Day 1 Blog Archive

Posted in Event Coverage on May 14, 2005

By Wizards of the Coast

TABLE OF CONTENTS

  • Blog - 7:55 pm: ラウンド8: 大礒 正嗣 vs. 津村 健志
    by Kenji Matsui
  • Blog - 7:20 pm: ラウンド8: 藤田 修 vs. 石田 格
    by Isamu Fujieda
  • Blog - 6:49 pm: ラウンド7: 藤田 修 vs. 平林 和哉
    by Isamu Fujieda
  • Blog - 6:02 pm: ラウンド6: 石田 格 vs. 志村 一郎
    by Isamu Fujieda
  • Blog - 5:35 pm: ラウンド6: 有田 隆一 vs. Olivier Ruel
    by Kenji Matsu
  • Blog - 4:50 pm: 第8ラウンド、1番テーブルにて
    by Keita Mori
  • Blog - 4:17 pm: ラウンド5: 岡田 渉 vs. 脇坂 祐介
    by Kenji Matsui
  • Blog - 3:55 pm: ラウンド5: 岡本 尋 vs. 大塚 高太郎
    by Isamu Fujieda
  • Blog - 3:31 pm: ラウンド4: 藤田 剛史 vs. 中村 修平
    by Kenji Matsui
  • Blog - 3:05 pm: ラウンド4: 加藤 一貴 vs. 浅原 晃
    by Isamu Fujieda
  • Blog - 2:56 pm: ラウンド3: 水谷 直生 vs. 桧垣 貴生
    by Isamu Fujieda
  • Blog - 2:44 pm: ラウンド 2: 中村 聡 vs. 石田 篤史
    by Kenji Matsui
  • Blog - 12:39 pm: アーティストサイン会:Todd Lockwood
    by Keita Mori
  • Blog - 12:16 pm: ラウンド2: 黛慎一 vs. 安部亮
    by Isamu Fujieda
  • Blog - 11:02 am: シールドデッキ構築:Olivier Ruel
    by Isamu Fujieda
  • Blog - 10:41 am: ヘッドジャッジ国光優之
    by Keita Mori

BLOG

Saturday, May 14: 10:41 am - ヘッドジャッジ国光優之

ヘッドジャッジをつとめる国光(右)は、マジックがきっかけで通いだした英会話から国際結婚を果たしたばかりの新婚だ

十年近い日本のマジックの歴史を紐解いてみて、「四国」というキーワードとともに登場する回数がもっとも多い人物が高知県の"LANCER"こと国光優之(くにみつ・まさゆき)であろう。彼は長く競技シーンを裏方として支えてきたDCI認定レベル3ジャッジであり、日本で最大の規模(1300人超の参加者)だったグランプリ神戸をヘッドジャッジとして切り盛りした人物である。当然、このグランプリ松山をヘッドジャッジとして統括するのは彼となった。

「ようやく四国でもグランプリが開けました! 400名をこえるプレイヤーの皆さんにお越しいただいて万感の思いです」と、国光は破顔一笑。さまざまなマジックのイベントを四国で開催し、インターネットの私設ページから四国発のマジック情報を発信し続けてきた彼にとって、グランプリをいつか四国の地で、というのは文字通りの悲願だったのだ。実際のところ、今回の松山へのグランプリ誘致は国光氏の働きかけと尽力あってこそのものだとWizards of the Coast社のスタッフも証言している。

 ちなみに、ここで掲載している写真は国光とメリッサ夫人との結婚式での一枚である。国光はマジックのジャッジとしてのキャリアを重ねていくほどに、英語力の必要性を痛感させられたという。プロツアーなどの国際的な舞台で活躍する機会が増え、英語での質疑応対なども増えたためだ。そして国光は英会話を勉強しはじめ、それがきっかけで夫人と知り合ったのだという。

 そう、国光はマジックがきっかけで国際結婚を果たしてしまったのである。


Saturday, May 14: 11:02 am - シールドデッキ構築:Olivier Ruel

フランスからやってきたオリヴィエ・ルーエル。

先日導入されたプロプレイヤークラブにおけるレベル6基準をプロツアー・フィラデルフィアでのベスト4入賞で満たしたOlivier Ruel。彼は今シーズンのプロプレイヤーオブザイヤーレースでも暫定で1位になっている。

元々日本人プレイヤーとの親交も深く、木曜日からプロツアー・神戸チャンプである黒田氏の家に滞在していたらしい。

Olivierはレベル6になったことで、グランプリに参加するだけで500$を参加報酬としてもらえることとなり、来週のMagic InvitationalでもRoad Warrior部門で選出されている。そんなOlivierのデッキ構築をみてみよう。

英語版パックの使用者20人のなかで2枚もの《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》が出現し、この史上最悪の装備品を誰が引き当てるのか注目された。そこはやはりというかさすがというべきか、当選確率10%の《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》がOlivierの元に舞い降りることとなった。

しかし、《野太刀/No-Dachi》や《永岩城の君主、今田/Konda, Lord of Eiganjo》が見えたためにはじめの内は喜んでいたOlivierだったのだが、カードを整理していくとだんだんと表情が曇ってくる。確かに《十手》はあるのだが、その他のカードがかなり頼りないのだ。

赤と黒をみても除去といえるのは《山伏の炎/Yamabushi's Flame》くらいで、クリーチャーの数も質も足りていないために青緑白の中から組むことにして、青白>青緑>青白と色々組みなおす。

が、青白だとタフネスが高く守れそうなのだがかなりデッキ自体が重くなってしまう。かといって青緑だと軽くていいのだが、小さすぎて普通にクリーチャーが止まりそうもない……そこで妥協して青緑タッチ白という形をとることにした。

それでも、Olivierなら世界でたった2人だけというレベル6の腕前と、すべてを解決してくれる《梅澤の十手/Umezawa's Jitte(BOK)》でなんとかしてしまうのだろう。

悪く言うと、Olivierをしても《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》以外の39枚は凡庸なデッキとならざるを得ないパックだった。

Olivier Ruel

Download Arena Decklist


Saturday, May 14: 12:16 pm - ラウンド2: 黛慎一 vs. 安部亮

東京から遠征してきた黛

Game 1

後手の安部は《山》を2枚並べた黛に対して《困窮/Distress》を撃つと、《兜蛾/Kabuto Moth》《狐の刃遣い/Kitsune Blademaster》《亡霊の牢獄/Ghostly Prison》《浄火の本殿/Honden of Cleansing Fire》《根走り/Rootrunner》《木霊の手の内/Kodama's Reach》とカロリーの高い手札から、《木霊の手の内》を抜いてターンエンド。

黛は《平地》か《森》を引かないと何もキャスト出来ないために、せめてどちらかを引きたいところだが……何を引いたかは2枚ディスカードした黛の墓地が語っているだろう。

黛が事故っている間に安部は殴りたいのに、出ているクリーチャーは《沈黙の歌のずべら/Silent-Chant Zubera》のみ……これは黛が土地をひけば、逆転なるかと思われた。だが7ターン目に《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》が登場したところで、黛投了。

