Day 2 Blog Archive

Posted in Event Coverage on May 15, 2005

By Wizards of the Coast

TABLE OF CONTENTS

  • Blog - 6:20 pm: ラウンド 14: 中村 修平 vs. 平林 和哉
    by Yukio Kozakai
  • Blog - 5:55 pm: ラウンド 14: 志村 一郎 vs. 津村 健志
    by Isamu Fujieda
  • Blog - 5:31 pm: ラウンド 13: 脇坂 祐介 vs. 津村 健志
    by Kenji Matsui
  • Blog - 5:24 pm: ラウンド 13: Olivier Ruel vs. 福島 啓友
    by Isamu Fujieda
  • Blog - 5:18 pm: ラウンド 12: 石田 格 vs. 藤田剛史
    by Isamu Fujieda
  • Blog - 5:07 pm: ラウンド 12: 野中 健太郎 vs. 中村 修平
    by Kenji Matsui
  • Blog - 4:59 pm: Quick Interviews with the Pros
    by Ted Knutson
  • Blog - 4:06 pm: 2nd Draft Pod1:浅原 晃
    by Yukio Kozakai
  • Blog - 4:01 pm: ラウンド 11: 亀井 俊介 vs. 石田 格
    by Isamu Fujieda
  • Blog - 3:29 pm: ラウンド 11: 柏原 元徳 vs. 遠近 孝幸
    by Kenji Matsui
  • Blog - 3:18 pm: ラウンド 10: 山本 昇平 vs. 塩津 龍馬
    by Isamu Fujieda
  • Blog - 2:55 pm: ラウンド 10: 中村 修平 vs. 浅原 晃
    by Isamu Fujieda
  • Blog - 1:50 pm: ラウンド 9: 藤田 修 vs. 浅原 晃
    by Kenji Matsui
  • Blog - 11:33 am: 1st Draft : Pod 1
    by Isamu Fujieda
  • Blog - 10:41 am: ラウンド 9: 小山 健太 vs. 中村 修平
    by Keita Mori

BLOG

Sunday, May 15: 10:41 am - ラウンド 9: 小山 健太 vs. 中村 修平

初日全勝の中村

地元大阪のフライデーナイトマジックなどでよく対戦するという二人が、栄えある第1ポッドからフューチャーマッチへと呼び出された。顔見知り同士ということもあってか、終始和やかな雰囲気。ギャラリーにも二人のことをよく知るという大阪のプレイヤーたちがちらほら見受けられた。

ところで、世間的な注目度という意味では、中村 修平は大阪ローカルを飛び越えて世界標準である。数少ないレベル5プレイヤーであり、このグランプリ松山でも「参加しただけで250$の報償を得ている」というトッププロなのだ。彼はプロツアーコロンバスに「Red Deck Wins」で準優勝し、つい一週間前のプロツアー・フィラデルフィアでも堂々の9位入賞というパフォーマンスを「3色レジェンド」デッキで達成している。

さあ、試合開始。青白の綺麗に前傾したマナカーブのビートダウンを描く中村は、開幕ターンの《献身的な家来/Devoted Retainer》からスタートし、《空民の学者/Soratami Savant》や《灯籠の神/Lantern Kami》、《蛾乗りの侍/Mothrider Samurai》といった航空戦力を追加して確実に小山のライフを削り落としていった。

対する緑黒タッチ赤の小山は…《花鬣の獏/Petalmane Baku》を置いてから《目覚めの悪夢/Waking Nightmare》をプレイして《亡霊の牢獄/Ghostly Prison》と《天羅至の評決/Terashi's Verdict》という強力な2枚を捨てさせることに成功する。しかし、言いかえてしまえば中村のハンドは捨てた2枚よりさらに強いのである。結果として地上戦力しか引いてこれなかった小山にとって、《ゆらめく玻璃凧/Shimmering Glasskite》や《生真面目な君、昌子/Masako the Humorless》は文字通りの駄目押しだった。

2戦目では中村が召喚した最初の脅威である《狐の刃遣い/Kitsune Blademaster》を《岩石流/Torrent of Stone》で退け、《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》を生贄にささげてマナを伸ばしながら《血塗られた悪姥/Wicked Akuba》を召喚というスムーズな動きを見せる小山。

中村との決戦で小山は不本意なドローばかりとなってしまった。

しかしながら、中村は秘儀とスピリットへのプロテクションを持つ《狐の裂け目歩き/Kitsune Riftwalker》によって《悪姥》を牽制しながら1/1《灯籠の神/Lantern Kami》や2/3《空民の予見者/Soratami Seer》といった飛行クリーチャーによってビートダウンを開始した。コンバットトリック然に《不退転の意志/Indomitable Will》で+1/+2修正を与えられた3/3の《裂け目歩き》が攻防どちらでも獅子奮迅の活躍だ。

そして、マナ過剰気味の小山が《悟りの武士、勲雄/Isao, Enlightened Bushi》以外の後続を引けなかったこともあり、中村は《空民の予見者》のドロー能力によって引き当てた《手の檻/Cage of Hands》を《勲雄》にエンチャントして…ゲームを淡々と終わらせた。小山としては残念なドローの内容に悔いが残る結末だった。


Sunday, May 15: 11:33 am - 1st Draft : Pod 1

注目の中村と石田

グランプリの1番卓というのは、初日のシールドゴッドデッキを掴んだ幸運なアマチュアプレイヤーたちが大半を占めることが多く、そのアマチュア達を1番卓に食い込んだプロたちが食い荒らすという構図となることもまた多かった。

しかし、今回のグランプリ松山では…なんとも恐ろしいポッドが実現してしまったのだった。

-1st POD-

  1: 三浦裕行  
8: 石田格   2: 藤田修
7: 中村修平   3: 亀井俊介
6: 平林和哉   4: 小山健太
  5: 浅原晃  

レベル3~5までのトッププロがずらりと並び、アマチュアながら日本選手権3位の実績を持つ亀井までが同卓。アマチュア2人のドラフトも見たいところだが、今回は7番の中村と8番石田のドラフトを追っていこう。

