Round 12: 浅原 晃(神奈川) vs. 鍛冶 友浩(埼玉)

Posted in Event Coverage on December 1, 2005

By Daisuke Kawasaki

浅原と鍛冶による注目の一戦

浅原 「今大会初のフィーチャリングですよ」

世界選手権2日目も最終戦。全12回戦を数えるが、確かにスコア上ずっと上位にいたにもかかわらず、浅原に声がかかることはここまでなかった。

浅原 晃(神奈川)といえば、構築屋のイメージが強いが実は勝ってるのはリミテッドのGP、ということまで含めて…いまや得意分野となっているくらいリミテッドで「勝てる」プレイヤーであり、1stドラフトも3-0という好成績を残して第1ポッド入りを果たしている。第2ポッド初戦で森 勝洋(東京)に出鼻をくじかれはしたものの、次戦を勝利して現時点で2日目4-1、総合成績9-2と順調な成績をあげている。

さて、一方の鍛冶 友浩(埼玉)だが、こちらは一体今日何回目のフィーチャリングマッチだろうか。日本勢として唯一の初日全勝として、第1ポッドに望み、他の全勝プレイヤーを次々と下し、日本勢で唯一の全勝者から、世界で唯一の全勝者へとステップアップした。
鍛冶もまた、構築プレイヤーとしてよく知られる存在であり、PTLAからGP北九州にかけての活躍は記憶に新しい。

世界選手権におけるトップ8のボーダーラインは通年だと13勝5敗の39点でオポーネント勝負。13勝4敗1分の40点がほぼ当確ラインとなる。この最終戦で勝利した方のプレイヤーは総合成績10勝2敗となり、3勝すればID含めてトップ8入りを確定させられるというわけだ。

3日目のレギュレーションは「構築の華」エクステンデッドである。

構築を得意分野とするプレイヤーであり、エクステンデッドがレギュレーションだったGP北九州でも大活躍だった2人にとって、「3勝2敗1分」というのはかなり楽なハードルであると言っても過言ではないだろう。

明日へと、そして日曜日へとつながる大事な一戦を制するのは果たしてどちらか。

ちなみに、2人のドラフトを観戦していたライターの逢坂によると、鍛冶は緑白黒の重量クリーチャーデックで基本的には鍛冶が有利。だが、浅原の秘密カードのアレが緑のサイズに間に合えば浅原が勝利する可能性も低くないだろうとの事。

Courier Hawk

「どっちにしろ浅原さんの赤白デックは相当面白いですよ」ともコメントしている。

浅原はリミテッドでもサービス満点のようだ。あとは役に立つ、とまでは言わなくとも、せめて理解の範囲のコメントさえしてくれれば文句は無いのだが。

Game 1

先攻は鍛冶。双方マリガンは無し。

先に動いたのは、浅原。2ターン目《急使の鷹/Courier Hawk》3ターン目《ケンタウルスの護衛兵/Centaur Safeguard》とビートダウン体制を整える。全体的にデックが重く序盤は防戦一方にならざるを得ない鍛冶なのだが…その上で、土地が2枚で止まるという致命的な事故。

《光と成す者/Transluminant》によって地上をとめ、なんとか《森/Forest》をひいて《護民官の道探し/Civic Wayfinder》の187能力によってリカバリーをすることができたが、今度は《急使の鷹/Courier Hawk》がとまらない。もともと鍛冶のデックは飛行を何とかする手段に乏しいのが唯一と言っていい弱点なのである。

浅原の《蛮族の裂け目切り/Barbarian Riftcutter》を《大いなる苔犬/Greater Mossdog》が2体でブロックしつつトークンとなった《光と成す者/Transluminant》だが、そのトークンは《火花魔道士の弟子/Sparkmage Apprentice》によって打ち落とされる、といったような細かいけど多様なアドバンテージの奪い合いが行なわれている中で、《急使の鷹/Courier Hawk》は延々とダメージを与え続けているのである。最初は1点のクロックではあったが、続いて2体目がでてきたことによって、かなり早急に対応策を考えなければならない。

といっても、飛行に対する対応策が無い鍛冶のデックに出来る対応策は浅原の《急使の鷹/Courier Hawk》よりも早く殴り倒す事だけである。そして、ついに鍛冶はその目的を達成するための秘密兵器を場に出すことに成功する。

Ursapine

その名は《ウルサパイン/Ursapine》。

5マナ3/3というスペックは、それだけで見た場合カードをひけない《木登りカヴー/Kavu Climber》だが、書いてる事がちょっと違う。《ウルサパイン/Ursapine》の無差別パンプアップ能力は盤面を強力に支配する。同じ5マナ3/3だが、その差は宝くじの1等と組み違い賞並だ。

そして、《ウルサパイン/Ursapine》はそのポテンシャルをいかんなく発揮する。3枚の《護民官の道探し/Civic Wayfinder》によって、序盤に事故っていたことなどすっかり忘れてしまう位に豊潤な緑マナを背景に浅原のチャンプする地上クリーチャーをなぎ払い続け、ついに本体にダメージが届く。ライフは鍛冶11の浅原15。