黛 0 – 1 安部

Game 2

サイドボード中に「さきほど見えたカードだけでもやる気がなくなる」と言っている安部に対して、黛は1ターン目《香杉の源獣/Genju of the Cedars》、2ターン目《壌土に住むもの/Loam Dweller》、3ターン目《木霊の手の内》とかなりの展開をみせる。

逆に安部側は《灯籠の神/Lantern Kami》《沈黙の歌のずべら》《蝋鬣の獏/Waxmane Baku》と展開するもサイズで負けてしまっている。

だが安部が《手の檻/Cage of Hands》を《壌土に住むもの》につけると、《香杉の源獣》は止まらないものの、ダメージレースに持ち込むことができた。

黛が後続さえ引ければ何も問題なさそうなのだが、引くのは土地ばかりで《猫手/Neko-Te》を出してパンチ力は上げるが、安部の《蝋鬣の獏》が非常に辛い展開になっていく。ようやく黛が後続である《大蛇の野伏/Orochi Ranger》を引くが、ブロックしたい黛に対して《蝋鬣の獏》がそれをさせずにノーガードの殴り合いが続いている。

黛がさらなる後続を引かないか、安部がもう1枚スピリットか秘儀を引くと終了という場面に追い込まれる黛。まずは自分のドローで《桜族の春呼び/Sakura-Tribe Springcaller》を引いて第1関門クリアー。

さらに安部が引くかどうかだが……引いたのはちょっと遅い感のある《困窮》でゲームはまだ続くことが決定された。

一度場を整理すると

黛:ライフ=7
パーマネント:《香杉の源獣》《壌土に住むもの》《猫手》

四国の雄、安部

安部:ライフ=5
パーマネント:《灯籠の神》《蝋鬣の獏》《骨鬣の獏/Skullmane Baku》《虚飾の道の神/Kami of the Painted Road

かなり安部有利だが、《猫手》のついた《香杉の源獣》を通してしまうと負けになるのが辛いところだろう。

その後安部が《狐の刃遣い》を戦線に加えたものの、両者ともに土地引きが続いて4ターンほど膠着状態が続いていたが、安部が《貪る強欲/Devouring Greed》を引き当ててゲームセット。

2本目とも土地に泣かされた黛だった。

Final Results : 安部亮 Win


Saturday, May 14: 12:39 pm - アーティストサイン会:Todd Lockwood

グランプリでサイン会を開いているTodd Lockwood

グランプリ松山に来場したTodd Lockwoodはマジック:ザ・ギャザリングを代表するアーティストの一人で、《まばゆい天使/Blinding Angel》や《デルレイッチ/Delraich》などの人気作品を手がけている人物だ。

氏の作品はマジックにとどまらず、同じくWizards of the Coast社が手がけているDungeons&Dragonsの第3版のコンセプトイラストも描いている。そのためか、マジックファンだけでなく、分厚いD&Dのルールブックなどを手に会場までやってくるファンも少なくないようだった。


Saturday, May 14: 2:44 pm - ラウンド 2: 中村 聡 vs. 石田 篤史

石田篤史

さあ、グランプリ松山が始まった。今回は神河ブロックでのシールド戦を行い、明日に残ることが出来たプレイヤーはブースタードラフトを執り行うこととなっている。ここでは黎明期から活躍する中村聡の試合を見てみよう。

Game 1

石田のマリガンを経て、先手中村が《半弓/Hankyu》と《蝋鬣の獏/Waxmane Baku》を並べてゲーム開始。4 ターン目のセットランド叶わず、《亡霊の牢獄/Ghostly Prison》をプレイしてターンエンド。

マリガンによるカード 1 枚分のハンデを背負ってからの 1 本目を開始した石田は、《浪人の戦棍/Ronin Warclub》セットから《狩猟の神/Kami of the Hunt》などクリーチャーを並べて、《亡霊の牢獄》の制限を受けつつも中村のライフを削りにかかる。そこへ石田は《精神の槍/Psychic Spear》をキャストし、スペルの効果によって開かれた中村の手札は、

《氷河の光線/Glacial Ray
《古石の神/Kami of Old Stone
《百爪の神/Hundred-Talon Kami
《風見の本殿/Honden of Seeing Winds
《秘教の抑制/Mystic Restraints

という内容。中村の土地が 3 枚でストップしていなければ、良い展開が待っていたであろう手札を覗きつつ、石田はディスカードで《百爪の神》を指定した。

Meloku the Clouded Mirror

雲行きがあやしくなってきた中村陣営だが、次のターンには土地のドローに恵まれ、そのまま《古石の神》を出して地上を固める。続けて土地を引いた中村は《風見の本殿》まで繋げる事に成功し、なんとか未来への道を模索する。

それでも現在はまだまだ石田優勢なわけで、石田はここに《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》を放つも、中村の《亡霊の牢獄》が《曇り鏡のメロク》の爆発力を押さえ込んでいる。

相手の勢いをじわじわと削ぎつつ、丁寧なプレイでか細い生命線を維持する中村。《半弓》でじっくりとカウンターを貯め、なんとか《曇り鏡のメロク》も除去し、土地も大きく並んだところで《大蛇の孵卵器/Orochi Hatchery》を引き当て、 X = 4 で設置。

石田の攻撃を全て処理し、支配権は完全に中村に移動。十分にトークンを用意できたところで総攻撃を加えて、長い 1 本目を中村が勝利した。

中村 1 - 0 石田

Game 2

1 歩及ばず 1 本目を落とした石田。1 本目のプレイを悔やみつつ、2 本目の初手を開くやいなや、「GO!」と意気揚々にゲームの開始を宣言。

2 ターン目《よだれ舌のずべら/Dripping-Tongue Zubera》、 4 ターン目に《香杉の源獣/Genju of the Cedars》と続けて展開し、 5 ターン目にはストレートで《曇り鏡のメロク》をキャスト。今回は《亡霊の牢獄》の姿も見えず、このまま一気におしきってしまおうといった作戦なのだろうか。そこへ更に安全確認と、今引いたばかりの《精神の槍》を中村に向けてキャストすると、そこには《岩石流/Torrent of Stone》が。メインカラーを白青とし、タッチ赤で数枚の除去を搭載している中村のデッキであるが、まだ赤マナを引いていなかったがため、これはそのまま墓地へと。

ここまで引かれてしまってはと、抵抗出来ない中村。とりあえず《亡霊の牢獄》でも出さない事にはどうにもならない状況だが、そうそう都合よ引けるわけもなし。その隙に石田は大量のトークンを作り出し、総攻撃を開始。勢いのまま石田は 1 本を取り戻す。

