準々決勝:八十岡 翔太(東京) vs. 藤村 和晃(大阪)

更新日 Daily Deck on 2013年 12月 21日

 15回戦の長い戦いが終わりトップ8が決定した。勝ち抜いた8人がフィーチャーマッチエリアに集結し、グランプリ・静岡の優勝者を決定する最後の3回戦が始まる。プロプレイヤーの八十岡は藤村との対戦だが、始まる前にちょっとした事件が。

ヘッドジャッジ:「八十岡選手はデッキリストの不備により、一本目を落とした状態で始まります。」

八十岡 0-1 藤村

 そう、八十岡はプレーオフ直前のデッキチェックでデッキリストとデッキが不一致になっていたのだ。八十岡は「MOでデッキを作ってメールで提出したんだけど、記憶でリアルカードのデッキを作っていたら1枚ずれていた。」と言う。記憶でデッキを組んでいたらそうなることもあるだろうとお思いだろうが、八十岡は以前から常にそのようにデッキを組んでおり、その上でデッキリストの不備をしたことは今まで一度もなかったとのこと。

八十岡 翔太

「(相手がスイス4位で自分が)5位なのに先攻とれた」と前向きな発言をする八十岡に対し、対戦相手の藤村は「そんなことはない」とそれを一蹴。「『1勝なくても先手だし僕が勝った』って書いといてください」と自身満々に語る藤村。

 果たしてこの窮地を八十岡は覆せるのか。それとも藤村が有利のまま押し切るのか。準々決勝が始まる。

    ゲーム2

 スイス順位は藤村が上だったが、ペナルティを受けた八十岡が先攻でゲームは開始される。

 八十岡は《》から《思考囲い》をプレイ。青単信心の藤村の手札は《雲ヒレの猛禽》《凍結燃焼の奇魔》《夜帷の死霊》《思考を築く者、ジェイス》《》3枚と綺麗に動ける手札。少考した後に《夜帷の死霊》を選択した。

 《雲ヒレの猛禽》《凍結燃焼の奇魔》とマナ通りに順番にプレイした藤村。3ターン目には引き直していた《夜帷の死霊》をプレイするも、八十岡が《中略》でカウンター。

 続くターンの《思考を築く者、ジェイス》も《中略》され、残りマナで《破滅の刃》を打たれ《凍結燃焼の奇魔》まで除去されてしまう。さらには《予知するスフィンクス》が登場して、いっきに逆転ムードに。


 藤村が《海の神、タッサ》でターンを返すと、八十岡は攻撃した時に占術3で長考。《好機》と一緒に6枚目の土地を上に乗せるかを検討する。結局土地も上に置いた八十岡は、《思考を築く者、ジェイス》をプレイして[+1]能力を使ってターンを返す。

 信心をため《海の神、タッサ》まで攻撃させて《思考を築く者、ジェイス》を屠りたい藤村だったが、残念ながら《潮縛りの魔道士》だけでは信心が足りずに忠誠カウンターを削るのみ。八十岡は続くターンに《好機》を構えて《予知するスフィンクス》は待機させると、その4ドローで手に入れた《漸増爆弾》を設置し、藤村の《波使い》を《本質の散乱》で回避。《海の神、タッサ》の能力を使って攻撃してきた《潮縛りの魔道士》には《英雄の破滅》を合わせ、藤村の攻勢をシャットアウト。


 ここから八十岡は攻撃に転じた。《変わり谷》と《予知するスフィンクス》が攻撃を行うと、占術で必要牌を上に。《漸増爆弾》で《雲ヒレの猛禽》を除去すると、《海の神、タッサ》で有効なカードを引けなかった藤村は投了を宣言した。

八十岡 1-1 藤村

 サイドボード中、八十岡と藤村は顔見知りということもあり軽い検討を開始した。どうだったか反芻する藤村に対して、「《思考を築く者、ジェイス》の返しで《海の神、タッサ》が殴れて五分って感じ」と八十岡。

 藤村が「《予知するスフィンクス》はリミテッドばりに強かった」と言うと、八十岡も「そっちだって《凍結燃焼の奇魔》とか熊(《潮縛りの魔道士》)とかリミテッドみたいなデッキじゃん。」と軽口を叩き合う。しかしこれはグランプリの準々決勝。一歩上がれば優勝が近づく大舞台なのだ。

    ゲーム3

 2本目だが最終戦。勝ったほうが準決勝進出だ。先行の藤村はマリガンを選択すると、八十岡も少し考えて「ランド引けるかな」と言いながらキープを宣言。

八十岡「コントロールデッキなんてそんなもんか」

 ところが藤村がダブルマリガン。さらに5枚の手札から《タッサの二叉槍》を3枚見せてトリプルマリガンをすると、藤村からは「ほんまにやばい」。4枚のハンドは《》《変わり谷》《タッサの二叉槍》《反論》となりキープを宣言した。

藤村 和晃

 八十岡は《》《変わり谷》のみというハンドで開始をしたのだが、最初のドローで《》を引き《強迫》をプレイ。少ない藤村のハンドから《反論》を抜いてしまう。

 藤村は《変わり谷》で攻撃するしかないのだが、何度か攻撃したところで《破滅の刃》で除去されてしまう。八十岡は《悪夢の織り手、アショク》で得た《波使い》をプレイし、藤村が引いた《凍結燃焼の奇魔》も完全にストップ。


 《タッサの二叉槍》は八十岡の《反論》でカウンターされ、その返しで《凍結燃焼の奇魔》を《家畜化》で取られてしまうと、藤村には投了しか残されていなかった。

八十岡 2-1 藤村

「一戦目は本当に先手になってよかった。後手だったら負けてた。」と試合後の八十岡。

「青単は相性がいいけど先手でドブンされると手がつかないから7:3くらいまでしかいかないんだよね。まあ当たりたいデッキではあるけど。」

 ペナルティで1戦を失いながらも、相性の良いデッキとの対決を制して勝ち抜いた八十岡が準決勝進出!

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