オンスロート開幕戦
冬のはじまりを予感させる中、最新のエキスパンションであるオンスロートによるグランプリが開催されることとなった。フォーマットは土曜日の予選ラウンドがシールドデッキによるスイス式の 8 回戦で、場内にひしめきあう 692 名の中から上位 64 名のみが翌日のロチェスター・ドラフトに挑戦することとなる。…つまるところ生存者は一割に満たないわけだから、本日の戦いは実に厳しいものとなることが予想されるわけだ。
ちなみに、宇都宮の街でグランプリが開かれるのははじめてのことで、オンスロートというエキスパンションがプレミアイベントで姿を現すのもこれがはじめてである。それだけに、このグランプリはこれからの一年間を占う上でもとても大きな意味を持つ一戦と言えるだろう。また、昨年度のこの時期に行われたグランプリ静岡ではアマチュアプレイヤー(=プロポイント獲得経験の無いプレイヤー)山田屋耕平が栄冠を勝ち取っており、昨今の $3900 フィーバーの火付け役となっていることも記憶に新しいだろう。これは優勝賞金 $2400 とアマチュアプレイヤー最高位に与えられる副賞の $ 1500 を同時に獲得するという快挙のことで、これまで日本国内では三人のプレイヤーがこれを成し遂げている。
ともあれ、本日は最初に構築したシールドデッキで 8 回戦を通して戦わなくてはならないわけである。それだけに、《刃の翼ロリックス/Rorix Bladewing》や《戦慄をなす者ヴィザラ/Visara the Dreadfulといった強力なカードの恩恵は計り知れないだろう。シールドデッキはカードプールの「貧富の差」によって潜在的なハンディキャップが生じてしまうフォーマットであるだけに、強豪プレイヤーは誰もが「今日はくじ引きだね」と口を揃える。
厳しい 8 回戦の競争を勝ち抜けるのは…たった 64 人だけなのだ。