Feature: 四日目総括、導かれし者たち

Posted in Event Coverage on December 3, 2005

By Koichiro Mak

王者諸藤率いる日本代表チーム

初日一位。二日目七位。三日目八位。一位のアメリカとの点差は12点。二位のポルトガルとの点差も10点。個人戦では華々しい結果を残したものの、さすがにチーム戦までは無理だ。だが、高望みはやめよう。十分じゃないか。既にもう日本はトップ8進出4人という前代未聞の成功に加え、プレイヤー・オブ・ジ・イヤーの栄冠までも手に入れているのだ。チーム戦王者の座を逃したぐらいどうってことない。それは、また次の機会の楽しみにとっておこう。

正直、朝までは少しそんなことも思っていた。なにしろ、上位の国よりも2つ多く勝たなければ届かないのだ。だが、彼等は決して諦めなかった。その視線は真っ直ぐに輝かしい未来だけを見つめていた。

土曜日に行うマッチは、チーム戦4試合のみ。得点の集計方法は簡単だ。勝利したチームには9点が加わり、負けたチームには何も無い。引き分けた場合には3点が加わる。先に書いた通り、日本チームは既に大きなハンデを背負っている。なので必要な成績も簡単だ。

全部勝てばいいのだ。

初戦の相手は、中国。まだマジック界での知名度や実績は少ないが、グランプリ北京での優勝を始め、急速に力を付けている国だ。この世界選手権でのリミテッドの成績は、9勝8敗1分。決して良い成績ではないが、それをいったら日本だって7勝11敗だ。

大礒が一本目を落とすという苦境もあったが、まず志村が勝利を挙げ、日本王者である諸藤が二勝目を豪腕でもぎ取り、まず一勝。日本、単独4位へ。

二戦目の相手は、ポルトガル。チームメンバー3人のうち、2人が個人戦トップ8に残っている強敵だ。彼等のリミテッド成績は、13勝5敗。これは、参加国中3位の成績である。彼等が取った戦法はツートップ方式。トップ8に残った2人の合議制が、ピックとカットを自由自在に操るのだ。そのドラフトテクニックに日本勢は大苦戦。相手のデッキチェックミスというハンデを貰った大礒が、驚くことに秒殺されてしまったのである。だが、ここでも王者諸藤が踏ん張りをみせた。自身の勝利で、星をイーブンに戻したのだ。そして、やる気のイデアが勝利し二勝目。日本はついに二位に浮上する。

三戦目の相手は、ただ一国、120点代を記録していたアメリカだ。マジック発祥国だけあって、彼等のドラフトテクニックは世界最高水準。事実、二日目には、14勝4敗という記録的な成績を残している。その凄さはドラフト中にも遺憾なく発揮された。明らかに一国だけ手や仕草を使った会話に圧倒的に長けているのである。このドラフトの流れを変えたのは、王者諸藤が開封したパックから出た1枚の《呪詛/Hex》だった。この1枚の出現が、大礒対Neilの対戦に強力な影響を及ぼした。そして、何より大礒の運勢を大きく変えた。

ここまで敗戦を重ねていた大礒だが、《呪詛/Hex》と共に息を吹き返し、一本目を落としてから逆転勝利したのである。既に志村が勝利していた日本チームは三連勝。ついに、日本はアメリカまで3点差に詰め寄る。

四戦目の相手は、スロバキア。ここまで三連勝した日本だが、ポジション的にはまだまだ微妙な位置に立たされていた。

Rank Team Points Op.Win%
1 United States12266.6667%
2 Japan11944.4444%
3 Norway11855.5556%
4 Malaysia11155.5556%

これが上位四カ国の状況である。4戦目の対戦は、

 アメリカ vs ノルウェー
 日本 vs スロバキア
 マレーシア vs オーストリア

ノルウェーが勝利し日本が負けた場合、日本は3位に転落する。従って、日本は引き分け以上をしないと明日の決勝ラウンドへの進出が確定しないのである。

ここで負ければ全てが水の泡かもしれない。更なる緊張が日本チームに走った。ただ一人、王者諸藤を除いて。

日本チームを引っ張り続けた諸藤の豪腕ぶりは、このゲームでも遺憾なく発揮されまくった。誰もが目を背けたくなるような、どうやったらここから勝てるんだと思うような試合でも、諸藤が手を伸ばすと、そこに答えがあった。

引く。来る。

詳しくはマッチカバレージに書いてあるのでそちらを参照して欲しいが、信じられない活躍により、日本チームは値千金の引き分けに成功した。

ついに、日本チーム決勝進出である。豪腕の王者に導かれて。

明日の団体戦決勝は、アメリカ対日本!

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