》に《レンの地の克服者》にカウンターがのせられる。

《誘惑蒔き》で《レンの地の克服者》を奪い、ビーストトークンで何とか反撃の狼煙をあげようとするAleska。

しかし、ライブラリートップからあらわれた《コロンドールのマンガラ》が、藤田に祝福を与えたのだった。

藤田 2-0 Aleska

「日曜日の壁」をこじ開けたのが藤田自身だったのであれば、「チャンピオンの扉」を開いた黒田 正城(大阪)の使用したデックを構築したのも藤田であった。

日本のコミュニティリーダーとしてだけではなく、デックビルダーとしても日本をリードしてきた藤田 剛史。その期待を裏切らないシークレットテク満載のデックで、まずはその力を見せつけた。

さて、この時点で、Kaiはストレートでマッチに敗北し、一方でNicolaiはまたも《狡知》で場のコントロールを掌握しきってマッチに勝利している。

残る最後のテーブル、ちょうど藤田戦が終了し、筆者が見に行ったところで、Zviの《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》が《誘惑蒔き/Sower of Temptation》に奪われ、ゲームがタイにされたところであった。

PT東京の決勝つながり...というわけではないのだが、せっかくなのでZviのGame 3もレポートしよう。

■Zvi Mowshowits(アメリカ) vs. Asaf Shomer(イスラエル)

殿堂入りを果たしたズヴィ・モーショヴィッツサイドボーディングの間にAsafと談笑するZvi。

Zvi 「シシシシシシ」

まさか、この笑い声を生で聞ける日がまたくるなんて。

Game 3

Asafが1ターン目に《祖先の幻視/Ancestral Vision》を待機する一方で、Zviは、2ターン目から《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》をキャストし、《ペンデルヘイヴン/Pendelhaven》で強化しながらアタックというアグレッシブなスタート。

いわゆる「フェアリー殺し」である《砂漠/Desert》をセットするAsafだが、やはり《ペンデルヘイヴン》がどうにも邪魔で仕方がない。青単のAsafがこれを対処できるカードは《真髄の針/Pithing Needle》しかない。

それはZviも承知で、Asafの《真髄の針》を《呪文づまりのスプライト》でカウンターしつつクロックを強化する。だが、Asafはすかさず2枚目の《真髄の針》。これにはZviもあきれ顔。

2体の《呪文づまりのスプライト》でアタックし、《砂漠》のダメージを打ち込まれた方を《霧縛りの徒党》で覇権。クロックの手をゆるめない。Asafは変異で応対する。

《ウーナの末裔/Scion of Oona》で砂漠を無効化しつつ、クロックを増大させ、一気に勝負を決めにかかるZvi。

Asafの手札にある対抗策は《誘惑蒔き》のみ。これを《使い魔の策略/Familiar's Ruse》で打ち消すと、Zviは世界選手権を白星でスタートさせたのだった。

Zvi 2-1 Asaf


Thursday, December 6: 12:34 p.m. – Round 2: 鍛冶 友浩(埼玉) vs. Remi Fortier(フランス)

by Daisuke Kawasaki
 

プロツアー・バレンシア王者、レミィ・フォーティアRemi:青黒マネキン
鍛冶:青単"Star Platinum"

鍛冶 「負け始める前に呼ばれてよかったー」

試合開始前にこう語る鍛冶。

というのも、鍛冶は、今回の世界選手権でプロプレイヤーとして引退することを表明しているのだ。最後のプロツアーだからこそ、一度はフィーチャリングテーブルにつきたかったということだろうか。

鍛冶 「最近、めっきりご無沙汰でしたしね。対戦相手のおかげじゃないですか」

鍛冶の対戦相手は、先日のPTバレンシアを優勝し、「フランスのイケメン」として日本でも知名度が急上昇しているRemi Fortier。確かに、今大会でも話題のプレイヤーとの対戦だから鍛冶はラッキーだったといえるが、しかし、ここで鍛冶の戦いをみることができるというのはやはり日本のファンにとってもラッキーであろう。

鍛冶の使用するデックは、青単ガイルの《狡知/Guile》を《白金の天使/Platinum Angel》に入れ替えた、通称Star Platinum。対するRemiは、今大会の使用率トップに間違いなく食い込むだろうと思われる青黒マネキンだ。

Game 1

先手の鍛冶が1ターン目2ターン目に《祖先の幻視/Ancestral Vision》を待機するという理想的なスタート。対するRemiは《フェアリーの集会場/Faerie Conclave》をタップインから、2ターン目の《時代寄生機/Epochrasite》というスタート。

3ターン目の《影魔道士の浸透者/Shadowmage Infiltrator》は《霊魂放逐/Remove Soul》でカウンターし、土地が詰まったRemiの苦し紛れの想起《熟考漂い/Mulldrifter》は《ルーンのほつれ/Rune Snag》。2枚目の《影魔道士の浸透者/Shadowmage Infiltrator》は《造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant》で手札に戻す。

ここで、やっと4枚目の土地を手に入れたRemi。先ほど戻された《影魔道士の浸透者》ではなく、鍛冶のアップキープに《その場しのぎの人形/Makeshift Mannequin》で《熟考漂い》を戻すことを選択する。しかし、これもまた《ルーンのほつれ》。マナを使わせた上での自信のターンでの《裂け目翼の雲間を泳ぐもの/Riftwing Cloudskate》は《謎めいた命令/Cryptic Command》。

序盤にあれだけドローを進められてしまうと、もはやRemiにつけ込む隙はない。

《ファイレクシアの鉄足/Phyrexian Ironfoot》《ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir》と場に並べられ、起死回生の《滅び/Damnation》も《ルーンのほつれ》されると、Remiはその端正な顔を軽く歪めた。

鍛冶 1-0 Remi

Game 2

鍛冶 友浩にとってこの世界選手権はラストダンスとなってしまうのか...?鍛冶は1ターン目に《祖先の幻視》を待機させるものの、Remiの4ターン目《思考囲い/Thoughtseize》をカウンターせずに、《妖精の計略/Faerie Trickery》《ザルファーの魔道士、テフェリー》と土地という手札を晒す。

ここで、安全確認後に《影魔道士の浸透者》を場に送り出したRemiはさらに《永劫の年代史家/Aeon Chronicler》を待機させる。これが場に出てしまうと一気にゲームを決められてしまう鍛冶は、仕方なく自身のターンに《ザルファーの魔道士、テフェリー》をフルタップでキャスト。

この隙に《思考囲い》《叫び大口/Shriekmaw》とキャストされてしまい、鍛冶は非常に厳しい展開を強いられてしまう。

《祖先の幻視》の待機があけ、なんとか手札は充実してきた鍛冶ではあるが、とにかく場のリソースを挽回しなければ、アドバンテージが活きる前にゲームが終わってしまう。まずはRemiの攻勢をゆるめるべく《ザルファーの魔道士、テフェリー》をキャストする。

すると、Remiは先ほどのお返しとばかりに《造物の学者、ヴェンセール》を。

鍛冶 1-1 Remi

Game 3

Venser, Shaper Savant

このマッチで初めて《祖先の幻視》スタートとならなかった鍛冶。手札が充実しないならマナだとばかりに2ターン目に《精神石/Mind Stone》をキャストする。一方でRemiのアクションは《裂け目翼の雲間を泳ぐもの》2連続待機。

負けじと2枚目の《精神石》をキャストした鍛冶。高速での《ザルファーの魔道士、テフェリー》キャストにより、この待機されている2枚の《裂け目翼の雲間を泳ぐもの》を無駄カードとさせる。

この怪物を対処したいRemiは2連続で《造物の学者、ヴェンセール》。だが、順次《精神石》を生け贄にしながら手札を充実させている鍛冶はもちろんこれを許さない。なんとか《ファイレクシアの鉄足》で《ザルファーの魔道士、テフェリー》によるビートダウンは食い止めたものの、結局《鋸刃の矢/Serrated Arrows》で対処されてしまう。

一見圧倒的にゲームを支配しているかに見える鍛冶。しかし、圧倒的な差がついているかに見える手札のそのほとんどが《冠雪の島/Snow-Covered Island》という非常につらい状態。なんとか《謎めいた命令/Cryptic Command》によって致命的なスペルをカウンターできているものの、いつ優位が逆転してもおかしくない状況である。鍛冶は、2枚の《祖先の幻視》を待機する。