中村 1 - 1 石田

Game 3

中村聡

1 - 1 で迎える 3 本目。互いに土地を並べるばかりで動きがないゲームが続くが、先手中村が4 ターン目に《大蛇の孵卵器》を X = 2 で設置。

返す石田は《残忍な詐欺師/Feral Deceiver》を出し、またも《精神の槍》で安全確認。これまた中村もしっかりと《岩石流》を手札に抱えていてそれが墓地へ。

だが、覗いた中村の手には守りに長けたカードが並び、《精神の槍》解決後に、《亡霊の牢獄》、《古石の神》などを中村は展開していった。

さて、中村ペースな場となったと思えば、石田は 《曇り鏡のメロク》をキャスト。今回も一本目同様に《亡霊の牢獄》があるといえ、さすがにその力は脅威の一言である。

しかし、そこへ《半弓》を引き当てる中村。蛇トークンに装備し、早急にカウンターを貯めつつ 3 ターン後には《曇り鏡のメロク》を葬り去る事に成功。

それでも《浪人の戦棍/Ronin Warclub》を用いながら、《曇り鏡のメロク》から生み出されたトークンや、《苔の神/Moss Kami》などで攻撃の手を止めない石田だが、ここで 50 分の試合時間が終了し、延長ターンへ。中村の蛇トークンはブロッカーとなって消え、この試合の結末は引き分けとなった。

Final Results : 引き分け


Saturday, May 14: 2:56 pm - ラウンド3: 水谷 直生 vs. 桧垣 貴生

桧垣貴生

久々にFeature Match登場のFinals連続準優勝の桧垣 貴生。ほぼ半引退状態だった彼が戻ってきたことを喜ぶ人が多数会場にいたのが個人的に印象的だ。

それに対するは、「ちゃんこグレート」などの独特のデッキ構築で有名な水谷 直生。両者のデッキは似ているというかほぼ同じパーツで構成されており、決め手まで同じだというのだから、デッキ差はほぼ無いといえる。ドローとプレイングの内容勝負となるだろう。

Game 1

先攻桧垣が《竹沼の嫌われ者/Takenuma Bleeder》で攻め、後続の《蛾乗りの侍/Mothrider Samurai》こそ《氷河の光線/Glacial Ray》で殺されるが、水谷の出した《義理に縛られし者、長雄/Nagao, Bound by Honor》にも《苦痛の神/Pain Kami》で対応。

この最強侍ともいえる《義理に縛られし者、長雄》を桧垣はすぐ除去だろうかと思われたが、若干悩んで《明けの星、陽星/Yosei, the Morning Star》を場に投入して、一気にゲームを決めにかかる。

しかし、水谷が自分のアタック後(《義理に縛られし者、長雄/Nagao, Bound by Honor》《古の法の神/Kami of Ancient Law》アタック)に《引き込み/Pull Under》で《明けの星、陽星》を殺してまだまだゲームは終わらない。

返しのターン、桧垣アタックで水谷残り15、更に《明けの星、陽星》の能力で何もアンタップしない水谷をもう一度攻撃して残り10。その後、桧垣も引いてきた《義理に縛られし者、長雄/Nagao, Bound by Honor》を場にだして最強侍が相討ち。《苦痛の神/Pain Kami》を温存したまま水谷にターンを返す。

これでお互いの戦力は…水谷が《つぶやく神/Gibbering Kami》と《古の法の神》、桧垣が《竹沼の嫌われ者》《苦痛の神》と桧垣有利に見えるのだが、ライフが10対7と若干水谷有利なのでかなり微妙といえるだろう。

まずは水谷が《つぶやく神》でアタック。戦闘後に《破れ障子の神/Kami of Tattered Shoji》を追加。返しの桧垣は《苦痛の神》で殴り、水谷の残りライフを8としたところで、《苦痛の神》を使って《つぶやく神》を除去する。

《破れ障子の神》で水谷がアタックし、桧垣が《竹沼の嫌われ者/Takenuma Bleeder》でブロック。さらに《蝋鬣の獏/Waxmane Baku》を追加して万事休すかと思われた桧垣だが、前のターンのドローで《岩石流/Torrent of Stone》を引いていたために、手で腐っていた《斉射の口切り/First Volley》に連繋させて《破れ障子の神》を殺すことに成功する。

その後、自分のターンに《岩石流/Torrent of Stone》を《古の法の神/Kami of Ancient Law》に撃ちこんで、《古の法の神/Kami of Ancient Law》を殺せなかったために手で腐っていた《手の檻/Cage of Hands》を《蝋鬣の獏/Waxmane Baku》へとつける。

アタックして先ほどの《斉射の口切り/First Volley》とあわせて水谷のライフは4になるが、桧垣も残り4になり非常にタイトな殴りあいが続いている。

《天羅至の掌握/Terashi's Grasp》で《手の檻/Cage of Hands》を割ろうとして、桧垣がこれをで回収。だが《蝋鬣の獏/Waxmane Baku》が殴って水谷4:桧垣2になり、返しで桧垣が《竹沼の嫌われ者/Takenuma Bleeder》で殴りライフが1:1となり《手の檻/Cage of Hands》をまた装着。さらに《欠け月の神/Kami of the Waning Moon》を追加して桧垣勝利かと思われた。

しかし、水谷が追加のクリーチャーである《狐の癒し手/Kitsune Healer》を引き当てて、《蝋鬣の獏/Waxmane Baku》の効果で《欠け月の神/Kami of the Waning Moon》を寝かせると、最後のアタックで桧垣のライフを0とした。

水谷 1 – 0 桧垣

Game 2

ギリギリの勝負を落としてしまった桧垣はなんとか2本目を取り戻そうと《燃えさし拳のずべら/Ember-Fist Zubera》《悪逆な大峨/Villainous Ogre》《義理に縛られし者、長雄/Nagao, Bound by Honor》と順調に並べていく。

水谷も《鼠の殺し屋/Nezumi Cutthroat》《蝋鬣の獏/Waxmane Baku》と並べて、《氷河の光線/Glacial Ray》を《悪逆な大峨/Villainous Ogre》に撃ちこむなど、こちらも動きは悪くない。

水谷直生

さらに桧垣の《義理に縛られし者、長雄/Nagao, Bound by Honor》を《返礼/Reciprocate》でリムーブすると、桧垣も《斉射の口切り/First Volley》で《鼠の殺し屋/Nezumi Cutthroat》を除去する。

桧垣の《燃えさし拳のずべら/Ember-Fist Zubera》がちまちま殴る展開になるかと思われたが、水谷がすかさず《墓場の騒乱/Stir the Grave》で《鼠の殺し屋/Nezumi Cutthroat》を回収して水谷有利の殴り合いとなった。