・1パック目:神河物語

石田 中村
Kitsune Blademaster Kitsune Blademaster
Consuming Vortex Soratami Savant
Mystic Restraints Mystic Restraints
Hundred-Talon Kami Masako the Humorless
Nine-Ringed Bo Indomitable Will
Soratami Cloudskater Indomitable Will
Kami of the Palace Fields Kitsune Riftwalker
Blessed Breath Ghostly Prison
Sensei's Divining Top Lantern Kami

2人とも初手から《狐の刃遣い/Kitsune Blademaster》ともろかぶりのスタート。そこから中村が青いカードを取れば、石田も青いカードを取る感じで完全に2色被りの状態のまま1パック目が終わる。

他の6人の取っている色を見ると、中村と石田が完全に白を止めているために…その2人で神河の強力カラーと言われている白を分け合っている状態だ。もし対面の小山辺りが白をやっていたら目も当てられない状態になっていただろうが、それはどうにか回避できたようだ。

1パック目終了時:

  1: 三浦裕行(赤黒)  
8: 石田格(青白)   2: 藤田修(赤緑)
7: 中村修平(青白)   3: 亀井俊介(青黒)
6: 平林和哉(黒緑)   4: 小山健太(黒緑)
  5: 浅原晃(青黒)  

ただ、独占といえる状態なのだが、カードの出が悪いために、両者ともにそこまで強力なカードがとれていないのが難点だろうか。

・2パック目:神河物語

石田 中村
Kitsune Blademaster Cage of Hands
Innocence Kami Consuming Vortex
Kitsune Diviner Cage of Hands
Kami of Ancient Law Kitsune Riftwalker
Uyo, Silent Prophet Devoted Retainer
Blessed Breath Mothrider Samurai
Samurai of the Pale Curtain Soratami Seer
Indomitable Will Bushi Tenderfoot
Indomitable Will Soratami Seer
Indomitable Will  

中村と石田の位置関係が変わるだけなのだが、流れてくるカードパワーには大きな差があった。特にクリーチャーに関しては圧倒的に石田が勝っており、上の三浦がほぼ赤単の赤黒ということもあって、5手目《沈黙の預見者、ウヨウ/Uyo, Silent Prophet》や7手目《薄青幕の侍/Samurai of the Pale Curtain》に8~10手目の《不退転の意志/Indomitable Will》など、かなり美味しいピックが続いた。

それとは対照的に、中村は《手の檻/Cage of Hands》が2枚取れたのはいいことなのだが、クリーチャーの貧弱ぶりにはかなり泣けるものがある。2パック終わっても色の配置は変わらず、ほぼ固定されたまま神河謀叛へ。

・3パック目:神河謀叛

石田 中村
Kira, Great Glass-Spinner Split-Tail Miko
Mistblade Shinobi Shimmering Glasskite
Ronin Warclub Callow Jushi
Split-Tail Miko Floodbringer
Hero's Demise Terashi's Verdict
Minamo Sightbender Split-Tail Miko

青と白の出が非常に悪く、5手目以降ほとんどカードが2人とも取れなかった。ただ中村の7手目《裂け尾の巫女/Split-Tail Miko》は非常に美味しく、ここまで独占してきたかいがあったというものだろう。

終わったあと2人に話を聞いたところ、石田は「4マナ圏のクリーチャーが足りないというか0」でかなりきつく、弱くはないが普通のデッキになったとコメントしてくれた。中村は予想通りのクリーチャーの貧弱さゆえに、かなり気落ちした感じだったが…レベル5プロの底力に期待したい。

白熱する第1ポッド

また、両者ともに途中で流れてきた2枚目の《山崎兄弟/Brothers Yamazaki》をみたときに「赤やっていればよかったなぁ」ともコメントしていたのが印象的だった。

卓にいる他のデッキを見てみると、亀井が《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》を擁する強力な青黒デッキを構築しており、これが大本命と言っていいだろう。藤田の赤緑も非常にまとまっており、ハードパンチャーである《北の樹の木霊/Kodama of the North Tree》が頼もしい。

全員のデッキをみて思ったことは、今回のカードプールが非常に弱いこと。そんな中で、弱いカードを上手くやりくりしていったプレイヤーが結果を残せるのではないだろうか。メンバー的に好勝負が数多く期待できるため、卓全員の健闘を祈りたい。


Sunday, May 15: 1:50 pm - ラウンド 9: 藤田 修 vs. 浅原 晃

藤田 修

昨日のシールド戦は 8 回戦で終了し、日を改めて本日 15 日の早朝から第 9 回戦となる。

藤田 修と言えばプロツアー準優勝を筆頭に、数々の準優勝を攫って来たシルバーコレクター。浅原もプロツアーシーンで大きな勝利をあげた事はないが、国内イベントでの安定した高成績とデッキビルダーとしての実力が高く評価されている。

そんな二人の強豪による全勝対決がはじまる。

藤田がドラフトで組み上げたデッキは赤緑のビートダウン。浅原のデッキは《巻物の君、あざみ/Azami, Lady of Scrolls》を 1 パック目初手にピックし、タッチカラーで黒を絡めた仕上がりだ。カウンターが 3 枚と大目に搭載され、ドロー強化、カウンター、忍者トリック、飛行クリーチャーなどなどの、いかにも青らしいデッキである。

1 本目、藤田の先手マリガンからゲーム開始。《浪人の犬師/Ronin Houndmaster》、《香杉の源獣/Genju of the Cedars》と並べて攻撃を始めるも、浅原の飛行クリーチャーの攻撃が《霧刃の忍び/Mistblade Shinobi》に忍術によって入れ替わり、藤田のテンポを削ぎつつ追加の飛行を出しては攻撃を繰り返す。藤田は青のペースに完全にはまってしまう。

浅原の場に《空民の雨刻み/Soratami Rainshaper》、《空民の雲乗り/Soratami Cloudskater》、《霧刃の忍び》のタフネス 1 軍団が並んだ所へ藤田が起死回生の《山伏の嵐/Yamabushi's Storm》をキャストしてみるも、これを浅原は《思考縛り/Thoughtbind》で待ち構えてカウンターし、そのまま浅原の 1 本先取。

藤田 1 - 2 浅原

2 本目は全くの逆で、浅原のマリガンから藤田の赤緑ビートダウンがきれいに展開。浅原の手中にカウンターはあるのだが、満足にスペルを使えないまま浅原は 2 本目を落としてカウントは 1 - 1 へ。

