Round 10: 津村 健志(広島) vs. Neil Reeves(アメリカ)

Posted in Event Coverage on December 1, 2005

By Daisuke Kawasaki

世界の頂点を目指す津村 健志

さて、今回の世界選手権での最大のトピックといえば、やはり何といっても過去最大級に盛り上がっているとまで言われるPlayer of the Year(以下POY)レースの行方だろう。

ここまでの詳しい経緯は、昨日の真木の記事 を参照してもらうとして、9ラウンド終了時点の3人のスタンディングに目を向けてみよう。

16位 Tsumura,Kenji 21pt
41位 Oiso,Masashi 18pt
157位 Ruel,Olivier 12pt

なんと、現在暫定トップであるRuelが初日4-2からまさかの1stドラフト全敗という結果になったため、津村・大礒の逆転の可能性がかなり高くなってきた。

もっとも、大礒のPOYは国別対抗戦における日本代表の結果が影響されるところが大きい。昨日のスタンダードでは「帰ってきた天才少年」諸藤の5-0-1を筆頭に、全員が安定して高得点を叩きだし単独首位だった日本勢だったが、1stドラフトにおいて、諸藤が0-3、志村が1-2と結果が振るわなかった為、現在3位になっている。最終的な結果は4日目の直接対決にかかっているとはいえ、今朝の時点に比べてPOYレースからは一歩後退した、と見ても差し支えないだろう。

となると、現在もっともPOYに近い男は津村、という事になる。

それではそんな注目の津村の対戦を見てみよう。

対戦相手Neil Reeves。国別順位で現在単独首位であるアメリカ代表チームの一人である。

デックの色は津村が青黒、Reevesが赤白緑となっている。

Game 1

マリガンはともになし。先攻Reevesが《平地/Plains》せっとから《テラリオン/Terrarion》をキャストするところからゲームはスタート。

続く2・3ターン目に連続での《雷楽のラッパ吹き/Thundersong Trumpeter》キャストと絶好調のReevesに対して、津村は《ディミーアの浸透者/Dimir Infiltrator》をキャスト。これを《雷楽のラッパ吹き/Thundersong Trumpeter》の能力でブロック不可にしつつ、《売剣の粗暴者/Sell-Sword Brute》《急使の鷹/Courier Hawk》と攻勢を緩めない。

さすがに《急使の鷹/Courier Hawk》には《当惑/Perplex》で対抗。Reevesも当然手札を捨てるわけもなくカウンターに成功したものの、既に盤面は圧倒的に不利だ。

守りながらのライブラリーアウト、が戦略の中心である津村は《ヴィダルケンの幻惑者/Vedalken Entrancer》をキャストして、攻勢を緩めつつ軸をずらして攻めはじめる、というプランを提示したが、これには津村の思惑通りの《雷楽のラッパ吹き/Thundersong Trumpeter》能力起動…ではなく《信仰の足枷/Faith's Fetters》で対処されてしまう。序盤の優位の奪い合いとなると青黒は赤白系に対して圧倒的に厳しい。この序盤さえ乗り切ってしまえば、飛行でのビートダウンにしろライブラリーアウトにしろなんとか青黒にも勝機が見えてくるのだが…

しかし、やっと《臭い草のインプ/Stinkweed Imp》を引き当て、中盤への備えが出来てきた津村に対してReevesは津村にライフを確認すると、1枚のカードを見せた。

津村のライフは4

Reevesのクリーチャーは4体

見せたカードは《袋叩き/Dogpile

まさしく袋叩き。

Dogpile

Reeves 1-0 津村

Game 2

津村 「Reevesは1パック目で10枚もデックに入るカード取れていたらしいですよ」

ちなみに10枚目のカードが《ケンタウルスの護衛兵/Centaur Safeguard》。これだけでもReevesのデックのポテンシャルが伺える。

そしてReevesのデックのポテンシャルはゲーム2でもいかんなく発揮された。

先行は津村。だが、ここで津村は痛恨のマリガン。

2ターン目にまたも《雷楽のラッパ吹き/Thundersong Trumpeter》をキャストしたReevesに対し、今度は《幻の漂い/Drift of Phantasms》という回答を用意した津村。追加のアタッカーさえなければ序盤を大いに優位に進められる……はずだったのだが、Reevesからの追試は新しいアタッカーではなかった。

《森/Forest》からの《腐れ蔦の外套/Moldervine Cloak

一気に5/4に膨れ上がった《雷楽のラッパ吹き/Thundersong Trumpeter》。ここで一方的に壁を失うことの出来ない津村は当然ブロックできない。なんとか、《ヴィダルケンの幻惑者/Vedalken Entrancer》によるブロックからの《最後の喘ぎ/Last Gasp》で《雷楽のラッパ吹き/Thundersong Trumpeter》自体は対処したものの《雷楽のラッパ吹き/Thundersong Trumpeter》は《焦熱の結末/Fiery Conclusion》のコストとして津村のもう一方の壁を焼き払う。

そして、防御の策を失った津村に対して、《腐れ蔦の外套/Moldervine Cloak》は発掘され、プレシャーを与え続けるのである。

結局、ブロッカーを用意しても、《腐れ蔦の外套/Moldervine Cloak》への根本的な回答を用意できなかった津村の戦線はずたずたにされてしまったのだ。蔦だけにづたづたか。

Reeves 2-0 津村

Neil Reeves

津村 「正直2-1したいですけど、相当厳しいんですよね…でも、2日目3-3はもっと厳しいんですよね…」

だが、このRound 10において大礒・Ruelともに敗北しており、現状津村が暫定的にトップであることにはかわりはない。

かわりはないのだが、油断もできない。

明日のフォーマットはエクステンデッドであり、エクステンデッドは三日間の中でRuelがもっとも得意とするフォーマットである。あのRuelがこのままおとなしく引き下がるとはとても思えないし、逆に突然息を吹き返しても誰も驚きはしないだろう。

だからこそ、津村はこのタイミングで出来る限りリードを広げておきたいだろう。

白熱するPOYレースからはまだまだ目が離せない。

Kenji Tsumura

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Neil Reeves

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