2008 Grand Prix–Kobe Day 1 Blog

Posted in Event Coverage on August 2, 2008

By Wizards of the Coast

EVENT COVERAGE

  • Quick Questions 3: 初日全勝おめでとうございます。勝因はなんですか?
    By Keita Mori
  • Round 9: 池田 剛(福岡) vs. 栗原 伸豪(東京)
    By Daisuke Kawasaki
  • Round 8: 有田 隆一(千葉) vs. 樽 元気(神奈川)
    By Keita Mori
  • Round 7: 三田村 和弥(千葉) vs. 栗原 伸豪(東京)
    By Daisuke Kawasaki
  • Round 5: 高橋 優太(東京) vs. 金子 真実(埼玉)
    By Daisuke Kawasaki
  • Quick Questions 2: 《タルモゴイフ/Tarmogoyf》のように、発売直後の段階では価値が理解されていなかったカードというのは、イーブンタイドではどのカードでしょう?
    By Keita Mori
  • Round 4: 藤田 剛史(大阪) vs. 小室 修(東京)
    By Daisuke Kawasaki
  • Round 3: 黒田 正城(大阪) vs. 林 宏樹(東京)
    By Keita Mori
  • Feature: 直前グランプリトライアルからみるブロック構築実践編
    By Daisuke Kawasaki
  • Info : Day 1 Player List
    by Event Coverage Staff
  • Quick Questions 1: 神戸にまつわる思い出を教えてください。
    By Keita Mori
  • AM 10:30 GP Kobe 2008 Last Chance Trial Winning Decklists
    By Event Coverage Staff
  • AM 9:35 神戸マジック回顧録
    By Keita Mori

BLOG

AM 9:35 神戸マジック回顧録

By Keita Mori

マジック:ザ・ギャザリング生誕15周年を祝う記念すべき週末に、ここ日本では神戸でグランプリが開催されることになった。

せっかくの機会なので、試合がはじまるまでのしばしの時間、日本のマジック史を「神戸」というキーワードで紐解く旅におつきあいいただきたい。

 

グランプリ神戸2001 (インベイジョン・ブロック構築/8月18-19)

Coverage: Kobe 2001

マジックのトーナメント史における神戸というのは、様々な記憶と記録とが刻み込まれている由緒ある土地だ。

石田 格は《ゴブリンの塹壕/Goblin Trenches》コントロールで初タイトルを手にした

神戸伝説の序章、それは日本のマジックがもっとも熱をもっていた時代へと遡ることになる。

参加者およそ1,350人という日本記録を樹立したビッグイベントが2001年のグランプリ神戸で、見事チャンピオンに輝いたのは石田 格だった。

石田はかつてのウルザブロック構築で「青茶単(Accelerated Blue)」と呼ばれる支配的なアーキタイプを発明し、そのデッキが強すぎてしまったがためにグランプリ九州(1999年10月)を真っ青に染め上げてしまったという逸話を持つほどのデッキビルダー。ちなみに、グランプリ九州1999で優勝を飾ったのは当然のように「青茶単」(小宮 忠義)だったわけだが、当の石田本人はベストエイトにさえ勝ちあがれず「こんなデッキ作るんじゃなかった」という有名なコメントを残している。つまり、独創性あふれるデッキでフォーマットに切り込むという石田本来の持ち味が輝きを見せた舞台がグランプリ神戸2001だったと言えるだろう。

インベイジョン・ブロック構築というフォーマットそれ自体も、日本マジック史を振り返る上で重要な意味をもつキーワードだったのかもしれない。「殿堂」藤田 剛史が日本人としてはじめてプロツアーのベストエイトに進出したのも同じフォーマットのプロツアー東京2001だったし、「ソリューション(The Solution)」という新たなマジック語(概念)が誕生したのも藤田を決勝戦で打ち倒したズヴィ・モーショヴィッツ(アメリカ)のデッキに由来する。

ところで、当時の決勝戦のカバレージを久しぶりに読み返してみると、今更ながら新たな発見があることに驚かされた。私のカバレージチームの一員として石田 格と中村 修平による決勝の模様をレポートしていた人物こそ、続く神戸伝説の第二章で主役に抜擢される男だということに気づかされたからだ。

GP神戸2001決勝戦

Itaru Ishida – Trench Control

Download Arena Decklist
 

思えば、「世界に追いつけ追い越せ」という強烈な上昇志向と熱を帯びたデュエルが繰り広げられていた時代だった。藤田がとうとうプロツアーのプレイオフ進出という快挙を果たし、石田が戴冠したグランプリ神戸では世界最大の動員記録が記録された。

遥かかなたにかすんでいたはずのプロツアーの頂点をも視界にとらえ、コミュニティとしての熱気は頂点に達しようとしていた。そんなあの頃の、発展途上国のマジックファンの最大の関心事はひとつだった。

誰が、日本人初のプロツアー王者に輝くのか?

