
プロツアーロサンゼルスのチャンピオン Michael Pusilnik とABU のレギュラーメンバー Noah Boeken との一戦。 Pustilnik は緑赤白。 Boeken は緑黒青。
Game 1
緑マナを引かずにやや苦しむ Boeken 。《沼の漂流物/Bog Wreckage》を《地図作り/Cartographer》で使いまわし、《野生の雑種犬/Wild Mongrel》をキャストするが、《森》を引いてこず、かなり苦しい状況。一方 Pustilnik は《精励する農業労働者/Diligent Farmhand》の助けもあり、白赤緑の3色を早い段階で揃えることに成功し、《くすぶり獣/Ember Beast》や《飛びかかる虎/Springing Tiger》を展開。押し気味にゲームを進める。
Boeken は少しでも状況をよくしようと《地図作り》《野生の雑種犬》《オタリアの巨大戦車/Otarian Juggernaut》の3体で《飛びかかる虎》をブロック。この場合《オタリアの巨大戦車》と《地図作り》だけでもいいように思われるが、Pustilnik の場には《野生の雑種犬》が存在するため、Pustilnik は手札を捨てるだけでいつでもスレッショルドにできる。そのことにより《飛びかかる虎》が 5/5 クリーチャーになってしまうのを警戒してのプレイングである。だが、Pustilnik はそれだけでなく手札の《筋力急伸/Muscle Burst》をキャストし《飛びかかる虎》をさらに大きくする。しかも墓地に2枚の《農業労働者》が落ちているため、《筋力急伸》は+5/+5 の修正を与える。これにより《とびかかる虎》は10/10になり、Boeken のブロッククリーチャーを一掃。押し気味の展開から、圧倒的な展開へと移行する。
結局この攻防が後々まで響き、Boeken が《森》を手に入れたころには、すでに Pustilnik のクリーチャーが山のようなダメージを与えており、手遅れになっていたのである。
Pustilnik 1 - 0 Boeken

Game 2
1ゲームめは思ったように土地を引けなかった Boeken だが、この2ゲームめでは、4ターンめまでに3種類の土地を揃えることができた。そこから《小枝を歩くもの/Twingwalker》、《エイヴンの魚捕り/Aven Fisher》、と繋ぐ。 Pustilnik は《エイヴンの魚捕り》を戦闘によって葬り去るが、 Borken は《グレイブ・ディガー》で《エイヴンの魚捕り》を回収し、再び場に戻す。墓地に送られるたびにカードをドローできる《エイヴンの魚捕り》は、使いまわすのにうってつけのクリーチャーだ。
だが Pustilnik のほうはそれに輪をかけて、いい感じのドローを繰り返す。引いてくるクリーチャーこそ小粒だが、《筋力急伸》や《避難/Shelter》などのカードでサポートし、実戦力以上の活躍をさせ、ジリジリとではあるが、 Boeken のライフを削り、Boeken を追い詰めていく。Pustilnik は全力を使って有利な流れを作っているために、ハンドアドバンテージでは明らかに Boeken に分があるが、それ以外のところでは Borken を圧倒。一気にゲームを決めようとする。
それに対し Boeken も必死の抵抗を見せ、何とか残りライフが1の状態で踏みとどまる。1体でも Pustilnik のクリーチャーが Boeken のそれを上回った段階でゲームが終了するという、非常に厳しい状況だが、《ワームの咆哮/Roar of the Wurm》などでブロッククリーチャーの数を増やしとにかく粘りまくる。ここにきてやっと Boeken のハンドアドバンテージが生き始めてきた。
そしてそれは、押しているはずの Pustilnik に大きなプレッシャーを与えることになった。Boekenがわざと見せた隙に引っかかってしまったのである。ブロッククリーチャーが足りないと見せかけて Pustilnik の全軍突撃を誘い、《活気/Vivify》でブロッククリーチャーを増やし、ワームトークンと共にこれを迎撃。Pustilnik のクリーチャーを、この一度の戦闘だけで全て葬り去ったのである。もちろん Pustilnik も何かあるだろうとは思っていた。そう、例えば《一瞬の平和/Moment's of Peace》とか。だが、まさか自分のクリーチャー戦線が崩壊するとは思ってもみなかったのではないだろうか。
その後は Boeken の2体のワームトークンがほとんど無人の荒野と化した Pustilnik の場を蹂躙し尽くし、boeken が派手な逆転勝利を手中にしたのである。
Pustilnik 1 - 1 Boeken
Game 3

前のゲームの嫌な負け方を振り払うかのようにPustilnik が序盤からクリーチャーを召喚し続け、Boeken を激しく攻撃する。《野生の雑種犬》を始めとする軽量クリーチャーから、フラッシュバックで出した《ワームの咆哮》まで、大小様々なクリーチャーで Boeken を攻めたてる。結局このゲームは Boeken がほとんど何もできず、そのまま Pustilnik が勝つこととなった。
Final Result: Michael Pustilnik 2 - 1 Noah Boeken