3本目は序盤の藤田の大攻勢にさらされながらも、4ターン目に《空民の鏡守り/Soratami Mirror-Guard》、5ターン目に《巻物の君、あざみ/Azami, Lady of Scrolls》と召喚した浅原がここからすさまじい量のカードをドローし始める。そう、空民はウィザードなのだ。

結局、圧倒的なドロー枚数の差を活かして、浅原が快勝した。

Final Results : 藤田 1 - 2 浅原


Sunday, May 15: 2:55 pm - ラウンド 10: 中村 修平 vs. 浅原 晃

浅原 晃

ラウンド9にて藤田 修とのギリギリのマッチを勝ち抜いた浅原 晃と、レベル5の貫禄ともいえる圧勝でここまで勝ち上がってきた中村 修平。初日のデッキは浅原の方が赤緑のとにかく殴り勝つデッキで、そこまで強く無いのだが、デュエル獲得率が100%……つまりByeを除いた5回戦でデュエル1本も落とさずに2日目まで上がってきた。その記録は前ラウンドの藤田修戦にて1本取られてしまい途絶えるが本当にギリギリの試合を勝ち残れる勢いは間違いないだろう。

それに対する中村は《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》擁する凶悪な黒白デッキを使って全勝。前のラウンドも知人である小山を圧殺して全勝を守っている。

同系統である2人のデッキはいかに飛行クリーチャーを通すかの勝負となり、1本目は《裂け尾の巫女/Split-Tail Miko》《亡霊の牢獄/Ghostly Prison》で守り、《空民の予見者/Soratami Seer》のドロー効果で的確に浅原の守りを削っていった中村が制する。浅原は5マナで長い間止まってしまったのがどうしようもなかった。

そこで同デッキタイプへの解決策として、浅原は青黒から青白に変えての《思考の鈍化/Dampen Thought》デッキへと大胆に変化した。

この戦略がずばりとはまり、順調に中村のライブラリーを削る浅原だが、《水面院の翻弄/Minamo's Meddling》を撃ったときに天敵ともいえる《空民の学者/Soratami Savant》を中村の手札に発見して、若干顔色を変える。だが中村に2枚目の《島》がもたらされることはなく、浅原の《思考の鈍化/Dampen Thought》が中村のライブラリーを削りきった。

ここで中村が判断しなくてはならないのは、次も浅原が《思考の鈍化/Dampen Thought》なのか、それとも元の青黒に戻してくるのか? という2択。もしこれを間違えると完全な無駄カードをデッキに内包することになるので、サイドボードを慎重に選び3本目がスタートした。

中村 修平

浅原は差し迫った残り時間の問題もあって青黒バージョンに戻していたので、中村の入れた《霊都の灯籠/Reito Lantern》は無駄になってしまう。だがデュエルの方は中村のビートダウンが冴えて、浅原のライフを残り3にまで減らす。

そこから浅原が《巻物の君、あざみ/Azami, Lady of Scrolls》のドローパワーによって攻勢に至るが時間がたりず…1 - 1のドローで全勝対決が終了した。

Final Results: Draw Game


Sunday, May 15: 3:18 pm - ラウンド 10: 山本 昇平 vs. 塩津 龍馬

塩津 竜馬

これはTed Knutson (英語版 Sideboard Writer) が是非とも取材したいと言い出したことによってフューチャーマッチとなった試合であり、この場へ山本と塩津が呼ばれる事となった。

広島出身のプレイヤーである山本がプレイするのは、オーソドックスな白黒デッキ。《蝋鬣の獏/Waxmane Baku》が 2 枚あり、スペルも十分。 3 連勝が十分ある仕上がりになっている。

では、塩津はどうであろう。

塩津と言えば名古屋を代表するプレイヤーの 1 人であり、 1 月に開催されたプロツアー名古屋ではロチェスター戦において初日を全勝で突破しながらも涙を呑む結果になってしまった事が記憶に新しい。リミテッダーとしての腕を評価されている塩津であるが、その彼が今回使用するのは《思考の鈍化/Dampen Thought》を使用した秘儀連繋デッキである。

神河物語 3 パックの時代から親しまれてきたデッキであるが、現代では弱点が分析されており、純粋に神河物語のパックが一つ減って《思考の鈍化》の出現率が下がった事もあって、このデッキタイプはなりを潜めていた。そんな時代背景はあるが、今回の塩津のデッキは少し新しい風を感じる。

まず緑青赤にタッチで黒の除去カードを 2 枚搭載し、緑青赤の本殿が 1 枚ずつデッキに投入されており、ライブラリアウトと複数枚の本殿を並べて勝つ道と 2 パターン用意されている。クリーチャーも極端に少なく、序盤を耐える部分としては秘儀呪文でもある《気楽な休止/Joyous Respite》を 3 枚搭載し、しっかりと考えて作られている。

では実際の動きはどうだろうか?

1 本目は 5 ターン目に《風見の本殿/Honden of Seeing Winds》を貼り、《気楽な休止》を 2 回打ってライフを確保するも、続くカードを何も引かずにあっさり山本 1 本先取される。

しかし、 2 本目は 3 枚の本殿を全て並べてから《激憤の本殿》で山本の本体を打ち続け、《気楽な休止》や《氷河の光線/Glacial Ray》などの秘儀スペルで耐え抜くも、このままだと塩津は本殿のせいでライブラリアウトしてしまいそうな展開だ。

山本もブロッカーを並べ、塩津のライブラリアウトを待つばかりとなったのだが、そこで塩津は山本に 1 枚のカードをキャストする。
 
《禍御鳴の激憤/Ire of Kaminari》。

一般的にはドラフトにおいて『使えないカード』判定を受けている1枚だが、塩津のように秘儀が大量に搭載されたデッキでは一騎当千の切り札へと姿をかえるのだ。塩津は 2 本目を奪取。

ゲームカウントを 1 - 1 とし、運命の 3 本目。

山本 昇平

島 2 枚で土地が止まってしまった塩津はディスカードを迫られるまでに至るが、次のターンに《森》を引いた事によって手札にあった《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》を出して息を吹き返す。続けて《木霊の手の内/Kodama's Reach》をキャスト。

