Round 6: 黒田 正城(大阪)vs. Sam Gomersall(イングランド)

Posted in Event Coverage on November 30, 2005

By Yusuke Osaka

プロツアー神戸王者・黒田 正城

2勝2敗1分けからのフューチャーマッチはPT神戸優勝者で今年度行われたPT名古屋でもベスト8に入賞した強豪である「国内プロツアー向かうところ敵なし」黒田 正城(大阪)と今年度インビテーショナル参加者のSam Gomersall(イングランド)の対決。

マジックで活躍するためには多大な練習時間を割く必要があり、会社員として働きながら活躍する黒田のようなプレイヤーはとても貴重で、尊敬すべき対象だ。黒田は妻子も持っており、PTやGPの会場で妻や子供と仲良くしている姿は、見ていて微笑ましいものがある。

今回記事を書かせて貰う事になったのは、筆者個人の事情によるところが大きい。1998年日本選手権に初プレミアイベントとして参加した筆者は、トッププレイヤーとの実力の違いに驚き、途中から自分よりも強そうなプレイヤーの技術を盗む事だけに集中しはじめた。その時に主なターゲットとして選ばれたのが黒田だ。比較的暗めな人が多い中で、黒田からは社交的な雰囲気が漂っていた。

どのプレイヤーと対戦してもにこやかに会話をこなし、力強く、かつ清潔感溢れるプレイ中の動きに当時高校生だった筆者は魅了されていった。PT神戸優勝の時は決勝戦を間近で見ていたわけだが、緻密にダメージを計算し、対戦相手を焼き払うその姿には涙目になってしまうほどの感動を覚えた。優勝が決まった瞬間に近くにいた黒田が新妻と抱き合うなんていう素晴らしい、感動的な光景がマジックの大会で見られるなんて思ってもみなかった。

昔から思い入れあるプレイヤーが、就職し、家庭を築いた今でも世界選手権に出場しているということに喜びをおさえきれず、編集長に交渉し今回のフューチャーマッチの記事を取らせてもらう事になったというわけだ。

話は大分逸れてしまったが、試合に戻ろう。

黒田は神河ブロックを完全制覇したケチコントロールを選択。

Samのデッキは《燎原の火/Wildfire》や《荒廃の思考/Thoughts of Ruin》を使用した怪しげなGifts/Wildfire

Game 1

Arashi, the Sky Asunder

先攻Samは《草むした墓/Overgrown Tomb》をタップインでセット。後手黒田は《沼/Swamp》から《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》。2ターン目Samは《森/Forest》から《遥か見/Farseek》で《湿った墓/Watery Grave》。黒田も3ターン目に《木霊の手の内/Kodama's Reach》を打って順調にマナを伸ばす。Samは《喚起/Recollect》で《遥か見/Farseek》を回収してキャスト。Samのデッキがどんなデッキなのかはまだわからず、手札に《燎原の火/Wildfire》でも眠っていそうな雰囲気がある。怪しさを感じた為に、黒田は《悪夢の虚空/Nightmare Void》でSamの手札を確認してみたら、驚く事にSamの手札は3枚の土地と《壌土からの生命/Life from the Loam》。どんなデッキであれSamは何も引いていないということだ。黒田は相手のデッキに対しての想像を働かせた上で、《カープルーザンの森/Karplusan Forest》を捨てさせた。

返しのSamからはなぜか《空を引き裂くもの、閼螺示/Arashi, the Sky Asunder》が出てきた。苦笑いしながらもSamのエンドステップに《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》を起動してみると、見えたカードは《鬼の下僕、墨目/Ink-Eyes, Servant of Oni》、《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》、《けちな贈り物/Gifts Ungiven》。贅沢すぎる問題に迷いつつもとりあえず《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》を手札に入れ、元々持っていた《初めて苦しんだもの、影麻呂/Kagemaro, First to Suffer》をキャストして《空を引き裂くもの、閼螺示/Arashi, the Sky Asunder》と相打ちに。

後続を出せなかったSamをあざ笑うかのように、《曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror》、《鬼の下僕、墨目/Ink-Eyes, Servant of Oni》、《けちな贈り物/Gifts Ungiven》と連続でキャストし、困った顔をしながらSam投了。

黒田 1-0 Gomersall

相手のデッキが全然わからぬままに一戦目を終えてしまった黒田はサイドボードに困ったようで《摩滅/Wear Away》を入れるか抜くかの選択で30秒くらい迷った挙句、最悪の事態に備えて保険として《摩滅/Wear Away》は入れたままにしておく事にした。

-3《最後の喘ぎ/Last Gasp
-1《不快な群れ/Sickening Shoal

+1《真髄の針/Pithing Needle
+1《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star
+1《頭蓋の摘出/Cranial Extraction
+1《霊光の追跡者/Ghost-Lit Stalker

Sam Gomersall

Game 2

先攻Samは《草むした墓/Overgrown Tomb》をタップイン。後手1ターン目に黒田は《霊光の追跡者/Ghost-Lit Stalker》をキャスト。黒田の「こちらケチコントロールだからSamは軽い除去は抜いているだろう」という考えからのこの1手で、ゲームの勝敗を左右しかねない素晴らしいプレイだ。