まだ浅原が若干ライフでは優位なものの、浅原の有効なクロックが2点でしかないのに対して、《鉄の樹の拳/Fists of Ironwood》の力もあって鍛冶のクロックはものすごい点数にまで膨れ上がっている。

普通に殴り合っていれば、鍛冶が鷹に殴りきられる6ターンも必要としないで、浅原は殴りきられてしまうだろう。しかし、秘密兵器があるのは鍛冶だけではない。浅原にもとっておきのアレがあった。

そのアレとは《光り輝く炎/Brightflame》。

浅原のソレは鍛冶のトークンや《大いなる苔犬/Greater Mossdog》を焼き払いブロッカーを排除するとともに浅原に膨大なライフを提供した。浅原のライフは今や38。

一方で、ブロッカーを失い総攻撃を受けた鍛冶は6ライフまでおちこむ事になる。残念ながら、種悪の根源である《ウルサパイン/Ursapine》は打ち落とせなかったものの大逆転と言っても過言ではないだろう。鍛冶の命はあと3ターンだ。

だが、鍛冶もここでおとなしく殴り負けるようなプレイヤーではなかった。

《誓いを立てた巨人/Oathsworn Giant》をキャストして、ブロッカーを用意しつつ総攻撃が出来る態勢を作り上げると、積極的なアタックを繰り返しつつ《大いなる苔犬/Greater Mossdog》発掘で命を1ターンのばす。

浅原のライフは見る見る削られていき、残りは11になった。このままだと、浅原は次のターンに《急使の鷹/Courier Hawk》をブロッカーに回さざるを得なくなる。鍛冶のライフは4点。《大いなる苔犬/Greater Mossdog》によって稼がれた1ターンが余りにも大きい。なにか打開策をひかなければならない浅原ではあるが、結局何もひけない。このターンであれば2枚目の《光り輝く炎/Brightflame》でも間に合ったのに…と思ったか思わなかったかはわからないが《急使の鷹/Courier Hawk》でアタックしつつ、最後の望みをかけてターンを終了する。

鍛冶の総攻撃を退ける為に全ての攻撃手段を失った浅原は最後の大逆転の手である《空騎士の軍団兵/Skyknight Legionnaire》がある事を信じてライブラリーのトップをめくった。

鍛冶 1-0 浅原

Game 2

浅原は後手を選択する。マリガンは双方なし。

序盤、印鑑によってマナを加速した浅原は本体にダメージを与えつつ登場した《火花魔道士の弟子/Sparkmage Apprentice》に《太陽打ちの槌/Sunforger》を装着させ短期決戦を挑む。

だが、無常に5ターン目には浅原の前に《ウルサパイン/Ursapine》が巨大な壁として降臨する。そして《よだれ垂らしのグルーディオン/Drooling Groodion》まで登場。またも3枚の《護民官の道探し/Civic Wayfinder》によってもたらされた分厚い緑マナの壁の前に、浅原は手の中の秘密兵器こと《光り輝く炎/Brightflame》を撃つ有効なタイミングを作り出せない。

Brightflame

作り出せないままに浅原は致死圏に達したライフを守る為だけに《光り輝く炎/Brightflame》を撃つ、いや、撃たされる。一方的な大量除去として活躍するはずのカードがトークンとの1:1交換しかできないのだ。

もちろんその過程で大量のライフを獲得した浅原ではあったが、場の状況をいっぺん出来ない以上結局はただの時間稼ぎにしかならなかった。

鍛冶 2-0 浅原

これによって鍛冶の3日目のノルマは冒頭で述べたように3勝2敗1分。GP北九州以来好調を維持してきている鍛冶だけにトップ8への期待が高まる。

浅原は4勝1敗1分ではあるが、鍛冶に比べてOP%に不安が残るだけにできれば5勝したいところではある。だが、初日のスタンダードデック分布で各国の強豪のスタンダード練習不足を指摘した逆で、今度は各国で過酷な練習が続けられてきたであろうエクステンデッドなのである。端的に言えば非常に厳しい戦いを強いられるだろう。それは容易な道のりではない。

だが、明日の浅原はそれを達成してくれるような気がしてならない。

その証拠として対戦終了後の浅原のコメントを紹介しよう。

浅原 「1本目にあそこまで追い詰めた状況で、逆転を許して、こっちは逆転できるカードをひけなかった時点で終わっていますね」

浅原が本気だ。

Akira Asahara

Download Arena Decklist

Tomohiro Kaji

Download Arena Decklist

Latest Event Coverage Articles

December 4, 2021

Innistrad Championship Top 8 Decklists by, Adam Styborski

The Innistrad Championship has its Top 8 players! Congratulations to Christian Hauck, Toru Saito, Yuuki Ichikawa, Zachary Kiihne, Simon Görtzen, Yuta Takahashi, Riku Kumagai, and Yo Akaik...

Learn More

November 29, 2021

Historic at the Innistrad Championship by, Mani Davoudi

Throughout the last competitive season, we watched as Standard and Historic took the spotlight, being featured throughout the League Weekends and Championships. The formats evolved with e...

Learn More

Articles

Articles

Event Coverage Archive

Consult the archives for more articles!

See All