一機にマナを引き伸ばせば、あとは《激憤の本殿》、《生網の本殿/Honden of Life's Web》と並べ、ゆるゆると山本の首を締め上げるだけだった。

これはもうただの《思考の鈍化》デッキではなく、総合的な「本殿」「秘儀連携」デッキとでもいうべきものだろう。

Final Results : 山本 1 - 2 塩津

Ryoma Shiozu

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Sunday, May 15: 3:29 pm - ラウンド 11: 柏原 元徳 vs. 遠近 孝幸

遠近 孝幸

ファーストドラフト 3 戦目。ここで登場する遠近(とおちか)はつい先週のプロツアー・フィラデルフィアで見事に二日目に勝ち上がって活躍したプレイヤーであり、彼の「明神」デッキはベスト8入賞を視界に捉えるほどのパフォーマンスを見せていた。ここグランプリ松山でも遠近はここまでの成績を 9 - 1 としており、ここで勝てばベスト 8 進出の目は大きくなる。このデッキを使える今のうちに勝ち星を重ねたい所である。

その対戦相手である柏原は地元愛媛のプレイヤーだ。彼は初日のシールド戦を抜け、ファーストドラフトの戦い2 戦を終えて現在の成績は 7 - 1 - 2 と崖っぷちだが、まだまだベスト 8 への道は開かれている。

それでは、彼らの戦いを追っていこう。

先手の遠近が 2 ターン目から始まるきれいなマナカーブによって序盤を圧倒。柏原もその動きに併せ打とうとするが、どうにも手札が重くてうまく展開出来ない。そんな中、遠近の 4 ターン目に《困窮/Distress》がプレイされた。

柏原の手には《霜の大峨/Frost Ogre》と《地揺すり/Earthshaker》の 2 枚があり、遠近は次のターンに出て来そうな《霜の大峨》をディスカードさせるが、これが結果的にミスとなってしまう。

なぜなら、攻勢を維持するために遠近が《真実を捻じ曲げるもの、逝斬/Seizan, Perverter of Truth》をプレイした返しのターンに…《地揺すり/Earthshaker》の能力を柏原が連続起動し…このスピリットが起こした大地震によって盤面の形勢が大逆転となってしまったからだ。

そんな具合で柔よく剛を制した柏原がその勢いで勝利を手にするかとおもったが、現実は甘くないようだ。2 本目は遠近が手札の《真実を捻じ曲げるもの、逝斬》を出さないままで勝利を飾った。

しかしながら、3 本目は先手遠近がダブルマリガンでゲームを開始する事になってしまい…勝負あったかと思われた。それなのに、遠近デッキの真骨頂であるスーパーマナカーブがここで炸裂する。

柏原 元徳

2T:《古の法の神/Kami of Ancient Law
3T:《竹沼の嫌われ者/Takenuma Bleeder
4T:《義理に縛られし者、長雄/Nagao, Bound by Honor
5T:《真実を捻じ曲げるもの、逝斬》

さらに、《義理に縛られし者、長雄》のアタックが忍術によって《鬼の下僕、墨目/Ink-Eyes, Servant of Oni》へと変身。

圧倒的なカードパワーの前に力なく柏原は投了を宣言したのだった。

Final Results : 柏原 1 - 2 遠近


Sunday, May 15: 4:01 pm - ラウンド 11: 亀井 俊介 vs. 石田 格

アマチュアプレイヤーにして昨年度日本選手権三位の亀井

肩書きの上ではアマチュアプレイヤーである亀井は昨年度日本選手権3位なのだが…学業を優先するために世界選手権を辞退しただけという強豪。そう、「偽アマチュア」と言っていいくらいの存在だ。今回も亀井独自の超リアルな亀フィギュアが脇に控えており、環境最強クリーチャーである《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》のトークンとして登場することだろう。

デッキパワー的には上の中村 修平と2色被りを起こしてしまった石田の方が圧倒的不利といえる状況で、さらに《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》がどうしようもないのも辛いところ。

第一試合は電光石火だった。開始3分で亀井が《空民の学者/Soratami Savant》を展開し、石田唯一のクリーチャーである《狐の刃遣い/Kitsune Blademaster》を《消耗の渦/Consuming Vortex》で戻すと…石田が即投了したのだ。

Meloku the Clouded Mirror

石田はサイドボードで、5マナクリーチャーと《不退転の意志/Indomitable Will》を対《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》用に《虚飾の道の神/Kami of the Painted Road》に変えた。

2本目では序盤こそ石田が亀井のライフを削っていたが、亀井の残りライフが8となったところで《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》が場に登場。石田の場には《水面院の視線曲げ/Minamo Sightbender》がいるために即ゲームセットとはならないが、《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》はみるみる一気に石田のライフを削っていくのだった。

《曇り鏡のメロク》最強。

Final Results:亀井 2-0 石田


Sunday, May 15: 4:06 pm - 2nd Draft Pod1:浅原 晃

Teller of Tales

第1ドラフト終了時点でポールポジションをキープしているのが、GP横浜からの連続ベスト8入りを狙う浅原だ。今回はその浅原のピックに注目してお届けすると共に、非常に強烈なメンバーが顔を揃える事になった卓上にも目を向けることにする。

並び順と色は以下の通り。

中村 修平(青緑)
大礒 正嗣(赤黒)
遠近 孝幸(青白)
亀井 俊輔(白緑)
平林 和哉(赤黒)
藤田 修(黒赤)
浅原 晃(白青)
野中 健太郎(白赤)

見ての通り、GPベスト8の常連やプロツアーシーンで活躍するメンバーがズラリ。浅原、中村、大礒、藤田を始め、久々にそのらつ腕ぶりを発揮している平林。先日のPTフィラデルフィアで善戦した遠近は、松山の地に場所もフォーマットも変えてもその好調ぶりは全く変わらないし、亀井は昨年の日本選手権3位の実績からリミテッドでの実力も折り紙付きだ。それに、地元勢の希望の星として野中がこの7名に挑戦する格好だ。

