デッキビルダーたちの選択

更新日 Event Coverage on 2002年 3月 16日

By 森慶太

OBC で争われた Pro Tour 大阪のメタゲームは、つきつめれば「二大勢力のせめぎあい」であるようである。そう、勝ちあがっていった強豪たちのほとんどが、青緑の《強制/Compulsion》をエンジンとした「サイクリング・マッドネス」、あるいは黒コントロールをプレイしていたのだ。

 有名プレイヤーと日本勢トップ集団のデッキセレクトを見てみよう。

Kai Budde

Download Arena Decklist
ソーサリー (10)
4 Careful Study 4 Roar of the Wurm 2 Upheaval
インスタント (4)
4 Circular Logic
エンチャント (3)
3 Compulsión
土地 (24)
10 Forest 14 Island
他 (4)
4 Aether Burst
60 カード
サイドボード (15)
1 Cephalid Looter 1 Compulsión 1 Upheaval 2 Aboshan, Cephalid Emperor 2 Bearscape 2 Llawan, Cephalid Emperor 3 Spellbane Centaur 3 Stupefying Touch

 何はともあれ世界最高峰のプレイテストチームから。
 チーム「ゴジラ」のほとんどのプレイヤーがこの青緑デッキを選択し、マスターズでの決勝進出を決めていた Budde もこれにパイロットしての二日目進出を果たしている。ただ、San Diego に続いて13 point (足きりラインスレスレ)しか初日に獲得できなかったことは周囲を驚かせたものだ。...Juggernaut にも休憩が必要なのだろうか?

Darwin Kastle

Download Arena Decklist
ソーサリー (2)
2 Upheaval
インスタント (4)
4 Circular Logic
エンチャント (6)
4 Compulsión 2 Squirrel Nest
土地 (24)
12 Forest 12 Island
他 (4)
4 Aether Burst
60 カード

 Your Move Games はもちろん黒コントロールがほとんどであったわけだが、Kastle だけは最終的にこの青緑 Cycling-Madness を選択する。ともあれ、カードプールがカードプールであるだけに、今回も Benzo の再来...とはいかなかったようだ。
 メイン《リスの巣/Squirrel Nest》が印象的。

Tsuyoshi Fujita

Download Arena Decklist
ソーサリー (4)
4 Roar of the Wurm
インスタント (4)
4 Circular Logic
エンチャント (7)
4 Compulsión 3 Persuasión
土地 (25)
12 Forest 13 Island
他 (4)
4 Aether Burst
60 カード

 そして、関西勢が使用した Cycling-Madness は限定構築のスペシャリスト、藤田剛史の手によるものだった。サイドの《全面否定/Fervent Denial》、メインからの《説得/Persuasion》がメタ的にも大ヒットの快心作である。藤田はこのデッキによって初日 7 Round 終了時点での暫定ポールポジションを獲得したわけだから、その判断の精確さが窺い知れようものである。
 ともかく、「ゴジラのチューニングとまったく同じレシピに到達した上で、それをメタった」というわけなのだから、もはや藤田の慧眼は世界的に認められるものとなった。

Mono Black Control

Download Arena Decklist

トーメントが黒いセットであっただけに、必然的にフィールドは黒くなった。中でも、中途半端なクリーチャーデッキを食い物にし、青緑とも対等に渡りあえるだけのレシピに到達した成功者の筆頭として、 Jens Thoren が藤田とならぶ初日全勝からの暫定 2 位というポジションを獲得した。

Itaru Ishida

Download Arena Decklist

 日本勢の黒コンは...というと、池田剛、石田格といったプレイヤーたちが構築してみせたレシピは堂々たるものだった。ちなみに、《死者の夜明け/Dawn of the Dead》も場合によってはスマッシュヒットとなったそうだ。
 ともあれ、すでに Masters での決勝進出を決めていた石田は、二つのフォーマットでのテレビマッチ出演にチャレンジすることになったのだ!