ついにRemiの《ウルザの工廠/Urza's Factory》が効果を発揮し始め、鍛冶は対処を強いられる立場になってしまう。だが、この2/2トークンを《鋸刃の矢》で巧みに対処し、《造物の学者、ヴェンセール》でのビートダウンを開始する鍛冶。危ういながらも、ダメージレースをぎりぎりで自分に優位に傾けていく。

そして、このわずかな優位を、2枚の《祖先の幻視》が確固たるものとしたのであった。

鍛冶 2-1 Remi

鍛冶 「やっぱり、時間ですよね。自分は練習を重ねて、もう間違えようがないくらいに自分のスタイル固めないと勝てないプレイヤーなんで、時間かけられないと、もうプロレベルを維持できないんですよ」

引退の理由をこう語る鍛冶。

鍛冶 「いままでがマジックやり過ぎの生活だったんですよ。学校をはじめとしてマジック以外の生活にも目を向け始めたら、マジックに向ける時間が足りなくなっちゃったんですよね。プロプレイヤーとして練習できてたのはPTホノルルまでですね」

誰にでも、転機は訪れる。鍛冶の転機はすでに昨シーズン開幕戦であるPTホノルルの時点で訪れていた。だが、マジックの神はまだ鍛冶にマジックを続けさせたかったらしい。

鍛冶 「でも、運良くPTチャールストンで優勝して、レベルが維持できるようになったんで、今シーズンまではダラダラ続けちゃいましたね...。でも、来シーズンはもう無理ですね。なんで、キリもいいですし、この世界選手権で引退しようかと。」

「とかいいながら、1年ぐらいしたら戻ってきたりしてね」と笑いながら語る鍛冶ではあるが、しかし、基本的にはプロツアーにも選手権にも参加はしない方針だという。

隣のテーブルで、同じくStar Platinumを使いFrank Karsten(オランダ)とフィーチャリングされている大礒 正嗣(広島)のように、学業の合間をぬって趣味の延長としてトーナメントマジックを続ける選択肢もあるのではないだろうか?

鍛冶 「気が向いたらPTQにでて、抜けたらプロツアーにでるっていうカジュアル寄りになら続けるかもしれませんけど、彼(大礒)みたいには行きませんよ。彼は特別ですから。僕は、時間が足りなければ勝てないんです」

そして、鍛冶は力強く語った。

鍛冶 「だって、負けるの悔しいじゃないですか」


Thursday, December 6: 10:08 a.m. – Round 3: Robert Dougherty(アメリカ) vs. Raphael Levy(フランス)

by Keita Mori
 

二人の殿堂プレイヤー、ドハティ(左)とレヴィレヴィ (Levy) : 氷雪赤緑ビッグマナ
ドハティ (Dougherty) : 黒単色ビートダウン

構築戦でその名を馳せた二人の殿堂プレイヤーによる米仏対決をお送りしよう。

「構築フォーマットは団体戦かつ情報戦である」

当時としては画期的なこの概念を競技シーンへと知らしめた伝説的チーム、それがYour Moves Games(以下YMG)だ。そして、そのチームを率いた総帥がロバート・ドハティ(Robert Dougherty)。このYMGからはドハティ以下四名ものメンバーが殿堂入りを果たしており、"Benzo"をはじめとした数々の名作がエクステンデッドの歴史に刻み込まれている。

ドハティの反対側で微笑むのは、フランスの伊達男、ラファエル・レヴィ(Raphael Levy)。彼もまた古くからエクステンデッドに精通したプレイヤーとして知られた存在で、その驚異的なマナベースとともに披露された《土地譲渡/Land Grant》タイプの《適者生存/Survival of the Fittest》や、緑単色のリージョン・ランド・ロス(LLL)での活躍をオールドファンならご存知かもしれない。彼は十余年を経てもその腕前をいささかも錆付かせない「鉄人」としても知られており、今シーズン序盤のエクステンデッドでも多色ビートダウンGMGT(Gaea'sMightGetThere)によるグランプリ二連勝を果たしている。

Game 1

四人目のプレイヤーを殿堂に送り込んだチームYMG総帥、ドハティ二人の伝説的なプレイヤーによるマッチアップは独特の立ち上がりを迎えた。YMG総帥が土地をセットせずに《ストロームガルドの災い魔、ハーコン/Haakon, Stromgald Scourge》をナチュラルにディスカードするムーブを見せ、続くターンの《思考囲い/Thoughtseize》でこのゲームに最初のインパクトをもたらす。

ところで、黒単色愛好家のドハティがいつも愛用しているのがベータ版の《沼/Swamp》である。これは、「濃くにじんだ独特の印刷が、黒マナを生み出す基本土地として絶妙なフレイバーを醸し出しているから」だそうだ。実用一辺倒なプロプレイヤーが多い中で、ドハティはカードそのものへの愛着やこだわりをとても大切にしている。

さて、話をもとに戻そう。

ドハティの《思考囲い》を受け、ここでフランスの英雄が公開した手札は「ビッグマナ」の名に恥じない重量打線だった。《溶鉄の災難/Molten Disaster》、《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》、《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》、《調和/Harmonize》といった内容が明らかになり、ドハティはマナ供給源ともなるプレインズウォーカー《野生語りのガラク》を捨てさせた。手札に《ストロームガルドの十字軍/Stromgald Crusader》を持っているドハティだが、彼が盤上にはじめて展開する脅威は墓地からの《ハーコン》となる。

一方、レヴィは《調和》でカードを引き増し、その上で《包囲攻撃の司令官》を展開。ならば、とドハティは《黒き剣の継承者コーラシュ/Korlash, Heir to Blackblade》を呼び出すが、レヴィは《火葬/Incinerate》2連打とゴブリン・トークンをからめた《司令官》爆撃とで敵陣を一掃する。

《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》。

これはの2/2ゴブリン・クリーチャーで、場に出た時に3体の1/1ゴブリン・トークンが追加で呼び出される。さらに、《司令官》自身がでゴブリンを生贄に2点のダメージを任意の対象へと飛ばすと言う能力を備えている。まさしく能力が自己完結した、動く砲台だ。

そして、この《包囲攻撃の司令官》をめぐる攻防こそが、まさしくこの試合のキーポイントとなった。レヴィがこのカードにアクセスし、その驚異的カードアドバンテージを堪能すればするほど...ドハティの勝利は遠のいていく。

状況を熟知しているだけに、ドハティも《叫び大口/Shriekmaw》で即座に《司令官》を除去し、次なるダメージソースの調達、すなわちトップデッキにかける。

しかし、レヴィは力強く二体目の《司令官》を引き当て、これがドハティの小粒な後続たちをちぎっては投げる。そして、三対目の《司令官》がドハティを投了に追い込んだ。

レヴィ 1-0 ドハィ

Game 2

ラファエル・レヴィ先手テイクマリガンからのスロウスタートを余儀なくされるドハティ。第3ターン、第4ターン連続で変異クリーチャー(正体は《ギャサンの略奪者/Gathan Raiders》)を展開してゲームをスタートさせていく。一方でレヴィは《占術の岩床/Scrying Sheets起動して氷雪マナベースを次々に獲得していき、変異の片方に《木化/Lignify》をエンチャントして無効化をはかった。

実は、第1ゲームを決定付けた《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》をすでに手札に抱えているレヴィ。マナを伸ばしながらベストタイミングでの投入をうかがう展開である。ドハティ陣営としては効果的に手札破壊を引き当て、具体的にはピンポイントの《思考囲い/Thoughtseize》をプレイしたいところだったが...引けども引けども、射的としか思えないイマイチでイマサラなクリーチャーばかり。

満足げにレヴィは《包囲攻撃の令官》を投入し、ドハティの盤面を掃除しはじめる。《司令官》が1体、2体。ドハティはいわゆるジリ貧状態へと追い込まれていく。

そして、ついには現時点で最強のプレインズウォーカーと言われている《野生語りのガラ/Garruk Wildspeaker》がレヴィの盤面に光臨。その《ガラク》の《踏み荒らし/Overrun》効果とともに、3体目の《包囲攻撃の司令官》が突撃の号令をかけた。

