Round 13: 森 勝洋(東京) vs. 中村 修平(大阪)

Posted in Event Coverage on December 1, 2005

By Yusuke Osaka

中村 修平と森 勝洋によるミラーマッチ

11勝1敗で早くもベスト8に王手をかける森 勝洋と10勝2敗の中村 修平

森のデッキはGP北京でも使用された青白の《等時の王笏/Isochron Scepter》デッキを、世界選手権用に微調整したもの。今回、森がチューンしたバージョンを直接手渡されたのは岡本 尋(愛知)と有留 智広(神奈川)の二人のみ。

しかし、GP北京時の森のデッキは公開されているため、中村もほとんど同じ構成の青白セプターチャントを使用している。

Game 1

シャッフルをしながら、森は初日、二日目とダイスロールで6をたくさん出して、ほとんどの試合を先攻で始める事ができたエピソードを語っていたが、2個のダイスを振って森の目は8。

中村は9を出し、森はさっきのエピソードを語った手前、恥ずかしそうな表情を浮かべた。

中村の先攻でゲームは始まり、互いに土地を並べあう。

中村は一旦4マナで止まったが、《火+氷/Fire+Ice》や《知識の渇望/Thirst for Knowledge》を使用してマナを伸ばしていく。中村は《知識の渇望/Thirst for Knowledge》のディスカードでアーティファクトを捨てる事ができず《嘘か真か/Fact or Fiction》、《狡猾な願い/Cunning Wish》という豪華な2枚を墓地へ落とした。

土地を探すために、中村はメインステップで2枚目の《知識の渇望/Thirst for Knowledge》をキャスト。《島/Island》3枚がアンタップ状態の中村のエンドステップに森が《嘘か真か/Fact or Fiction》をキャスト。中村が少し悩んだ後にこれを許可し、《広漠なるスカイクラウド/Skycloud Expanse》、《聖なる鋳造所/Sacred Foundry》、《金属モックス/Chrome Mox》というマナ3枚と、《正義の命令/Decree of Justice》、《等時の王笏/Isochron Scepter》という組み合わせに分け、森はマナ3枚を手札に加えた。

中村も森のエンドステップに更なる《知識の渇望/Thirst for Knowledge》を打つのだが、捨てるカードはやはり2枚。

森は中村のエンドステップに2枚目の《嘘か真か/Fact or Fiction》をキャストし、《狡猾な願い/Cunning Wish》、《島/Island》の2枚と、《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》、《神の怒り/Wrath of God》、《吸収/Absorb》という3枚の選択で、前者の2枚を入手した。

森は自ターンで意味ありげに《金属モックス/Chrome Mox》に《知識の渇望/Thirst for Knowledge》を刻印してターン終了を宣言。中村は森のエンドステップに《正義の命令/Decree of Justice》をサイクリングし、X=4で兵士トークンを4体生み出す。

カウンターを使用した遅いデッキの対戦では自分から呪文をキャストし、自分からマナを支払ってしまうと、カウンターに使用できるマナの絶対量は相手の方が多くなり、カウンター合戦に勝利する事が難しい。決め手となるカードはなかなか通す事ができない。《正義の命令/Decree of Justice》はサイクリングの能力でクリーチャーが出るため、打ち消す事ができず、この対戦では一番の脅威となるカードだ。

中村の4体アタックを森は本体で受け、《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》や《聖なる鋳造所/Sacred Foundry》で減っていた森のライフは12となる。そのターンのエンドステップに森も《正義の命令/Decree of Justice》をサイクリングし、X=6で6体の兵士を呼び出す。

森は迷う事なく6体でアタックし、中村のライフを13にした。更に森は《破裂の王笏/Disrupting Scepter》をキャストし、中村《吸収/Absorb》→森《対抗呪文/Counterspell》→中村《対抗呪文/Counterspell》とのやりとりで《等時の王笏/Isochron Scepter》は打ち消される。森は2枚のカウンターを手札にかかえているのだが、8マナが並びあう展開で土地をフルタップして相手にターンを渡すという事は非常に危険なため、深入りを避けた。

4体のトークンをコントロールする中村は何体でアタックするかを悩み、2体でアタックし、森のライフを10にした。同キャラ対戦では、《狡猾な願い/Cunning Wish》から《ウルザの激怒/Urza's Rage》という勝ちパターンもあり、相手のライフを10にし、12マナに到達すると勝利する事ができる。それを考えた上で中村は攻撃に参加する兵士の数を決めたのだ。

森は6体で攻撃を加え、中村は残しておいた2体でブロックし、兵士4体のダメージを受け、中村のライフは12。中村は戦闘中に《嘘か真か/Fact or Fiction》を唱えるが、森《吸収/Absorb》→中村《対抗呪文/Counterspell》→森《マナ漏出/Mana Leak》と応酬し、《島/Island》2枚のみがアンタップ状態で3マナを支払う事ができない中村の《嘘か真か/Fact or Fiction》は打ち消された。