Braids

 また、強力なロックアップカードとしてしられる《陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion》をキーとしたデッキで初日を突破したものたちも忘れてはならないだろう。

Akira Asahara

Download Arena Decklist
ソーサリー (8)
4 Chainer's Edict 4 Rancid Earth
土地 (24)
1 Cabal Coffers 23 Swamp
他 (4)
4 Shamblind Swarm
60 カード
サイドボード (15)
4 Ichorid 4 Mindslicer 4 Mutilate 3 Mind Sludge

 日本で注目度が赤丸急上昇のデッキビルダーである京都の長岡崇之、八王子の浅原晃はともに《ブレイズ》をテーマにデッキを仕上げてきた。黒単色、黒青と構成は異なるものの、ともにテンポアドバンテージに特化したグッドスタッフを詰め込んだ良いデッキといえるだろう。長岡のデッキは特に高い評価を得ており、《サイカトグ/Psychatog》デッキの新アーキタイプの一つとしてこれは注目をあつめていた。

Takayuki Nagaoka

Download Arena Decklist
ソーサリー (11)
4 Chainer's Edict 3 Innocent Blood 4 Rancid Earth
エンチャント (2)
2 Chamber of Manipulation
他 (4)
4 Aether Burst
57 カード

TOG

 Kibler の「スタンダードの王者」という評価のとおり、誰もが《サイカトグ/Psychatog》デッキを警戒し、プレイテストした。
 
Brian Kibler 、Ben Rubin の「Super Gro」コンビに Baby Huey 、Magic Colony(いわゆる旧ABUの選りすぐりを中心とした新たなグループ)といった面々がまったく新しいタイプの《サイカトグ》をプレイしたものだった。マッドネスとのシナジーを重視したスタイルの、本当に斬新なデッキであった。いい意味でも悪い意味でも。

Brian Kibler

Download Arena Decklist
クリーチャー (7)
3 Cephalid Looter 4 Psychatog
ソーサリー (3)
3 Chainer's Edict
インスタント (12)
4 Circular Logic 4 Fiery Temper 4 Violent Eruption
アーティファクト (3)
3 Shadowblood Egg
エンチャント (4)
4 Compulsión
他 (4)
4 Aether Burst
58 カード

 そして、OBC のリミテッドフォーマットを圧倒的に支配した CMU の面々も Tog デッキであった。Kibler たちに比べればオーソドックスな仕上がりだが、奇抜であれば何でも良いというわけではない、ということも彼らから学ぶべき教訓なのかもしれない。
 
ちなみに、初日で姿を消してしまった我らが Rookie も青黒 Tog のメインボードに《パッチワーク・ノーム/Patchwork Gnomes》と《霊力/Psionic Gift》を投入するという大胆な策を講じたのだが...彼にも土曜日は訪れなかったのであった。

Mike Turian

Download Arena Decklist

Finkel sets Forest !!

Jon Finke

Download Arena Decklist

 土曜日にコマを進められなかったプレイヤーといえば、Jon Finkel もそうだった。
 《踏み荒らし/Overrun》デッキは上位にもたしかに存在したが...、誰もが彼は自分の分身をプレイするだろうと信じて疑わなかったのに。

最新Event Coverage記事

Featured

2015年 11月 16日

2001 Grand Prix Sendai Coverage by, Wizards of the Coast

2001 Grand Prix Sendai Coverage 相次ぐ新星の誕生 10 年ぶりの記録的大雪とのことで、積雪は 20cm 近かった。 2 日目は初日の豪雪が嘘であるかのような快晴となったものだが、やはり北国の冬らしく深々とした寒さが印象的だった。 細かい点にまで言及してはキリがないが、とりあえず今回の上位陣の顔ぶれを見て特に印象的...

記事を読む

Featured

2015年 11月 16日

2002 Masters Series San Diego Coverage by, Wizards of the Coast

2002 Masters Series San Diego Coverage In the first game of the finals, it seemed that Karma was on the side of Humpherys. Fuller only needed a bounce spell to wa...

記事を読む

記事

記事

Event Coverage Archive

過去の記事をお探しの場合 アーカイブのページをご覧ください。人気の著者による、数千にわたるマジックの記事が残されています。

一覧を見る