Round 11: Andre Coimbra(ポルトガル) vs. 浅原 晃(神奈川)

Posted in Event Coverage on April 20, 2007

By Yukio Kozakai

アンドレ・コインブラ

2005年世界選手権で、共にトップ8へと勝ち上がった2人のフィーチャーマッチをお届けしよう。当時は反対ブロックで、直接対決は無かった2人だが同じ横浜の地でプロツアーサンデーを賭けて戦う。

Andre Coimbra(アンドレ・コインブラ)は、昨夏行われたGP広島準優勝が記憶に新しいが、同年のPT神戸でも常に上位に位置して幾度と無くフィーチャーマッチへと招かれていた。昨年はGPで3度のトップ8に輝くなど、安定した成績を残している。また、日本でイベントがある時には中村 修平(大阪)の家に泊まり込んで練習を積むなど、日本文化にも完全に順応しているとのこと。

そういえば、PT神戸でフィーチャーマッチを取った時に、彼は非常に上手に箸を使いこなしていた。しかも、食べていたのは会場で配られていたケーキと、非常に難易度の高い一品だった。素晴らしい。

ちなみに、デッキはVoidを使用している。

浅原 晃(神奈川)は、初日0-2スタートから、3敗ラインで踏み止まっている。直前まで、先日行われたGP京都のクイックインタビュー内でも注目カードに挙げていた《野生のつがい/Wild Pair》のデッキを使うか悩んでいたとの事だが、結局は敬愛するフィンケルこと、《影魔道士の浸透者/Shadowmage Infiltrator》を慕って青黒を選択した。

そのフィンケルの加護かどうかは定かではないが、後ほどマッチカバレージで《影魔道士の浸透者》に関するトピックが発生するのだが、……それはまた別のお話。

さて、日本勢がのきなみ苦戦を強いられているこのプロツアー横浜で、大礒 正嗣(広島)、藤田 剛史(大阪)ら、これまでの日本を支えてきたベテランの奮起が光っている。3敗がひとつのボーダーとして語られ始めている中盤戦、生き残るのはCoimbraか、浅原か。

Game 1

Coimbra、浅原共に、《影魔道士の浸透者》の鏡打ち。マリガン後とは思えない勢いで4色の土地を揃えるCoimbraは、《虚空/Void》を「3」でプレイし、2体目の《影魔道士の浸透者》が並んでいた浅原の場を平らげた上に、手札に眠っていた《ファイレクシアのトーテム像/Phyrexian Totem》2枚もおまけに叩き落し、2:4トレードを成立させた。

浅原は、それでもトップデッキした《影魔道士の浸透者》を3度フィールドへ送るが、2発目の《虚空》が再び襲う。ならば、と今度は変異をプレイする浅原。Coimbraは返しに《なだれ乗り/Avalanche Riders》で浅原の《沼/Swamp》を破壊し、先ほど手札に確認した《滅び/Damnation》、ひいては後々の《塩水の精霊/Brine Elemental》の脅威を遠ざけるべく、さらに2体目を送り込む。

Coimbraの思惑通り、浅原のマナは「6」でストップし、《塩水の精霊》はフェイスアップを迎える事無く、残ライフが我慢の限界を超えた浅原自らの手によって《滅び》と共に墓地へ塩漬けに。

アンドレ・コインブラ対浅原 晃

浅原はフルタップ。返しにCoimbraが変異クリーチャーを送り込み、ライフが危険水域の浅原は連打となる《滅び》。Coimbraの変異クリーチャーを葬るが、依然ピンチは続く。

Coimbraの墓地に落ちる、変異クリーチャーである《影魔道士の浸透者》……

《影魔道士の浸透者》?!