レヴィ 2-0 ドハティ


Thursday, December 6: 4:44 p.m. – Round 5: 限界突破

by Daisuke Kawasaki
 

プロツアー・プラハチャンピオン、大澤 拓也冬のニューヨークで行われている今回の世界選手権。

会場内はデュエリスト達の熱気に包まれてはいるものの、当然のことながら、会場の外は非常に寒い。気温はマイナス2度。昨夜などはちらほらと雪が降っていたくらいだ。

池田 剛(福岡)に言わせれば「こんなのまだまだ。シカゴなんてマイナス14度だったから」ということらしいのだが、しかし、そうはいっても寒いものは寒い。ちょっと我慢できるレベルではない。我慢の限界突破だ。

というわけで、並んでフィーチャリングテーブルに呼ばれた「Limit Break」のふたりのマッチをみてみよう。

■大澤 拓也(神奈川) vs. Olivier Ruel(フランス)

Olivier: 赤タッチ緑ガルガドンスライ
大澤: 緑黒エルフ

1勝ラインという力量に見合わないラインでフィーチャリングされたこの2人。ここで負けてしまうと、トップ8の目がほとんどなくなってしまう以上何とか踏ん張りをきかせて、ぎりぎりのラインに踏みとどまりたいところだ。

Game 1

先手のOlivierが《モグの狂信者/Mogg Fanatic》キャストから《裂け目の稲妻/Rift Bolt》待機というスタート。一方の大澤は、2連続の《樹上の村/Treetop Village》セットから《ボリアルのドルイド/Boreal Druid》をキャストする。Olivierはこの《ボリアルのドルイド》に《裂け目の稲妻》を打ち込む。

大澤の《傲慢な完全者/Imperious Perfect》も《タール火/Tarfire》で除去するOlivierではあったが、なかなか後続を展開できない。大澤の場に、《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》、土地をアンタップしての《タルモゴイフ/Tarmogoyf》(4/5)が登場すると、苦笑いしかできない。

《野生語りのガラク》は《裂け目の稲妻》と《モグの狂信者》で対処するものの、大澤が続けて《トロールの苦行者/Troll Ascetic》を場に送り込むと、Olivierの対抗策は限界突破した。

大澤 1-0 Olivier

Game 2

Olivier Ruel先手をとりながらも、ファーストアクションが3ターン目の《ケルドの匪賊/Keldon Marauders》という厳しい立ち上がりのOlivier。さらに土地が2枚で止まってしまう。

一方の大澤は、《ボリアルのドルイド》で加速して2ターン目に《傲慢な完全者》、そして《レンの地の克服者/Wren's Run Vanquisher》という素早い立ち上がり。

だが、ここはさすがのOlivier。《紅蓮地獄/Pyroclasm》で《レンの地の克服者》を残して一掃し、《裂け目の稲妻》を待機する。この《裂け目の稲妻》で《レンの地の克服者》を除去するかと思われたが、大澤を対象にダメージを与える。

そして、《巻物の大魔術師/Magus of the Scroll》をキャストして追加の《裂け目の稲妻》を待機する。どうやら一気に大澤のライフを削りに行くプランのようだ。

続くターンに大澤がキャストした《仮面の称賛者/Masked Admirers》を《脅しつけ/Threaten》で奪いつつアタックし、大澤のライフは7。しかし、ここで《不敬の命令/Profane Command》で《巻物の大魔術師》を除去されてしまったOlivierは種が尽きてしまう。

大澤が《野生語りのガラク》をキャストし、その《踏み荒らし/Overrun》能力を起動すると、Olivierの残りライフは限界突破したのだった。

大澤 2-0 Olivier

■小倉 陵(愛知) vs. Carlos Romao(ブラジル)

小倉: 黒緑エルフ
Ramao: 黒緑エルフ

Game 1は《傲慢な完全者》にバックアップされた《レンの地の克服者》に限界突破してしまった小倉。

スタンダードを好成績で折り返したいだけに、なんとか取り返したいゲーム。

対戦相手は2002年世界王者のCarlos Romaoである。

Game 2

《ラノワールのエルフ》で加速してからの《野生語りのガラク》という展開の小倉にたいして、Ramaoは《思考囲い》で《ロクソドンの戦槌/Loxodon Warhammer》をディスカードさせての《レンの地の克服者》《タルモゴイフ》と続ける。

しかし、土地が2枚でストップ。早くも非常に厳しい状況に追い込まれてしまう。

その隙を逃さず、《野生語りのガラク》でトークンを生み出しつつ《レンの地の克服者》《ボリアルのドルイド》と続ける小倉。唯一のブロッカーである《タルモゴイフ》を《否定の契約/Pact of Negation》で除去してアタックする。

Ramaoはライブラリーのトップを激しく叩いてドロー。まさに、トップデックの限界突破。しかし、そこに望むカードはなかった。

Ramao 1-1 小倉

Game 3

1ターン目に《沼/Swamp》をおいて、2ターン目に《ラノワールのエルフ》というなにやらきな臭いスタートのRamao。小倉は《ボリアルのドルイド》で加速して《傲慢な完全者》をキャストする。

これに対抗すべく、《傲慢な完全者》をキャストするRamaoだったが、やはりというか3枚目の土地をセットできない。この《傲慢な完全者》を《否定の契約》で除去されると、いよいよ限界突破が近づいてくる。

限界を守るべく《叫び大口/Shriekmaw》を想起でキャストし、《傲慢な完全者》を除去するが、2枚目の《否定の契約》で《ラノワールのエルフ》を除去されてしまい、ますますマナが不自由になる。

苦肉の《レンの地の克服者》で何とか地上を降着させようと試みるRamao。だが、小倉の《不敬の命令》が、《レンの地の克服者》を除去しつつ、《傲慢な完全者》を場に呼び戻す。

そして、生み出されるエルフトークンが、Ramaoの防御線の限界を突破したのだった。

Ramao 1-2 小倉

なお、2人がそろって限界突破した緑黒エルフは、ともに「帝王」森 勝洋(大阪)のデザインによるものである。

本人もスタンダード全勝を果たしたこのデックについて、後ほどインタビューを行う予定である。


Thursday, December 6: 5:55 p.m. – 日本勢総括: スタンダード5回戦

by Keita Mori
 

5:55 PM
日本勢総括: スタンダード5回戦
By Keita Mori

スタンダード5回戦を終えた日本勢の戦績を速報でご紹介しよう。

Standings Pts Name Standard Deck Designer
7 15 森 勝洋 GB Elves 森 勝洋
8 15 三田村 和弥 GB Elves 三田村 和哉
11 15 中野 圭貴 GB Elves "Hikikomoringo"
25 12 北山 雅也 UB Mannequin 秋山 貴志
30 12 三原 槙仁 GB Elves 三原 槙仁
38 12 大塚 高太郎 UB Mannequin 大塚 高太郎
55 12 廣澤 遊太 GB Elves "Hikikomoringo"
56 12 小倉 陵 GB Elves 森 勝洋
73 10 藤田 修 GW Elves 黒田 正城/藤田 剛史
83 9 鍛冶 友浩 Mono-U "Star Plutinum" 鍛冶 友浩/大礒 正嗣
91 9 有田 隆一 UB Mannequin 有田 隆一
92 9 高橋 優太 UG Pickles 高橋 優太
93 9 金子 真実 Mono-U "Star Plutinum" 石川 錬
96 9 津村 健志 GB Elves 森 勝洋
108 9 秋山 貴志 UB Mannequin 秋山 貴志
126 9 齋藤 友晴 GB Elves 齋藤 友晴
128 9 佐藤 嶺 GB Elves 佐藤 嶺
132 9 小室 修 UB Mannequin 秋山 貴志
136 9 大礒 正嗣 Mono-U "Star Plutinum" 鍛冶 友浩/大礒 正嗣
143 9 中田 直樹 UB Mannequin 秋山 貴志
174 9 中島 主税 GB Elves NET DECK WINS
199 6 藤田 剛史 GW Elves 黒田 正城/藤田 剛史
212 6 中村 修平 GB Elves 相澤 恵司
252 6 渡辺 雄也 Mono-U "Ice Stompy" 齋藤 友晴
258 6 樽 元気 GB Elves 樽 元気
265 6 森田 雅彦 GB Elves "Hikikomoringo"
303 6 大澤 拓也 GB Elves 森 勝洋
316 3 栗原 伸豪 Yokosuka Blue 横須賀 智裕
318 3 池田 剛 GW Elves 黒田 正城/藤田 剛史
342 3 八十岡 翔太 GBU Yaso-Control 八十岡 翔太
369 3 浅原 晃 UB Reanimate 佐々木 将人