それでは、まず浅原のピックから見て頂こう。

1パック目 神河物語

《伝承の語り部/Teller of Tales
《空民の雨刻み/Soratami Rainshaper
《消耗の渦/Consuming Vortex
《永岩城の君主、今田/Konda, Lord of Eiganjo
《蝋燭の輝き/Candles' Glow
《亡霊の牢獄/Ghostly Prison
《狐の易者/Kitsune Diviner
《狐の易者/Kitsune Diviner
《沈黙の歌のずべら/Silent-Chant Zubera
《思考縛り/Thoughtbind
《鎖鎌/Kusari-Gama
《霊都の灯籠/Reito Lantern
《奈落の君、苦弄/Kuro, Pitlord
《現実の場/Field of Reality
《ほつれた血管/Ragged Veins

2パック目 神河物語

《兜蛾/Kabuto Moth
《伝承の語り部/Teller of Tales
《秘教の抑制/Mystic Restraints
《蝋燭の輝き/Candles' Glow
《祝福の息吹/Blessed Breath
《浮き夢のずべら/Floating-Dream Zubera
《狐の易者/Kitsune Diviner
《無神経な詐欺師/Callous Deceiver
《影の舞い/Dance of Shadows
《沈黙の歌のずべら/Silent-Chant Zubera
《沈黙の歌のずべら/Silent-Chant Zubera
《精神のくぐつ/Psychic Puppetry
《いましめの切断/Cut the Tethers
《沼居ののけ者/Numai Outcast
《千脚の神/Thousand-legged Kami

3パック目 神河謀叛

《深き刻の忍者/Ninja of the Deep Hours
《深き刻の忍者/Ninja of the Deep Hours
《野の源獣/Genju of the Fields
《脂火玉/Tallowisp
《破れ障子の神/Kami of Tattered Shoji
《滝の源獣/Genju of the Falls
《偽りの希望の神/Kami of False Hope
《破れ障子の神/Kami of Tattered Shoji
《秘密の帷/Veil of Secrecy
《大水招き/Floodbringer
《幻影の翼/Phantom Wings
《這い回る不浄/Crawling Filth
《血の訴え/Call for Blood
《偽りの希望の神/Kami of False Hope
《運命の日/Day of Destiny

Akira Asahara

Download Arena Decklist

2枚の《伝承の語り部/Teller of Tales》がエース。加えて、ダブル幻獣に《深き刻の忍者/Ninja of the Deep Hours》が2枚と、かなり強力な青白デッキが出来上がった。

エースをサポートするのは、こちらも2枚ある《蝋燭の輝き/Candles' Glow》、そして《祝福の息吹/Blessed Breath》だ。自分の下に流れて来なかった黒と赤の除去。せき止めた流れは上と対面だ。守り切れれば、秘儀・スピリットがこれだけ豊富なデッキなだけに、充分封殺可能だろう。

だが、卓を見渡すと直接除去がやはりネックとなる赤黒デッキを構築しているプレイヤーが3名。浅原の上家とその上の藤田と平林、さらに3人上の大礒だ。

序盤に青の《巻物の君、あざみ/Azami, Lady of Scrolls》《嵐の種父/Sire of the Storm》とピックして「青に振られてしまった」とうな垂れる藤田だったが、上で平林が同じ色を選択しているにもかかわらずしっかりとデッキを組み上げてきた。つまり、それだけ卓には赤と黒の優秀なカード群が濃かったという結論になる。

それだけでは終わらない。この結論は、さらに上流で赤黒を選択していた大礒と平林はもっと強力な赤黒を構築しているという事実につながる。卓最強の呼び声の高い大礒、デッキの完成度もさる事ながら、この大一番で《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》を引き当てた平林。浅原を取り巻く環境はかなり厳しいが、GP連続ベスト8を目指す上で避けては通れない道のりだ。

全体的にキレイにはまとまり切らなかった印象のある第1Pod。
この混戦を抜け出すのが誰なのか。現時点では全く見当が付かない。


Sunday, May 15: 4:59 pm - Quick Interviews with the Pros

Akira Asahara

浅原 晃/Akira Asahara

mtg.com:現在の物語=謀叛環境化のドラフトでベストな色の組み合わせは?
浅原:青白か青黒でしょうね

mtg.com:あなたが絶対にドラフトしたくない色ってありますか?
浅原:いえ。特定の色をやりたくないってことはないですね。

mtg.com:物語の初手でピックしたいカードは?
浅原:レアもいいんですか? まあ、それでも《兜蛾/Kabuto Moth》とか《氷河の光線/Glacial Ray》で大満足です。

mtg.com:では、謀叛の初手でピックしたいカードは?
浅原:ドロー忍者。《深き刻の忍者/Ninja of the Deep Hours》ですね。

mtg.com:過小評価されてるカードはどのあたりでしょう?
浅原:難しいですね(笑) 《破れ障子の神/Kami of Tattered Shoji》あたりでしょうか。個人的には結構好きなんですけどね。

mtg.com:では、過大評価されてるカードは?
浅原:《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》ですかね。もちろんこれを謀叛で見つけたら大喜びなわけですが、だからといってこれを持っているプレイヤーが無条件に勝てるわけではないですから。

藤田 修/Osamu Fujita

Osamu Fujita

mtg.com:現在の物語=謀叛環境化のドラフトでベストな色の組み合わせは?
藤田:青白やね

mtg.com:あなたが絶対にドラフトしたくない色ってありますか?
藤田:ないかな

mtg.com:物語の初手でピックしたいカードは?
藤田:《山伏の長、熊野/Kumano, Master Yamabushi》か《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》!

mtg.com:では、謀叛の初手でピックしたいカードは?
藤田:《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》!!

