Round 5: Julien Nuijten(オランダ) vs. Gerard Fabiano(アメリカ)

Posted in Event Coverage on November 30, 2005

By Daisuke Kawasaki

昨年度世界王者、ジュリエン・ヌイテン

さて、「歴史と伝説」が1つのキーワードとなっている今回の世界選手権であるが、せっかくなので昨年度の王者についても見てみたいと思う。

Julien Nuijten(オランダ)は、15歳という若さで彗星のように現れて世界王者になるとともに、昨年度のRookie of the Year(以下ROY)に輝いた。

例えば、今年のROYがPTコロンバスにおいて優勝し、言葉は悪いがそれ以降特におおきな戦績を挙げていないPierre Canali(フランス)が暫定首位に輝いているように、ニューカマーによるプロツアー優勝はそれだけでROYを確定させかねないだけの力がある。

そういう側面もあってか、はたまた世界王者との同時受賞としては、'99年のKai Budde(ドイツ)のPlayer of the Yearとの同時受賞や、'00のJon Finkel(アメリカ)による団体戦との同時優勝のような大スターによる偉大な先例もあってか影が薄いが、それでも十分に偉大な業績である。

そんな豆知識はおいておいて、正直、白緑による対戦が続いて食傷気味になってきたところでもあるのではないだろうか。

そんなわけで、ここでは黒緑VS青黒という別のギルドをフィーチャーしたデックの対決をお届けしよう。

Game 1

日本で行なわれるGPなどに参加したことがある方はご覧になったこともあるだろうと思うだが、フィーチャリングテーブルには、フィーチャリングされたプレイヤーの名前が表示されているのだが、今回の世界選手権のフィーチャリングテーブルでは、それぞれのプレイヤーが自分で名前を書くというシステムになっている。

丁度、フィーチャリングテーブルの話題になったので、今回のフィーチャリングテーブルについて軽く触れておこう。
世界選手権におけるフィーチャリングテーブルは、開催国の伝統的な様式をオマージュするというのがここ数年の通例となっている。例えばシドニーでの世界選手権の場合にはアボリジニーの生活様式をオマージュする…といった具合だ。

和風フューチャリングエリア、あなたも観戦にいらしては?

当然、それは今年の世界選手権についてもいえるわけで、開催国がどこかと言えば、それは当然日本であり、日本といえば何かといわれれば…われわれ日本人からすれば意見は色々あるだろうとは思うが、今回選択された物は畳と日本庭園、そして竹だったのである。今年のフィーチャリングテーブルは畳敷きなのである。

もちろん、本当に畳敷きだと、正座になれた日本人が圧倒的なアドバンテージを得てしまうことに配慮したかしてないかは定かではないが、掘りごたつのように座れる形にはなっている。

観客は4つあるフィーチャリングテーブルを横断するように作られた赤い日本風の橋の上からフィーチャリングテーブルを観戦できる。そして、ライトアップされた約4メートルの竹が周りを囲む。どう考えても日本の文化に対する誤解があるような気がしないでもないのだが、実際に実物を見てみると、これはこれでキッチュでいいのではないかと思えてきてしまうから不思議なものだ。

閑話休題、それぞれのプレイヤーは自分で名前を書くシステムになってはいるのだけれども、当然プレイヤーたちがおとなしく正確に自分の名前を書くわけもなかったりするわけだ。

件のJulienのテーブルに向かうと…名前の欄には大きくWorld Championと書かれていた。

先攻はJulien改め「World Champion」さん。マリガンチェックが終わり、いざゲームスタートとなりまして、お互いが一枚ずつ土地を置いてGerardが《極楽鳥/Birds of Paradise》をキャストしたところで、ジャッジが「World Champion」さん肩をトントンと。

Ink-Eyes, Servant of Oni

はい、「World Champion」さんは晴れてJulien Nuijtenさんに戻りましたとさ。

そんな茶番はおいといて、2ターン目にJulienが《呪師の弟子/Jushi Apprentice》をキャストした隙を見てGerardは《惑乱の死霊/Hypnotic Specter》をキャスト。ハンドアドバンテージ的には1枚捨てて1枚引き続けるのだから等価ではあるのだが、《惑乱の死霊/Hypnotic Specter》の能力はマナがかからないのに対して、《呪師の弟子/Jushi Apprentice》の能力起動には3マナというけして安くはないコストが毎回かかる。更にランダムディスカードによって長期的なゲームプランを組み立てるのが相当難しくなっている。端的に言えば不利だから《惑乱の死霊/Hypnotic Specter》を何とかしなければいけないのだ、Julienは。

