
GP ベスト 8 の常連であり Rookie of the Year でもある森勝洋に対するは自称「運ゲースキー」である山田屋。黒緑タッチ青でまとめた森に対し、山田屋のそれには《 Iridescent Angel / 玉虫色の天使 》、《 Stone-Tongue Basilisk / 石舌のバジリスク 》、《 Aboshan, Cephalid Emperor / セファリッドの皇帝アボシャン 》と三体の爆弾が。というかマナバランスは大丈夫なのかと思わず心配してしまうほどのゴージャスぶりだ。さてはて、どういったゲームになるやら。期待して見てみよう。
Game 1
先手の勝洋はしゃれでもなんでもなく森一枚の手札をマリガン。対して山田屋の初手は土地5枚、《 Ivy Elemental / キヅタの精霊 》、《 Aboshan, Cephalid Emperor / セファリッドの皇帝アボシャン 》とやはりゴージャス。
勝洋がまず、《 Frightcrawler / 異形の這うもの 》、《 Krosan Avenger / クローサの報復者 》。対して山田屋は3ターン目に《 Diligent Farmhand / 精励する農場労働者 》から。
勝洋は遅い展開をきらってか、《 Frightcrawler / 異形の這うもの 》に《 Seton's Desire / シートンの願望 》をつけアグレッシブに殴る。山田屋はこれをスルーし、ライフを17に減らしたのち、労働者をさくって早く自分のマナ域へと持ち込もうとする。
白マナを含め、5 マナをアンタップして返した山田屋に対し、勝洋は《 Wild Mongrel / 野生の雑種犬 》をキャストしアタックせずにターンを返す。山田屋が二枚持っている《 Second Thoughts / 考え直し 》を知っているからだ。
7 マナを揃えた山田屋がついに動く。《 Pilgrim of Justice / 正義の巡礼者 》と《 Aven Cloudchaser / 雲を追うエイヴン 》を場に出し、ブロッカーを二体用意すると共に《 Seton's Desire / シートンの願望 》を破壊する。
この二体に対して《 Wild Mongrel / 野生の雑種犬 》と《 Frightcrawler / 異形の這うもの 》が攻撃。《 Pilgrim of Justice / 正義の巡礼者 》にブロックされると、勝洋は森を捨てこれを除去する。
その返し、《 Aven Cloudchaser / 雲を追うエイヴン 》で初めて攻撃を行った山田屋は、ついにそのゴージャスですわよデッキの片鱗を見せ始める。
《 Iridescent Angel / 玉虫色の天使 》。
いきなりこれだ。素で困る勝洋。
とりあえず殴るしか。場の全てのクリーチャーで攻撃する勝洋。《 Wild Mongrel / 野生の雑種犬 》が《 Iridescent Angel / 玉虫色の天使 》によって死をたわむるも、4 点を通し、山田屋のライフを 11 まで減らす。こうなると望みは一時も速く《 Frightcrawler / 異形の這うもの 》を 3/3 にするか、手札の《 Shower of Coals / 降り注ぐ塊炭 》との合わせ技でライフを減らすしかない。
勝洋が《 Cartographer / 地図作り 》で森を拾いセット。ターンを返す。
《 Aven Cloudchaser / 雲を追うエイヴン 》の攻撃に勝洋は墓地を肥やしたかったのか、《 Ghastly Demise / 恐ろしい死 》をキャスト。
だが、それを見た山田屋の手札からは第二のボスが。
《 Aboshan, Cephalid Emperor / セファリッドの皇帝アボシャン 》。
「なんだそれ、やってらんねぇ」
思わず崩れる勝洋。
確かになぁ。
山田屋がゴージャスに一勝をものにする。
勝洋 0 - 山田屋 1
Game 2

先手の森が満足いく手札にうなずくと、山田屋はそのゴージャスすぎる手札に悩む。なにしろ初手に《 Iridescent Angel / 玉虫色の天使 》。いや、初手にいなくても。しかも土地は二枚しかない。だが、山田屋は決心し、その初手をキープする。
《 Wild Mongrel / 野生の雑種犬 》から《 Cartographer / 地図作り 》。この《 Cartographer / 地図作り 》こそ《 Syncopate / 中略 》されるものの犬は着実にダメージを刻む。
