ガブリエル・ナシフのドラフト

Posted in Event Coverage on May 17, 2013

By Blake Rasmussen

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 《暴動の長槍使い》3枚。

 ガブリエル・ナシフ/Gabriel Nassifによる今週末最初のドラフトを語る上で、この2マナ域の3人組を意識せずにはいられない。この2/1先制攻撃は、多くのプレイヤーが使用に耐え得るものとは見なさず、不採用となることが多い――「可能なら毎ターン攻撃する」という一文のためだ。

 しかしそこで殿堂顕彰者ガブリエル・ナシフの登場だ。第2回戦、マーティン・ジュザ/Martin Juzaを相手に、わずか1体の《暴動の長槍使い》で勝利をものにしたのだ(ああ、《向こう見ずな技術》もあった)。次のゲーム、《とげの道化》を繰り出すとそこへ《向こう見ずな技術》と《逸脱者の歓び》を搭載してみせた。これこそ、ナシフが大方の予想に反したデッキで2-0のスタート・ダッシュを決めたやり方なのだ。

 ラヴニカへの回帰のブロック・ドラフトは非常に遅く、3色推奨のフォーマットで、そして《暴動の長槍使い》はそこまで良いものじゃない、というのが一般的な考えだ。

 一般的な考えというものは、ときに誤りがある。ナシフはアグレッシブなラクドスをドラフトして申し分ないスタートを切り、どれだけ一般的な考えが間違っているのかを私たちに見せてくれたのだ。

殿堂顕彰者ガブリエル・ナシフは、今週末最初のブースター・ドラフトで1色を中心にドラフトし、最終的に1ギルドに収まる凶悪極まりないラクドス・デッキを仕上げた。

 見た目とは裏腹に、ナシフの第1ピックと第3ピックは《瓦礫帯のマーカ》で、ギルドを決めるものや特別アグレッシブな戦略を取るようなものではなかった。

「2色でまとめるつもりだったよ。あるいはちょっとタッチするくらい。あと、できるだけ僕のギルドの色でやろうとしてたんだ」と、ナシフ。

 彼が開けたパックには《生存+存命》や《ザル=ターのドルイド》、《トロスターニの召喚士》など、興味を惹かれるものは多くあったが、彼は緑を加えないことに決めた。

 さらに、彼は4ターン目に《丘巨人》として出すこともできる湧血クリーチャー《瓦礫帯のマーカ》が好きだった。ナシフは余計な手出しをせず、赤いカードを取ることを選択したのだ。

 第2ピックでは再び《ザル=ターのドルイド》を流し、《武器への印加》を取った。《武器への印加》について、ナシフは「同じような+1/+0で先制攻撃をつけるカードが印刷されるたびに、そいつがお気に入りになるんだ。基本的にどこからでも取れるほど安くて、ほとんどの戦闘に勝てるほど強い。超過コストの軽さがまた良いよね」と述べていた。

 そこからは簡単だった、と彼は言う。第3ピックで2枚目の《瓦礫帯のマーカ》、第4ピックで《とげの道化》と取り、《とげの道化》はナシフがラクドスへ向かう後押しになった。

 そして、彼は《暴動の長槍使い》を取り始める。

大胆? うん。アグレッシブ? うん。《向こう見ずな技術》や《逸脱者の歓び》と相性抜群? もちろん!

「手札が良くないと失敗するこいつらは、実は大好きってわけじゃないんだ」とナシフ。第5、第6、第8ピックの《暴動の長槍使い》の重要性については控えめだ。

 それでも、そのコストがそれらを価値あるものにしている、と彼は付け加えた。

「2マナ域はスゴイよ」とナシフは言う。「2マナ域が大切なのはこれまでもそうだったけれど、『ドラゴンの迷路』ではちょっと取りにくいと思うからね」

 第2回戦のマーティン・ジュザとの試合では、《暴動の長槍使い》が重要な役割を果たしたのは間違いない。たった1体の《暴動の長槍使い》が《向こう見ずな技術》をまとって3回攻撃を通し、さらに《ならず者の道》によりジュザにブロックすらさせず、彼のライフを20点すべて持っていったのである。

 ラクドスへの方向性をしっかりと固めたナシフは、残りのドラフトもそのまま進んだ。幸運にも現れた《ラクドスの復活》を取り(こんなボムなんかに目もくれず圧倒的にアグレッシブな《凍結燃焼の奇魔》を取りかけていたが)、《灰の盲信者》と除去を加え、そして《逸脱者の歓び》と《向こう見ずな技術》で彼の《暴動の長槍使い》プランは完成に至った。

 この物語は、第3回戦にてデニス・ラシド/Denniz Rachidを相手に土地1枚のマリガンを繰り返してマッチを落とし、ナシフが目指した3-0でのハッピー・エンドとはならなかった。それでも、彼は2色のアグレッシブな戦略は未だ健在であることを、はっきりと見せつけたのだ。

(Tr. Tetsuya Yabuki)

ガブリエル・ナシフのラクドス

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