
ここ数年、ヨーロッパがマジックにおける最強地区であったことには疑いがないでしょう。2005年のマジック・インビテーショナルで、ここまで層の厚い読者投票は無いんじゃないでしょうか――2004年から2005年におけるトップ8参加者は14人にもなりますし、名古屋時点でのプロポイント順位は言うに及ばずでしょう。
ヨーロッパを代表する面々に、あなたの一票を入れてください。投票ページへはこのページの一番下から行けます(プロフィール文責はブライアン・デヴィッド=マーシャル)。
カイ・ブッディ(Kai Budde)
その名も“ジャーマン・ジャガーノート”。カイ・ブッディはあらゆることを成し遂げてきています――その中には、インビテーショナルを成し遂げて《非凡な虚空魔道士/Voidmage Prodigy》を作ったことも含まれます。カイはプロツアーにおいて、多くのマジックのプロが目標としていること――3つの別々のシーズンにおける複数のプロツアーの勝利、をすでに達成し、最優秀プロプレイヤーの獲得はまるでメリル・ストリープがアカデミー賞のノミネートを受けるようなものでした。2003-2004シーズンでは、カイは2つの個人戦プロツアーを除くすべてにおいてトップ32に入っています。彼は世界選手権の直前までは、4つ目の最優秀プロプレイヤーを争っていました――最終的には8位になっています。
2003-2004 プロポイント:58 (8位タイ) | 名古屋時点でのプロポイント:29(40位)
カミエル・コーネリッセン(Kamiel Cornelissen)
カミエル・コーネリッセンは、このゲームを席巻しているオランダプレイヤー軍団の代表格です。カミエルは物静かで意志の強いタイプのプレイヤーです。対戦中に会話をしたり冗談を言ったりすることはほとんどありません――彼は目の前のことに集中し、集中することで勝利を手にするのです。長い間、彼を止めることができるのは日曜の決勝戦だけだと考えられていました。彼は一番大きい小切手を2回逃しているのです。そして、彼はチーム“Von Dutch”の一員として、日本の“www.shop-fireball.com2”の岡本仁――やはり二位で終わったトーナメントの話が語られるプレイヤー――というふさわしい相手と向かい合うこととなりました。カミエルは状況の激しく入れ替わる一戦をものにし、やっと悪いジンクスを払拭したのです。さらに彼は世界選手権でもトップ8――日曜日の朝から戦うこと5回目です――に入り、最優秀プロプレイヤーレースを6位で終えています。
2003-2004 プロポイント:64 (6位) | 名古屋時点でのプロポイント:55 (5位)
ニコライ・ハーツォグ(Nicolai Herzog)
ニコライ・ハーツォグとアントン・ヨンソンは、まさしく二台巨頭です。どちらが最強のリミテッド・プレイヤーかは、いつも議論の的になります。ニコライ主義者にとって有利なのは、彼が昨シーズン、プロツアー・アムステルダムとプロツアー・サンディエゴにおいてともに一番大きい小切手を自宅に持ち帰っていることです。1シーズンで2回トップ8に残るだけでも偉業です――2つ勝つとなればこれはもうとんでもないことでしょう。ニコライはまさしく脱兎のごとく最優秀プロプレイヤー――インビテーショナルにおける確定枠の一つ――のレースを逃げていましたが、最後の最後の世界選手権で、ゆっくり確実に歩いてきたガブリエル・ナッシフに抜かれています。
2003-2004 プロポイント:82 (2位) | 名古屋時点でのプロポイント:44 (13位)
アントン・ヨンソン(Anton Jonsson)
アントン・ヨンソンが2003-2004シーズンのリミテッドにおいて連続してトップ8に入ったことは、ニコライ・ハーツォグが両方のイベントを勝った陰に隠れがちです。アントンは真剣にリミテッドのマジックの愛好者で、リミテッドのスペシャリストというもののまさに具現化です。彼は今シーズンも好調で、名古屋においても再びトップ8に入りました。このスウェーデン人は3連続でトップ8に入りながら、名古屋の決勝で小室修に敗れ、またも悔し涙を飲んでいます。名古屋は彼にとって5回目の日曜日進出です。これはトップクラスでしょう――これより多く日曜日に出ているプレイヤーは3人しかいません。その3人とはカイ・ブディ、ジョン・フィンケル、ダーウィン・カッスルです――彼らは全員インビテーショナルの勝者です。