4 ターン目、勝洋は一枚手札を捨て犬をパンプ。捨てたカードは《 Roar of the Wurm / ワームの咆哮 》。勿論すぐさまそれをフラッシュバックでキャストする。速すぎる 6/6 の登場だ。
次の山田屋が出す《 Nantuko Disciple / ナントゥーコの信奉者 》はこのトークンをブロックするのみにとどまる。
そして山田屋が再び《 Second Thoughts / 考え直し 》待ちに。なにしろ他に手がない。と勝洋は今回もクリーチャーを増やしにかかる。
充電完了。
弾の揃った勝洋は一斉攻撃。既に一体を除去しても全くどうにもこうにも。
山田屋は《 Iridescent Angel / 玉虫色の天使 》と《 Aboshan, Cephalid Emperor / セファリッドの皇帝アボシャン 》というゴージャスな手札に見守られながら静かに投了。
勝洋 1- 山田屋 1
Game 3

今一つながら手札をキープした勝洋。対して、山田屋も今一マナとカードが合ってないが、初手をキープ。
だが、山田屋はここから引きがゴージャス。
《 Twigwalker / 小枝を歩くもの 》
《 Springing Tiger / 飛びかかる虎 》
《 Aven Flock / エイヴンの群れ 》
《 Nantuko Disciple / ナントゥーコの信奉者 》
《 Angelic Wall / 天使の壁 》
と凄まじい勢いで場を肥やす。
これに対し勝洋が出来たのは、墓場に何もない状態で《 Gravedigger / グレイブディガー 》キャストしたのみ。
ここからなんとか《 Morbid Hunger / 病的な飢え 》から《 Ghastly Demise / 恐ろしい死 》二連発でなんとか山田屋の攻撃陣を《 Pilgrim of Justice / 正義の巡礼者 》一体へと持ち込む。この時ライフが 9 。
ちょっと息をついた勝洋が《 Frightcrawler / 異形の這うもの 》を召喚。スレッショルドに持ち込むと必要なものは迅速なアタッカーと、山田屋は《 Shelter / 避難 》を空打ち。すると、そこにはなんと《 Stone-Tongue Basilisk / 石舌のバジリスク 》が。
この時点で勝洋のライフが 10、山田屋のライフが 14。
出てしまった《 Stone-Tongue Basilisk / 石舌のバジリスク 》を見ながら《 Cartographer / 地図作り 》と《 Dusk Imp / 薄暮のインプ 》を召喚。《 Pilgrim of Justice / 正義の巡礼者 》をさくり無理やりスレッショルドに持ち込んだ山田屋の狙いを《 Moment's Peace / 一瞬の平和 》で防ぐ。
だが、次なる刺客が。
《 Aboshan, Cephalid Emperor / セファリッドの皇帝アボシャン 》
ずるりと椅子上で姿勢を崩す勝洋。
なんとか、ペストを出し場の清算を図る。が《 Aboshan, Cephalid Emperor / セファリッドの皇帝アボシャン 》により、攻撃前にただ一つの黒マナをタップされてしまう。これでは、二体のパワー2でブロックしようとも、《 Stone-Tongue Basilisk / 石舌のバジリスク 》を除去することができない。なにしろ片方が《 Dusk Imp / 薄暮のインプ 》だ。
もっとも、この時山田屋の手札ではゴージャスな一枚が出番を待っていた。
勝洋がようやくマナをため、墓地の《 Morbid Hunger / 病的な飢え 》を《 Aboshan, Cephalid Emperor / セファリッドの皇帝アボシャン 》に叩きつけるように使用する。
ついにその一枚の出番だ、《 Embolden / 励まし 》。
勝洋の墓地にはもう一枚の《 Morbid Hunger / 病的な飢え 》があるが、それもフラッシュバックで準備された《 Embolden / 励まし 》の前にはただの時間かせぎ。
山田屋の手札には《 Scrivener / 公証人 》が。だが、あまりの手札のゴージャスぶりにもはや《 Shelter / 避難 》は必要なしか。というか全てがゴージャスで解決されてちょっと書いてて楽だ。
もはやどうにもならない。
最後のカードを確認した勝洋はいさぎよく負けを認めた。
勝洋 1 - 山田屋 2