後続が続かない両者。水谷側は土地がなく、桧垣は逆に土地を引きすぎている状態で、《義理に縛られし者、長雄/Nagao, Bound by Honor》1発分のリードもついに水谷にひっくり返されてしまう。桧垣はどうにか《浪人の崖乗り/Ronin Cliffrider》を引いてくるが、これは水谷がすかさず《崩老卑の囁き/Horobi's Whisper》で除去。

それでも桧垣が《明けの星、陽星/Yosei, the Morning Star》をトップデッキして、ゲームセットかと思われた。だが水谷が6枚目の土地を引いてセットすると、なんと水谷にも《明けの星、陽星/Yosei, the Morning Star》が登場! 対消滅したお互いの《明けの星、陽星/Yosei, the Morning Star》で1ターンスキップした後は…桧垣は土地を引き続け、水谷は手札に貯まっていたカードを消化するという対照的な展開となってしまう。桧垣敗北。

Final Results : 水谷 直生 Win


Saturday, May 14: 3:05 pm - ラウンド4: 加藤 一貴 vs. 浅原 晃

浅原 晃

プロプレイヤークラブのランク付けで言うとレベル1とレベル3の対決となったが、レベル1といっても日本のリミテッドグランプリでは無類の強さを発揮する加藤 一貴がここで登場する。デッキの方も赤緑黒の《香杉の源獣/Genju of the Cedars》を2枚搭載している強力なものに仕上がっている。

それに対する「The Finals連覇」浅原 晃のデッキは赤緑の序盤からガンガン殴っていくデッキになっており、同系統のデッキ対決による激しいクリーチャー戦闘を期待したい。

Game 1

ダイスロールの結果加藤先攻となり、1ターン目から《ゴブリンの群勢/Goblin Cohort》を出し、2ターン目に《花の神/Hana Kami》とぱっと見順調。だが、後続が5ターン目まで何もなく、浅原に《樫族の肉裂き/Kashi-Tribe Reaver》、《霜剣山の暴れ者/Sokenzan Bruiser》と展開されて完全に殴り負けてしまう。

6ターン目にようやく《苦痛の神/Pain Kami》を場に出す加藤だが、時すでに遅く《霜剣山の暴れ者/Sokenzan Bruiser》を殺すだけで手一杯という感じ。《溶岩の魂/Soul of Magma》に続ける形で《節くれ塊/Gnarled Mass》、《よだれ舌のずべら/Dripping-Tongue Zubera》と展開する浅原を見て、加藤は投了を宣言した。

加藤 0 – 1 浅原

Game 2

1本目とはうってかわって1ターン目から《香杉の源獣/Genju of the Cedars》《よだれ舌のずべら/Dripping-Tongue Zubera》《狩猟の神/Kami of the Hunt》と加藤の猛攻が続く。それに対して浅原は《狡猾な山賊/Cunning Bandit》《節くれ塊/Gnarled Mass》《よだれ舌のずべら/Dripping-Tongue Zubera》と展開。既にライフは8となってしまっているが《背信の化身、痣矛奇/Azamuki, Treachery Incarnate》へと反転してなんとか膠着状態へと持ち込んだ。

加藤の《すさまじい吹雪/Unearthly Blizzard》も《背信の化身、痣矛奇/Azamuki, Treachery Incarnate》の効果でアタックさせないようにして、《香杉の源獣/Genju of the Cedars》のアタックをダブルブロックで止めつつ、《血の信徒/Initiate of Blood》《霜剣山の暴れ者/Sokenzan Bruiser》と展開していく浅原。

加藤 一貴

それに対して加藤も何かアクションを起こしたいところなのだが、《刻みを継ぐもの/Burr Grafter》を出したあとは、3枚ある手札が《寄せ餌/Lure》に土地2枚ではどうしようもない。《背信の化身、痣矛奇/Azamuki, Treachery Incarnate》の能力で《よだれ舌のずべら/Dripping-Tongue Zubera》を奪われて上手くチャンプブロックされてしまうと、かなり絶望的な状況となる。

だが、劣勢に回っていた加藤は《背信の化身、痣矛奇/Azamuki, Treachery Incarnate》のカウンターが無くなり、浅原が2マナしかない状態になると《刻みを継ぐもの/Burr Grafter》に《寄せ餌/Lure》をつけて一発逆転のアタックに出る。

もしもこれが通ればブロッカー宣言後に《刻みを継ぐもの/Burr Grafter》の効果で+2/+2しての合計8点で勝利となるのだが、無常にも浅原は《斉射の口切り/First Volley》をキャストすると、加藤の表情が歪み投了を宣言した。

Final Results : 浅原 晃 Win


Saturday, May 14: 3:31 pm - ラウンド 4: 藤田 剛史 vs. 中村 修平

藤田 剛史

毎度の事ではあるが、グランプリはここからが面白い。バイ(不戦勝)が完全に明け、全てのプレイヤーがゲームに参加することになるラウンド 4 。今回もビックネーム同士が当たり、そういった試合はここフィーチャーマッチエリアにて執り行うのがきまりである。

さて、今回のラウンド 4 だが、先日のプロツアー・フィラデルフィアにてプロプレイヤーズクラブレベル 5 認定された中村(第9位入賞)と、フィラデルフィアでも中村にデッキを提供した藤田との対決である。

Game 1

先手藤田が2 ターン目に《空民の雲乗り/Soratami Cloudskater》を出し、返す中村は《裂け尾の巫女/Split-Tail Miko》と展開。そのまま藤田にターンが移り、《空民の雲乗り》が通った所で《霧刃の忍び/Mistblade Shinobi》を忍術召喚。中村の《裂け尾の巫女》をバウンスしてまずはテンポをずらす。

負けじと中村。後手 3 ターン目に《希望の盗人/Thief of Hope》から出し、後のターンに《裂け尾の巫女》を再キャスト。両者共に攻めの起点となるカードを引いていないようで、ゆっくりとした動きではあるが、藤田は《空民の雲乗り》を常に起動し、決め手を探しているようだ。

そんな事を考えながら戦況を見つめていると、藤田の《空民の雲乗り》の起動が止まり、 7 枚目のセットランドから《天を裂くもの、央誉飛/Oyobi, Who Split the Heavens》が光臨。まさしくフィニッシャーだ。

中村がこれを除去できなかったため、《天を裂くもの、央誉飛》の存在を許してしまう事となり、藤田はスピリットである《無神経な詐欺師/Callous Deceiver》などを出しつつ 3/3 飛行トークンを連続展開。ダメ押しに《八ツ尾半/Eight-and-a-Half-Tails》まで豪華に展開しきる藤田を尻目に、中村は投了した。

藤田 1 - 0 中村

Game 2

先手は中村に移動。多少重めの手札に暗い顔をするも、キープしてゲームを開始すると、なんと《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》をドローし、これを 2 ターン目にキャスト。続けて 3 ターン目に《希望の盗人/Thief of Hope》を場へ展開した。

