Deck Choice

Posted in Event Coverage on February 26, 2004

By 真木 孝一郎

プロツアー神戸で採用されたレギュレーションは、ミラディンブロック構築。この環境で、単純に最も強いデッキは何だろうか? おそらく少しでも事情を知っている者ならこう答えるだろう。

親和と。

ミラディンブロックの特徴であるアーティファクトを大量に使用するこのアーキタイプは、ミラディンが発売された直後から世界中で快進撃を成し遂げた。土地でありながらアーティファクトでもある特殊地形を利用し、《金属ガエル/Frogmite》《マイアの処罰者/Myr Enforcer》といった親和(アーティファクト)を素早く場に登場させる。マナの軽減はクリーチャー召還コストだけではなく、一気に消費した手札を補充する《物読み/Thoughtcast》にも及ぶ。

そして、次に発売されたダークスティールがその流れを加速した。1マナ2マナ域を埋めるのに絶好の新メカニズム接合を持ったクリーチャー群。中でも、大量のアーティファクトを貪り食った後に任意の対象に強さを引き継ぐ《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》は単純なカードによる対処を困難にさせた。

更に《頭蓋骨絞め/Skullclamp》という無節操に強力な装備品の登場が、このデッキにかつての青緑マッドネスを彷彿とさせるカードドローエンジンを補完してしまった。

強すぎる。かくして、親和系のデッキは各調整チームで最大の仮想的として扱われるに至ったのである。プロツアーでここまで一つのデッキタイプが警戒されたのは、PT NY のレベルデッキ以来ではないだろうか。

ここまで強ければ、皆が親和を使うのでは?
 
だが、勿論この話はそう簡単には終わらない。余りに強力すぎる一つのデッキは明確なマイルストーンとして扱われるがために、容易にアンチデッキの登場へと繋がるからだ。

例えば会場の八割が親和を使うのなら、親和にさえ勝てればデッキとして存在できるのである。例えメインボードで他のデッキに勝てないとしても。そこまで極端に仕上げなくても、ある程度親和に耐性を持つデッキであれば、十分に成績が期待できる。

ここで駆け引きが始まるのだ。親和か、アンチ親和か。そして更にはアンチアンチ親和なんてものまでが登場する。参加する選手の誰もが疑心暗鬼に苛まれながら、魂の全てを振り絞ってデッキの選択に苦悩する。

だからこそ、彼らが選んだデッキを見るのは面白い。
他人の苦悩は蜜の味だ。
 
前置きが長くなった。それでは、まず日本勢のデッキチョイスを調整チーム毎にまとめてみよう。ただし、デッキ内容の詳細部分については、翌日掲載されるデッキリストを参照して欲しい。

列島連合 赤緑コントロール


 
石田格、岡本尋、池田剛、平林和哉、西脇、野瀬、甲斐、逢坂
 
北は北海道から南は九州まで最も広範囲の調整グループとなったのがこのコロニーだ。石田が最終調整に持ち込んだ赤単のアンチ親和デッキを原型に、緑をタッチしている。

平林「オリジナルで白緑を作ってたんだけど、逢坂とやったら十連敗ぐらいしたんで、乗り換えました。」

大阪 赤バーン


 
藤田剛史、藤田修、森田雅彦、阿南剛、長岡、黒田、広澤、中野
 
藤田剛史をメインブレーンに作成したのが、今回採用した赤バーンデッキだ。

藤田剛史「最強は親和やけど、ミラーマッチが余りにつまらなくて。で、単色デッキを調整してたら、自然とバーンになった。それというのも、《ミラディンの核/Mirrodin's Core》が弱かったからなんやけど。親和には五割ぐらいで、他の赤系デッキにはちょい有利かな。」

浅原一人連合 《歯と爪/Tooth and Nail


 
浅原晃

数日前に、MSN で会話した時にも大会の親和率を相当気にしていた浅原。悩んだ末に今回のデッキを強引に採用している。

浅原晃「色々作ったんですけど、他が今ひとつで。」
SBJ「親和が少ないっていう確信があったの?」
浅原晃「あります(笑)」
 
更に苦笑しながら、
 
浅原晃「親和はベスト8に残りませんよ!(笑)」

ヤソコン愛好チーム ヤソコン



 
八十岡翔太、田中久也
 
ヤソコンとは、八十岡が作るマニアックなコントロールデッキの愛称だ。今回もその名に相応しい赤以外の四色を採用した強引なコントロールデッキに仕上がっている。

田中久也「他のデッキが柄にあってなくて。で、ヤソのデッキが臭いっていう噂を聞いたんで(笑)。でも、ヤソのデッキとは相性がいいんですよ。」

ルーキーズ 親和


 
大礒正嗣、森勝洋、上野一樹
 
森勝弘に大磯という二人の Rookie of the year を抱えたこのチームは黒緑の親和系アンチ親和デッキを採用している。
 
森勝洋「これしかない!」

東京勢 赤緑コントロール


 
横須賀、鍛冶、小室修、志村
 
彼らもまたアンチ親和を選択した一派だ。全員が同時多発的に同型のデッキを調整していたということで、そのまま全員でデッキを練り上げての参戦。

番外 親和


 
藤田憲一「早く麻雀しにいこうぜ!」
 
では、海外勢はどんなデッキを選択したのだろうか。前述の PT NY では Blue Sky 、PT 東京では Zvi のソリューションとこれまで幾つもの、あっと驚く秘密兵器が登場しているが、今回もその開発が間に合ったのだろうか。取りあえずは、デッキタイプ毎に選択者を記しておこう。

親和


 
アメリカ勢の多くは、親和系デッキをもって日本を訪れた。YMG や CMU-TOGIT といったチームの大半がこの王道デッキを採用している。

Brian Kibler、Darwin Kastle、Michael Turian、Eugene Harvey、Ben Rubin、Gary Wise、Gabe Walls

赤バーン


大阪勢のデッキと非常によく似たデッキ。ドイツ勢の多くがこれを採用している。

Kai Budde、Dirk Baberowski、Jordan Berkowitz
 

緑コントロール


 
フランス勢に加え、交友関係にある Romao といった面々は緑単色のコントロールデッキを採用。浅原と同じように《歯と爪/Tooth and Nail》を採用しているのが特徴的だ。

Oliver Ruel、Antonio Ruel、Laphael Levy、Gabriel Nassif、Carlos Romao

赤緑コントロール

列島連合に似たビルド。

Nicolai Herzog、David Williams

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