2013〜14年シーズンのプレミア・プレイの概要

Posted in Feature on May 1, 2013

By Helene Bergeot

Hélène Bergeot started her career with Wizards of the Coast in France in December, 1995; afterwards, she spent a few years in the European headquarters based in Belgium and eventually relocated to the Renton office. She is currently the director of organized play and trade marketing.

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 プロツアー「ドラゴンの迷路」と、2012〜13年シーズンの終わりが近づいてきました。ここで、2013〜14年プロツアー・シーズンとプロ・プレイヤーズ・クラブの詳細について告知しようと思います。

 4つめのプロツアーが追加されることで、プロ・シーズンの開始ならびに終了が変更になります。2013〜14年シーズンは、グランプリ・グアダラハラ(スペイン、2013年5月24日)から始まり、基本セット・プロツアー(2014年夏)で終わりになります。今後は、夏のプロツアーでシーズンが終了し、その次のグランプリで新しいシーズンが始まる、という方針になります。

 この大枠をご理解いただいた上で、プレミア・プレイの変更についてご説明いたします。

2013〜14年シーズンにおけるプロ・プレイヤーズ・クラブの必要ポイントと特典

 4つめのプロツアーと、通例の12ヶ月よりも長いシーズンであることによって、得られるプロ・ポイントはより多くなります。そこで、私たちは2013〜14年シーズンにおけるプロ・プレイヤーズ・クラブの必要ポイントを調整しました。これと並行して、各レベルの特典についても再検討を行うことができました。特典全てについて説明する前に、2つの重要な変更点について説明させていただきます。

  • シルバー・レベルのプレイヤーは、シーズンに1回プロツアーへの招待を受ける
  • ゴールド・レベルのプレイヤーは、500ドルのプロツアー参加褒賞を受ける

 各レベルの必要ポイントと特典の一覧は以下のようになります。2013〜14年シーズンで新たに得られるようになった特典には、印がついています。

  シルバー ゴールド プラチナ
必要ポイント 20点(以前は15点) 35点(以前は30点) 50点(以前は45点)
特典 全グランプリで2不戦勝 全グランプリで3不戦勝 全グランプリで3不戦勝
自国のワールド・マジック・カップ予選への招待を得る 自国のワールド・マジック・カップ予選への招待を得る 自国のワールド・マジック・カップ予選への招待を得る
:各Magic Online Championship Seriesで10点のQPを得る :各Magic Online Championship Seriesで15点のQPを得る :各Magic Online Championship Seriesで20点のQPを得る
:シルバーへの昇格直後のプロツアーへの招待を得る( * ) 全プロツアーへの招待を得る(そのプロツアー直前の木曜日に受けるとして扱う) 全プロツアーへの招待を得る
  :プロツアー参加時に500ドルの参加褒賞を得る プロツアー参加時に3000ドルの参加褒賞を得る
    全プロツアーへの航空券とホテル宿泊権を得る
    ワールド・マジック・カップ参加時に1000ドルの参加褒賞を得る
    グランプリ参加時に250ドルの参加褒賞を得る
    :全グランプリで無料のスリープ・イン・スペシャル・サービスを得る(可能な場合)( ** )

(*) シーズンの最後のイベントでシルバー・レベルに昇格した場合、次のシーズンの最初のプロツアーへの招待を得る。シルバー・レベルの会員はこの招待をプロツアーの直前の木曜日に得るものとして扱われる。
(**) スリープ・イン・スペシャル・サービスは、マジック・プロツアー殿堂顕彰者にも与えられる。

 主にプロツアーでめざましい成績を挙げたことによってプレイヤーのプロ・ポイント合計(並びにプロ・プレイヤーズ・クラブにおけるレベル)が定まるようにするため、2つの大きな変更を行います。

  • プロツアー「ドラゴンの迷路」から、プロツアーの優勝者は自動的にそのシーズンと次のシーズンのプラチナ・レベルを得ます。プロツアーの優勝にはそれだけの価値があるのです。
  • プレイヤーの年間プロ・ポイント合計に加えられるのは、グランプリの中で成績がよかった5つだけになります。それ以外のグランプリで得られたプロ・ポイントは、合計には加算されません。