この時点でゲームエンドな匂いが漂うのだが、藤田はタッチカラーからの《かまどの神/Hearth Kami》キャストに成功し、まだまだ先が見えないだろう。

とりあえず戦闘にからめて藤田は《梅澤の十手》を割り、ゲームは五分へ戻ったと思われた。しかし、藤田の引いてくるカードが軽量級ばかりで、中村の引いてくるどっしりとした重みのあるクリーチャー布陣との単純なカードのぶつかりあいに勝てない。

中村は 1 本取り返す事となる。

藤田 1 - 1 中村

Game 3

再び先手は藤田に帰り、 2 ターン目《かまどの神》、 3 ターン目《空民の雲乗り》、 4 ターン目《空民の鏡守り/Soratami Mirror-Guard》と連続展開。中村も《大峨の匪賊/Ogre Marauder》、《鼠の浪人/Nezumi Ronin》と質の高いクリーチャーの展開を見せる。

藤田は《かまどの神》で《梅澤の十手》をけん制しつつ攻撃を加え、中村も序盤から手札にある《梅澤の十手》を何時展開するかと機会を伺う、互いのプレイヤーの思考がぶつかり合う。

中村 修平

この展開のままだと、中村一歩リード気味な盤面なわけだが、そこを藤田は《蝋燭の輝き/Candles' Glow》を基に、《消耗の渦/Consuming Vortex》を連繋して一気に攻守逆転。攻めに回った藤田だが、ここで中村が《輝く群れ/Shining Shoal》を用いて、《かまどの神》除去を計画するが、先ほど見えた《消耗の渦》によって、藤田はこれを回収。

次ターンに《かまどの神》を再キャストするが、対《梅澤の十手》の生命線であるこの 1 枚を守り抜きたいと、《かまどの神》へ《幻影の翼/Phantom Wings》を貼り付けてターンエンド。このターンエンドを藤田が宣言した時点で藤田の土地はタップアウトしており、即《かまどの神》の能力を起動出来ない。

ここぞと中村は《梅澤の十手》を展開して装備し、総攻撃。

多大な被害を被りながらも藤田はなんとか《梅澤の十手》を破壊するのだが、《十手》の暴力による損害が酷い上に、《大峨の匪賊》がなかなか止まらない。藤田は最後までこれを対処できず、カウント 1 - 2 で中村の勝利。

Final Results : 藤田 1 - 2 中村


Saturday, May 14: 3:55 pm - ラウンド 5: 岡本 尋 vs. 大塚 高太郎

岡本 尋

日本勢でも強豪が多いとされている名古屋の中でもトップクラスの実績を持つ2人の対決。
岡本は世界選手権における日本人初のベスト8、しかも準優勝に最後のAPACの勝利者と冠には事欠かない。

もちろん大塚も負けてはおらず、苛烈を極める日本選手権において「シルバーコレクター」藤田 修を破って優勝しており、東海七本槍の中でも小倉稜と並んで実績ではトップクラスと言っていいだろう。

デッキの方は黒緑のアグロコントロールと言える除去満載の大塚と、《最後の裁き/Final Judgment》に多数の飛行クリーチャーを擁する岡本の対決。大塚側には岡本にとって最大の天敵といえる《松族の狙撃手/Matsu-Tribe Sniper》が入っているために、これを《半弓/Hankyu》で殺せるかが最大のポイントだろう。

プロツアー・ボストン準優勝が効いている岡本はレベル4だが、ここ最近調子の悪い大塚はまだレベル1だという。今大会ベスト8でとりあえずレベル2に上がるというので是非とも頑張ってほしいものである。

Game 1

大塚が岡本のデッキにある唯一の単体除去である《半弓/Hankyu》を早い段階で割れたのが非常に大きく、あとは《松族の狙撃手/Matsu-Tribe Sniper》と《骨鬣の獏/Skullmane Baku》に《夜陰の本殿/Honden of Night's Reach》という手札と盤面の強力なコントロールカードを場にだした大塚が1本目を先取するかに見えた。

だが、岡本の引き当てた《最後の裁き/Final Judgment》によって場を一掃されてしまい、どちらのトップデッキが強いか対決になる。

そこで先に《風見の本殿/Honden of Seeing Winds》を引き当てて岡本有利かと思われたが、返しで《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》を引いた大塚勝利。

岡本 0 – 1 大塚

Game 2

大塚 高太郎

キークリーチャーの《裂け尾の巫女/Split-Tail Miko》を殺せた大塚と、《松族の狙撃手/Matsu-Tribe Sniper》を殺せない岡本。ようやく《半弓/Hankyu》を引いた時には《空民の学者/Soratami Savant》に4マナのみと噛んでおらずに装着すらできない。

まあ、もともと《松族の狙撃手/Matsu-Tribe Sniper》で完全に封じられておりアンタップすらままならず、手札は飛行クリーチャーに《最後の裁き/Final Judgment》だけ……《最後の裁き/Final Judgment》のマナに届かないまま大塚が押し切ってゲームセット。

Final Results : 大塚高太郎 Win


Saturday, May 14: 4:17 pm - ラウンド 5: 岡田 渉 vs. 脇坂 祐介

四国の強豪、脇坂

今回のグランプリは、日本発の四国は松山での開催となり、四国近辺のプレイヤーが本日のイベントに多く参加している。脇坂もそんな一人だ。日本選手権にも 2 度の出場経験を持ち、最終成績 10 位という堂々の実力を持っているプレイヤーだ。

このグランプリ松山に期する脇坂の想いは相当なもので、グランプリトライアルを計 10 箇所巡業し、2ラウンドの不戦勝の権利を手に入れての本日出場とあいなった。

Game 1

先手岡田。《花鬣の獏/Petalmane Baku》を出し、攻撃を加えては《深き刻の忍者/Ninja of the Deep Hours》と姿を変えて 1 ドローと良い展開ではあるのだが、 3 枚で土地がストップしてしまって、その後の展開を見せる事ができない。
 
脇坂側は、ゆったりとマナカーブでゲームを展開。

《裂け尾の巫女/Split-Tail Miko》→《亡霊の牢獄/Ghostly Prison》→《せし郎の息子、そう介/Sosuke, Son of Seshiro》→《無垢の神/Innocence Kami》→《龍の牙、辰正/Tatsumasa, the Dragon's Fang》と無理なく展開しながら、毎ターン《裂け尾の巫女》などの起動マナが無いのはご愛嬌か。

だが、愚直なまでのカード展開は十分岡田に効いているようだ。

青緑タッチ赤のデッキを操る岡田だが、場に出してあるクリーチャーが片っぱしから小さく、《空民の雨刻み/Soratami Rainshaper》などが殴れているとはいえ、脇坂の地上から攻めてくる《せし郎の息子、そう介》に比べればと言った感じである。そんな事を思っていれば、脇坂は更に《苔の神/Moss Kami》を場へ加えているではないか。

