Draft Report: 日本代表 vs. ポルトガル代表

Posted in Event Coverage on December 3, 2005

By Daisuke Kawasaki

日本対ポルトガル

さて、現在2位についているポルトガルチームだが、こんなに点数が高いのも当たり前で、ナショナルチームのうちの2名が今回の世界選手権のトップ8入りを果たしているのだ。

ポルトガルチャンピオンの両脇をトップ8プレイヤーが固めるというチーム構成は、チャンピオン諸藤の両脇をルーキー大礒とイデア志村が固める日本チームとの類似を何となく感じさせる。

まずは座り順を見てみよう。

ポルトガルチーム:
A Coimbra,Andre
B Barreiras,igor
C Carvalho,Marcio

日本チーム:
A 志村一郎
B 諸藤琢磨
C 大礒正嗣

日本代表 ポルトガル代表
大礒正嗣 Carvalho,Marcio
Snapping Drake Wizened Snitches
Dimir Aqueduct Convolute
Belltower Sphinx Halcyon Glaze
  Convolute
Compulsive Research Moroii
Vedalken Dismisser Watery Grave
Clinging Darkness Vedalken Dismisser
Dimir Signet  
Stinkweed Imp Belltower Sphinx
Mark of Eviction Sunforger
Disembowel Dimir House Guard
  Psychic Drain
Necroplasm Stinkweed Imp
Tidewater Minion Sadistic Augermage
Consult the Necrosages Dimir Doppelganger
Peel from Reality Tidewater Minion
  Spectral Searchlight
Vedalken Dismisser Helldozer
  Clinging Darkness
Halcyon Glaze Stinkweed Imp
Peel from Reality Dimir Infiltrator
Tidewater Minion Strands of Undeath
Mark of Eviction Compulsive Research
Hour of Reckoning Remand
  Terraformer
Drift of Phantasms Brainspoil
Mortipede Terrarion
Perplex Roofstalker Wight
  Stasis Cell
Convolute Vedalken Entrancer
  Peel from Reality

写真中央ちょっと長髪で挑発と言った感じに憂いを帯びた表情をしているのがポルトガルチャンピオンのBarreiras,igor。向かって左の紺色のシャツを着ているのがCoimbra,Andre、したがって最後に余った右側のプレイヤーがCarvalho,Marcioであるが、余ったなんていってはいけない。彼は世界選手権18ラウンドをトップで駆け抜けた「暫定世界最強」の男なのだ。

この「暫定世界最強」の男と、マッチアップされる事になった大礒のピックを中心にドラフトを振り返ってみよう。

チームドラフトが一般的なドラフトと大きく異なる要素のひとつとして、対戦相手が決まっており、1戦のみが行なわれるという事がある。これがどういうことかというと、露骨なヘイトドラフトと露骨な対策デック構築が大きな意味を持つのである。

例えば、自分のチームにタフネス1が多いプレイヤーがいる場合、(そのプレイヤーの)対戦相手に《ヴィーアシーノの牙尾/Viashino Fangtail》が回るのを他のプレイヤーが身を呈して守る、といったピックが大きな意味を持つ。

そして、露骨な対策手段をメインに据えてピックを組み立てたのが大礒なのである。

見ていただけるとわかると思うが、基本的には青黒のミラーマッチである、といってもチームドラフトではミラーマッチになる事は非常に多い。

ちょっと脱線する事になるが、基本的にヘイトドラフトは両端のプレイヤーに委ねられる。
二回ある順周りの時に(ヘイトも含めて)幅広いピックを行なうことが必要とされるA席に座るプレイヤーは、多色に広げやすい緑を中心としたピックを行なう事になる。

一方でどちら回りでも左右のプレイヤーのサポートを受けられる中心のB席に座るプレイヤーは強力なビートダウン…赤か白を中心にピック、残ったCは二人と必要カードが被りにくい青系をピックする事になる。