念のため、表の見方についてご説明しておくと、(左から)Standingsが5回戦を終えての暫定順位、Ptsが獲得マッチポイント(※現段階で12なら4勝1敗ということになる)、Nameが氏名、Standard Deckが使用デッキ、Designerがその製作者となっている。

開会式で日の丸を掲げて入場する北山 雅也

結論から言うと、日本勢31名のうち、見事に3名がスタンダードで全勝を達成。そのいずれもが黒緑デッキだった。ただ、3人とも自分自身でデッキをチューニングしてきたという点に留意すべきかもしれない。

ちなみに、デッキデザイナー欄にたびたび登場する"Hikikomoringo"というのは、某大阪勢が所有するマジック・オンラインのアカウントの名前。このアカウント上で合作されたデッキをベースに、中野たちが調整を重ねてきたという。

また、流行の緑黒から3人の全勝者が生まれた一方で、意欲作で臨んだ八十岡、浅原、栗原といったプレイヤーたちが苦杯をなめさせられてしまっていることも興味深い共通点と言える。

北山 雅也率いる日本代表チームも、ここまでのスタンダード5回戦を見事に勝ち越している。


Thursday, December 6: 6:09 p.m. – 1st Draft Report: Drafting with "SKIRGE"

by Daisuke Kawasaki
 

大阪の「スカージ」こと中野 圭貴

世界選手権もスタンダードラウンドを終了し、残すは2種目。そして、初日全勝をかけた1stドラフトが行われようとしている。

全勝でドラフトに駒を進めた日本人は3名。

そのうち、「帝王」森 勝洋(大阪)・「PT横浜ファイナリスト」三田村 和弥(千葉)という日本の誇る強豪2人が1番卓に名を連ねることとなった。

しかし、ここではあえてこの2人のいる1番卓をスルーし、2番卓で「スカージ」こと中野 圭貴(大阪)のピックを追いかけてみることにしたいと思う。

今シーズン、全体的に好調ながら、最後の一歩で勝ちきれない印象のある中野だが、最後の大勝負でついにその才能を結実させるのか。

1st Pack

1手目:《リリアナ・ヴェス/Liliana Vess
他候補:《渦巻沈め/Whirlpool Whelm》《肥沃な大地/Fertile Ground

他に十分な候補もなかったファーストピック。カードパワー的に申し分ないプレインズウォーカーをピックする。事前に「できればやりたかった色」として、赤黒を挙げる中野だけに、快調なスタートだったといえるだろう。

2手目:《熟考漂い/Mulldrifter
他候補:《泥デコの松明走り/Mudbutton Torchrunner
3手目:《チューパイくすね/Squeaking Pie Sneak
他候補:《コショウ煙/Peppersmoke

赤黒、であればゴブリンなのであるが、ここで中野は少し迷いを見せる。

2手目でカードパワーに勝る《熟考漂い》と、望むデックタイプの必須パーツである《泥デコの松明走り》でかなり悩んだ末に、《熟考漂い》をピック。
しかし、3手目では、青黒(フェアリー)のパーツである《コショウ煙》ではなく、ゴブリン以外では使いにくい《チューパイくすね》をピックしたのだ。

4手目:《スズメバチ騒がせ/Hornet Harasser
他候補:《狂い婆/Mad Auntie

その迷走が顕著に表れたのが4手目。

ゴブリンに行くのであれば申し分ないパワーカードである《狂い婆》と悩んだ末で《スズメバチ騒がせ》をピックしたのだ。

中野 「正直、ゴブリンにならなかったら寒いじゃないですか。青黒でも使えるんで《スズメバチ騒がせ》ピックしましたね。」

「自分も再生できたら間違いなく《狂い婆》だったんですけどね...」と続ける中野。赤で決定打となるカードをピックできていない以上、青黒の可能性を残すピックとなった。

5手目:《嘆きウェルク/Mournwhelk
他候補:《泥棒スプライト/Thieving Sprite
6手目:《深海踏みのメロウ/Deeptread Merrow
他候補:《足の底の饗宴/Footbottom Feast
7手目:《断層削り/Faultgrinder
8手目:《足の底の饗宴/Footbottom Feast
9手目:《嘆きウェルク/Mournwhelk
10手目:《傷負いのツタ育て/Scarred Vinebreeder
11手目:《炎族の反乱/Rebellion of the Flamekin
12手目:《アメーバの変わり身/Amoeboid Changeling
13手目:《炎族の反乱/Rebellion of the Flamekin

全体的にパックのカードパワーが低めであった1パック目。青のカードを取りつつも、決定打となるカードを引けないまま2パック目へと突入する。

2nd Pack

Weed Strangle

1手目:《雑草の絡めとり/Weed Strangle

他候補:《不屈の頑固皮/Dauntless Dourbark》《茨角/Briarhorn》《変わり身の狂戦士/Changeling Berserker

中野 「正直、緑いっておけばよかったと思います。」

ドラフト終了後に反省点として、「黒か青を見切って緑にいくべきだった」ことを挙げた中野。1パック目の時点で《雲冠の樫/Cloudcrown Oak》を流してしまった事が失敗だったと語る。

中野 「あそこで、《雲冠の樫》とっていれば、2パック目の初手で緑いけたんですけどね...もう流しちゃってるんで、黒とるしかなったですね。」

2手目:《やっかい児/Pestermite
他候補:《骸骨の変わり身/Skeletal Changeling》《増え続ける成長/Incremental Growth
3手目:《やっかい児/Pestermite
他候補:《妖精の先触れ/Faerie Harbinger
4手目:《ボガートの汁婆/Wort, Boggart Auntie
他候補:《砕けた野望/Broken Ambitions
5手目:《コショウ煙/Peppersmoke
他候補:《その場しのぎの人形/Makeshift Mannequin
6手目:《コショウ煙/Peppersmoke

しかし、結果論を語れば、青黒を見切らなかったのは2パック目に関して言えば正解だった。

2手目3手目と「環境最強のテンポコモン」と名高い《やっかい児》をピック。そして、フェアリーになりかけた中野にとってうれしいことに、《コショウ煙》が2枚連続でピックできたのだ。

なお、4手目の《ボガートの汁婆》に関しては「もしかしたらワンチャンスあるかもと夢は見ましたね」とコメントしている。

7手目:《泥棒スプライト/Thieving Sprite
他候補:《骸骨の変わり身/Skeletal Changeling
8手目:《砕けた野望/Broken Ambitions
他候補:《ナースの道化/Nath's Buffoon
9手目:《深海踏みのメロウ/Deeptread Merrow
10手目:《ルーン刻みの鍾乳石/Runed Stalactite
11手目:《戦杖の樫/Battlewand Oak
12手目:《ナースの道化/Nath's Buffoon
13手目:《夜明けヒラメ/Dawnfluke

迷走気味だった1パック目とうってかわって、「青黒ビートダウン気味のフェアリー」という方針が見えてきた2パック目。

この調子で3パック目もきっちりまとめ上げたいところ。

3rd Pack

Mulldrifter

1手目:《熟考漂い/Mulldrifter
2手目:《やっかい児/Pestermite
他候補:《コショウ煙/Peppersmoke》《妖精の計略/Faerie Trickery

ほぼ、他のカードを見ることなくピックしていったこの2枚。デック全体の方向性がほとんど確定しているだけに、必要なカードは明らか、ということだろうか。

3手目:《夢棄ての魔女/Dreamspoiler Witches
他候補:《ウーナのうろつく者/Oona's Prowler》《亀の甲の変わり身/Turtleshell Changeling》《エレンドラ谷の衛兵/Sentinels of Glen Elendra

うって変わって、非常に厳しい選択を迫られることとなった3手目。

中野 「ビートよりの青黒だったんで、正直《ウーナのうろつく者》も欲しかったんですけど...4マナ以上のカード全くとれてなかったのとアドバンテージとれるカード欲しかったんで...」

と、《夢棄ての魔女/Dreamspoiler Witches》をピック。これに関しては、ピック終了後にも「どちらが正解だったかわからない」と、相当難しい選択であったようだ。

4手目:《思案/Ponder

そんな厳しい選択の直後は、まったく取るべきカードがないパック。しかたなく、《思案》をピックした。

5手目:《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite
他候補:《天上のヒゲエラ/Ethereal Whiskergill

中野 「これは、《天上のヒゲエラ》の方がよかったですね」

「《島》に変えるカードがなかったから」と《天上のヒゲエラ》をピックしなかった中野ではあったが「ただの壁でもよかったですね」とのこと。

6手目:《夢棄ての魔女/Dreamspoiler Witches
他候補:《コショウ煙/Peppersmoke
7手目:《ボガートの先触れ/Boggart Harbinger
他候補:《妖精の計略/Faerie Trickery

2枚目の《夢棄ての魔女》によって、陣容を厚くしつつの7手目。

ここで、普通であればカウンターである《妖精の計略》をピックしそうなものなのだが...

