汚濁の時間だ!

Posted in Reconstructed on December 11, 2012

By Gavin Verhey

When Gavin Verhey was eleven, he dreamt of a job making Magic cards—and now as a Magic designer, he's living his dream! Gavin has been writing about Magic since 2005.

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 ゴルガリの飢えた大地へようこそ! 腐敗農場の臭いから離れることはできないが――吐き気をもよおす臭いでなければ、まあ良い所じゃないかな。

 もちろん、そこはほぼ常に吐き気をもよおす臭いがするが。そして今日は、まぎれもなくその臭いを利用するデッキを考察していく。手を汚して排水路に心を向ける時だ――つまりは、《排水路の汚濁》に!

排水路の汚濁》 アート:Erica Yang

 この個性的なイニストラードのエンチャントはあまり用いられていない――しかし次元を超えた愛情を持ってそれをデッキに取り入れるなら、ゴルガリで用いることになるだろう。ゴルガリ・デッキでのジャン=フランソワ・メジャーの個性的な用い方を見ようじゃないか。

ジャン=フランソワ・メジャーの「スーサイドスライム」

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その戦術とは

 これは確かに色々詰め込まれすぎだ! ともあれこのデッキを煮詰めようとするなら、これには攻撃のための2つの主要なとっかかりがある、ということになる。

 一つ目のとっかかりは、不安定なエンチャントによるアドバンテージを利用する《排水路の汚濁》デッキであるということだ。このデッキには容易に死亡できるクリーチャーが満載で、それはスライム・カウンターをどんどん乗せてどんな消耗戦においても対戦相手を上回れることを意味する。しかし真の興奮は《排水路の汚濁》コンボからもたらされる!

 戦場に《心なき召喚》か《流血の鑑定人》、墓地に《墓所這い》、戦場にゾンビ、そして《排水路の汚濁》がある状態になれば、のみで《排水路の汚濁》を誘発させることができる。対戦相手は巨大なウーズの集団にあっという間に制圧されるだろうし、それを止めることが可能な手段はほとんど無い。

心なき召喚流血の鑑定人

 さて、確かに、これは4枚コンボだ……しかし他の多くの複数枚コンボほど扱いにくいわけではない。まず、コンボカードのうち2つがエンチャントなのでコンボを邪魔されにくいという点においてかなり優秀で、1つのカードは墓地にあってもよく、そして最期のカードはゾンビなら何でもよい。次に、これらのカードはすべてこのデッキにおいて単体で役に立つし、これらが(2つはエンチャントであり、1つは墓地よりプレイされるので)ずっと戦場に残ることは、このコンボが長期戦になるほどますます効果的であるということを意味する。このコンボは避けられぬ脅威を大量に与えてくれるわけだ。

 攻撃のための二つ目のとっかかりは、このデッキはちょうど安定感のあるゴルガリ中速デッキのように動くということだ。復帰力を持ち、かつ、良い効果を持っている優秀な緑と黒のクリーチャーが多く搭載されている。《排水路の汚濁》を引けないとしても、ビートダウンすることで対戦相手を削りきれるだろう。

 このデッキの鍵はデッキの内容を絞ることだ。詰め込まれた多くのものは、メジャー氏がすべての内容をかなり良く引き締めてはいるが、引き締められるゆるみはまだ多少残されている。

 主に、コンボに焦点を当てたデッキから少し離れて、ゴルガリ中速というプランBを持つコンボデッキではなく、コンボを含んだゴルガリ中速デッキになるように舵取りしていこうと思う。このようなデッキで用いたいカードの多くは、コンボを必要としないすべてのゲームにおいても単独で十分に強力だ。このコンボは長期戦において不可避の脅威をもたらし、そしてしばしばゲームは長引くわけで、その時には《排水路の汚濁》を引き当てられるだろう。コンボの後押しを備えた手堅い攻撃方針を中核とするなら、それはこのデッキにゲームでのより多くの柔軟性をもたらすことになる。