偶然か必然か、ラブニカにおいてフィーチャーされているギルドの色と合致する為、多くの国が

A:ゴルガリ+セレズニア
B:ボロス
C:ディミーア

というギルドカラーを選択しており、これは日本チームも例外ではない。実際に、今回全ての席がミラーマッチである。ちなみに、ラウンド1の中国戦もミラーマッチだった。

さて、大礒のピックであるが、かなり重要なのが大磯が《ヴィダルケンの放逐者/Vedalken Dismisser》をピックして、Marcioが《ヘルドーザー/Helldozer》をピックしているパック。実はこのパックMarciaよりも大礒に先にピック権があり、大礒はとろうとすればこのフィニッシャーを手に入れる事もできたのに《ヴィダルケンの放逐者/Vedalken Dismisser》をピックしているのである。これはなぜか。

Vedalken Dismisser

大礒はここに至るまでに全体のピックを十分に吟味しコントロールしてきた。日本チームのドラフトはいわゆるツインタワーと言われるスタイルで、有名チームではあのKai Budde率いるフェニックス財団も採用しているスタイルだ。日本の場合、両端の大礒と志村がカードを止める立場にいる為、相手のピックも吟味した上で諸藤のデック構築を阻害しないように、だが相手のデックが協力になり過ぎないように相談しながらピックをする、というコンセプトでピックを行なってきている。

その上で、大磯には気がついたことがあった。Marcioのデックは確かに強力カードが多いのだが、全体的に重いのである。一方で大礒は比較的軽いカードを中心にピックを続けてきた。これは大磯と志村が意図的にコントロールしてきた事でもある。相手が十分な準備が出来る前に優位を築き相手を打ち倒す、という勝利へのストラテジーを貫き通す為に、いったんはピック候補とした《ヘルドーザー/Helldozer》ではなく貴重な1ターンを稼いでくれる《ヴィダルケンの放逐者/Vedalken Dismisser》をピックしたのだ。

このことは対戦相手のMarcioも十分に理解しているようで、デック構築時に聞いてみたところ「きっと自分は負けるだろう」と予想していた。デックに入っているカードパワー自体はMarcioの方が高いのだが、軽いカードとバウンスを中心に組まれた大礒のデックには構造的に弱いのだ。

だが、しかし一方でMarcioはチーム全体に関してはこう予想しているのだ。「2-1でうちのチームが勝つだろうね」と。

確かに残りの二つのマッチアップは相当に厳しい。

諸藤のデックはある程度まとまったボロスデックとなっており、必要最低限のクリーチャーベースは整っている。途中のファーストピックで《破れ翼のドレイク/Tattered Drake》をカットしたりなどの余裕もあったくらいだ(もっとも、その時は赤白のカードが殆んど無かったのだが)。

日本対ポルトガル

だが、対戦相手のIgorのデックは上記を逸している。《感電の弧炎/Galvanic Arc》が4枚《火花魔道士の弟子/Sparkmage Apprentice》が3枚と言うこの環境の赤を代表するダメージカードたちが、igorしか取れないタイミングで出続け全てをピックされてしまっているのだ。諸藤も《ヴィーアシーノの牙尾/Viashino Fangtail》など幾つかの優良除去があるものの相手の側には《古参兵の武具師/Veteran Armorer》もありかなり厳しい。

志村とAndreの対戦は五分よりも少し分が悪い。俗に言う「五分弱」というやつだ。だが、《戦利品狩り/Trophy Hunter》《黄昏の群れ操り/Twilight Drover》《光と成す者/Transluminant》による飛行トークン量産シナジーを念頭に置いたピックを行なっていた志村なだけに、このギミックが有効に働く展開になればむしろ五分弱なのはAndreになるのではないかと予想している。

全体としては厳しいかもしれないものの、勝利に向かったコンセプトはそれぞれ用意された今回の日本勢のドラフト。初戦勝利の勢いをいかして、そのまま勝利できるのだろうか。期待したい。

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