中野 「《砕けた野望》ならいいんですけど、《妖精の計略》は嫌いなんですよね。結構カウンターできないスペル多いので、カウンター構えてて、打ち消せなかったら3マナただ損するじゃないですか」

といいつつも照れ笑いしながら

中野 「...《ボガートの汁婆》をあきらめ切れてなかったのもありますけどね。」

8手目:《紙ひれの悪党/Paperfin Rascal
9手目:《足の底の饗宴/Footbottom Feast
10手目:《妖精の計略/Faerie Trickery
11手目:《紙ひれの悪党/Paperfin Rascal
12手目:《根気強いハンター/Dogged Hunter
13手目:《夜明けヒラメ/Dawnfluke

■ピックを終了して

中野 「白も随分あいていたように見えたので、色の選択間違えてる可能性ありますね。初手に引きずられすぎましたね...」

と、反省点を挙げるものの、最終的に、低マナ域のクロックに恵まれた青黒フェアリーを作り上げた中野。全体としてまとまったそれなりに強いデックができあがったように思われる。

中野 「あまりやったことないアーキタイプなので何ともいえませんが...タフネス低いのは気になりますね」

そこで、中野に今回のドラフトに点数をつけて貰った。

中野 「難しいですね...0点じゃないですか」

――0点ですか? そこまで弱いデックにも見えませんが...

中野 「流れてきたカードとってただけですからね。疲れてきて完全に手なりでした」

デックの出来ではなく、ピックの内容に反省を求める中野。

結果論としてデックが強ければよしと考えるプレイヤーも少なくないと思うが、中野のように自身の行動ひとつひとつに反省を求めるプレイヤーこそが、地力のある強いプレイヤーとなるのではないだろうか。

Nakano "SKIRGE"Yoshitaka

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Thursday, December 6: 7:28 p.m. – Round 6: 三田村 和弥(千葉) vs. Chris Lachmann(アメリカ)

by Keita Mori
 

プロツアー横浜2007準優勝、三田村 和弥

クリス (Chris) : 青黒-フェアリー
三田村 : 赤黒-多国籍軍

ともにスタンダードを全勝してきた日米の強豪が直接対決。

先ごろプロツアー・サンディエゴで行われた双頭巨人プロツアーで「スリヴァー戦法」で優勝を果たしたのがクリス・ラクマン(Chris Lachmann)。対する三田村 和弥(千葉)も、サンディエゴのひとつ前のイベントであるプロツアー横浜(ブロック構築)で準優勝を果たしている旬のプレイヤー。

両者ともに時のらせんブロックに関しては超一流といって過言ではない腕前であることが証明されているが、はたしてローウィンではいかがなものか。

三田村 「...正直リミテッドは、勝てるビジョンがあまりないですね」

筆者やギャラリーが期待を膨らませる中、巨漢の頭脳派がポツリ。
豪快そうな外見とは裏腹の繊細さ、緻密さが売りの三田村である。

Game 1

《輪跳び/Ringskipper》と《ベラドンナのとげ刺し/Nightshade Stinger》という2体のフェアリーによって最序盤から軽快ダメージレースをスタートする先手のクリス。一方、テイクマリガンからスタートした三田村は、最初に召喚しようとしたクリーチャーである《幽霊の変わり身/Ghostly Changeling》を《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》で打ち消されてしまうというイヤなムード。さらに、クリスは盤面にさらに《石ころ川の釣り師/Stonybrook Angler》を追加。そう、タッパーだ。

なんとか局面を打開していきたい三田村は《夢棄ての魔女/Dreamspoiler Witches》をプレイ。しかし、クリスは《泥棒スプライト/Thieving Sprite》で三田村の手札四枚すべてを確認し、《魔女》とのシナジーを起こす除去呪文である《タール火/Tarfire》を捨てさせる動き。

ライフレースで大きなリードを築きあげているクリスは全軍突撃で攻勢を維持。三田村は虎の子の2/2飛行《夢棄ての魔女》で1/1飛行《呪文づまりのスプライト》をブロック。...すると、ある意味予想通りに、たった1枚しかないクリスのハンドが-1/-1な《コショウ煙/Peppersmoke》であることが判明。

かくて、格下クリーチャーとの戦闘をコンバットトリックによって相打ちとされてしまい、おまけに相手にキャントリップされてしまう三田村。さらにさらに、そのキャントリップのドローが《巣穴のこそ泥/Warren Pilferers》で、...これでカウンター・フェアリーである《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》を回収されてしまう。

まごうことなき絶好調、クリス快勝。

クリス 1-0 三田村

Game 2

プロツアー・サンディエゴ2007優勝、Chris Lachmann

《輪跳び》から2マナをしっかりアンタップさせたまま《ベラドンナのとげ刺し》。どこかでみたような展開でクロックを展開するクリス。対して、《巡礼者アシュリング》からゲームをスタートしている三田村は《呪文づまりのスプライト》をケアして4マナの《夢棄ての魔女》を次なる一手に選ぶ。基本的に緻密で繊細なのが持ち味の田村である。

しかし、クリスは構築級レアとしてすっかりおなじみの《誘惑蒔き/Sower of Temptation》をトップデッキしてきて《夢棄ての魔女》を奪取。いやいやこれくらい、と、三田村は《タール火/Tarfire》で《誘惑蒔き》を打ち落として殴り返す。まだまだ。

しかし、クリスはこれを《巣穴のこそ泥/Warren Pilferers》で回収。もちろんこれはライブラリーのトップから今引いてきた力強さ。絶好調モード継続中。

それでも、まだまだあきらめるわけには行かないのが日本の頭脳。クリスが3/3《巣穴のこそ泥》でアタックしてきたターンのエンドステップ、まずは《巡礼者アシュリング》を4/4までサイズアップ。さらに返す刀で《輝き帯び/Glarewielder》を召喚し、敵陣のブロック能力を一時的に無効化する「速攻」3/1ともども総攻撃!

