
かつては Japanese Legend と呼ばれた塚本。日本選手権 2 連覇、 Finals 優勝と数々のタイトルを物にしてきた彼は、藤田憲一と彼だけが持つ日本選手権連続出場の記録を継続させるために遥々大阪までやってきた。
対する田中久也は昨年度日本代表( 4 位繰り上がり)というプレイヤーであり、世界選手権のチーム戦でも後一歩で決勝ラウンドという善戦を見せた。
まさに新旧の日本代表対決となったこのマッチ。デッキ相性は《銀騎士/Silver Knight》《曙光の精霊/Dawn Elemental》等、ゴブリンの塚本にとってはどうしようも無いカードを満載した田中の方が有利だろう。しかし、かつての日本最強男は相性のよしあしなどひっくり返してしまうかもしれない。
Game 1
両者共ダブルマリガンスタートとなった一戦目。ハンドに土地が 1 枚も無いがこれ以上はマリガン出来ないと判断した先攻田中がこれキープ。 2 枚目の土地を置けないまま敗北してしまうことになった。
田中は 1 戦目に引いた全ての(マリガンする前の手札も含め)カードをあわせても・・・土地は 1 枚きりだった。
塚本 1 – 0 田中
Game 2
今度は両者ともマリガン無く順調に進む。先行するのは田中で、 3 ターン目に変異で《賛美されし天使/Exalted Angel》出し、これを次のターンに表にして一気に塚本を攻めた。
対する塚本も《スカークの探鉱者/Skirk Prospector》《火花鍛冶/Sparksmith》《ゴブリンの戦長/Goblin Warchief》とかなりの好手なのだが、《曙光の精霊/Dawn Elemental》からの《崇拝/Worship》がどうしようもないかに見える。
塚本は全てのクリーチャーを《スカーく》によって赤マナに変換しての《抹消/
塚本 1 – 1 田中
Game 3
土地が 5 枚に《レオニンの古老/Leonin Elder》と《賛美されし天使/Exalted Angel》と今一なハンドな田中はマリガンを少し悩むがスタート。
対する塚本はといえば、じっくりと考えこむプレイスタイルの第一人者。言うなれば日本におけるスロープレイの第一人者とも言える彼らしいプレイには懐かしさすら感じるが、やはり遅いものは遅い。初手をキープするかどうかの判断も流石の長さだ。
この3 本目は、序盤から動きが今一な塚本に対して、土地を若干引き過ぎた感は有るものの《賛美されし天使/Exalted Angel》を変異から無事表に返した田中が有利に進める。
しかし、かつてのチャンピオン塚本も《ゴブリンの戦長/Goblin Warchief》《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》と立て続けに引いてライフレースは塚本 16 vs. 田中 12 。ここで田中の手には《曙光の精霊/Dawn Elemental》と《崇拝/Worship》が既に有り、後 2 ターンあれば間違いなく勝てそうな状況になるのだが・・・はたしてどらちを先にプレイすべきか? そして天使はアタックするのか? と重要な場面で長考に入る。
5 分ほど悩んだ田中の結論は天使がアタックし、《曙光の精霊/Dawn Elemental》を出すというものだった。ここで塚本のハンドに《スカークの探鉱者/Skirk Prospector》と《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》と有る場合負けてしまうが・・・正しい選択と言えるだろう。
返しの塚本のターンは《宝石の手の焼却者/Gempalm Incinerator》で《賛美されし天使/Exalted Angel》を殺してフルアタック。田中のライフを 11 として 4 マナ残してターンエンド。
残り 20 分となったが両者ともここが重要と考え、じっくりとフェイズを進めていった。
田中の次の悩みどころは塚本の手札に《恐怖/Terror》に類する単体除去が手札に有るか?
ということで、もしもこの手のスペルがある場合《崇拝/Worship》を張るパターンでは即死してしまうため・・・手札の《真実の信仰者/True Believer》を2体出してとりあえずお茶を濁すというのもある。

しかし、ここで塚本の手札に単体除去は無いだろうと判断して田中は《曙光の精霊/Dawn Elemental》アタック後に《崇拝/Worship》をキャストしてターンエンド。
そしてこれに対して塚本は苦い表情を見せ、 X = 3 の《ルーンの解読/Read the Runes》を打つ。が《曙光の精霊/Dawn Elemental》に対する解答は見つからず、クリーチャーを追加するだけでターンエンド。更に《銀騎士/Silver Knight》を追加した田中の前に敗北した。
Final Results : 田中久也 Win