Coimbraの手札には、《憤怒の天使アクローマ/Akroma, Angel of Fury》。つまり、変異クリーチャーの召喚間違いをここに来て起こしてしまっていたのだ。

ほぼ勝利を手中に収めていたCoimbraに下された裁定は、ゲームロス。浅原は、なんとも意外な形で第1ゲームを先取することとなった。

Coimbra -0 浅原 -1

Game 2

マッチの途中ではあるが、ここでデッキチェックが入る。さながら、バスケットボールやバレーボールなどのスポーツで言う「テクニカル・タイムアウト」のように、先ほどのあまりに大きすぎるミスから、Coimbraは冷静さを取り戻し、流れを変えるのに充分な時間を得る事が出来たようだ。

ちなみに、日本語で言うと「水入り」といったところか。日本人らしく、筆者は浅原と共に会場に配備されているミネラルウォーターを頂きつつ、デッキが返ってくるのを待った。さあ、ゲーム再開だ。

「マナが揃ってしまえば」とは、何度繰り返した言葉かわからない。

4ターン目、Coimbraの場に並んでいるのは、《沼》《山/Mountain》そして2枚の《島/Island》。クリーチャーは、《影魔道士の浸透者》《なだれ乗り/Avalanche Riders》。

《虹色のレンズ/Prismatic Lens》から《ファイレクシアのトーテム像》につなげたかった浅原に、強制的にマナトラブルを起こさせ、浅原がプレイした変異(《ヴェズーヴァの多相の戦士》)が《影魔道士の浸透者》にフェイスアップすると、すぐに《虚空》でまたしても手札の《ファイレクシアのトーテム像》ごと浅原の基盤を崩しにかかる。

《虚空》の連発が浅原を襲う。今度は「5」で《永劫の年代史家/Aeon Chronicler》を落とし、《稲妻の天使/Lightning Angel》を召喚。やりたい放題のCoimbraに対し、後続の土地を引き当てた浅原が変異を連続してプレイしてようやく盛り返すが、《時間の孤立/Temporal Isolation》が変異クリーチャーの進撃を許さない。

トドメは、《爆裂+破綻/Boom+Bust》(モードは《破綻》)。

かつては、会場正面に飾られている《セラの天使/Serra Angel》がその役目を果たした「エンジェル・ゲドン」が、時を超えて今、フィニッシュブローとして再誕したのだ。

Coimbra -1 浅原 -1

Game 3

浅原 晃

Coimbraが《激浪のこそ泥/Riptide Pilferer》からの手札破壊戦法を試みる。が、変異クリーチャーをプレイして冷静に対処し、《虹色のレンズ》から伸ばしたマナで早くも《永劫の年代史家》を待機させる浅原。

Coimbraはまたも順調にカラフルなマナベースを構成し、《硫黄の精霊/Sulfur Elemental》に加えて変異と次々クリーチャーを呼び出す。しかし、先手でテンポに利する浅原は待機の明けた《永劫の年代史家》が変異と共にレッドゾーンへ進撃し、さらに2体の変異を戦線に追加した。

これには困ったCoimbra。手札に《虚空》があれば、浅原の変異は一掃出来るがまともな解決手段は今のところ見えてこない。2枚目を引き当てようが、攻撃が通らなければ《激浪のこそ泥》はただのバニラクリーチャーに過ぎないのだ。

浅原にターンが返る。アンタップを迎え、これで例え《虚空》をCoimbraが引き当てても一掃の危機は無い。しかも、「ピクルスの時間」が始まる7マナ目に到達した。戦闘を仕掛けつつ、《塩水の精霊》がフェイスアップしてCoimbraの動きを抑制する。この戦闘(《激浪のこそ泥》と《硫黄の精霊》のダブルブロック)によって《塩水の精霊》は失うが、残りの変異に《塩水の精霊》がいるのは明白。

マナを縛られたCoimbraは、身動きが取れない。Coimbraに出来るのは、浅原の変異がやはり《塩水の精霊》だったのを確認することだけだった。

浅原、2日目全勝で3敗をキープだ!

Coimbra -1 浅原 -2

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