黒緑「死の雲」(モダン)

更新日 Daily Deck on 2015年 12月 7日

By Melissa DeTora

Melissa is a former Magic pro player and strategy writer who is now working in R&D on the Play Design team.

 近年印刷されたカードの中でも有数の酷い仕打ちを与える1枚。本日は、それを中心に組まれたデッキを取り挙げます。その残酷なまでの効果を持つカードは、《死の雲》です。それは(自身を含めた)すべてのプレイヤーに土地やクリーチャーを生け贄に捧げさせ、手札を捨てさせ、さらにライフも奪っていくのです。しかしそれでも、《死の雲》を唱える側に立てばその強大な効果を活かして多くのことができます。本日ご紹介するOsmanozguneyが使用したリストは、Magic Onlineのモダン・リーグにて5戦全勝を果たしたのでした。

 《死の雲》がトーナメント環境でそこまで人気を集めていない理由のひとつとして、そのあまりに平等すぎる効果が挙げられます。すべてのプレイヤーに平等に影響を与えるカードを唱えると、大抵は対戦相手の方が先に手札のカードを使う機会が得られるため、唱えた側のプレイヤーが遅れをとることになります。そのため《死の雲》を用いるデッキを構築する際は、その平等性をできるだけ崩して、唱えた後にこちらが先手を打てるように組む方法を考えなければいけないのです。

 そのための最適な手段は、《死の雲》によって生け贄に捧げられないパーマネントを使用することです。そこでプレインズウォーカーが有効なのは間違いありませんが、今回のリストにはもうひとつ、極めて効果的なものが採用されています。それは《楽園の拡散》です。多くのプレイヤーが、マナ加速を使うなら《極楽鳥》や《遥か見》を検討するところでしょう。しかし《楽園の拡散》も同じだけのマナ加速効果が得られるのです。

 《死の雲》を最大限に活かす手段としてもうひとつ、カード・アドバンテージを生み出すクリーチャーや呪文を用いることが挙げられます。私が見かけきた「死の雲」デッキには、そのほとんどに《壌土からの生命》と《カラスの罪》が採用されていました。たしかに、《壌土からの生命》と《カラスの罪》の組み合わせは、非常に軽いコストで対戦相手の手札を取り去ることができる素晴らしい手段です。しかしこの「死の雲」デッキでは、少々異なる手段が取られています。《永遠の証人》や《台所の嫌がらせ屋》のように、採用されているクリーチャーのほとんどが何らかの形でアドバンテージを生み出せるようになっているのです。それらは戦場に出た時点で仕事をこなしているため、《死の雲》によって生け贄に捧げても気にならないというわけですね。

 扱いづらさはあるものの、《死の雲》を用いた戦略は粘り強く戦うことができ、モダンでも最強カードの一角だと思います。この戦略がリーグ戦で5戦全勝を果たしたことを嬉しく思います。これからもっと数が増えるのを期待していますよ。

Osmanozguney - 「黒緑『死の雲』」

モダン
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