関西勢同士の対決となったこの準決勝。
彼らが展開したドラフトの概要をお伝えする。
ちなみに、構成メンバーは以下のとおりで、対応する席順の者同士だ対角線状に着席してドラフトし、作り上げたデッキで実際のマッチを行なう事になる。
Poor Shark
a)桧垣貴生
b)小宮忠義
c)堂山剛志
Voice os Soul
a)黒田正城
b)大塚智美
c)森田雅彦
Invasion 1st Packs
Voice of Soul の小宮からはじまったこの決勝ドラフト。
小宮期待のファーストピックは Rout で、青白系デッキを得意とする小宮には文句のつけようのない一手であろう。以降、小宮忠義は青白路線まっしぐらであった。
その青白い小宮に対する大塚は、ご存知のように数少ない強豪女性デュエリストの一人であり、その実力は予選ラウンドにおける活躍で証明されてきたものだった。その大塚は、真っ向勝負の赤黒路線へとひた走ることとなる。具体的には小宮の開封したパックからの初手で Shivan Emissary をピックしたのを皮切りに、Recover、Exotic Curse 、Plague Spores、Soul Burn (自分のパックの初手)、Ancient Kavu、Ravenous Rats、Vodalian Zombie 、Addle 、Fires of Yavimaya といったカードを入手したのである。ことに、Rout を捨てさせられるという意味では通常以上に Addle の評価は高そうだ。
Voice of Soul の堂山剛志は、森田雅彦との対決ということになる。堂山が緑がらみ、森田が青白系をほとんど決め打っているのだということはもはや周知の事実とさえいってもいいだろう。堂山によると、各人が組みたい色によってドラフトの座席を選択したのだそうだ。
堂山は小宮のパックから流れてきた Power Armor を活用すべく、予定通りの緑白青デッキをドラフトすることに決定したようだ。そして、自分自身のパックで引き当てた Teferi's Moat をはじめとした、Repulse、Pincer Spider、Quirion Trailblazer 、Sunscape Apprentice 、といったカードをピックしたのであった。
その堂山に対峙する森田雅彦は、ここまでの予選ラウンドを十八番の青白でもって無敗で勝ち上がってきている。当然のごとく青白のカードっをピックし、Stormscape Apprentice、Vodalian Zombie、Vodalian Serpent、Exotic Curse 、Thornscape Apprentice 、Faerie Squadron 、Wallop といったカードをピックし、自身の開封したパックの初手としては Benalish Heralds を選択した。トリーヴァ、ドロマーいずれの色にも進められそうである。
Voice of Soul 、桧垣は一貫して赤黒をプレイしてきており、それはやはり今回でも変わらなかった。Pouncing Kavu、Kavu Scout、Hooded Kavu、Ravenous Rats、2 体の Vicious Kavu といったカードをピックし、マイパックの初手からは Duskwalker を得たのだった。
Poor Shark というチーム名の由来ともなっている大将格の黒田は、赤黒の桧垣を強烈に意識しつつトリーヴァカラーを選択。Benalish Trapper、Charging Troll、Shackles(自パック)、Explosive Growth 、Obsidian Acolyte、Kavu Climber といったカードを得たのだった。
Invasion 2nd Packs
小宮は、Galina's Knight、Phyrexian Infiltrator 、Stalking Assassin 、Urborg Drake といったピックでドロマーカラーを確定。
大塚は 2 体の Nightscape Apprentice 、Agonizing Demise、Plague Spores、Kavu Runner といったカードが取れたのだが、いかんせん 2 マナ域、Shivan Zombie あたりがまるでパックから現れなかったのが木になるところだった。
堂山は、2 体の Faerie Squadron という優秀な航空戦力、Benalish Trapper 、Fertile Ground といったカードをピックしてトリーヴァカラーを確定させたのだったが、森田が稼ぎ出した大きなアドヴァンテージには困り果てていたものだった。
その森田。
自パックから Treva, the Renewer という願ったり適ったりのカードが出現し、黒田とのアイコンタクトの末にこれをピック。さらに、青い堂山に対しての強烈なプレッシャーとなる 2 体目の Vodalian Serpent 、Galina's Knight 、Stormscape Apprentice といったカードのほかに、Probe をも入手したのだった。これでトリーヴァカラーにタッチ黒が確定である。
桧垣は順調に Agonizing Demise 、Pouncing Kavu 、Nightscape Apprentice、Shivan Emissary 、Ancient Kavu、Viashino Grappler、Plague Spores といったラインナップを揃え、対する黒田は 2 体の Crimson Acolyte と Benalish Trapper 、Power Armor、Llanowar Knight 、といった桧垣にクリーンヒットしそうなパーツを着実に集めていったものだった。同じトリーヴァカラーの森田との「棲み分け」は完璧だったと言えるだろう。
Planeshift
パワーハウス・エキスパンションとの呼び声も高い Planeshift。
小宮は 2 枚の Hobble 、Stormscape Battlemage 、Silver Drake 、Bog Down といったカードを無難にピック。対する大塚も 2 枚の Slingshot Goblin 、Phyrexian Scuta、Magma Burst といったカードで陣容を固めたものだった。
堂山のデッキは大きく方向転換を果たす事となった。4 枚の Magma Burst、Slingshot Goblin、Rith's Charm といった赤い有効牌に手を出したからである。わずか 6 パックから 5 枚もの Magma Burst が出現しようとは… 一方の森田は Rushing River 、Hobble、Stormscape Familiar 、Magnigoth Treefolk、Samite Elder といったカードをピックし、基盤の安定していたデッキを一回り強固なものとした。
桧垣が、Phyrexian Bloodstock 2 体、Terminate 、Lava Zombie 、Thunderscape Battlemage といったカードをピックした一方で、黒田は Stone Kavu、Voice of All といった陣容を整えたのであった。
果たして、どのような結果が待ち受けているのであろうか ?