その大きなクリーチャーに、脇坂は《龍の牙、辰正》を装備し、 10/10 トランプルとして攻撃を開始。あれよあれよと岡田は蹂躙されてしまった。

岡田 0 - 1 脇坂

Game 2

先手岡田で再びゲームは始まるが、相変わらず展開の良い脇坂。《裂け尾の巫女》、《節くれ塊/Gnarled Mass》、《せし郎の息子、そう介》と見せつけ、横にはこっそり《手裏剣/Shuriken》も準備完了。

岡田 渉

岡田も《そう介の召喚術/Sosuke's Summons》やブロッカーなどを今回はしっかり用意してあるのだが、フルマナタップで《樫族の肉裂き/Kashi-Tribe Reaver》を出したところに《手裏剣》トリックを食らってしまうという場面も見受けられた。

緑同士の相打ち合戦を繰り返しつつ、脇坂はこっそり《刻みを継ぐもの/Burr Grafter》や《根走り/Rootrunner》などで、相打ちになった《節くれ塊》を回収したり、とアドバンテージを積み重ね…そのまま岡田のライフを 0 とした。

Final Results : 岡田 0 - 2 脇坂


Saturday, May 14: 4:50 pm -第8ラウンド、1番テーブルにて

栄えある初日最終戦第1番卓は…

土曜の過酷なるシールド予選の戦いも…とうとう最終ラウンド。石田 格、浅原 晃、藤田 修、中村 修平といったビッグネームたちが全勝ラインに勝ち残っており、栄光のポールトゥウィンを狙うべく火花を散らしている。

「津村 健志 vs. 大礒 正嗣」の広島最強位決定戦と「藤田 修 vs. 石田 格」という"Anchans"マッチがフューチャーマッチ席に呼び出されたため、残念ながらレッドゾーン・プレイマットを使えなかった一番席のマッチの様子をごくごく簡単にお届けしよう。

手前(大森):《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》デッキ
奥(中村):《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》デッキ

実に白熱した展開だ。


Saturday, May 14: 5:35 pm - ラウンド 6: 有田 隆一 vs. Olivier Ruel

有田 隆一

世界でも数少ない「レベル 6 魔法使い」、Olivier Ruel 。やはり、というか、彼のフィーチャーマッチを心待ちにしていた方々が大勢いたようである。ヘッドジャッジが行うフィーチャーマッチコールで Ruel の名前が挙がると、大勢の人だかりが試合前から出来上がる。レベル 6 の重みを実感する瞬間だ。

Ruel と今回戦うのは東京在住の有田で、彼もレベル 4 の権利を有しているマジックプレイヤーの 1 人だ。チームプロツアーに志村 一郎、射場本 正巳らと「SAI」の名で参加し、見事ベスト 4 に輝き、プロツアーコロンバスでもベスト8入賞を果たしているのだ。

そんなくだりをキーボードで打ち込みながら彼らの会話を聞いていると、 Ruel がえらく間違った日本語を覚えているじゃないか。入れ知恵した人間の顔が浮かんでくるようである。

数年前から日本財とフランス勢とは非常に良い関係での交流を続けて来たわけだが、その中でも Olivier Ruel が親日派筆頭。特に黒田 正城と交流があるようで、日本のイベントの際にはちょくちょく黒田家に滞在しているという話である。

さてゲームの方だが、2 人とも 2 敗の状態でこの席に着いているようだ。これがシールドの怖いところと言うのだろうか、如何に腕があっても、カードが弱ければどうにもならないものである。

そんな事を思っていたが、なんと事前情報で Ruel のデッキには《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》が入っていると言うではないか! ……たぶん今まで引かなかったのであろう。

一本目の開始時も「Jitte Jitte」と呻く様にマリガンチェックし、先手 2 ターン目に Ruel が「Jitteeeeeeeeeee」と叫びつつ 2 マナの装備品を場に出すと、これは《野太刀/No-Dachi》とあながち悪くない装備品。

事前に出していた《茨の子/Child of Thorns》に、3 ターン目のセットランドからそのまま装備させてビートダウンを開始。続けて出すカードも《花鬣の獏/Petalmane Baku》や《大水招き/Floodbringer》などの、お世辞にも強いと呼べるクリーチャー陣ではないが、これを全く止める事が出来ない有田。

オリヴィエ・ルーエル

毎ターン土地をセットし続け、マナは潤沢だがまともにスペルを引いてこれずに、そのまま有田は 1 本目し、続けて 2 本目。

これまた 1 本目と変わらず、有田は延々と土地を並べ続けて、まともにゲーム展開が出来ない。Ruel も先ほどと変わらず、軽量クリーチャーのビートダウンから小気味良く《深き刻の忍者/Ninja of the Deep Hours》を通し続け、《ゆらめく玻璃凧/Shimmering Glasskite》をキャストする。

有田も《鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber》や《義理に縛られし者、長雄/Nagao, Bound by Honor》等の強力クリーチャーで応対するも、序盤に削られたダメージが蓄積しているうえに、Ruel の《ゆらめく玻璃凧》をどうする事も出来ない。延々土地を引き続けた戦士はここに眠るのだった。

Final Results : 有田 0 - 2 Ruel


Saturday, May 14: 6:02 pm - ラウンド6: 石田 格 vs. 志村 一郎

プロツアーフィラデルフィアでの「KDW」のデザイナーとして名を上げた石田格

プロプレイヤークラブでの格付けがレベル4同士という、世界トップレベルの対決となったラウンド6 Feature Match。

普段のシールドデッキは凄い強いか、凄い弱いかという両極端な石田なのだが(まあ弱くてもそれなりに勝つのだが)今日のデッキは「らしくない普通のデッキ」だという。

志村側のデッキは《蔦の神/Vine Kami》や《鱗の大男/Scaled Hulk》といった正直あまり強くないカードで構成されている赤緑のとにかく殴るデッキとなっている。たとえBye 3とはいえど、参加者のデッキもプレイングも濃くなっていくラウンド4、5を連勝しているのは凄いとしか言いようのないデッキなのだ。

プロツアー・コロンバスの準決勝でも当たったことのある2人。その時は石田がwww.shopfireball.prosの司令塔として、志村のS.A.Iの前に大きく立ちはだかった。試合の方も2-1と石田が勝利したが、今回は志村のリベンジとなるだろうか?