中村は島2枚を立たせて、《永遠のドラゴン/Eternal Dragon》をキャストしたが、森は《マナ漏出/Mana Leak》でこれを打ち消した。兵士トークンの数は中村2体、森4体なので、殴り合っても負けるという事で中村は防御に回る事となった。

森の4体攻撃を中村は2体でブロックし、森の場にだけ2体のトークンが残った。2ターン攻撃を続け、トークンに対処するカードを引けない中村は、《狡猾な願い/Cunning Wish》から《嘘か真か/Fact or Fiction》を持ってきた。

森は《等時の王笏/Isochron Scepter》をキャストし、それにスタックで中村は先ほど持ってきた《嘘か真か/Fact or Fiction》をキャスト。森はこれを許可し、《神の怒り/Wrath of God》、《等時の王笏/Isochron Scepter》、《金属モックス/Chrome Mox》の3枚と《火+氷/Fire+Ice》、《海の中心、御心/Mikokoro, Center of the Sea》の2枚に分け、中村は後者を選択。《等時の王笏/Isochron Scepter》は通って、《対抗呪文/Counterspell》を刻印。森は更に《賛美されし天使/Exalted Angel》を変異で出してターン終了を宣言。

ライフ6の中村は、《火+氷/Fire+Ice》でまだ変異状態ではあるが、《賛美されし天使/Exalted Angel》をタップすれば生き残る事はできるが、森が4マナしか残っていないチャンスのうちに《神の怒り/Wrath of God》を引くしかない。

そう考えた中村は森の《対抗呪文/Counterspell》を刻印した《等時の王笏/Isochron Scepter》に向かって《火+氷/Fire+Ice》のタップモードキャストする。手札にカウンターを一枚しか持っていない森は《火+氷/Fire+Ice》の一枚ドローを嫌って、《等時の王笏/Isochron Scepter》で《対抗呪文/Counterspell》を使用した。

中村はメインステップに《海の中心、御心/Mikokoro, Center of the Sea》を起動しカードを一枚引いてみるが、解決策を見つけられずに投了した。

森 1-0 中村

森 勝洋

森は《正義の命令/Decree of Justice》をずっと手札に持っており、X=4で出すか一瞬迷ったが、我慢してX=6でサイクリングした。最終的には場に2体の兵士トークンが残って中村にプレッシャーをかけ続けた事を考慮すると、的確に耐えた森のプレイが光った一戦である。

森サイドボード:
-3《神の怒り/Wrath of God
-1《狡猾な願い/Cunning Wish
+3《解呪/Disenchant
+1《めった切り/Slice and Dice

本来は《神の怒り/Wrath of God》を1,2枚残すものだが、森は勢いにノってる時は通常と違うサイドボーディングをするプレイヤーだ。

Game 2

先攻は再び中村。中村は初手を迷いつつもマリガンは無し。

2ターン目に中村が出した《火+氷/Fire+Ice》を刻印した《等時の王笏/Isochron Scepter》に対して一度も起動させる事なく森の《解呪/Disenchant》で破壊される。

中村は3枚目の土地が無いのか、メインステップで《永遠のドラゴン/Eternal Dragon》をサイクリング。森も土地が3枚で止まり、中村のエンドステップにキャストした《知識の渇望/Thirst for Knowledge》を2連続打ち消される。

互いに4枚目の土地を引き、森は《等時の王笏/Isochron Scepter》をキャストし《解呪/Disenchant》を刻印し、即座に中村の《教議会の座席/Seat of the Synod》を叩き割る。

ここからは互いにドローサポートを打ち合い、全て打ち消されずに、互いの土地が少しずつ伸びてきた。

森は中村のエンドステップに《正義の命令/Decree of Justice》をサイクリングし、4体のトークンを出す。中村は《火+氷/Fire+Ice》でトークン2体を破壊した。

次に森が2体の兵士で攻撃をした後で、中村も《正義の命令/Decree of Justice》をサイクリングし、X=5で5体のトークンを出し、森のトークンをブロック。中村の場に3体のトークンが残り、続くターンから中村の攻撃が始まる。

森は《めった切り/Slice and Dice》を持っているのだが、辛そうな表情を浮かべ、中村の次なる《正義の命令/Decree of Justice》を誘い出そうとするが、3ターン後に《ウルザの激怒/Urza's Rage》射程圏内のライフ10以下にしたくはない森は《めった切り/Slice and Dice》をサイクリングして、トークンを一掃した。

一掃した森のエンドステップに中村は《正義の命令/Decree of Justice》をサイクリングし、X=8を支払う。相手を誘うプレイを仕掛けた森だが、中村はそんな森のプレイを余裕で見破っていたようだ。