デッキ詳細

 各カードを1つずつ検分して、何が重要なのか――どれがうまくいくか調べよう。

グール起こし

 《グール起こし》は2枚の《心なき召喚》と《排水路の汚濁》がある状態で、うまくコンボへの別の道を見出してくれるよいクリーチャーだ。それに加えて、これは長期戦になった場合に追加のカードを提供してくれる可能性があり、このデッキが取りうる消耗戦略を多少は補助してくれる。

 しかしながら、《グール起こし》は少々遅くまた全体的に扱いにくい上、遅いゲームにならない限り全然役立たないだろう。このデッキには他のゾンビがあまり多くなく、また《グレイブディガー》の連鎖を現在のスタンダードで行うことを求めているわけじゃない。求めているのは《墓所這い》のためのゾンビなのだから、単純により強いゾンビをなるべく使いたい。このデッキの再構築後では、《グール起こし》は必要としていないと思う。

墓所這い

 《墓所這い》はこのデッキのコンボに不可欠な部品であることに加え、さらに序盤にダメージを与えたり長期戦で盤面にクリーチャーを維持する助けにもなる1マナ域のクリーチャーだ。ジャン=フランソワは3枚のみに留めていたが、私もそれが正しい数のように感じる。《心なき召喚》と共にある場合はコンボが完成していない時を除けば明らかに恐ろしい存在で、そしてこのデッキには墓地にカードを送り込む方法があるためコンボ開始までには1枚は見つけられるだろう。

裂け木の恐怖

 必ずしも3ターン目に出せるとは限らないものの、《裂け木の恐怖》は墓地を主体とした戦略のいくつかを可能にしてくれ、そしてゲームが進むにつれ非常に巨大になる。墓地に多少のクリーチャーを落とすまでは弱いので初期手札に多くあるのは望ましくないが、中核となる戦略のために燃料を補給してくれてなおかつ単体で強いために喜んで3枚投入したいと思う。

死儀礼のシャーマン

 我々がモダン、レガシーそして現行スタンダードで見てきたように、《死儀礼のシャーマン》は素晴らしい。対戦相手の墓地を狙ってリアニメイトや《瞬唱の魔道士》のまやかしを無効にするか、あるいは「単に」自分の墓地を資源とみなして用いるかはともかく、《死儀礼のシャーマン》は幅広い活躍をしてくれる。極めつけに、タフネスが2ということは《心なき召喚》があっても変わらず生き残るということだ!

 《死儀礼のシャーマン》を使う上で最初に確認したいのは、マナ加速するために追放できる土地が墓地にあるように、序盤からライブラリーを削る十分な方法が用意できるかどうかだ。《裂け木の恐怖》も多少の助けになるし、《忌まわしい回収》を追加すればこのデッキには大いに役立つだろう――私はこれを加える予定だ。これらすべてを考慮すると、《死儀礼のシャーマン》の数を増やして全投入することに私はまったくためらいが無い。

門を這う蔦

 《門を這う蔦》は擬似フェッチランドクリーチャーとして、土地を置いたり色マナをより調整するための助けとなる。私にとっての大きな疑問だが、これは土地よりも良いだろうか?

 これはこのデッキであまり活躍しないので、このようなカードを使うなら1枚使うだけにしたいし、投入する土地1枚の代わりとして擬似土地ともいえるこれを使うことになるだろう。そのため真っ先に確認すべきなのはマナカーブだ――そしてこのデッキのゲーム序盤用マナ域はすでにいっぱいになっている。2ターン目にこれをプレイするのがよい状況ではないとして、土地を置くためにこれをプレイするのか実際に唱えたいものをプレイするのかを選ばなければならない状況は望ましくない――よって《門を這う蔦》は斧で切り倒される。

1枚挿しの《酸のスライム》、《流血の鑑定人》、《闇の帰還者》、《ゲラルフの伝書使》、《魂の収穫者》、《不浄なる者、ミケウス》、そして《アンデッドの処刑人

 これらのカードはジャン=フランソワが選んだ《ジャラドの命令》で用いるすべての1枚挿しのまとまりだ。その多才さはよいと思うが、これらはまた私がデッキに入れたいと考えている総合的に見て強力な個々のカードを追い出してもいる。その上、すでにお気づきの通り、《ジャラドの命令》はコンボを中心としたプランAから方針を変更したことで外される。そのためこれらのカードのほとんどはデッキに関係なくなる。

