『基本セット2014』チーム・シールド、気になるデッキ集

更新日 Event Coverage on 2013年 8月 2日

By Frank Karsten

 ワールド・マジック・カップ参加者たちが最初に挑むのは、『基本セット2014』チーム・シールドだ。12個のパックからデッキを3つ作るというこのフォーマットでは、6パックで行われる個人戦のシールド・イベントと比べて、特定のカードを複数枚手に入れられる可能性が極めて高い。その上、シナジーやコンボもより面白いものが選びやすいのだ。私はデッキ構築の時間に会場を歩き回っていたが、そこで素晴らしいデッキの数々を目にした。中でも私のお気に入りを、ここでご紹介しよう。

スペイン――マリオ・スニガの「スリヴァー」

Download Arena Decklist

 スペイン・チームは、《捕食スリヴァー》4枚と《収差スリヴァー》2枚を引き当てた。ひとつ言っておこう。3ターン目に3/3速攻を加えて攻撃に向かうというのは、良い……いや、この上ないスタートだ。これら2マナ、3マナのスリヴァーに加えて、スペイン・チームは《大身スリヴァー》や《戦闘スリヴァー》、《鋼体スリヴァー》、と種類豊かなスリヴァーの数々に恵まれた。もしスニガのデッキに入っているスリヴァーを1枚ずつすべて戦場に出せれば、《変わり谷》が11/10の怪物になるのだ。悪くないね。

 ところが、《変わり谷》はさらに大きくなる可能性がある。スニガのリストに《運命の扉》があるのを見ただろうか? 普通なら上手く使いこなすのは難しいカードだが、スニガのデッキに潜むスリヴァーの大群にぴったりなのだ。

アメリカ――ダニエル・チェケッティの「緑単雄叫び」

Download Arena Decklist

 他に色を足さず緑単色デッキでいくことには、ふたつの利点がある。まず、《カロニアの大牙獣》を安定して2ターン目に出せるようになること。そしてより重要なのは、実直なカードに過ぎない《夜の群れの雄叫び》が、狂ったように強くなることだ。さながらレア・カードが1枚増えたような強さだ。そのため、《夜の群れの雄叫び》を引いたチームの多くが、緑単色でデッキを作ろうと取り組んだ。中でも一番興味深かったのは、アメリカ・チームのデッキだ。《泡立つ大釜》と《交易所》が特徴的なこのデッキは、《大食のワーム》とも非常に上手く噛み合う。2マナで6/6? 悪くない!

中国――リウ・イーリウの「黒単予言」

Download Arena Decklist

 《堕落》2枚と《泥沼病》2枚と来れば、すでに黒単デッキを始めるのに十分だ。しかし、このデッキの真の原動力は2枚の《闇の予言》なのだ。《執拗な死者》と《血の幼子》、そして《闇の予言》のコンボには夢がある。この3枚が戦場にあると、2マナで1枚カードを引けるのだ。同時にライフを失うものの、《泡立つ大釜》や《夜の子》、または《堕落》を引き込めば、失ったライフを取り戻せるだろう。

香港――デレク・チャームの「赤緑呪禁」

Download Arena Decklist

 《林間隠れの斥候》は、ドラフトではよく最後までピックされず残るカードだ。1マナ1/1と貧弱なクリーチャーで、呪禁も1/1ではあまり意味がない。だが《稲妻の鉤爪》2枚と《トロール皮》2枚があるなら、もちろん話は別だ。それらをエンチャントしたその瞬間、《林間隠れの斥候》は立派に対処しにくい脅威となる。香港チームはこれらの相互作用を見て、すべて同じデッキに入れることを決定したのだ。

フランス――ラファエル・レヴィの「黒赤反逆の行動」

Download Arena Decklist

 本当に多くのデッキが、この生け贄をテーマにした黒赤だった。戦場に《血の幼子》がいれば、《反逆の行動》は追加効果付きの強力な除去に変わる。これは『基本セット2014』リミテッドが生み出す中でも最強のシナジーのひとつで、多くのチームが逃さず使ったものだ。フランスも《反逆の行動》を4枚引いたチームのひとつだが、意外にもそのうち2枚をサイドボードに残した。

ラファエル・レヴィ/Raphael Levyも、黒の生け贄に捧げる能力と赤の《反逆の行動》が生み出すシナジーを使った
多くのプレイヤーのひとりだ。

 私は殿堂顕彰者ラファエル・レヴィを探し出し、その理由を尋ねた。「生け贄に捧げる能力を持ったやつの方が足りなかったんだよ」とレヴィは答えた。「そのうち2枚が《かじりつくゾンビ》で、《反逆の行動》コンボを使うには土地が5枚必要になる。それがけっこうキツイんだ。あと、生け贄に捧げる能力を持ったやつがなくて《反逆の行動》3枚みたいな初手を引いたら、どうする?」彼の説明は合理的で、私たちに自制の大切さを教えてくれるものだった。

 と言ったものの、私も素晴らしいシナジーを集めに『基本セット2014』ドラフトを始めたい、という欲求は自制できなさそうだ。


(Tr. Tetsuya Yabuki)

最新Event Coverage記事

Featured

2015年 11月 16日

2001 Grand Prix Sendai Coverage by, Wizards of the Coast

2001 Grand Prix Sendai Coverage 相次ぐ新星の誕生 10 年ぶりの記録的大雪とのことで、積雪は 20cm 近かった。 2 日目は初日の豪雪が嘘であるかのような快晴となったものだが、やはり北国の冬らしく深々とした寒さが印象的だった。 細かい点にまで言及してはキリがないが、とりあえず今回の上位陣の顔ぶれを見て特に印象的...

記事を読む

Featured

2015年 11月 16日

2002 Masters Series San Diego Coverage by, Wizards of the Coast

2002 Masters Series San Diego Coverage In the first game of the finals, it seemed that Karma was on the side of Humpherys. Fuller only needed a bounce spell to wa...

記事を読む

記事

記事

Event Coverage Archive

過去の記事をお探しの場合 アーカイブのページをご覧ください。人気の著者による、数千にわたるマジックの記事が残されています。

一覧を見る