八十岡 翔太(東京)vs. Luis Scott-Vargas(アメリカ)
ヤソ vs LSVここまで全勝の八十岡とLSVがアリーナに呼ばれた。強豪同士の白熱した試合を期待したいところだが、終わってみると、とにかく二人のプレイが速すぎてあっという間の試合という印象のゲームだった。二人にとっては簡単なプレイが多かったのかもしれないが、それにしても、とにかく速かった! そんな一戦。
ちなみにLSVはルイス・スコット=バルガスの略称。去年の後半から異常なほど勝ちまくっているアメリカ人選手だ。
Game 1
2ターン目LSVが《潮の虚ろの大梟/Tidehollow Strix》というスタート。3ターン目の八十岡の《カターリの金切り声上げ/Kathari Screecher》に対し、《アミーシャの口づけ/Kiss of the Amesha》をうつLSV。
《グリクシスの奴隷使い/Grixis Slavedriver》を召喚した八十岡は完全に押せ押せモード。ライフレースは有利だがLSVのハンドの多さが気になる感じの展開。そんな中、LSVも《塔のガーゴイル/Tower Gargoyle》で殴り返してきた。ライフレースは加速。
そんな殴り合いは八十岡有利で進み、みるみるうちにLSVのライフはたったの1。しかし、続くターンに《塔のガーゴイル/Tower Gargoyle》アタックの2点と《ヴィスの吸収/Absorb Vis》の4点でピッタリ八十岡を削り殺すLSV!! そして、ここまで五分足らず。
5分で圧勝というのはない話でもない。・・・が、緊迫した殴り合いで5分というのはすごい。
LSV 1-0 八十岡
Game 2
八十岡 翔太ここは踏ん張って欲しい八十岡 翔太。おそらく、このマッチに勝った方がベスト8まで集中力を保って、いい感じで流れをつかんで勝ち上がりそうな気配さえある。間違いなく、勝負所の重要なマッチと考えるべきだろう。
先攻の八十岡は2ターン目《屑肉の地のゾンビ/Dregscape Zombie》、3ターン目《潮の虚ろの大梟/Tidehollow Strix》と攻勢。対するLSVは土地を置くのみ。
2体の《淀み水の精霊/Brackwater Elemental》でライフはもう少し。個人的に「最近の選手はプレイが遅いので見習って欲しい」くらいに思っていたのだが、逆に彼らの場合は「速すぎてちょっと待ってほしい」くらいのスピードだ。
《苦悶のねじれ/Agony Warp》で《潮の虚ろの大梟/Tidehollow Strix》を除去して耐えようとするLSVだが、八十岡はそれもものともせずに瞬殺。これも三分程度の試合。すばやい。
LSV 1-1 八十岡
Game 3
ルイス・スコット=バーガス2本目でみせたような八十岡 翔太のブンまわりに期待したいところだったが、先手LSVは2ターン目の《急使の薬包/Courier’s Capsule》から続く3ターン目にカードを引き、見事ランドを引き当てる。そこからLSVは《アミーシャの口づけ/Kiss of the Amesha》につなげて、さっき1本目で見たような展開に。そこから厄介な《グリクシスの奴隷使い/Grixis Slavedriver》でボコボコ殴られてしまう八十岡。これは除去してもトークンが返ってくるという尋常じゃない強敵。続いてLSVは《塔のガーゴイル/Tower Gargoyle》を追加して攻勢に出る。
なんとかガーゴイルは1回攻撃された後に《火山流埋め/Volcanic Submersion》で除去できた八十岡だったが、自軍の《カターリの金切り声上げ/Kathari Screecher》と《命運縫い/Fatestitcher》をLSVの《圧倒する波/Resounding Wave》で戻されてしまう苦しい流れ。
墓地の大量に返ってくるはずだったクリーチャーもLSVの《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》によってリムーブされ、《グリクシスの奴隷使い/Grixis Slavedriver》がとにかくとまらない。結局《グリクシスの奴隷使い/Grixis Slavedriver》がまったく止められず、このまま敗北してしまった。
4ターン目に土地を引けなかった八十岡に対し、LSVは見事なプレイと引きで八十岡を圧倒した。そして、驚くほど試合時間は短かった。3本目も5分そこそこだ。
このまま初日全勝、トップ8入りもかなり現実的な雰囲気のLSVだった。この男、強い!
LSV 2-1 八十岡