 プロ・ポイントはプレイヤーのプロ・プレイヤーズ・クラブ・レベルを決定するだけでなく、ワールド・マジック・カップにおける各国王者枠と、世界選手権への地域、全世界からの招待も決定します。5つのグランプリ以外で得たプロ・ポイントは、そのプレイヤーの生涯プロ・ポイント合計には加算されます。

 5グランプリ・システムの実例を挙げてみましょう。

  • あるプレイヤーが、2013〜14年シーズン内の個人戦グランプリにおいて、好成績を残した方から順に並べると優勝(8点)、5位(4点)、17位(2点)、25位(2点)、33位(1点)となった。その年間プロ・ポイント合計に加算されるのは、17点である。
  • その後、そのプレイヤーがグランプリで準優勝した(6点)。これによって33位という結果と入れ替わり、そのプレイヤーがグランプリから得る年間プロ・ポイントは22点となる。
  • さらにその後、そのプレイヤーがグランプリで40位に入賞した(1点)。これはそれ以前の上位5つの結果よりも上位ではないので、この1点は年間プロ・ポイント合計には加算されない。ただし、生涯プロ・ポイント合計には加算される。

プロ・プレイヤーズ・クラブの変更点概要

  • シルバー・レベルのプレイヤーはシルバーに昇格した直後のプロツアーへの招待を得る
  • ゴールド・レベルのプレイヤーはプロツアーにおいて500ドルの参加褒賞を得る
  • プロツアーの優勝者はプラチナ・レベルとなる
  • プロ・プレイヤーズ・クラブのレベルを決定するにあたっては成績上位5つのグランプリだけを合計する
  • Magic OnlineのQPがプロ・プレイヤーズ・クラブのレベルに応じて与えられる
  • スポンサー特例による招待と、シルバー・レベル、ゴールド・レベルのMagic Online PTQの廃止

 プラチナ・レベルになりたいプレイヤーにとって、全世界でのグランプリの増加は過密な移動スケジュールをもたらし、疲れ果てる原因となっていました。より多くのプレイヤーにグランプリを楽しんでもらうため、その数は増やしたいのですが、プロたちが身を削り、マジックを楽しめなくなりながらも参加し続けなければならないというようなものにしたくはありませんでした。ここ2年を分析して、プラチナ・プレイヤーはプロツアーで平均8点のプロ・ポイントを得ているということがわかりました。トップ・プレイヤーが毎月1回プレミア・イベントに参加すればいいようにするという目的とこの分析から、計算に入れるべきグランプリの数と新しい必要ポイント数を算出しました。

 各レベルの得点を変更するにあたって、私たちにはいくつかの目標がありました。

 その1つが、新しい得点を得るレベル間のギャップを和らげることです。現在のプロ・プレイヤーズ・クラブはトップ・プレイヤーに報いることや、高いレベルを目指すプレイヤーの魅力的な物語を作ることは問題なくできていましたが、各レベル間の壁は高いものでした。シルバー・レベルに招待を与えることで、そういったプレイヤーにわかりやすい特典を与えることになります。これは今までは欠けていたことでした。ゴールド・レベルの特典に航空券が含まれないので、ゴールド・レベルのプレイヤーの「すべてのプロツアーへの招待」という重要な特典を活用できるようにするため、参加褒賞が新しく制定されました。

 もう1つの目標は、シルバー・レベルをプロツアー・サーキットへの足がかりにすることです。プロ・プレイヤーズ・クラブの第一歩は、プロツアーへの足がかりを提供すべきです。シルバー・レベルはその第一歩になるようになりました。この特典は、規模の小さい、グランプリが少ない地域に住んでいるため、なかなか大量のプロ・ポイントを稼ぐことができないプレイヤーにも魅力となります。

 マジック全体におけるMagic Onlineの意味合いはさらに重くなっており、私たちは紙のマジックのプレミア・プレイとMagic Online Championship Seriesの間の繋がりを強くしたいと考えました。プロ・プレイヤーズ・クラブの会員は、2013年6月12日に始まるシーズン7からの各MOCSシーズンでQualifying Pointを得ます。

 これらの変更に伴い、いくつかの例外規定を撤廃することにしました。スポンサー特例による招待は、プロツアー「テーロス」から廃止されます。シルバー・レベルのプロツアー招待が、スポンサー特例がマジック・コミュニティにおいて担っていた役割をより明確な形で担ってくれるでしょう。ただし、今後も裁量により各プロツアーにおいて少数の特別招待は行われます。シルバー・レベル、ゴールド・レベルのMagic Online PTQは、プロツアー「神々の誕生」から廃止されます。実質的には、これはシステムの欠点を補うためのその場しのぎでした。システムを改善して問題を解消できたので、これらのプロツアー予選の必要はなくなりました。

