Round 10 : 浅原 晃(神奈川) vs. 森 勝洋(東京)

Posted in Event Coverage on April 20, 2007

By Daisuke Kawasaki

注目のカード――《野生のつがい/Wild Pair》

《野生のつがい》と添い遂げなかった浅原 晃

プロツアー直前に、タカラトミーのサイトに「歴史と伝統の男」浅原 晃(神奈川)が上記の記事をアップした。

そして、この記事の最後、浅原は「プロツアーに《野生のつがい/Wild Pair》デックを持ち込む」かのようなフレーズで文章を締めている。浅原といえば、GP京都のクイックインタビューも、全て《野生のつがい》の話で統一していた。

きっと、誰もが思っていたことだろう、「浅原はプロツアーに《野生のつがい》を持ち込んでくる」と。

前日のレジストに浅原は姿を現さなかった。誰もが、浅原のデックに興味があったにもかかわらず、誰にも情報がもたらされなかった。

翌日。浅原は、Jon FinkelでDavid Price並みのビートダウンを決行していた。

Game 1

浅原の対戦相手は、「帝王」森 勝洋(東京)。

森が、2ターン続けて《戦慄艦の浅瀬/Dreadship Reef》にカウンターを載せてマナ加速し、浅原が2ターン目に待機した《裂け目翼の雲間を泳ぐもの/Riftwing Cloudskate》を、《ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir》で無効化するところからゲームがスタート。この《ザルファーの魔道士、テフェリー》は、浅原が即《ヴェズーヴァの多相の戦士/Vesuvan Shapeshifter》で対消滅させる。

すでに浅原が3ターン目にキャストしていた変異(正体は《塩水の精霊/Brine Elemental》)へと森が《堕落の触手/Tendrils of Corruption》を打ち込んだことで、一度場のパーマネントは土地のみとなる。

ここで、お互いが《影魔道士の浸透者/Shadowmage Infiltrator》をキャスト。浅原は一度《応じ返し/Snapback》で森の《影魔道士の浸透者》を手札に返してのアタックを決行。Finkelファンの浅原だけに、《影魔道士の浸透者》で一回でも多く殴りたかった、のかどうか真実はわからないが、こうして得たアドバンテージを失わないうちに、X=2での《永劫の年代史家/Aeon Chronicler》待機から、変異での《塩水の精霊》キャストと、一気に畳み掛ける。

この変異と、待機のあけた《永劫の年代史家》で果敢なビートダウンを試みる浅原。森が土地にカウンターを置くのに対応して《塩水の精霊》を表にするのだが、森は残ったマナで《滅び/Damnation》をキャスト、再び場はきれいになる。

だが、浅原も、一度はKing of Beatdownを目指した身。
続けて変異を展開し、森への攻勢を緩めない。

この変異に対して、森は多少悩みつつも、《ザルファーの魔道士、テフェリー》キャストでブロック。表が選った変異は《塩水の精霊》だったものの、森もしっかり手札に《突然の死/Sudden Death》を握っており、一度は《ザルファーの魔道士、テフェリー》を守り抜く。しかし、その代償として、タップアウトを余儀なくされる。この隙に、浅原は《滅び》を打ち込み、三度場をリセット。

そして、リセットした瞬間に、《ファイレクシアのトーテム像》をクリーチャー化し、なおもビートダウンを決行する。

 「あれ、思うと罠だったんだよね…」

そう、森が語るように、浅原は、執拗に、不思議なほどに森のライフを削っていってる。

場のパーマネントを見れば、浅原がマナソース以外では《ファイレクシアのトーテム像》しか持たないのに対して、森の場には、たった今キャストされた変異(《ヴェズーヴァの多相の戦士》)と《ウルザの工廠/Urza's Factory》、さらに《ファイレクシアのトーテム像》と完全に優位に立っている。

しかし、森のライフは、残り5なのだ。

続くターンも執拗にアタックを決行する浅原。これをスルーしてしまうと無条件に負けてしまう森、少々厳しいものの、トークンを生み出して、変異とともにブロック、ライフの損失を1点に抑える。

Phyrexian Totem

ここで、浅原は《ファイレクシアのトーテム像》へと《応じ返し》、森は《ヴェズーヴァの多相の戦士》で《ファイレクシアのトーテム像》をコピーと、お互いが被害を最小限に食い止めるプレイをする。