mtg.com:過小評価されてるカードはどのあたりでしょう?
藤田:正確な周囲の評価って言うのがわからないけど、《狐の易者/Kitsune Diviner》とか《霜投げ/Frostwielder》は見た目より強いやんね

mtg.com:では、過大評価されてるカードは?
藤田:自分に必要なカードをその場でピックしていくだけやから、他人の評価を正直どうこうは言いにくいかな。

Olivier Ruel/オリヴィエ・ルーエル

Olivier Ruel

mtg.com:現在の物語=謀叛環境化のドラフトでベストな色の組み合わせは?
Ruel:最強が青白で誰も緑はやりたくない、というのがフォーマットを問わず最終的な定番になるね。

mtg.com:あなたが絶対にドラフトしたくない色ってありますか?
Ruel:赤を避けたいかな。ファーストピック級の強力な何枚とそのほかの単純に質が悪いカードとで落差を感じるから。

mtg.com:物語の初手でピックしたいカードは?
Ruel:《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》か《兜蛾/Kabuto Moth

mtg.com:では、謀叛の初手でピックしたいカードは?
Ruel:《鬼の下僕、墨目/Ink-Eyes, Servant of Oni

mtg.com:過小評価されてるカードはどのあたりでしょう?
Ruel:《大蛇の支援者/Orochi Sustainer》。いまだに評価が低いと思う。あと、《霧刃の忍び/Mistblade Shinobi》。

mtg.com:では、過大評価されてるカードは?
Ruel: 山だ。1つのテーブルで3人どころか4人が手を出しても共倒れしないと思われている色があるみたいだけれど、それこそ過大評価だよね。どんな色にも定員はあるのにね。

大礒 正嗣/Masashi Oiso

Masashi Oiso

mtg.com:現在の物語=謀叛環境化のドラフトでベストな色の組み合わせは?
大礒:あまり練習が出来ていないので大きなことは言いたくないですが、個人的な好みでは黒白です。

mtg.com:あなたが絶対にドラフトしたくない色ってありますか?
大礒:初手にすごいレアでもない限りはじめたくないという意味では緑ですかね。

mtg.com:物語の初手でピックしたいカードは?
大礒:《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》か《山伏の長、熊野/Kumano, Master Yamabushi

mtg.com:では、謀叛の初手でピックしたいカードは?
大礒:《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》(苦笑)

mtg.com:過小評価されてるカードはどのあたりでしょう?
大礒:《半弓/Hankyu

mtg.com:では、過大評価されてるカードは?
大礒:《蝋鬣の獏/Waxmane Baku》ですかね。もちろんこれはすごく良いカードなんですけれど、たとえば自分としては《裂け尾の巫女/Split-Tail Miko》との2択で《裂け尾の巫女》を結構ピックできます。状況しだいで。でも、周囲はノータイム《蝋鬣の獏/Waxmane Baku》みたいですから、そこは評価がずれているのかも。


Sunday, May 15: 5:07 pm - ラウンド 12: 野中 健太郎 vs. 中村 修平

野中 健太郎

セカンドドラフトも無事終了し、予選ラウンドも残すところあと 3 戦。今回のフィーチャーマッチはベスト 8 に最も近い Pod でドラフトを行った 2 名を赤いマットの舞台へ招待する事になった。

中村は今回のイベントですでに何度もフィーチャーマッチに登場しているため、その対戦相手にスポットを当ててみたい。現在は大阪住まいだが、地元は高知というプレイヤー、野中 健太郎だ。

野中はPTQ などに参加しては結構な頻度でベスト 8 に残る実力者で、「初日のシールドは《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》、1st ドラフトも《梅澤の十手》パワーで勝ってきましたよ!」と、元気に語ってくれた。

初のグランプリベスト 8 を目前にした野中は、ベテランプレイヤー中村を乗り越えて決勝ラウンドに乱入する事は出来るのだろうか。下馬評では中村のデッキが優勢というか、野中のデッキがあまり良い仕上がりになってないとの情報だ。

1 本目。後手野中が《献身的な家来/Devoted Retainer》を筆頭に軽量クリーチャーを並べて攻撃を加えるも、中村の緑のクリーチャーに攻撃を止められてしまう。そのため、蒼い航空戦力を出しはじめた中村が有利となる。しかし、野中の《霜投げ/Frostwielder》によって場が急に引き締まる。

そう、中村の4/3《聖鐘の僧団/Order of the Sacred Bell》と野中の1/1「武士道」《献身的な家来》がにらみ合えるようになったり、中村の《空民の雲乗り》の命は風前の灯火だったりと、ここから風向きが変わる。そんなところへ中村の総攻撃中に野中がインスタント召喚した《銀嵐の侍/Silverstorm Samurai》が中村のクリーチャーと 0 対 1 取引になったりなど、少しずつ中村が押されはじめ、とうとう攻守が逆転。

中村 修平

とはいえ、野中のデッキはパワーに欠ける部分が大きく、中村に守勢に入られると犠牲なしにはダメージを稼ぎ出すのは難しくなっていた。しかし、そんな状況で野中が引いたのが《怒りの狂乱/Blind with Anger》!

タイミング良く前のターンに《蝋鬣の獏/Waxmane Baku》を出していた野中は、即この《怒りの狂乱》をキャストしてクリーチャーを奪い、これによって《蝋鬣の獏》に乗ったカウンターを使用して中村のクリーチャーをタップさせて総攻撃。奇跡の 1 本先取だ。

そして、神風は吹き続けた。二本目を先手マリガンから悲痛な表情で中村はプレイを進めるが、2 ターン目にセットランドする事が出来ずに、とうとうディスカードするハメに。

Final Results : 野中 2 - 0 中村


Sunday, May 15: 5:18 pm - ラウンド 12: 石田 格 vs. 藤田剛史

石田 格

東の石田 格と西の藤田 剛史。いまでこそ友人同士の二人だが、昔開催された日本選手権でのお互いの立場はまさに仇敵そのものという2人だった。だが、世界選手権での共闘を通して友好が深まり、今や日本というコミュニティーのを支える両翼となったといっても過言ではないだろう。

第2ドラフトではお互いにデッキがそこまで強くないのと、既に3敗なのも合わさって…かなり和やかなムードで行われた。

両者ともに青を主体としシステムデッキ風で、回った場合クリーチャーの殺せない石田よりも藤田の方が圧倒的有利となる。しかし、個々のカードパワーは石田の方が上回っているために、《静風の日暮/Higure, the Still Wind》や《黄昏の守護者、秘加理/Hikari, Twilight Guardian》をしっかり《祝福の息吹/Blessed Breath》で守れれば石田にも勝機はあると思う。