 1つの例外は《ゲラルフの伝書使》で、これはとても強力なので実際はもっと投入したい。《魂の洞窟》は狙った時期に唱える助けになるし、最終的なデッキリストには《ゲラルフの伝書使》を唱えるのに使えない土地は4枚しかない。《酸のスライム》と《魂の収穫者》はそれぞれ優秀なサイドボードカードにはなりえる。

 コンボをより実行できる《流血の鑑定人》を増やす選択肢は確かにあるが、私が考える主要な問題は、これが単体で弱いことは置いておくとしても、《流血の鑑定人》は《心なき召喚》と一緒にはうまく働かないということだ。《心なき召喚》を出した後に引いたなら役に立たないわけで、それはこのようなデッキでは出来る限り避けたいことだ。むしろ単に強さを理由としてクリーチャーを召喚したいので、《流血の鑑定人》はもはやこのデッキに入ることはない。

ジャラドの命令

 上で言及したように、コンボ目的の終着点は減少したため、このカードは我々のために同じように働いてはくれない。コンボを引き込めれば、素晴らしい――そうでなければビートダウンする時だ!

排水路の汚濁

 これはコンボの鍵となるパーツで、このデッキにおいては実際にかなり強力なカードだ。長期戦において5ターン目に展開した《排水路の汚濁》がもたらす有用性は打破されがたく、また複数あっても余分ではない。私が主に気にしていたのはこれのコストが5マナということであったし、また5マナ域のカードが初手にどっさりあるのはお断りだ――そしてさらにこのカードは《心なき召喚》で軽減されない。

 だが結局、4枚をそのまま維持することに決めた。望んだときにコンボを常に利用できるのを確実にしたかったし、消耗戦を望んだ他のデッキとの多くの対戦があったからだ。このデッキにどの程度の速度を求めるかは地元のメタゲーム次第なので、3枚に減らしたいと考えることがあるということも確かにわかっているが、私は4枚投入に満足している。(別の道を望むならばより確実に《排水路の汚濁》をプレイできるように、《遥か見》で素早く《排水路の汚濁》を出せるようにすることもまた可能だろう。)さらに付け加えるなら、4枚投入によりデッキは一層面白くなるだろう――イェイ!

 《排水路の汚濁》について知っておくべきことがある。これが戦場から離れた場合、これが生み出したトークンはすべて死ぬということだ。最期に《排水路の汚濁》で決めるつもりなら、《拘留の宝球》のような計画をおじゃんにするカードには気をつけるように。都合のよいことに、このデッキには《拘留の宝球》で対処しなければならない多くの他のカードがあると対戦相手に気づかせるだけの十分な脅威がすし詰めになっている。

貴重な発見

 コンボの重要性を低くしたことで、その分これはすっかり必要性を失った。いくつかの再生効果をデッキまわりに持たせておくのはよいことだが、私はとりわけ(《裂け木の恐怖》のような)クリーチャーすべてをさらに強力にするために非クリーチャー呪文を整えたい。この部分は外しても大丈夫だろう。

心なき召喚

 《心なき召喚》はこのデッキでは少々風変わりなパーツで、コンボに燃料を供給はするが、多くの様々なカードのコストを軽減する必要があったわけではない。改訂版では、4〜5ターン目にいくつかの大きな脅威を量産することを《心なき召喚》が可能にするように、(すぐにわかるが)いくつかのカードを加えてちょっと調整する。とはいえ、《グリセルブランド》などの類を加えるほどイカれちゃいない。

 元のデッキリストは3枚投入しており、そして数はそのままが良いと私は考える。1枚以上引きたくはないだろうし、一方《排水路の汚濁》はコンボが整っていないとしても消耗戦略マシンとしてよく働く。通常私は軽いマナ加速は4枚投入する派だが、このデッキにおける《心なき召喚》については例外となる。

高まる野心

 繰り返しになるが、コンボに集中しなくなったのでこのような教示者も同様に必要としない。さらにデッキから非クリーチャー呪文を減らそうとしているため、《高まる野心》もあっさり外すことになる。