そんなJulienの用意した回答は《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》。青黒に《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》!?と思われる方もいるかもしれないが、Julienのデックは《呪師の弟子/Jushi Apprentice》に《闇の腹心/Dark Confidant》まで投入したタイプであり、《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》は相手の《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》への対消滅目的を超えて大活躍してくれる。ここでも、Gerardのタップアウトの隙をついて《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》キャスト→《呪師の弟子/Jushi Apprentice》に装備で即アタック→カウンターを2つ使用して目の上のたんこぶである《惑乱の死霊/Hypnotic Specter》を打ち落とす、と八面六臂の大活躍である。

この時点で、Gerardの場には《極楽鳥/Birds of Paradise》や《深き闇のエルフ/Elves of Deep Shadow》《ウッド・エルフ/Wood Elves》などの1/1クリーチャーが並んでおり、《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》を何とかしなければ場は壊滅してしまう。まさか《呪師の弟子/Jushi Apprentice》が直接ドロー以外で活躍するなんて。

当然、そんなことは許せないというGerardの思いは《火花の結実/Seed Spark》として結実し、ついでトークン2つゲッツ。Julienも追加の《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》と《夢のつなぎ紐/Dream Leash》(対象は《深き闇のエルフ/Elves of Deep Shadow》)と健闘するものの、《化膿/Putrefy》によって道をこじ開けられ投了を余儀なくさせられた。

なんとここまで約7分

Gerard 1-0 Julien

Game 2

アメリカのジェラード・ファビアノ

後攻のGerardが1ターン目からギルドランド経由で《深き闇のエルフ/Elves of Deep Shadow》をキャストしたのを見て、Julienが長考する。手札には《島/Island》も《沼/Swamp》もあり、《マナ漏出/Mana Leak》も《闇の腹心/Dark Confidant》もある。できればこのターンに《闇の腹心/Dark Confidant》をだしてアドバンテージシステムを完成させたい所ではあるが、やはり2ターン目の《惑乱の死霊/Hypnotic Specter》は怖い。Julienが本当にそんなことを考えていたかどうかは定かではないが、長考の末に《闇の腹心/Dark Confidant》キャスト。当然返しのターンには《惑乱の死霊/Hypnotic Specter》が登場。

《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》を《闇の腹心/Dark Confidant》の能力で手に入れたものの、3マナしかないJulienは諦めてエンド。《惑乱の死霊/Hypnotic Specter》のダメージは食らうものの、《闇の腹心/Dark Confidant》への《死の掌握/Deathgrip》はしっかりと《マナ漏出/Mana Leak》する。Gerardは《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》をキャスト。

さて、困った。確かに《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》への明確な回答として手札の中には《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》があるのだが、それは同時に《惑乱の死霊/Hypnotic Specter》への回答でもあるわけで失うわけには行かない。といっても、《惑乱の死霊/Hypnotic Specter》に《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》が装備されて、《闇の腹心/Dark Confidant》が殺されてはまさに何も残らないので、仕方なくJulienは《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》をレジェンドルールによる対消滅狙いでキャストする。ちなみに、このターンに《闇の腹心/Dark Confidant》で手に入れたのは土地。

続くターンにも《闇の腹心/Dark Confidant》で土地を手に入れたJulienに対して、Gerardは呆れ顔。たしかに、そこだけみていればJulienはかなりラッキーであるように見えるのだが、Gerardからは知りえない真実として、Julienは正規のドローも二回連続で土地だったのである。つまり手札には現在土地しかない。一方のGerardは《極楽鳥/Birds of Paradise》や《ウッド・エルフ/Wood Elves》といったおなじみのメンバーを揃え始める。

やっとこさ《最後の喘ぎ/Last Gasp》をひいて《惑乱の死霊/Hypnotic Specter》を除去し《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》の二枚目をキャスト。なんとか場を持ち直した。にみえた。
みえたのだが、現実は《闇の腹心/Dark Confidant》には《化膿/Putrefy》、《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》には《火花の結実/Seed Spark》と踏んだり蹴ったりの上に、そのトークンが忍術で《鬼の下僕、墨目/Ink-Eyes, Servant of Oni》にかわって泣きっ面にはちとばかりに無常であり、Julienは自分の墓地から《闇の腹心/Dark Confidant》がつりあげられたところで投了した。

ここまで全部で15分弱と言う超高速デュエルであった。

Gerard 2-0 Julien

Hypnotic Deck Wins

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Blue Black Control

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