 

プロツアー神戸2004 (ミラディン・ブロック構築/2月27-29)

Coverage: Kobe 2004

日本の競技コミュニティの底上げは急速に進み、誰かしら日本の選手がプロツアーで決勝ラウンドに勝ちあがる(=プレイオフ進出)という成績が「あたりまえ」に常態化していた。マジック先進国の仲間入りを果たしていたと言えるだろう。しかし、そんなご時勢となっても、最後の最後を勝ちきれるプレイヤーというのはなかなかあらわれなかった。

日本人初のプロツアー王者に輝いたのは黒田 正城だった

そして、神戸で歴史が動いた。

「構築世界一」の呼び声も高かった名手Gabriel Nassif(フランス)の緑単《歯と爪/Tooth and Nail》デッキ「12ポスト」を相手に、三年前のグランプリでは記録者として石田の優勝を見守った黒田 正城が「ビッグレッド」で挑戦した。そして、語り草となっている全力の《火の玉/Fireball》によって黒田は見事に栄冠を勝ち取り、世界にその名を轟かせたのだ。

黒田 正城の勝利は、単に彼自身の名前を人々に記憶させただけでなく、その「ビッグレッド」デッキのデザイナーである藤田 剛史のブランド力を大きく向上させるという副次的な役割も果たすこととなった。すなわち、Go Anan Deckと銘打たれた一連の藤田のデッキの国際的評価がプロツアーを制したことで飛躍的に高まり、藤田はマジック・インビテーショナル(*ファン投票オールスター戦)に「デッキ構築の天才」として選出され、後に日本人プレイヤーとして初となる「マジック殿堂」入りを果たすことになる。

こうして待望のプロツアーチャンピオンをうみだした日本勢は、さらに上のステージを目指してあゆみはじめた。発展途上国から先進国、そして世界最高峰への挑戦。

そのチャレンジが結実したのが翌2005年の世界選手権で、個人戦優勝(森 勝洋)、団体戦優勝(諸藤 拓馬/大礒 正嗣/志村 一郎)、Player of the Year受賞(津村 健志)というかたちで世界三冠を独占するという快挙を成し遂げた。日本の競技シーンがひとつのピークを迎えたと言える出来事だった。

Masashiro Kuroda – Anan Go Deck

Download Arena Decklist
 

 

プロツアー神戸2006 (時のらせんブースタードラフト/10月20-22)

Coverage:Kobe 2006

齋藤 友晴、鈴木 貴大、津村 健志と日本勢からは3名がプロツアー神戸2006の決勝プレイオフに勝ち進んだ

神戸で二度目のプロツアーが開催されたのは2006年10月のこと。もはや日本が世界を代表するマジック大国のひとつとしての地位を確立し、言うなれば安定期に突入した時期のことだった。過去のカードが大量に「タイムシフト」して復活したことで話題をあつめた時のらせん(Time Spiral)によるブースタードラフトがフォーマットだ。

この大会で栄冠を掴み取ったのは17歳のJan-Moritz Merkel(ドイツ)。Merkelはドイツのハンブルグ在住のプレイヤーで、これは彼にとって初参加となるプロツアーだった。

「変異」と「瞬速」をテーマとした青緑をドラフトしたMerkelは、《塩水の精霊/Brine Elemental》が変異解除するときの能力によって擬似的な《Time Walk》を起こし、時の流れを制した。後に《塩水の精霊》は《ヴェズーヴァの多相の戦士》とのシナジーでスタンダードを席巻することになるが、それはまた別の物語である。

なお、このイベントで日本勢は齋藤 友晴、鈴木 貴大、津村 健志と三名の選手を決勝プレイオフへと送り込んだが、いずれも準々決勝で敗退という結果に終わった。これによって、日本で開催されるプロツアーのタイトルは必ず日本人プレイヤーが死守し続けてきたという、黒田 正城以来の三大会連続記録が途切れてしまうこととなった。

Jan-Moritz Merkel

Download Arena Decklist
 

 

グランプリ神戸2008

ここまで駆け足で三大会をふりかえってきたが、それぞれが日本のマジックシーンにおける重要なターニングポイントであったことに気づかされた。

2001年グランプリ: 世界最大のイベント動員数(当時)を更新
2004年プロツアー: 待望の日本人王者が誕生
2006年プロツアー: 三連続防衛中だった自国開催タイトルが流出

おそらく、2008年のグランプリ神戸もまた、日本のマジックコミュニティにとって重要な意味を持つことになるのではないだろうか。

AM 10:30 GP Kobe 2008 Last Chance Trial Winning Decklists

By Event Coverage Staff

前日金曜日に行われた直前トライアルで優勝したプレイヤーのデッキリストを掲載します。トライアル優勝者は、グランプリ本戦におかえる3回戦の不戦勝(Awarded Bye 3)を獲得しています。

Yuichi Takasaki

Download Arena Decklist
 

Shun Yamasaki

Download Arena Decklist
 

Hayato Ishii

Download Arena Decklist
 

Keisuke Suzuki

Download Arena Decklist
 

Takayuki Nitobe

Download Arena Decklist
 

Yasuhiko Miyazaki

Download Arena Decklist
 

Katsuya Ueda

Download Arena Decklist
 

Atsushi Kinoshita

Download Arena Decklist
 

Atsushi Ito

Download Arena Decklist
 

Tsutomu Yamada

Download Arena Decklist
 

Yu Hashimoto

Download Arena Decklist
 

Kenta Shoji

Download Arena Decklist
 

Shun Kurakami

Download Arena Decklist