ちなみに、ご存知の無い方のために補足しておくと、「クリーチャー化している」というのは、コピーされない情報であるため、《ヴェズーヴァの多相の戦士/Vesuvan Shapeshifter》は、「クリーチャーではないアーティファクト」の状態となる。したがって、ダメージによって破壊もされない。

そして、今度は浅原がこのテクニックを利用しようともくろむ。

浅原も、変異状態で《ヴェズーヴァの多相の戦士》をキャスト。そして、「森のターンエンド」に《ファイレクシアのトーテム像》をクリーチャー化する。そして、これをコピー。そう、この時点で浅原の手札には《滅び》があり、一方的なリセットを仕掛けようというたくらみなのである。当然ながらこの陰謀は森に見破られ、森も便乗とばかりに《ファイレクシアのトーテム像》をコピーする。

ここで、膠着しきったと思われたゲームだったが、森は、《永劫の年代史家》を待機した返しで浅原がキャストした《裂け目翼の雲間を泳ぐもの》をカウンターすることができない。地上はお互いに固まりきっているものの、飛行クリーチャーに対処する術は、森のデックに除去と、あのカードしかない。

一度のアタックでライフが2になった森は、カードを2枚ドローする。

2枚目のカードこそ、この状況を好転させるカードである《塩水の精霊》。間違いなく森はこのカードに「愛されている」。

いわゆるピクルスコンボのパーツを揃えた森だったが、懸念材料は浅原の《ヴェズーヴァの多相の戦士》。そう、お互いにアンタップを飛ばし続ける事ができるのだ。マナを数えると、お互いがアンタップを飛ばせる回数は、8回ずつ。

2回ずつアンタップを飛ばした所で、森は長考に入る。森の手札には、2枚の《取り消し》と2枚の《神秘の指導/Mystical Teachings》。

「帝王」森 勝洋

 「結局、こっちのデッキはばれてるのに、浅原さんのデッキは全然知らなかったんだよね…序盤のビートで、カウンターはいってない青黒ビートかもしれないと思ったし、そうだったらいいとひよっちゃったんだよね。」

森の《神秘の指導》に突き刺さるのは、浅原が温存していた《取り消し》。これには、《取り消し》を重ね、《突然の死》をサーチし、《ヴェズーヴァの多相の戦士》は除去する森だったが、「予定外にカウンターをうたされてしまった」為に、マナがタップアウトしてしまう。

浅原は、落ち着いて、残ったマナから《滅び》をキャストした。

浅原 -1 森 -0

Game 2

重厚で濃厚なGame 1は、二人に満足に実力を発揮する機会を奪っていた。残り時間は5分。

しかし、二人とも、このゲームを全力で行うべく、もはや、どちらのターンがどちらかもわからないようなスピードでゲームを進める。

森の変異(《ヴェズーヴァの多相の戦士》)に対して浅原が、《堕落の触手》をキャスト…と、すでに浅原はアンタップ、即タップで《永劫の年代史家》を待機しており、次の瞬間に森の場には《神秘の指導》からサーチされてきた《ザルファーの魔道士、テフェリー》が場にいるといった具合だ。

浅原のエンジンとなりえた《影魔道士の浸透者》は《堕落の触手》され、フラッシュバックの《神秘の指導》で《神秘の指導》を持ってこられている感じであり、アドバンテージ的には森が優位ではあるのだが、ここで残り時間はついに2分を切る。

浅原は、2枚目の《永劫の年代史家》を待機(X=3)し、ドローを進める。

逆に短期決戦を求める森は、《神秘の指導》から《塩水の精霊》をサーチ。《永劫の年代史家》のカウンターがなくなる前に《ザルファーの魔道士、テフェリー》への回答を用意できなかった浅原、《永劫の年代史家》はあきらめ、ここでは変異(《塩水の精霊》)をキャストする。これに対して、森は《神秘の指導》のフラッシュバックで《呪文の噴出》を持ってきて、バイバックでカウンター。ここでマナがタップアウトしたのをいいところとして、浅原は《滅び》。この時点で残り時間は30秒。

森 vs. 浅原

浅原の2枚目の変異(《ヴェズーヴァの多相の戦士》)は、《堕落の触手》され、お互いの場には《影魔道士の浸透者》がにらみ合う。森の決め手となりうる《呪文の噴出/Spell Burst》もすでに《取り消し》され、浅原が2枚目の《影魔道士の浸透者》を置いたところで、延長ターンが終了したのだった。

浅原 -2 森 -0

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