1本目を《狐の易者/Kitsune Diviner》に完封されてしまう藤田。しかし、2本目にやっとデッキが動き始めて、2ターン目《空民の雲乗り/Soratami Cloudskater》、4ターン目《空民の学者/Soratami Savant》で今度はこっちが完封だ!…と行きたかったのだが、石田の《思考縛り/Thoughtbind》でまさかのカウンター。

藤田 剛史

だが、1本目ではカウンターされた《伝承の語り部/Teller of Tales》と《骨鬣の獏/Skullmane Baku》が通り、青白の石田のデッキはこれがどうしようもない。虎の子の《黄昏の守護者、秘加理/Hikari, Twilight Guardian》と《静風の日暮/Higure, the Still Wind》も殺されてしまい、石田が2本目を落とす。

3本目は序盤こそ藤田が軽いクリーチャーで押すが、中盤は石田の《無垢の神/Innocence Kami》と《狐の易者/Kitsune Diviner》によるタップと《霧刃の忍び/Mistblade Shinobi》でのバウンスで持ち直すことに成功する。しかし、そこから土地しか引かない石田は、藤田のスピリット軍団を止められなくなってしまって敗北となった。

Final Results:藤田 剛史 2-1 石田 格


Sunday, May 15: 5:24 pm - ラウンド 13: Olivier Ruel vs. 福島 啓友

福島 啓友

世界でたった2人しかいないレベル6のうちの1人Olivier Ruel。筆者が初めてOlivierを見たのはグランプリ静岡で、そのころは熊のプーさんのバッグを背負った変な外国人だなぁ……くらいの印象しかなかった(それでもベスト4に残ってはいたが。)

しかし、今やプロプレイヤーレースで首位を独走し、世界各地をまたにかけるRoad Warriorの称号をも手に入れた。もう既にベスト8への芽はないが、是非このFeature Matchでレベル6の強さを観客に見せて欲しい。

1本目は福島の土地が止まり、何もさせないままOlivierが先取しての2戦目。今度は逆にOlivierがハンド6枚の内の5枚が土地という状態になってしまい、福島の猛攻を受ける。だが、残りライフ11になってから、《恩義ある侍/Indebted Samurai》《鼠の殺し屋/Nezumi Cutthroat》《鼠の殺し屋/Nezumi Cutthroat》と連続でドローして、息を吹き返すRuel。しかし、福島に残された《半弓/Hankyu》がOlivierのクリーチャーを次々と殺していき、結局は4体のクリーチャーと《半弓/Hankyu》だけで2本目を勝ってしまった。

3本目は福島の《伝承の語り部/Teller of Tales》が殴り、Olivierが《浄火の本殿/Honden of Cleansing Fire》と《希望の盗人/Thief of Hope》で回復してほぼ膠着状態となる。

Olivier Ruel

そして、先に動いたのは福島だった。《秘密の帷/Veil of Secrecy》で《聖鐘の僧団/Order of the Sacred Bell》をアンブロッカブルにすると、Olivierの《百爪の神/Hundred-Talon Kami》をタップして、《幻影の翼/Phantom Wings》を《霧刃の忍び/Mistblade Shinobi》に装着。だが、そのアクションだけでは勝利に繋がらず、一応Olivierのライフは減らしたものの、こう着状態に戻る。

そうなると今度はOlivierが動く番で、《引き込み/Pull Under》を福島の中核である《伝承の語り部/Teller of Tales》を殺すと、飛行クリーチャーが全く止まらない福島に対して一気に攻勢に出始める。そのまま更なる逆転はなく、Olivierが3本目を勝利した。

Final Results: Olivier Ruel 2-1 福島


Sunday, May 15: 5:31 pm - ラウンド 13: 脇坂 祐介 vs. 津村 健志

脇坂 祐介

今回のイベントは四国地方や中部地方で活躍のメンバーが多く上位に残っており、ベスト 8 の多くはその中から輩出される事となるだろう。しかし、今回のフィーチャーマッチは四国対中国のつぶしあいが始まろうとしている。

脇坂は今回地元四国勢としての気概とともにイベントに望み、今回を含むあと 2 回を勝利すればベスト 8進出というラインにいる。そう、あと一歩まで迫っており、しかも、今回のデッキは黒緑で《清められし者、せし郎/Seshiro the Anointed》と《鬼の下僕、墨目/Ink-Eyes, Servant of Oni》がある非常に強力な仕上がりになっている。

対するレベル 5 魔法使いの津村は、飛びぬけて強いと言う程のデッキではないが、白赤のまとまりある感じのデッキで、《狐の守護神/Patron of the Kitsune》も搭載されている。脇坂としては油断ならないところだ。

今回の試合の流れは以下のとおりである。

1 本目は順調にゲームを展開した津村が一気に攻め入り、脇坂がブロッカーを出す頃には《天羅至の叫び/Terashi's Cry》が待ち構えているという、赤白のセオリーを忠実にこなしての先取。

津村 健志

しかし、2 本目からは脇坂のカードパワーが炸裂した。《大蛇の野伏/Orochi Ranger》、《桜族の春呼び/Sakura-Tribe Springcaller》、《樫族の肉裂き/Kashi-Tribe Reaver》と並んだ所に《清められし者、せし郎/Seshiro the Anointed》で大量ドロー。おまけに《精神の槍/Psychic Spear》を打って…捨てさせてあった津村の《狐の守護神》を《鬼の下僕、墨目》で拾い上げるなどの荒業を展開。津村、なすすべなくカウントは 1 - 1 へ。

そして、脇坂は3本目を 《影の舞い/Dance of Shadows》によるあざやかな18点のダメージでのフィニッシュで飾った。そう、プロツアー・フィラデルフィア準優勝者からの大きな大きな金星をあげることとなったのだ。

Final Results : 脇坂 2 - 1 津村


Sunday, May 15: 5:55 pm - ラウンド 14: 志村 一郎 vs. 津村 健志

津村 健志

イチローとコガモのグランプリ宇都宮以来となる2人の対戦。その時は両者ともに全国的には無名だったが、今や世界で10人といないレベル5の津村と、日本人でかなりの数いるために多く感じるが、十分凄いレベル4の志村。肩書き的には津村のプロツアー・サンデー2回に日本代表というのが圧倒的だが、志村もプロツアー・サンデー1回にグランプリチャンピオン1回とこちらも日本有数のプレイヤーだ。

