誰もが思ったとおり彼らはこの日の最終戦までマジックをやる事となった。
数々の日本チームをちぎっては投げちぎっては投げ、一度ちぎったチームを再度ちぎったりもしながら彼ら www.alphabetaunlimited.com はこの日最後の椅子に座った。対するはベスト 4 唯一の紅一点のメンバーを擁する Poor Shark である。Poor Shark と www.alphabetaunlimited.com はプロツアー東京でのゲートウェイで中央こそ違うものの同じ 3w.ABU と当たっている、当然 Poor Shark から見れば前回の試合リベンジのチャンスである、 3w.ABU にしてみれば良くある事なのかもしれないが何か因縁めいたものを感じるマッチである。
まず、ドラフトの流れから行くと全体的に Poor Shark 方が有利に見える。
黒田の《 Tahngarth, Talruum Hero / タールルームの勇者 ターンガース》を中心とする優秀クリーチャーで固められたリースカラー。
大塚は《 Agonizing Demise / 苦悶の死》を始めに、大量のクリーチャー除去を持つ赤黒デッキ。 だがスペルに偏りすぎな所があり、序盤のクリーチャー展開が不安なところではある。
森田が使うドロマーカラーは白青にタッチで《 Tsabo's Decree / サーボの命令》と《 Goham Djinn / ゴーアム・ジン》の入ったコントロールデッキに仕上がっている。
最後の最後までパック運に恵まれた Poor Shark はここで優勝は確定かと思われたが、3w.ABU も今までチームロチェスターで伊達に優秀な成績を収めてきたわけではない。
黒田と対戦する Fuller は黒田がドラフトするデッキを緑とすぐに判断したところで 3 手目に《 Elvish Champion / エルフのチャンピオン》を取り、そこから 3 枚の《 Llanowar Knight / ラノワールの騎士》を筆頭に 6 枚のエルフをドラフトしている。
Fuller が良く黒田のカードを覚えているなら、黒田の除去と言えるカードは《ターンガース》のみであるはず。
黒田はそこを叩かれるとどうなるか、行方は不明である。
Williams の相手は日本人では初めてのグランプリでファイナリストにまで残った関西の女性デュエリストの大塚である。
Williams は一般的なドロマーカラーのデッキになってはいるが、今回のロチェスターでは《 Acolite / 見習い僧》がプロテクション赤の能力を持つものが 1 枚のみであり、それを持っていない Williams に対して大塚は非常に有利な試合運びが出来るようになっているはずなのだが、 Williams の持つ 2 枚の《 Confound / 打破》が私に絶対と言う言葉を使わせてはくれない。
この《打破》が試合にどう言った影響を及ぼすかで、試合の流れは決まってくるだろう。
森田は卓に唯一の《 Crimson Acolyte / 真紅の見習い僧》を対 Benafel 用に配備し、 Benafel はその《見習い僧》についての答えを《 Thornscape Battlemage / 荊景学院の戦闘魔道師》として用意している。
ここは双方のデッキが強いために、単純なカードのぶつかり合いがどう出るか楽しみな試合である。
この試合を勝つとグランプリ優勝の栄誉と、3w.ABU のメンバーにとっては今現在、大切なプロツアーポイントが各自に 5 点ずつ与えられる。
両チームの健闘を祈ろう。
Poor Shark
・黒田 / リースカラー
・大塚 / 赤黒
・森田 / ドロマーカラー
3w.ABU
・Fuller / トリーヴァカラー
・Williams / ドロマーカラー
・Benafel / デアリガズカラー