Game 1

《桜族の春呼び/Sakura-Tribe Springcaller》から《鱗の大男》《別れ枝絡み/Forked-Branch Garami》とファッティを展開する志村に対して《裂け尾の巫女/Split-Tail Miko》《無垢の神/Innocence Kami》といったシステムクリーチャーで対抗する石田という図式になった。

《裂け尾の巫女》から献身して出てきた《狐の守護神/Patron of the Kitsune》と、2体の《蝋鬣の獏/Waxmane Baku》などで地上を制した石田が、さらに決め手として《死者の嘆き、崩老卑/Horobi, Death's Wail》を追加して盤面を制し、石田勝利。

石田 1 – 0 志村

Game 2

マリガン後の5ランドの初手をキープすることにした志村は初手からある《聖鐘の僧団/Order of the Sacred Bell》の始動となってしまう。だが石田側の展開はもっと鈍く、《裂け尾の巫女》と《浄火の本殿/Honden of Cleansing Fire》だけしか場にだせないでいた。

そうしている内に《尊い蜘蛛/Venerable Kumo》《地揺すり/Earthshaker》と展開する志村に対して《地揺すり》が2点地震を放ったときに《忌まわしい笑い/Hideous Laughter》をあわせてなんとか1:3交換はするものの、その後が続かず石田敗北。マリガンしなかった石田の方が、圧倒的に展開が悪いという珍しい試合だった。

石田 1 – 1 志村

Game 3

序盤は志村がよく回っていたのだが、石田の《狐の凌ぎ手/Kitsune Palliator》が文字通りよく凌ぎ、石田ノーダメージのまま中盤へ。

中盤で土地ばかり引く両者は何もしないまま膠着。先に石田が突破口となりうる《狐の守護神》を引くも、《御大将の兜/General's Kabuto》《目つぶしの粉/Blinding Powder》とついた《尊い蜘蛛》が凄い堅さでブロックしているために1点ライフゲインクリーチャーとなってしまっている。

石田には《狐の守護神》、志村には《御大将の兜》がついた《尊い蜘蛛》という絶対的な防御力があるので両者とも殴れないで膠着が続き、残り試合時間10分。

《蝋鬣の獏》の上に合計6個のカウンターを保持している石田が有利なところに、《無垢の神》を引いてきたのでいよいよ攻勢に出られる体制が整った。

志村 一郎

だがそこで志村は会心のドローとも言える《地揺すり》をドローする。しかし、前のターンに出してしまっていた《別れ枝絡み/Forked-Branch Garami》があだとなる。志村はここで果敢に攻めるのだがここでゲームが終わるわけではなく、その返しで石田は志村の隙を見逃さず一気に攻める。

次のターンにスピリットか秘儀を引けばまだ《地揺すり》で除去能力を誘発するタイミングが志村にはあったのだが、無常にもドローは《大蛇の野伏/Orochi Ranger》。ゲームセット。

もしも志村の《地揺すり/Earthshaker》と《別れ枝絡み/Forked-Branch Garami》のドローの順番が変わっていたら…どちらに転ぶかわからない展開だった。好試合。

Final Results : 石田格 Win


Saturday, May 14: 6:49 pm - ラウンド 7: 藤田 修 vs. 平林 和哉

藤田 修

あまり練習していないという平林だが「パックには自信がありますよ」と語り、対する藤田は「引きには自信ありますよ!」と笑いながら言ってくれた。

両者は名実ともに日本トップレベルだが、今のマジックに対するスタンスはかなり違う状態にある。

昔、東京に居たころの平林はバリバリの現役といった感じだったのだが、実家である滋賀に帰ってからは個人的な事情もあり、一線からは退いた感がある。

それとは対照的に藤田の方は自身のプロツアー・準優勝の実績と、周囲のマジック環境や人も世界一の状態にあると言ってもいいだろう。

平林は最近プレミアイベントに参加していないためにレベル0。それに対する藤田は笑いながら「たいしたことない」というレベル3だが、藤田の実力ならレベル4や5でもおかしくないので、この大会を機に是非とも上のレベルに行って欲しいと思う。

Game 1

「今日は」引きには自信があるという藤田は2ターン目から《悪忌の撃ち手、イシイシ/Ishi-Ishi, Akki Crackshot》を場に出した。それを平林が虎の子の《輝く群れ/Shining Shoal》で除去するのをみると、もし生きていれば効果は絶大だったのだろう。

中盤は平林の転生したばかりであった《忠義の記憶、戒想/Kaiso, Memory of Loyalty》をしっかりと《霊魂の奪取/Rend Spirit》で殺した藤田が《地揺すり/Earthshaker》を追加。平林のクリーチャーを《古石の神/Kami of Old Stone》を除いて一掃して、《伝承の語り部/Teller of Tales》を出して藤田側に大分天秤が傾いた。

平林も《手の檻/Cage of Hands》をトップデッキして意地を見せるのだが、《崩老卑の囁き/Horobi's Whisper》で《古石の神/Kami of Old Stone》も殺され、《地揺すり》が大暴れした藤田勝利となった。

たしかに藤田はとダブルシンボル2種類の強力呪文をプレイできるという勝負強さだった。

藤田 1 – 0 平林

Game 2

初手に沼が2枚でキャストできる呪文が《精神の槍/Psychic Spear》のみという初手を、ゲームを決めるカードが大量にあるためキープした平林。

平林 和哉

平林の初手からみて序盤は藤田かと思われたが、平林の方がかなりの好ドローで序盤を攻める体制となり、藤田のライフを10まで減らす。だが沼3枚に平地1枚といやなところで土地が止まってしまい、事故気味だった藤田がやっと土地を引き当てたために、藤田の丁寧なクリーチャー除去に場をまっさらにされてしまう。

その後は藤田の《悪忌の撃ち手、イシイシ》が出てしまってから5枚目の土地を引き、《困窮/Distress》で《狐の守護神/Patron of the Kitsune》を抜かれてから6枚目の土地を引くなど非常に噛んでない平林は非常に苦しくなる。

《手裏剣/Shuriken》のテクも駆使して平林のクリーチャーをとにかく殺していった藤田が両者事故の苦しい2本目を制して勝利を掴んだ。

Final Results : 藤田修 Win


Saturday, May 14: 7:20 pm - ラウンド 8: 藤田 修 vs. 石田 格

藤田 修

本日2回目のFeature Matchに呼ばれた両者。1回目のFeature Matchでは藤田が平林を、石田は志村を下している。

筆者の記憶では藤田は石田との相性が非常に悪く、中でもグランプリ・岡山での9回戦で当たった両者の結果がそれを象徴している。そのマッチ後の状態が、まさに天と地状態になったために、このマッチの結果次第ではこの先の運まで吸われかねない大事なマッチと言っていい。

デッキの構成的には石田に分があるが、個々のカード(特に《地揺すり/Earthshaker》)で見ると藤田の方が強力。その上今日の藤田は尋常ではない引きなので、今までの相性差を覆して藤田が勝利するかもしれない。

Game 1

序盤から《浪人の犬師/Ronin Houndmaster》などで押していた藤田だったが、石田の場に《狐の癒し手/Kitsune Healer》《蝋鬣の獏/Waxmane Baku》と展開した状態から《死者の嘆き、崩老卑/Horobi, Death's Wail》を出されて思わず「たまんねぇ」と漏らしてしまう。