《めった切り/Slice and Dice》をサイクリングしてしまった森には、8体の1/1トークンに対処する術は残されていなかった。

森 1 – 1 中村

あまりにも大事な一戦のため、中村が緊張しはじめる。

シャッフルをもう一度したいという中村の申し出に、森は「残り時間20分しかない」と中村に言うと、焦り気味の中村は挙動不審に「おーけー、おーけー」と答える。

Game 3

先攻は森。

2ターン目に森が《等時の王笏/Isochron Scepter》に《火+氷/Fire+Ice》を刻印して、中村に強いプレッシャーをかける。

3ターン目の中村エンドステップに森が《等時の王笏/Isochron Scepter》を起動したところで、中村が《狡猾な願い/Cunning Wish》をキャスト。《等時の王笏/Isochron Scepter》を破壊しないと、毎ターンカードを余分に1枚引かれ続けて勝てるわけはなく、特に迷わずに《解呪/Disenchant》を手札に加える。

中村のターン終了時に互いに4マナを保持した状態で森は《等時の王笏/Isochron Scepter》の起動を一瞬戸惑ったが、相手の牽制に踊らされ続けても、動きずらくなるだけなので、思い切って《等時の王笏/Isochron Scepter》を起動。当然のように解決前に《解呪/Disenchant》が飛んできて、森はそれに《マナ漏出/Mana Leak》で応じるが、中村も《マナ漏出/Mana Leak》を使用し、《等時の王笏/Isochron Scepter》は破壊された。

土地を置き合うのみで、3ターンが経過し、中村エンドステップに森が2マナ立たせて《嘘か真か/Fact or Fiction》をキャストする。中村《対抗呪文/Counterspell》→森《対抗呪文/Counterspell》→中村《吸収/Absorb》と《嘘か真か/Fact or Fiction》は打ち消される。

さらに次の中村のエンドステップにも森が《嘘か真か/Fact or Fiction》をキャストし、カウンターを使いすぎた中村はこれ以上ドローサポートを打ち消し続けても勝てないと予測し、これを許可。《オアリムの詠唱/Orim's Chant》、《解呪/Disenchant》、《火+氷/Fire+Ice》の3枚と《対抗呪文/Counterspell》、《金属モックス/Chrome Mox》に分けられ、森はカウンターを重要視し、後者の2枚を手札に加えた。森はマナをフルタップして《狡猾な願い/Cunning Wish》をキャストするが、一度打ち消さなかったドローサポートは同じターンには打ち消されないもので、森は《嘘か真か/Fact or Fiction》をリムーブゾーンから手札に加えた。

エンジンがかかってきた森のプレイ速度が上がり、それに釣られて中村のプレイ速度も上がってくる。森の勢いにノってるモードの時は、それには付き合わないで、自分のペースでプレイし続ける事が勝利への第一歩だ。

中村のエンド宣言と同時に森はプレイマットに《嘘か真か/Fact or Fiction》を叩きつけ、土地2枚、《正義の命令/Decree of Justice》の3枚と《嘘か真か/Fact or Fiction》、《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》に分けられ、森は《正義の命令/Decree of Justice》を入手した。

中村は《正義の命令/Decree of Justice》をフルマナでサイクリングされないために、変異の《賛美されし天使/Exalted Angel》をキャスト。モリカツはノータイムで《吸収/Absorb》を唱え、このターンにトークンを出す事は諦めた。

続く中村のエンドステップに森が《正義の命令/Decree of Justice》をサイクリングし7体のトークンを生み出して、アタックを仕掛ける。中村も《正義の命令/Decree of Justice》を唱え、6体のトークンを相打ちとし、残ったのは森の場に1体のトークンのみ。

中村のエンドステップに森は2枚目の《正義の命令/Decree of Justice》をサイクリングしX=8で8体のトークンを加え、合計9体のトークンで中村に襲いかかる。

既に《正義の命令/Decree of Justice》を一枚使ってしまった中村のライブラリーに対処する手段は少なく、《知識の渇望/Thirst for Knowledge》をつかっても打開策を見つける事ができずに森が兵士達で中村のライフを0にした。

森 勝洋 2-1 中村 修平

中村 修平

3デュエル目は通常のプレイヤー同士であれば30分はかかるであろう内容の試合なのだが、5分間で試合は終了する程に二人のプレイは早かった。筆者もデュエルの内容を目で追うのに必死だった。

試合終了後に森にインタビューをしていたら、「ローリー」の相性で親しまれる大阪のデッキビルダー藤田 剛史(大阪)がとても陽気に森を祝福しにきた。藤田が遠くに行った後に森がひっそりと教えてくれた事なのだが、

森 「俺が勝ってる時のローリーさんは本当にウザイ。あいつ変態だよ」

との話を聞いた。書くなと言われて書くのが筆者のスタイルなので、後で森に何を言われるかは特に考えずに書いてみた。

ここで森は12勝1敗。

13勝5敗がベスト8になると予想されていて、森は残り5ラウンドのどれか1つだけを勝てばよいという状態まできたのだ。現在の勢いを見ると森にとって容易な事のように思える。

森の視線は既に「世界チャンピオン」ただ一つを見据えている。

Shuhei Nakamura

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Katsuhiro Mori

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