Samは困った顔をしながら、《ヤヴィマヤの沿岸/Yavimaya Coast》をセットするのみ。黒田は2ターン目土地を出し《霊光の追跡者》で殴るのみ。

3ターン目は互いに《木霊の手の内/Kodama's Reach》を打ち合い、Samは《山/Mountain》2枚、黒田は《沼/Swamp》と《島/Island》といった土地をサーチした。4ターン目にSamが《空を引き裂くもの、閼螺示/Arashi, the Sky Asunder》を出せば、黒田は手札5枚の《初めて苦しんだもの、影麻呂/Kagemaro, First to Suffer》で返す。

Samが《悪夢の虚空/Nightmare Void》で黒田の手札を確認すると、土地2枚、《木霊の手の内》2枚、《魂無き蘇生/Soulless Revival》という5枚で《魂無き蘇生/Soulless Revival》を捨てさせた上で《空を引き裂くもの、閼螺示》が攻撃して、戦闘終了後に《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》を追加。黒田は黒マナを残して《霊光の追跡者》の能力を起動し、手札4枚の《初めて苦しんだもの、影麻呂》で《空を引き裂くもの、閼螺示》を迎え撃つ姿勢だ。

Samはライブラリーの上から《化膿/Putrefy》を手に入れ、そのまま《初めて苦しんだもの、影麻呂》に向かってキャストした。手札が4枚のために《空を引き裂くもの、閼螺示》を相打ちにしとめる事はできないが、マイナス修正を与え4点軽減するために《初めて苦しんだもの、影麻呂》の能力を起動。1/1になった《空を引き裂くもの、閼螺示》が黒田に攻撃を加え、黒田のライフは10。

《木霊の手の内》から《花の神/Hana Kami》をキャストし、《空を引き裂くもの、閼螺示》ブロックに備える。Samは《燎原の火/Wildfire》をキャスト。《花の神》は《魂無き蘇生》を回収し、《閼螺示》が黒田のライフを削りとり、黒田のライフは残り5。

既に《空を引き裂くもの、閼螺示》の攻撃は一回も通せない状態なのだが、《燎原の火/Wildfire》で土地が4個減ってしまった黒田にとってはかなりのピンチだ。

さっき回収した《魂無き蘇生》から《花の神》を回収してキャスト。《花の神》を起動するマナは無いが、ライフが5だから《空を引き裂くもの、閼螺示》をブロックしなくてはいけない。

そんな黒田が《花の神》でチャンプブロックした次のターンに祈るように引いた一枚は《化膿/Putrefy》だった。黒田が《化膿》をキャストすると、Samは嫌な顔。

Wildfire

2ターン後にSamが《悪夢の虚空/Nightmare Void》を発掘してキャストすると、スタックで黒田は《けちな贈り物/Gifts Ungiven》。《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》、《鬼の下僕、墨目/Ink-Eyes, Servant of Oni》、《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》、《御霊の復讐/Goryo's Vengeance》の4枚から前の2枚を渡され、《悪夢の虚空》で《鬼の下僕、墨目》を捨てられ、結局黒田の手札に残ったのは《師範の占い独楽》のみ。

コマを起動してみると見つけられたのは《桜族の長老》。Samは《喚起/Recollect》を引き《空を引き裂くもの、閼螺示》を回収してエンド。黒田も《師範の占い独楽》から《夜の星、黒瘴》を見つけて、ガードを固める。

Samは《空を引き裂くもの、閼螺示》をキャストし、黒田はコマから《夜陰明神/Myojin of Night's Reach》を発見し、《夜の星、黒瘴》で攻撃。Samが《悪夢の虚空》を発掘した後に《夜陰明神》の能力を起動して、Samの手札にあった土地2枚と《悪夢の虚空》をもぎとる。

返しでSamに何を引かれても負けないように《夜陰明神》だけで攻撃を加え、Samはドローするカードを見て投了。

《燎原の火/Wildfire》を打たれ、ライフ5の大ピンチから巻き返した黒田の緻密な計算は、記憶に残る素晴らしいプレイングだった。

黒田 正城 2-0 Sam Gomersall

Gifts Control

Download Arena Decklist

Gifts Wilfire

Download Arena Decklist

Latest Event Coverage Articles

December 4, 2021

Innistrad Championship Top 8 Decklists by, Adam Styborski

The Innistrad Championship has its Top 8 players! Congratulations to Christian Hauck, Toru Saito, Yuuki Ichikawa, Zachary Kiihne, Simon Görtzen, Yuta Takahashi, Riku Kumagai, and Yo Akaik...

Learn More

November 29, 2021

Historic at the Innistrad Championship by, Mani Davoudi

Throughout the last competitive season, we watched as Standard and Historic took the spotlight, being featured throughout the League Weekends and Championships. The formats evolved with e...

Learn More

Articles

Articles

Event Coverage Archive

Consult the archives for more articles!

See All