Draft Report: Draft 2- Pod 3 藤田 修

Posted in Event Coverage on December 1, 2005

By Yusuke Yoshikawa

「この環境はビートしづらいからね」

ドラフト後に話をしていると、藤田 修(京都)からこんなコメントを残してくれた。

先の記事では森 勝洋(東京)の青黒を取り上げたが、プロプレイヤー内での青黒人気は、つまるところ、ラヴニカ:ギルドの都というセットに守りのカードの豊富であることに由来している。逆に言えば、軽量速攻にとっての苦手な相手が多く、そもそも有利な戦いに持って行きづらいということなのだ。

その上で、それでも速攻に活路を見出すとすれば、その急先鋒になりえるのはやはり赤白になるだろう。

ということで、本稿では赤白をドラフトした藤田に注目してみたい。ドラフトの良い参考にもなると思われるので、ドラフトファンの方々は要注目。彼が取ったカードは太字で表示されている。

関西を代表するベテランの藤田は、今大会に向けての練習不足に悩まされながらも、第9ラウンドまでで6勝2敗1分と、大きく崩れることなく順位を上げてこの第2ドラフトに挑んできていた。

Sunforger

古くは赤単、赤茶単などのアグロ(攻撃的)デッキで知られる「フジシュー」だが、このドラフトで最初から赤白を志向していたわけではなかった。

初手こそ《太陽打ちの槌/Sunforgerではあったが、2~3手目は青・黒のカードを取り、他のプレイヤーと同様に青黒への志向を見せていた。しかし、4手目に《雷楽のラッパ吹き/Thundersong Trumpeterを見つけると、赤白方面に踏み出していく。

5手目の《力の種/Seeds of Strength(これも《太陽打ちの槌》から使う可能性がある)を挟んで、《ボロスのギルド魔道士/Boros Guildmage》《オルドルーンの猛士/Ordruun Commando》《売剣の粗暴者/Sell-Sword Brute、さらに《オルドルーンの猛士》《売剣の粗暴者》の各2枚目と取っていき、戦線を切り開く2マナクリーチャーを中心にピックしていく。

これらに《古参兵の武具師/Veteran Armorer》、《ヴィーアシーノの斬鬼/Viashino Slasher》などの2マナクリーチャーは赤白の戦線の基本となるだけに、ここから確保していくのが赤白の常道となるだろう。

12手目では《夜番の巡回兵/Nightguard Patrolも取れたし、これもそこそこ良い戦力ではあるが、能力は緑白向き。やはり赤白の基本は2マナ・パワー2となる。

2パック目の初手は《大いなる溶鉄の精/Greater Forgeling。軽いクリーチャーももちろん大切だが、いざ戦線が膠着し始めたときの突破力も確保していきたいところ。このクリーチャーは通常時3/4とそれなりに堅く、いざ突破できたら6/1ともなれる能力はなかなか有用である。

2手目は《貪る光/Devouring Light。いくら2マナ・パワー2が主力といえども、何かと除去は入用だし、優先して取っていく必要はあるだろう。今回の場合は《太陽打ちの槌》から呼び出すことも可能なだけに嬉しい1枚。

3手目はこちらも2枚目となる《雷楽のラッパ吹き》。2マナの中でも特に優先となる、攻防に優れた1枚だ。2枚は欲しいところなので一安心。

Thundersong Trumpeter

ここから《貪る光》2枚目、《黄昏の群れ操り/Twilight Drover(これは緑白向き、もしくは対緑白へのサイドボード)、《浄化の光線/Cleansing Beamと続き、ここでひとつの選択タイム。

《正義の再興/Rally the Righteous》・《ウォジェクの燃えさし魔道士/Wojek Embermage》・《大いなる溶鉄の精/Greater Forgeling

藤田は《ウォジェクの燃えさし魔道士》を選択したが、いわゆる「ピンガー」(=対象に1~n点のダメージを与える能力持ちクリーチャー)の中では使い勝手の悪い部類に入るので、初手でも取った《大いなる溶鉄の精》でも良かったか。《太陽打ちの槌》もあるので1枚はあってもいい《正義の再興》も悪くはない。

続くパックにまた《ウォジェクの燃えさし魔道士》を見つけて少しがっかりする藤田であるが、今回は《野良剣歯猫/Sabertooth Alley Cat》《売剣の粗暴者》とともに見送って《ボロスの怒りの盾/Boros Fury-Shield。《太陽打ちの槌》があるからどうこう、というわけではないが、逆転が望めるカードではある。ただ、8手目だとちょっと早すぎて損をした印象。
以下、《ヴィーアシーノの斬鬼》《急使の鷹/Courier Hawk》《ガラスのゴーレム/Glass Golemと加えて2パック目を終えた。これらも悪くはないが、基本的に2巡目で取るカードと認識しておこう。

3パック目初手では、《信仰の足枷/Faith's Fetters。4ライフを得る能力は守り向きだが、もちろん万能除去であり、初手で取りたいカード。《誓いを立てた巨人/Oathsworn Giant》もあったがこれはどちらかというと白緑向き(もちろん赤白でも弱くはないのだが)、《火花の結実/Seed Spark》はの安定した供給が欲しい。

2手目は《セレズニアのギルド魔道士/Selesnya Guildmage。1日目のスタンダードでも活躍したこのカードは、色が片方しか出なくても十分強い。

この後《ウォジェクの燃えさし魔道士》2枚目・《ヴィーアシーノの牙尾/Viashino Fangtailと「ピンガー」が続けて取れたので、コントロール寄りも意識してか、5手目には《セレズニアの印鑑/Selesnya Signet

そう、ここまでは「赤白は高速ビートダウン」という前提でカードを評価してきたが、こうしたシステムクリーチャーが多く取れた場合には、除去コントロールという体裁をとることもできるのだ。この場合、あまり必要なかった《ボロスの印鑑/Boros Signet》などが有用になってくるので、いつもコントロールに変われるというわけではないが、引き出しに入れておくとドラフトの幅が広がるだろう。その場合の主力はもちろん《ヴィーアシーノの牙尾/Viashino Fangtail》だ。

最終的には《太陽打ちの槌/Sunforger》と組み合わせて循環を作ることのできる《ごみ引きずり/Junktrollerを加えて、以下のようなデッキに仕上がった。

Osamu Fujita

Download Arena Decklist

結果としては、1勝2敗と物足りない成績に終わってしまった藤田だが、ハードラックもあったため…名手といえども致し方ない結果だろう。

赤白というアーキタイプは、その方向性も含め、これからも考察の余地のある分野だと考えられる。ぜひ試していただきたい。

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