2003-2004 プロポイント:47 (16位) | 名古屋時点でのプロポイント:52 (6位)
イェローン・レミー(Jeroen Remie)
チームメイトのイェルガー・ウィガースマと同様に、イェローン・レミーの三度目は素晴らしいものでした。マジックのプロ達の群れを好む熊は、チーム“Von Dutch”の一員としてようやくシアトルでのプロツアーに勝利しました。カミエルがオランダのマジックシーンの代表格とすれば、イェローンの役割は吟遊詩人でしょう。彼はネットでのマジックのコミュニティのためにレベルの高い戦術コラムを書くことで高い評価を得ています。彼は世界中を旅し、高いレベルのマジックの戦いに参加し、そのすべてを楽しんでいます。彼は外国にもたびたび参戦しますが、その風貌と人格から記憶に残るようで、とあるインディアナのレストランでは彼が戸口に現れたところで「いつもの」メニューが準備されたそうです。
2003-2004 プロポイント:52 (12位) | 名古屋時点でのプロポイント:48 (11位)
アントワン・ルーエル(Antoine Ruel)
アントワンとオリヴィエのルーエル兄弟は、99-00シーズンのグランプリ・カンヌにチーム“Black Ops”の三分の二として初めて参加して以来、プロツアーを席巻し続けています。二人兄弟の中でアントワンは「静かな方」として評されますが、彼の身振り手振りは声よもより多くを語ってくれます。アントワンは昨シーズンのプロツアー・サンディエゴで2位に入り、今シーズンのグランプリ・ウィーンで2位、昨シーズンのグランプリ仙台で4位に入っています。2004年はすべてのプロツアーで賞金を稼ぎ、個人戦で最高の成績を残しつつ(シアトルでのチーム戦でも6位)、最優秀プロプレイヤーレースでも4位に入りました。彼の安定した成績はポイントにも現れ、ここ12ヶ月のプロポイントでは堂々1位です。
2003-2004 プロポイント:68 (4位) | 名古屋時点でのプロポイント:69 (1位)
オリヴィエ・ルーエル(Olivier Ruel)
99-00シーズンでのグランプリ・カンヌ(彼の兄弟とフローレン・ジュードンとのチームによる)2005年のグランプリ・ヘルシンキでの勝利の間に、オリヴィエは世界中を旅して11回のGPのトップ8と3回のPTでのトップ8の成績を残しています。兄弟のにぎやかな側のオリヴィエは、まさしく地球のあらゆる場所を旅し、世界中に友人がいます。2003-2004シーズンでは、彼は最優秀プロプレイヤーレースで(カイと並ぶ)8位の成績を残しました。2005年はコロンバスで8位、ヘルシンキで優勝と、輝かしい記録でスタートしています。コロンバスのトップ8を「コロンバス組」と称するなら、オリヴィエは間違いなく「クラス一番のおどけ者」でしょう。また彼は、コロンバス組の中で最も2005年の最優秀プロプレイヤーに近い人物に選ばれています。
2003-2004 プロポイント:58 (8位タイ) | 名古屋時点でのプロポイント:63 (2位)
イェルガー・ウィガースマ(Jelger Wiegersma)
イェルガー・ウィガースマは、昨シーズン日曜日に2回進出しています。彼は世界中のプレイヤーたち(かのズヴィ・モショウィッツを含みます)と調整を行い、彼がプロツアー神戸に持ち込んだ親和デッキは、現在における薬瓶親和の基礎となっています。神戸はありとあらゆるところでアンチ親和だったことから考えて、彼がトップ8のうちのたった2人の親和使いの一人だったことは、彼の技術を証明するものでしょう。彼は親友のオランダ人のイェローン・レミーやカミエル・コーネリッセンと組んで“Von Dutch”を結成しています。プロツアー・シアトルは彼にとって3回目のトップ8であり、彼はチームメイトと共に優勝のトロフィーを持って帰っています。イェルガーはその年の最優秀プロプレイヤーで5位に入っています。
2003-2004 プロポイント:66 (5位) | 名古屋時点でのプロポイント:57 (3位)