 これらの特典は、2013〜14年プロ・シーズン(2013年5月20日から2014年8月3日)の開幕から発効となります。

 プロ・プレイヤーズ・クラブの詳細なガイドラインと手続きについては、こちらをご参照ください(リンク先は英語)。

グランプリとその不戦勝

 グランプリはマジック最大規模のイベントとしてデザインされてきましたが、可能な限り多くのプレイヤーにいい経験となるようにしなければなりません。イベントを終わらせるためにラウンド数の増加や2回の足切りが必要になることがありましたが、そうすることによって拘束時間は増え、いい経験とは言えなくなることがありました。

 そこで、私たちは新しい規定を定めることにしました。グランプリは最大15ラウンド(初日9ラウンド、2日目6ラウンド)とし、その後に上位8人による決勝を行います。1200人以上の参加する個人戦のグランプリでは、イベント終了時点で39点以上の点数を得ていて決勝に残れなかったプレイヤー全員にプロツアーへの招待が与えられます。この招待(航空券は含まれません)は、そのグランプリから連なるプロツアーに有効で、そのプロツアー直前の木曜日に与えられるものとして扱われます。この規定は2013年5月11〜12日に開催されるグランプリ(ポートランドと北京)から有効です。チーム戦グランプリでのラウンド数ならびに必要ポイントは現在検討中ですが、グランプリ・プロヴィデンス前には告知いたします。

グランプリの変更点概要

  • グランプリの最大ラウンド数は15
  • 1200人以上が参加している個人戦グランプリでは、39点以上のプレイヤーはそのグランプリから連なるプロツアーの招待を得る
  • グランプリ・トライアルで得られる不戦勝は2ラウンド

 グランプリへの関心の高まりとマジック全体の急速な拡大を受けて、グランプリで現在使われている不戦勝のシステムに問題が生じ始めました。グランプリの参加者の中で不戦勝を持っているプレイヤーの割合が多すぎ、結果として逆に不戦勝の価値が失われるという段階に至っています。

 私たちは不戦勝をよく確認しなければなりませんでした。3ラウンドの不戦勝は、1ラウンドや2ラウンドの不戦勝と関連して、どの程度与えられるべきでしょうか? 3ラウンドの不戦勝が与えられているプレイヤーは今の区分でいいのでしょうか? これらの問題を、論理的に解決できるのでしょうか。

 まず、私たちはプレイヤーがグランプリで不戦勝を得る方法の順位付けをしました。

  • 店舗でのグランプリ・トライアル(競技レベルの入り口であり、店舗イベントとプレミア・プレイの重要な橋渡しである)
  • プロ・プレイヤーズ・クラブ(プロがグランプリに参加する動機付けである)
  • プレインズウォーカー・ポイント(イベントにたくさん参加するプレイヤーの努力と成果を称えるための重要な方法である)
  • 直前グランプリ・トライアル(地元プレイヤーがグランプリに参加する動機付けである)

 店舗でのグランプリ・トライアルはプレイヤーが不戦勝を得る第一の方法です(そしてそうあるべきです)が、同時に3ラウンド不戦勝を大量に増やしている理由でもあります。グランプリ・トライアルを開催する店舗が急速に増えた結果、3ラウンドの不戦勝を持つプレイヤーが2回戦の不戦勝を持つプレイヤーよりも多いという非論理的状況になってしまっていました。

 下のグラフは、2012年4月から2013年4月のグランプリ・ストラスブールまでの間にもちいられた不戦勝の数と種類を表しています。2本目の線は、1ラウンドの不戦勝の数が変わらないとした場合のあるべき分布です。

 不戦勝の本来の意味を守るべく入念に検討した結果、私たちは個人戦グランプリに連なるグランプリ・トライアルで得られる不戦勝のラウンド数を2に減らすことにしました。この変更は、2013年第3シーズン(8月17日開幕)以降に開催されるグランプリに連なるグランプリ・トライアルに適用されます。