...しかし、ここで《エレンドラ谷の衛兵/Sentinels of Glen Elendra》をしっかり持っているのが今のクリス・ラクマン。「瞬速」で2/3飛行が召喚され、2/2《夢棄ての魔女》を一方的に除去されてしまうハメになる三田村。さらに、クリスは先程墓地から拾った《誘惑蒔き》を召喚し、《巡礼者アシュリング》を奪取。ここからの反転再攻勢で勝負あり。

クリス 2-0 三田村


Thursday, December 6: 8:18 p.m. – Round 7: 全勝の2人

by Daisuke Kawasaki
 

森 勝洋Round 6で三田村が敗北したことで、この時点で全勝をキープする日本人は2名。

それぞれフィーチャリングテーブルに呼び出されたこの2人のマッチアップを、ダイジェスト形式でお送りしよう。

■森 勝洋(大阪) vs. Chris Lachmann(アメリカ)

Chris: 青黒フェアリー
森: 青緑黒マーフォーク

 「GP北九州以来のドラフトだよ。」

ピック終了後にそう語るのは「帝王」森 勝洋(大阪)。GP北九州の時には「プレリリースみたいなもんだね」と語っていたので、この世界選手権は「プレリリースパーティー」にでもあたるのだろうか。

対するは、Round 6で三田村を破ったChris Lachmann(アメリカ)。

青系の対決だけに、島渡りをもつマーフォークの森がわずかに有利か。

Game 1

後手のChrisがマリガン。《ベラドンナのとげ刺し/Nightshade Stinger》からのスタートとなる。

一方の森は、3ターン目に《川床の水大工/Streambed Aquitects》をキャスト。続く4ターン目に《エレンドラ谷の衛兵/Sentinels of Glen Elendra》をかまえてターンを終了する。

当然、Chrisもこれを見切って、《ベラドンナのとげ刺し》はアタックせずに、《紙ひれの悪党/Paperfin Rascal》をキャスト。ここでめくれた《泥棒スプライト/Thieving Sprite》で森の3枚の手札の内、2枚を明らかにさせ《天上のヒゲエラ/Ethereal Whiskergill》をディスカードさせる。

しかし、森の場にはさらに《メロウの騎兵/Merrow Reejerey》《石ころ川の釣り師/Stonybrook Angler》が追加される。

そして、《泥棒スプライト》で明らかにされなかった最後の1枚である《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》が場に現れると、Chrisは土地を片付けた。

森 1-0 Chris

Game 2

またも1ターン目《ベラドンナのとげ刺し》スタートのChris。

2ターン目にマナを残して終了するChrisに対して、《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》を警戒して動けない森。らしくない長考の後に、結局《石ころ川の釣り師》をキャスト。これがカウンターされず、森もほっと息をつく。

Chrisは《殻船着の島/Shelldock Isle》をセットしつつも、やはりマナを残して終了。これは好機と、森は《川床の水大工》を場に追加する。

そして、Chrisはついに土地がストップ。森のアップキープに《やっかい児/Pestermite》で森の《森》をタップし、展開に差を開かせないように努力をするが、しかし、森は気にせず《メロウの騎兵》を追加し、さらなるビートを決行する。

森は、追加の戦力として《墨深みの潜り手/Inkfathom Divers》をキャスト。すると、Chrisは《誘惑蒔き/Sower of Temptation》でこれを奪い去り、一気に防御網を厚くする。

しかし、森の場には《川床の水大工》がいる。《石ころ川の釣り師》のアンタップ能力によって、島渡りでのダメージを与えつつ、壁として《天上のヒゲエラ》をキャストし、場を固める。

最終的に、Chrisは《川床の水大工》への対応策を引き当てることが出来なかったのだった。

森 2-0 Chris

対戦終了直後に、筆者と英語版カバレッジライターのJosh Bennetが同時に森へとつっこみを入れる。

「《メロウの騎兵》!!能力あるから!!」

そう。このマッチの間、森は一度も《メロウの騎兵》の能力を起動していないのだ。理由は明言しないでおこうと思うが、Round 6でも一度も起動しなかったであろう事だけは間違いがないだろう。

この事について、森はいつも通りのセリフで対応してくれた。

 「マジック、センスだから。

■中野 圭貴(大阪) vs. Gerardo Godinez Estrada(メキシコ)

中野:青黒フェアリー
Gerardo:青白黒マーフォーク

中野 圭貴危なげながらもセンスで全勝を続ける森に対して、安定した実力で着実に勝ち星を重ねる中野 圭貴(大阪)。使用するのは、ビートダウンに偏った青黒フェアリーである。なお、中野のドラフトに関しては別項でピックを追いかけているので、そちらも参考にされたい。

Game 1

《銀エラの消し去り/Silvergill Douser》《水流を読む者/Judge of Currents》といったシステムクリーチャーが中心のGerardoのデック。

中野が《やっかい児/Pestermite》などでクロックを展開しながら、《夢棄ての魔女/Dreamspoiler Witches》をキャストすると、対応策を引かないまま土地を片付ける事を余儀なくされたのだった。

中野 1-0 Gerardo

Game 2

Gerardoの《やっかい児》を《砕けた野望/Broken Ambitions》で中野がカウンターするところからゲームがスタート。そして、中野のライブラリートップは《リリアナ・ヴェス/Liliana Vess》。

この《リリアナ・ヴェス》はGerardoの決死のアタックで墓地におかれることになるものの、それまでに、十分すぎるほどのリソース差を作り上げた。

そして、土地事故気味なGerardoの土地を《やっかい児》で縛りつつビートダウン。

Game 1同様に、なすすべもなくGerardoは右手を差し出したのだった。

中野 2-0 Gerardo


Thursday, December 6: 8:22 p.m. – ドラフト・アーキタイプ―《ボガートの妖精追い/》

By Keita Mori

アンドレ・コインブラとの第8回戦に挑む中村 修平ここ一番の大舞台、世界選手権第1ドラフトで中村 修平(大阪)が仕上げたのが赤青のゴブリン/フェアリーだ。そして、結果として中村はこのドラフトに成功し、見事な三連勝を飾っている。

青赤ゴブリン/フェアリーと表現したが、これはまさしく一枚の「安い」コモンカードを最大限に活かすべく特化したかたちのドラフトデッキである。キーカードは《ボガートの妖精追い/Boggart Sprite-Chaser》だ。

《ボガートの妖精追い》は基本スペック1/2のゴブリンだ。しかし、フェアリーをコントロールしているという条件化で2/3飛行クリーチャーへと昇格する。つまり、フェアリーとのシナジーが無い場合はただの戦力外カードとなってしまうのが《妖精追い》。ゆえに、これを安価(=遅い順目のピック)でかきあつめ、そのポテンシャルをいかすことに特化しようという戦略が成り立つということである。

まずは中村のデッキリストをご紹介しよう。

Shuhei Nakamura

Download Arena Decklist

中村 「とにかく、運だのみ。まわり次第で...というデッキですね」

Boggart Sprite-Chaser

苦笑をうかべながら中村はドラフトをふりかえる。第1パックの初手で《やっかい児/Pestermite》、2手目で《エレンドラ谷の衛兵/Sentinels of Glen Elendra》という具合に青いフェアリーをピックするかたちでドラフトをスタートさせた中村は、すでにこの時点で青赤のこのデッキのかたちをイメージしていたという。

中村 「最初の二つのパックに、さりげなく《ボガートの妖精追い》がまぎれこんでいたんですよね。かなり弱いパックだったのでフェアリーをピックするスタートを選んだんですけれど、この《妖精追い》たちが一周して戻ってくるようなら、イタル=スペシャルにいけるなって思いましたね」

イタル=スペシャル。
そう、これはローウィン発売後の早い段階で石田 格(東京)が見出していたアーキタイプのひとつとして、日本のトッププロの間では広く知れ渡ったテクニックのひとつなのである。中村は、これまでのドラフトで何度かこのアーキタイプに挑戦し、ノウハウと手ごたえとを習得していたという。

中村の思惑通り、一周回してかえってきた赤い二匹のゴブリン。ここで彼はこのアーキタイプへ突き進むことを決意した。

中村 「そもそも人気のタイプのデッキでもなんでもありませんけれど、一周してくるということは、間違いなくほかに誰もやっていないということですよね。どんなドラフトでも、とにかくライバルがいないと保障されたものに勝るものはありませんから」

決然と道をさだめた中村は、とにかく種族の整合性にこだわった。中村のリストを確認してみると、6体の《ボガートの妖精追い/Boggart Sprite-Chaser》以外のすべてのクリ-チャーがフェアリーないし多相というラインナップに徹底されていることに気がつく。装備品として《ルーン刻みの鍾乳石/Runed Stalactite》2枚が取れていることも注目したい。

中村 「《ボガートの妖精追い》がただの1/2のまま終わってしまうということだけは、とにかく避けないといけないですね。そのために、7枚ドラフトできた《ボガートの妖精追い》も、結局6枚だけ投入することにしたくらいですから」

最後に、中村から日本の読者のためにアドバイス。

中村 「無理矢理狙うほどでもないですし、リスクもありますから、かなり遅い段階で《ボガートの妖精追い/Boggart Sprite-Chaser》が流れてくるのを確認できたらはじめるというくらいで丁度よいでしょうね。青いフェアリーをやっていて、二色目を決めかねているというような段階からスタートできると丁度いいと思いますよ」