だがそれだけじゃ終わらないのがトッププレイヤー藤田 修であり、トップデッキした《岩石流/Torrent of Stone》を使って《死者の嘆き、崩老卑》を除去するが後続なく、一瞬でも存在した《死者の嘆き、崩老卑》の前に1戦目を落としてしまう。

藤田 0 – 1 石田

Game 2

4ターン目に《空民の精神浚い/Soratami Mindsweeper》と遅いスタートの藤田だったが、デッキに4枚しか入っていない青マナソースを2枚引いて5ターン目に《伝承の語り部/Teller of Tales》を出し、きっちり全てのマナソースを2枚ずつ揃えた藤田は、6ターン目に《地揺すり/Earthshaker》を場に出すことに成功した。

タフネス2のクリーチャーが主力とも言える石田のデッキに《地揺すり/Earthshaker》は効果てきめんで、すべての秘儀呪文が1:2以上の交換となる除去となり石田に襲い掛かる。

途中まではクリーチャーを小出しにして被害を最小限に食い止めていたのだが、藤田の《地揺すり/Earthshaker》は本当にどうしようもなく2本目藤田勝利。1本目は石田が、2本目は藤田がぶん回って3本目へ。

Game 3

《凍らし/Frostling》《九輪杖/Nine-Ringed Bo》《呪われた浪人/Cursed Ronin》と展開した藤田だったが、石田の《三つの悲劇/Three Tragedies》が突き刺さり後続を完全に断たれてしまう。

だが石田の《銀嵐の侍/Silverstorm Samurai》をトップデッキした《崩老卑の囁き/Horobi's Whisper》で殺すと、《大牙の衆の忍び/Okiba-Gang Shinobi》もトップデッキした《食い込む疫病/Swallowing Plague》で叩き殺す。だがそこのアタックで、唯一のアタッカーとも言える《呪われた浪人/Cursed Ronin》を《天羅至の評決/Terashi's Verdict》で殺されてしまうと、石田の《浄火の本殿/Honden of Cleansing Fire》が失ったライフを凄い勢いで取り戻していった。

石田 格

その後に《無垢の神/Innocence Kami》と2体の《蝋鬣の獏/Waxmane Baku》を並べた石田が押し切るかに見えたが、平林戦で「引きには自信がありますよ」と豪語していた今日の藤田の引きは尋常ではなかった。

《凍らし/Frostling》と《九輪杖/Nine-Ringed Bo》で1体目の《蝋鬣の獏/Waxmane Baku》を殺すと、トップデッキした《岩石流/Torrent of Stone》で《無垢の神/Innocence Kami》を除去。その上でまたもトップデッキしてきた《山賊の頭、伍堂/Godo, Bandit Warlord》で《手裏剣/Shuriken》を持ってきて…最後の《蝋鬣の獏/Waxmane Baku》を殺す。

……はっきりいって引きがおかしすぎる。

以後土地ばかりの石田とは本当に対照的な藤田の引きで3本目藤田の圧勝。

Final Results : 藤田修 Win


Saturday, May 14: 7:55 pm - ラウンド 8: 大礒 正嗣 vs. 津村 健志

広島の先駆者、大礒 正嗣

本日最終戦のフィーチャーマッチ。広島の同郷対決、大礒対津村の対決が開始されようとしている。

広島勢と言えば、檜垣 貴生を筆頭に PTQ 遠征を必死に繰り広げていた「挑戦」の時期を思い出すが、今となってはこの席に座る両名が日本のマジックを「先導」するプレイヤーである。

大礒はもう4回もプロツアーにてベスト 8 に残り、今の日本人プレイヤーで一番ゲームのプレイが上手いと強豪に噂される程の実力派。

対する津村だが、彼の名前がブレイクしたのは昨年の日本選手権準優勝からであろう。最近では、プロツアーアトランタでベスト4、フィラルフィア準優勝と連続しての大活躍。名実共に強豪プレイヤーの仲間入りを果たした事は間違いないだろう。

さて。こういったプレミアイベントで対決するのはグランプリ宇都宮以来と語る 2 人だが、昔からの仲間とはいえ、シャッフルし、マリガンチェックまで進むと互いに目は真剣そのものだ。

2 人のデッキは奇しくも白黒同色対決。まずは一本目。
 
双方《裂け尾の巫女/Split-Tail Miko》を出し、どんどんカードを展開。特に大きな動きが見られず、まずは白いカードで地盤を固めつつといった所で、津村が《三つの悲劇/Three Tragedies》をキャスト。

これによって大礒の手札は 0 になり、続けて次ターンに《鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber》を場へ放つ。

早速反転させるべく《鼠の墓荒らし》の能力起動を津村が始めると、大礒が次に引いてきた《魂無き蘇生/Soulless Revival》を使ってクリーチャーを回収などするが、更に津村、《欠け月の神/Kami of the Waning Moon》で攻撃し、通った所で忍術を使用してこれを《大牙の衆の忍び/Okiba-Gang Shinobi》に変形させ、広い戻したクリーチャーを再び墓地へ叩き落す。

完全に大礒の行動を潰し、あとはじっくりと攻め入るだけと、カードの枚数差を生かし、そのまま一本目は津村の勝利。

気分を切り替えて 2 本目に入るが、再び津村の《三つの悲劇》が大礒を襲うが、 4 枚の手札から 1 枚だけが生き残ることになった。

そして、この 1 枚が大きく流れを変えた。

広島の二番手、津村 健志

津村の場には《裂け尾の巫女》を筆頭とするタフネス 1 のクリーチャーが 3 体おり、次ターンに大礒が 2 枚目の黒マナを引き当てると、《魂の裏切りの夜/Night of Souls' Betrayal》をキャスト!

津村の場を強固にしていたクリーチャーが一気に吹き飛び、これによって流れを掴んだ大礒はドローも強く、クリーチャーを上からどんどん引き当てては展開を繰り返して 2 本目をもぎ取る。

最後の 3 本目もその勢いに身を任せ、序盤からのビートダウンを息切れする事なく継続し、大礒は 7 勝1 敗で 1 日目を突破する事となった!

Final Results : 大礒 2 - 1 津村

Latest Event Coverage Articles

December 19, 2019

Grand Prix Oklahoma City 2019 Final Standings by, Wizards of the Coast

Rank Player Points Prize Money 1 Carlson, Matt [US] 37 $6,000 2 Foreman, Matt [US] 37 $3,000 3 Cole, Conor [US] 36 $1,500 4 Majlaton, Alex [...

Learn More

December 11, 2019

Grand Prix Brisbane 2019 Final Standings by, Wizards of the Coast

Rank Player Points Prize Money 1 Gibson, Kyle [AU] 36 $6,000 2 Yeh, Chih-Cheng [TW] 37 $3,000 3 Thompson, Chris [AU] 37 $1,500 4 Lee, Anthon...

Learn More

Articles

Articles

Event Coverage Archive

Consult the archives for more articles!

See All