 同時に、グランプリでの不戦勝を得るために必要なプレインズウォーカー・ポイントについても、シーズンの長さ、ラウンド数のバランスを考慮して再検討を行いました。入念な検討の結果、必要なポイントは現行のままとなりました。つまり、400点で1ラウンド、750点で2ラウンド、1500点で3ラウンドです。

プロツアー予選:2014年の地域別割り当て

 4つのプロツアー、40以上のグランプリ、世界選手権、ワールド・マジック・カップ、ワールド・マジック・カップ予選と、12ヶ月でやらなければいけないイベントが大量にあります。2014年の4つのプロツアーそれぞれの予選ラウンドは、12週から14週となります。2013年とほぼ同じ数のグランプリが、この4つの期間を通して開催されることになります。

 以下に、各予選ラウンドの期間を示します。これはそれぞれ、グランプリへの不戦勝を定めるプレインズウォーカー・ポイントの期間合計シーズンと同じになります。

プロツアー「ニクスへの旅」予選ラウンド 2013年12月2日〜2014年3月9日
プロツアー・基本セット・予選ラウンド 2014年3月10日〜2014年6月1日
プロツアー・"Huey" 予選ラウンド 2014年6月2日〜2014年8月24日
プロツアー・"Dewey" 予選ラウンド 2014年8月25日〜2014年11月30日
 

 以前、3つめのプロツアーの追加を告知したときにお伝えしたとおり、私たちは年間800回の店舗主催のプロツアー予選と、64回のMagic Online予選を開催することが目標です。各ラウンドに割ると、200回の店舗主催のプロツアー予選と、16回のMagic Online予選ということになります。

 プロツアー予選増加分の割り当てに関しては、その地域の拡大が他の地域に比べて遅くても、各地域のプロツアー予選を増やすことに重点を置きました。従って、地域ごとでのイベント数を完全に再配分するのではなく、増加分を割り振って現在の割り当てに加えることにしました。この増加分は、その地域の市場規模やイベント参加人数、マジックの拡大に基づいて割り振られることになります。

 2014年のプロツアー予選シーズンは4つあり、各シーズンは2013年のシーズンよりも短いので、プロツアー予選の追加が各シーズンのプロツアー予選を増やすこととイコールでないことにご注意ください。

地域 プロツアー予選/年 増加分
  2013 2014  
北米・プエルトリコ 285 372 +87
ヨーロッパ 219 264 +45
アジア太平洋 54 68 +14
メキシコ・中南米 42 52 +10
日本 39 44 +5
合計 639 800 +161
 

 各地域の、国別のプロツアー予選割り当てについては、今秋、この新しい割り当てを初めて適用する、プロツアー「ニクスへの旅」予選シーズンの詳細を告知するときに同時に発表します。

今後のプロツアーの開催地

 これから18ヶ月間のプレミア・プレイの全体像の話ですから、2014年の大イベントの開催地をご紹介します。4つめのプロツアーが出来たことで、世界選手権ならびにワールド・マジック・カップの時期、あわせて「ワールズ・ウィーク」を再検討する必要がありました。2014年には、ワールズ・ウィークはカレンダーの一番最後に開催されることになります。

プロツアー「神々の誕生」 2014年2月 ヨーロッパ(都市未定)
プロツアー「ニクスへの旅」 2014年5月 ジョージア州アトランタ
プロツアー・基本セット 2014年8月 オレゴン州ポートランド
プロツアー・"Huey" 2014年10月 ハワイ州ホノルル
ワールズ・ウィーク 2014年12月 フランス・ニース
 

 この記事で説明した変更は、プレミア・イベント招待ポリシーに反映されます。ポリシーに記される中でまだ未定なのは、2014年ワールド・マジック・カップ予選参加に必要な年間プレインズウォーカー・ポイント合計です。これについては、2013年ワールド・マジック・カップ予選の結果を検討してから定めることになります。

 今回の変更によって、プレミア・プレイは世界中のマジック・プレイヤーにひらめきを生み出すものであり続けると感じています。皆さんが下さったフィードバックに、心から感謝しています。皆さんが、様々なウェブサイトやソーシャルメディア、ウィザーズ内部の人間との交流を通してお伝え下さった考えが、これらの変更を作り上げる助けとなりました。

 いつもの通り、ツイッターで私にご連絡いただけます(英語)。本年が世界のマジックにとって素晴らしい一年になりますように。

 

(Tr. YONEMURA "Pao" Kaoru)

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