青黒コントロール(スタンダード)

更新日 Daily Deck on 2015年 8月 12日

By Melissa DeTora

Melissa is a former Magic pro player and strategy writer who is now working in R&D on the Play Design team.

 プロツアー『マジック・オリジン』のゆくえを見守っていた皆さんなら、この大会が赤い超アグレッシブなデッキに支配されていたことにお気づきでしょう――とりわけ「赤アグロ」と「青赤《アーティファクトの魂込め》」の活躍は目覚ましいものでした。これだけ赤のデッキがはびこる大会にコントロール・デッキを持ち込むのは、悪手だと思われるかもしれません。ですがガブリエル・ナシフ/Gabriel Nassifの手にかかれば、そう悪いことでもなかったようです。彼は今大会のスタンダード部門で、7勝3敗の成績を収めたのでした。

 コントロール・デッキは扱いが難しいことで知られており、それはこのデッキも例外ではありません。《ヴリンの神童、ジェイス》が、このデッキの複雑さをさらに重ねています。コントロール・デッキでは基本的に、対戦相手のターンに除去や打ち消しを構えておきたいため、序盤にクリーチャーをプレイしたくありません。不用意にタップ・アウトの状態になれば、それだけでゲームが終わってしまう危険があるのです。《ヴリンの神童、ジェイス》は、ゲーム序盤に重大な決断をプレイヤーに迫ります。このカードを2ターン目に唱えるか? その能力で捨てるカードは? どの呪文に「フラッシュ・バック」を持たせるか?《ヴリンの神童、ジェイス》は、間違いなくスタンダードで最も腕の差が出る(そして楽しい!)カードのひとつであり、だからこそ多くのプロ・プレイヤーがプロツアーの舞台でこのカードを使うことを選択したのでしょう。

 このデッキで私が一番好きなところは、《思考囲い》を4枚採用していることです。1ターン目に1枚プレイすれば、例えば《ヴリンの神童、ジェイス》をプレイしても大丈夫かどうかなど、続く4~5ターンの間にするべきことがわかるでしょう。それから、《衰滅》もこのデッキに欠かせない1枚です。これまで、「青黒コントロール」は全体除去が極めて乏しい状態でした。《危険な櫃》は合計で9マナもかかります。それに比べて《命運の核心》はコスト効率には優れていましたが、対戦相手がドラゴンとそうでないクリーチャーをコントロールしている場合にとても困ったことになります。《衰滅》は、「青黒コントロール」がプロツアーで戦うための決め手となるカードだったのです。

 今後、「青黒コントロール」は超アグレッシブなデッキについていけるよう、形を変えていく必要があります。《胆汁病》や《ファリカの療法》を増やすというのも確かに効果的でしょう。ですが、アグレッシブなデッキに対して極めて有効なカードがひとつあります。それは《意思の激突》です。これは非常に使い勝手の良い打ち消し呪文であり、基本的に2マナの《魔力の乱れ》として使っても、ゲームのどの段階でも活躍できる1枚なのです。

Gabriel Nassif -「青黒コントロール」

プロツアー『マジック・オリジン』 / スタンダード
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