どちらが勝ってもOpponent%差の勝負となるために、どちらが勝っても抜けないかもしれない。だがそんなことは勝ってから考えよう…といわんばかりの迫力で1本目が始まった。

両方ともキビキビと動いて見ていて気持ちがいいのだが、先攻志村の土地が止まり、津村有利のままターンが進む。だが志村も《希望の盗人/Thief of Hope》のスピリットでのドレインを使いながら、微妙に津村のライフを削っていく。

1本目の決め手は《霜の大峨/Frost Ogre》を場に出した津村が次ターン唱えた《天羅至の叫び/Terashi's Cry》でブロッカーを排除してフルアタックにて勝利。

2本目は土地事故になった津村を志村が《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》で攻めようとしたところをなんとか《亡霊の牢獄/Ghostly Prison》でせき止めて、土地を引くのを待つ。《兜蛾/Kabuto Moth》を場に出し、《怒りの狂乱/Blind with Anger》を撃って耐える津村だが、序盤についたライフ差とクリーチャー数は大きく、志村が2本目を取り返した。

他の卓の状況をみて譲ることも考えた志村だったが、最後までやってきっちりベスト8を決めることにしたようだ。

迷いが吹っ切れたのか、3本目は志村が圧倒的攻勢にでる。津村のハンドに飛行クリーチャーがいないと見切ると、序盤から《霧刃の忍び/Mistblade Shinobi》+《幻影の翼/Phantom Wings》というコンボを完成させる。

志村 一郎

津村も大振りながら、これしか止める手段がないために《龍の牙、辰正/Tatsumasa, the Dragon's Fang》を場に出すことを決めるが、これはブラフで…真なる対抗手段である《怒りの狂乱/Blind with Anger》で志村の《空民の雲乗り/Soratami Cloudskater》を奪って、なんとか《幻影の翼/Phantom Wings》だけは外すことに成功する。

だが、辛いことには変わりなく、既にライフは9で何をしても《霧刃の忍び/Mistblade Shinobi》でクリーチャーを戻されることが分かっている。

最後の抵抗として《霜の大峨/Frost Ogre》を出すも、《食い込む疫病/Swallowing Plague》で殺されて終了。ベスト8は他の卓の状況で決まってしまうが、是非とも津村のためにもベスト8に残ってほしいものだ。

Final Results:志村 一郎 2-1 津村 健志


Sunday, May 15: 6:20 pm - ラウンド 14: 中村 修平 vs. 平林 和哉

中村 修平

「むしろ負けたのがショックだし」

ゲーム前の平林のコメントが全て物語っている。それだけ《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》の恩恵を充分に受けた強烈な赤黒をドラフト出来た、デッキ完成度に自信を持っている証拠だ。「熱くなった時に手なりでプレイしてしまっている」と猛省し、練習量の差をしきりにコメントとしている平林。久々の大舞台で復活は果たせるのだろうか。

そして中村はというと、「さすがLV5は違う」という感嘆の言葉を周囲に呟かせるほどに、今日もパフォーマンスは特A級だ。もちろん、これは勝った方がベスト8の切符を手にする最後の戦いだ。

先にクリーチャーをプレイしたのは後手の中村。《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》からマナを伸ばし、《聖鈴の僧団/Order of the Sacred Bell》へアクセス。平林も《粗暴な詐欺師/Brutal Deceiver》プレイから果敢に攻め込んで見せるが、中村が追加した《武道家の学徒/Budoka Pupil》がしっかり構える。

土地を置き忘れた平林が嘆きながらアタックして《喉笛切り/Throat Slitter》を忍ばせるものの、ジャストタイミングでの《消耗の渦/Consuming Vortex》が忍者を巻き込む。テンポでもアドバンテージでも圧倒した中村が《節くれ塊/Gnarled Mass》を送り込むと、平林が遅れを取り戻す事は無かった。

第2ゲームの中村。2枚の《島/Island》しかないマナベースと真緑+《兜蛾/Kabuto Moth》なオープンハンドに一抹の不安を抱く中村だが、これをキープ。2ターン目にはしっかりと《森/Forest》を引いて《謙虚な武道家/Humble Budoka》《松族のおとり/Matsu-Tribe Decoy》と展開するが、土地が3枚でストップ。一方の平林は今回も3ターン目からのアクションになるが、《浪人の犬師/Ronin Houndmaster》《大峨の世捨て/Ogre Recluse》とパワークリーチャーを次々と呼び込む。

ようやく2枚目の《森/Forest》に出会えた中村が《節くれ塊/Gnarled Mass》をプレイするが、これは《霊魂の奪取/Rend Spirit》がしっかりキャッチ。中村の最後のブロッカーに対して平林がハンドの《岩石流/Torrent of Stone》を公開すると、今度は平林が一方的なゲームをプロデュースして見せた。

第3ゲームも中村のハンドはGame2のデジャヴのようだが、今度も力強くキープしてキッチリ《森/Forest》を引き当てて見せる。《大蛇の支援者/Orochi Sustainer》の召喚に成功する。一方の平林も《竹沼の嫌われ者/Takenuma Bleeder》など順調に戦力を整える。

平林 和哉

平林が不気味に空けている3マナをうかがうように、まずは《兜蛾/Kabuto Moth》をプレイ。《霊魂の奪取/Rend Spirit》は持っておらず、返しの《汚れ/Befoul》を《秘密の帷/Veil of Secrecy》で守れば、満を持しての《清められし者、せし郎/Seshiro the Anointed》登場だ!

《大蛇の支援者/Orochi Sustainer》が、《松族のおとり/Matsu-Tribe Decoy》が、みなぎる力を手に入れる!

勝者となった中村は「フィラデルフィアの悲劇」からわずか1週間で、それを払拭すべく最高の舞台に上がる事になる。掴み損ねたチャンスの神様の前髪は、果たして松山の地まで訪れているのだろうか。一方で、「引かなければただの1枚に過ぎない(平林)」《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》と共に、平林は無念の敗退となった。しかし、平林のリベンジもまた、繰り下がりで権利を掴んだPTロンドンで見られる事だろう。

Final Results:中村 修平 2-1 平林 和哉

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