畑を耕す

 かなりの変更を加えたが――次に何を加えるのか? さて、このゴルガリデッキのための新戦力を見ていこう。

屑肉の刻み獣

 どんな種類のゴルガリ中速デッキであっても、墓地から使える能力持ちの3マナ3/3速攻クリーチャーは考慮する価値があるだろう。このデッキでは、こいつはとりわけ良い。ライブラリーから墓地に落ちる意味があるだけでなく、ゾンビでもある! これはコンボ時において(あるいはコンボ時でなくても同様に)《墓所這い》復帰エンジンを開始できるという意味を持つ。この地において最も迅速な植物・ゾンビを4枚全投入することに私は満足している。

スラーグ牙

 《スラーグ牙》はこのところどこでも見かけるが――それも当然だ。こいつは大きな体と2つの巨大な効果を持っている。こいつは消耗戦を基本とした戦略に非常に良く適合するので、このデッキで用いるには申し分ないどころではない。《スラーグ牙》は《心なき召喚》の補助を完璧に受けることで、3ターン目に戦場に出ることが可能だ。初手に《心なき召喚》と2枚の《スラーグ牙》があれば、戦場にクリーチャーを並べて仕掛ける相手にとってはまさに困難な闘いになるだろう。

 そう、こいつはどこにでもいる――しかしまたこのデッキにもふさわしい。4枚入れさせてくれ!

ウルフィーの銀心

 重めのカードとして《スラーグ牙》に加えて、《心なき召喚》がうまく働き、なおかつそれがないときにも同様に素晴らしい別の5マナの筋骨隆々クリーチャーを数枚求めた。《ウルフィーの銀心》こそまさに私が捜し求めていた狼だ! 《裂け木の恐怖》と組めば素晴らしく、また《死儀礼のシャーマン》をハードパンチャーにすることもできる。そして《ゴルガリの死者の王、ジャラド》との組み合わせにより、対戦相手に山ほどのダメージを与える。ああ、次は《ゴルガリの死者の王、ジャラド》についてだ……

ゴルガリの死者の王、ジャラド

 墓地にカードを送り込んだり大きなクリーチャーを出したりする場合、《ゴルガリの死者の王、ジャラド》は優れている――そしてこのデッキは両方やるわけだ。巨大な《裂け木の恐怖》、《ウルフィーの銀心》、大きなウーズ・トークンのどれでも対戦相手に向けて発射できる。ゲームが進むにつれ十分な攻撃力をもたらす大きなクリーチャーはまさにこのデッキが求める類のものだ。彼がゴルガリの王なのは偶然ではない!

 大抵は、《忌まわしい回収》と《裂け木の恐怖》が墓地にカードを送り込むことで使いたいときまでには1枚はほぼ必ず見つかるはずなので、《ゴルガリの死者の王、ジャラド》は2枚のみとする。

忌まわしい回収

 私は今しがたもこのカードについて言及したが、これは実際まさにこのデッキの動きのために望むものだ。希望するカードを見つけ出しつつ、求めるすべての効果ために墓地を肥やしてくれる。墓地に《墓所這い》を送り込みたい場合でもビートダウンするために《ウルフィーの銀心》を見つけ出したい場合でも――あるいはその両方だとしても――このカードは実際のところゲームのどの局面においても優れものだ。(ああ、ライブラリーが5枚以下しか無い時を除いてだが。その場合は使わないように。)

 それらすべての変更点を伴い、最終的な推奨デッキリストはこんな感じになった。

ガヴィン・ヴァーヘイの「汚濁の時間」

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 このデッキは非常に力強く、そして強固な相互作用を多く持っている――コンボによる締めくくりも含めてだ。これはマイク・ロウが出演している汚れ仕事を扱ったディスカバリー・チャンネルの『突撃!大人の職業体験(原題:Dirty Jobs)』、その排水路の回を見た後であれば最高に楽しめる。

 死、生、不死――このデッキはゴルガリのお家芸が膿み出ている。楽しいものやゴルガリらしさを求めていたのなら、試してみてくれ!

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