皆さんも一度おためしあれ。


Thursday, December 6: 8:30 p.m. – 日本代表チームのスタンダードデック選択

by Daisuke Kawasaki
 

いうまでもないことであるが、世界選手権は、世界チャンピオンを決める大会である。

しかし、その一方で、各国の代表選手達が集い、世界最強の国を決める戦いでもある。

ここで、スタンダードラウンド終了時点での国別順位をみてみよう。

Rank Name Points Tie 1
OMW%
Tie 2
PGW%
Tie 3
OGW%
1 Switzerland 45 0 0 0
2 Japan 39 0 0 0
3 Dominican Republic 37 0 0 0
4 Austria 36 0 0 0
4 France 36 0 0 0
4 Hong Kong 36 0 0 0
4 Russian Federation 36 0 0 0

この二年間決勝ラウンドへの進出を果たしている日本チームであるが、今年もまた、2位という順調な滑り出しを果たしている。

というのも、日本チャンピオンである北山 雅也(神奈川)の4勝1敗をはじめとして、残りの3人も3勝2敗と全員が勝ち越しでスタンダードラウンドを終えているのだ。

当然、プレイングスキルの高さであったり、華麗に天才であったりと個々人の能力に因る部分も大きい。しかし、ことスタンダードラウンドに関しては、「カリスマ」秋山 貴史(千葉)についてふれないわけにはいかないだろう。

というのも、周知の通り、代表チームの4人の使用するデックは秋山のチューンによる、いわば「アクアマネキン」とでも言うべきデックなのである。たとえば中田 直樹(愛知)が「デッキ全体の完成度も高いしポテンシャルも高かった」と語るように、やはりデックの完成度の高さが代表チームの好成績に貢献していることは疑いようがないだろう。

そこで、ここでは日本勢が選択した「アクアマネキン」について、秋山にインタビューしてみた。

――まず、青黒マネキンを選択した理由ですが。

秋山 「選択肢が、まず黒緑エルフと青黒マネキンしかなかったんですよね。そうすると、直接対決で強いのはマネキンなので、マネキンを選びましたね。」

他にメタの選択肢である赤緑ビッグマナにも高い勝率をほこるというマネキン。「青単ガイル以外には強い」というのが大きな理由となったそうだ。

さらに、「青単ガイルは黒緑エルフに代表されるビートダウンに全然勝てないから選択肢にすらならなかった」というように、メタゲームの流れ的に青単ガイルが少ないだろうというのがその後押しをした。

――実際にはどういう感じで調整がすすめられましたか?

秋山 「結構色々やりましたよ。長期戦向けのカードを抜いて、《髑髏の占い師/Augur of Skulls》やブッディ(《非凡な虚空魔道士/Voidmage Prodigy》)入れてみたり。でも、最終的には一周して元々のレシピに近い形になりましたね。やっぱ、GPクラクフのデッキは完成度高かったですよ。」

メインボードでビートダウン対策をしたものの、やはり海外のメタゲームの情報が少ないのは気になったという。

秋山 「もし、海外勢が青単できたら、一気に負け組になってしまうので、サイドボードは青対策に大きく割きましたね。《ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir》と《リリアナ・ヴェス/Liliana Vess》の二段構えで。自分は青単に負けちゃったんですけれど、中田君と北山君は青単に勝ててるので、よかったかなと」

結果的には、変更点の少ないデックリストとなったが、しかし練習を積み重ねた末で改めてたどり着いた形には、やはり自信があったという。

秋山 「正直、3-2っていう成績には不満を感じますね。でも、もしまた明日スタンダードがあるんだとしても、ほとんど同じレシピででますよ。」

とはいえ、まったく変更する場所がなかったというわけでもなかったらしい。

秋山 「昨日、あんちゃん(高橋 優太)がマネキンも調整してたのは参考になりましたね。ここまで練習積んだデッキを直前で変更することはないと思ってましたけど、結局《ロノムの口/Mouth of Ronom》が《砂漠/Desert》になって、フェアリーに強くなりましたね。」

――ところで、代表チーム全員が結果的に同じデックになったわけですが...

秋山 「デッキには自信ありましたけど、もし、自分が調整してるデッキがあれば無理に使う必要はないよ、くらいで紹介したんですけど...結果的にはみんな使ってくれましたね。」

――やはり秋山さんの練習量の多さをみんな信頼したという事なんですかね?

秋山 「どうでしょうかね。でも、スタンだけは一番練習した自信あります」

日本選手権の時同様、スタンダードの練習量には強い自信を見せる秋山。

この勢いで、ドラフト・レガシーと代表チームが勝ち星を重ねることを切に願いたい。

Akiyama Takashi - UB Mannequin

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Thursday, December 6: 8:55 p.m. – 「黒緑エルフ」という選択

by Daisuke Kawasaki
 

世界選手権直前に行われたGPクラクフ。

ここで、青単ガイルと青黒マネキンという鮮烈なアーキタイプがデビューを果たし、世界のスタンダードのメタゲームを塗り替えた。

一方でその頃日本では、都道府県選手権を皮切りに、草の根トーナメントで緑黒札束と呼ばれるアーキタイプが猛威をふるっていた。

いわゆるTCGこと《タルモゴイフ/Tarmogoyf》《獣群の呼び声/Call of the Herd》《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》を中心に、脇を《思考囲い/Thoughtseize》と、高額レアで固めたこのアーキタイプは、その高いカードパワーで猛威をふるった。

そして、そのデックは、いつしか緑黒エルフというアーキタイプへと変化していったのである。

そんな背景があってか、今回日本勢の最大選択デックタイプは、その緑黒エルフであった。そして、スタンダードラウンド全勝の3人が選択したデックタイプも、その緑黒エルフだったのである。

ここでは、スタンダードラウンド全勝の3人に、その緑黒エルフというアーキタイプについて語ってもらうことにした。

三田村 和弥(千葉)

Mitamura Kazuya

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Nath of the Gilt-Leaf

「正直な話、普通の黒緑だよ」

まずは、PT横浜ファイナリストである三田村 和弥(千葉)から。

あまりデックを作るという印象がない三田村ではあるが、今回のデックは自身で調整を重ねたバージョンだったという。

三田村 「といっても、正直な話、普通の黒緑ですよ。誰が作ったとかじゃなくて」

と語る三田村のデック。たしかに、いわゆる黒緑TCGのベースに忠実な基本的なデックタイプであるといえるだろう。月並みな言葉だが「お手本のようなデック」である。

そんななかで三田村のデックのセールスポイントを尋ねてみた。

三田村 「《傲慢な完全者/Imperious Perfect》ですね。」

三田村が即答したように、通常《護民官の道探し/Civic Wayfinder》が入っている部分がすべて《傲慢な完全者》に入れ替わっている。

この後のデックにもいえる事だが、《傲慢な完全者》の投入というのは今回の黒緑のキーだったのかもしれない。

三田村 「いや、ほとんど《傲慢な完全者》活躍しませんでしたね。強かったのは《不敬の命令/Profane Command》でした」

ちなみに、サイドボードの《光り葉のナース/Nath of the Gilt-Leaf》は、同型でいわゆる「出したら勝ち」のカードである。というのも、黒緑エルフに搭載される除去で、このカードを除去できるカードは一切ないのである。

三田村 「メタ的に正解だったのは黒緑でしたね。そんななかでも日本の黒緑は海外勢よりも完成度が高かった。だから勝てたんだと思います」

日本の草の根のデックテクが...というと、2年前の「ガジーの輝き」デックが思い出されるが、この黒緑エルフは第2の「ガジーの輝き」となるのだろうか。

森 勝洋(大阪)

Mori Katsuhiro

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Profane Command

「このデッキは《不敬の命令》で勝つデッキだから」

「ガジーの輝き」つながりで、続いて、先日復帰を果たした「帝王」森 勝洋(大阪)のデックをみてみよう。

最近は、「バーテン」の仕事で忙しくてほとんど練習できなかったと語る森だが、それでも、多くの日本勢が森のデックをシェアしていることを考えると、その威光は健在といった所か。

森のデックもまた、三田村同様《傲慢な完全者》を採用しているバージョンなのだが、そのほかにも、森ならではの変更点が数多くある。

その中でも特徴的なのは《叫び大口/Shriekmaw》と《獣群の呼び声》の不採用だろう。

 「結局、このデッキは《不敬の命令》で勝つデッキだから、《叫び大口》で2:1とって消耗戦に備えて...とか必要ないんだよね。だったら、序盤にダメージ稼ぐために《否定の契約/Pact of Negation》のほうが強いよね。《獣群の呼び声》もそう。1ターン目にエルフから2ターン目に出すのなら、《傲慢な完全者》の方が強いし、アドバンテージとっててもしょうがないんだよね。」

長期戦になれば、結局《不敬の命令》をうてるか否かの勝負になる。同型ならばなおさらそうである。そう考えた森は、長期戦に強いアドバンテージカードを減らし、序盤の攻防で活きるカードを中心にチョイスしたという。

また、環境を代表するパワーカードである《タルモゴイフ》《野生語りのガラク》の枚数が少なめにおさえられているのも特徴的である。

 「正直、《タルモゴイフ》は2にするか悩んだくらい。序盤小さすぎるし、同型に弱すぎるんだよね。《野生語りのガラク》は3枚でもよかったかもね。」

なお、一番のセールスポイントはサイドボードだという。

 「サイドボードすごいでしょ、サイドボード。サイド後に黒緑コントロールになるんだよね。特に、《ファイレクシアのトーテム像/Phyrexian Totem》と《リリアナ・ヴェス》がコントロール相手に強い。《ファイレクシアのトーテム像》は1回殴れば、もう《不敬の命令》でライフ持って行けるから。この辺のサイド後のマナバランス考えて《護民官の道探し》は1枚だけ残してるんだよね」

ちなみに、スタンダードラウンドの感想を聞いてみた。

 「Round 1であたった斎藤 友晴(東京)に勝ったのが一番うれしかったね。なんせ、ライバルだから!」

中野 圭貴(大阪)

Nakano Yoshitaka

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「みんなのおかげです」

トリをつとめるのは、「スカージ」こと中野 圭貴(大阪)。今シーズンでは全体的に「あと一歩」の順位が多かった中野だけに、今大会では是非とも勝ちきってもらいたいプレイヤーだ。

さて、中野のデックデザイナーとしてクレジットされている"Hikikomoringo"、実はMagic Onlineでの森田 雅彦(大阪)のアカウントである。森田がこのアカウントで調整をしたデックをベースに、大阪勢が手を加えたという。

中野 「確かに基本は森田さんですけど、ローリーさん(藤田 剛史)をはじめほとんど全員ですね。大阪以外だと、津村や大澤なんかも一緒に調整してます。とにかくみんなの力で作ったデッキ、ですね」

さて、中野のデックもまた、《叫び大口》を採用していない。代わりに採用されているのは《殺戮の契約》と...《ネクラタル/Nekrataal》?

中野 「結局、想起でつかうならソーサリーの《恐怖/Terror》じゃないですか。5マナでだすなら、軽い《ネクラタル》の方がいいかなって...。あと、攻めてるときは《叫び大口》が強いですけど、攻められてるときは《トロールの苦行者/Troll Ascetic》をブロックできるのもいいかなと」

さて、いわゆるTCGの採用状況に関してだが、中野は《タルモゴイフ》を4枚採用し、《獣群の呼び声》は不採用、《野生語りのガラク》は2枚というバランスで構築している。

中野 「同キャラだと《タルモゴイフ》弱いんで減らしたいんですけど...そうすると2マナが《レンの地の克服者/Wren's Run Vanquisher》だけになっちゃうじゃないですか。マナエルフ5体いるのと足して13枚あれば、序盤かなり展開できるじゃないですか。やはり、序盤はおしたいですね」

3マナに強いカードが多いが、3マナ域ばかり入れてしまうとデックが重くなってしまって動きが悪くなってしまうという。非常に個人的な感想で申し訳ないのだが、このあたりにこだわりを持っていることこそが藤田 剛史の思想が根付いている証左なのではないかと感じられてしかたがない。

中野 「とにかく、勝てたのはみんなのおかげですから。ここ、強調しておいてください」

なお、同じくエルフでありながら、白緑という全く別のアプローチのデックも、藤田 剛史は作り出している。

こちらは藤田 修(京都)曰く「とにかく使ってて楽しかった」という非常におもしろいデックに仕上がっているので、是非ともお試しいただきたい。

Fujita Tsuyoshi

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Thursday, December 6: 9:00 p.m. – 日本勢総括: 初日8回戦

by Keita Mori
 

Standings Day 1 Standard Draft 1 Name Standard Deck Designer
1 24 15 9 中野 圭貴 GB Elves "Hikikomoringo"
2 22 15 7 森 勝洋 GB Elves 森 勝洋
8 21 15 6 三田村 和弥 GB Elves 三田村 和哉
23 18 12 6 三原 槙仁 GB Elves 三原 槙仁
24 18 12 6 北山 雅也 UB Mannequin 秋山 貴志
27 18 12 6 廣澤 遊太 GB Elves "Hikikomoringo"
30 18 12 6 大塚 高太郎 UB Mannequin 大塚 高太郎
38 18 9 9 齋藤 友晴 GB Elves 齋藤 友晴
45 18 9 9 金子 真実 Mono-U "Star Plutinum" 石川 錬
58 16 10 6 藤田 修 GW Elves 黒田 正城/藤田 剛史
83 15 9 6 津村 健志 GB Elves 森 勝洋
95 15 9 6 大礒 正嗣 Mono-U "Star Plutinum" 鍛冶 友浩/大礒 正嗣
98 15 9 6 鍛冶 友浩 Mono-U "Star Plutinum" 鍛冶 友浩/大礒 正嗣
107 15 6 9 中村 修平 GB Elves 相澤 恵司
112 15 6 9 渡辺 雄也 Mono-U "Ice Stompy" 齋藤 友晴
118 15 9 6 中田 直樹 UB Mannequin 秋山 貴志
130 15 6 9 樽 元気 GB Elves 樽 元気
152 12 9 3 有田 隆一 UB Mannequin 有田 隆一
156 12 9 3 高橋 優太 UG Pickles 高橋 優太
159 12 12 0 小倉 陵 GB Elves 森 勝洋
173 12 9 3 小室 修 UB Mannequin 秋山 貴志
184 12 9 3 秋山 貴志 UB Mannequin 秋山 貴志
187 12 6 6 森田 雅彦 GB Elves "Hikikomoringo"
195 12 9 3 佐藤 嶺 GB Elves 佐藤 嶺
221 12 3 9 八十岡 翔太 GBU Yaso-Control 八十岡 翔太
237 12 3 9 浅原 晃 UB Reanimate 佐々木 将人
254 9 3 6 栗原 伸豪 Yokosuka Blue 横須賀 智裕
271 9 6 3 藤田 剛史 GW Elves 黒田 正城/藤田 剛史
275 9 9 0 中島 主税 GB Elves NET DECK WINS
308 9 6 3 大澤 拓也 GB Elves 森 勝洋
367 3 3 0 池田 剛 GW Elves 黒田 正城/藤田 剛

ポールポジションは中野 圭貴(大阪)。

初日終了時点でただ一人に許されたそのポジションを勝ち取ったのは大阪の強豪だった。そして、1分けで「復活の帝王」森 勝洋(大阪)が3年連続のトップ8を狙う。

一方で、日本代表チームは、ドラフトで多少失速したものの、まだまだ上位をねらえる4位につけている。特に、チャンピオンである北山 雅也(神奈川)が6勝2敗と文字通りチームを牽引しているのが印象的だ。

個人戦・団体戦と並び、世界選手権の華であるPlayer of the Yearレース。

2位の津村 健志(広島)にプロポイント6点差をつけてトップを独走中の斎藤 友晴(東京)が6勝2敗という好成績をあげ、逆転劇など許さないという断固たる姿勢だ。

今年も3冠にむけて順調に初日を折り返した日本勢。

だが、明日待ち受けているのは、日本人にとっては未知ともいっていいレガシー。まだまだ大番狂わせが起こっても不思議はない。

手に汗握る大熱戦の模様は、明日もまた、このページで。

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