ラウンド 1: 熊谷真一 vs. 深井弘一

更新日 Event Coverage on 2002年 10月 11日

By Keita Mori

今シーズンの開幕戦に彗星のごとくあらわれた熊谷弘一。

グランプリ札幌王者の熊谷真一これこそ新星の新星たる所以なのかもしれないが、彼は DCI レーティングによる不戦勝、いわゆる Awarded Bye が無い状態でこの宇都宮の地へとやってきた。彼はいっさい Bye の無い状態からグランプリ札幌を優勝したことでその名を知らしめたわけだから、今回は前人未到の「No Bye からの GP 連覇」という大記録に挑戦してやろうというわけである。

ところで、これは筆者の主観によるところが大きいのだが…だいぶ熊谷はフューチャーマッチの独特の雰囲気に慣れ親しんだようである。森田と死闘を繰り広げた頃にはぎこちないチャレンジャーといった風であったのだが、今ではなんとも堂々たるものだ。いい意味で、彼も自信を持つ事が出来たのだろうか?

さあ、お手並み拝見。

Game 1

マナカーブを低めにおさえ、お手本のような白黒を構築してきた深井弘一がまず攻勢に出る。

《金切り声のノスリ/Screeching Buzzard》を 2 体と《疾風衣の侵略者/Gustcloak Harrier》、と豪華 3 体の航空戦力を展開してみせたのだ。言うまでも無いが、フライヤー 3 体というのはかなり強烈なダメージクロックである。

結局、赤黒緑で《暴動/Insurrection》というエンドカードまで抱えているビートダウンデッキを構築している熊谷なのだが、さすがに 3 体のフライヤーすべてを除去することは出来ず…それだけでゲームを落としてしまうことになった。

熊谷のデッキではともかく除去とクリーチャーのサイズで押し切るしかない無骨なデッキであり、地上をかためられて空中戦を仕掛けられるとほとんどお手上げとなってしまうのだ。

深井 1-0

Game 2

今度は熊谷が緒戦の鬱憤晴らし。

一瞬土地のとまってしまった深井を尻目に、熊谷は 2 体のクリーチャーを「変異」で展開してダメージレースで先行する。

深井も《ナントゥーコの鞘虫/Nantuko Husk》、《栄光の探求者/Glory Seeker》とワンテンポ遅れつつもブロッカーを展開したのだが…《腐敗を導く者/Shepherd of Rot》でライフを削りはじめる熊谷真一。

結局、熊谷の「変異」クリーチャーが《樹を跳ねるロリアン/Treespring Lorian》へと変身し、ブロッカーを綺麗に排除してきっちりとビートダウンしてみせた。

勝てるゲームをしっかりとる。
これは言うほどに簡単なことではない。

熊谷 1-1

Game 3

《栄光の探求者/Glory Seeker》。《恐怖布の急使/Frightshroud Courier》。

順調に最序盤から戦線を構築していくチャレンジャー深井。一方のチャンピオン熊谷は《急使》を即座に《うつろう爆発/Erratic Explosion》で除去してみせる。しかし、深井はさらにここで「変異」のクリーチャーを展開し、これには熊谷も「変異」で対抗した。ここまで、天秤はまだ均衡に近い状態といってよかっただろうか。

しかし、ここから深井にばかり素晴らしいドローがもたらされることになる。

鮮やかに《堕ちたる僧侶/Fallen Cleric》+《骨を組む者/Boneknitter》という コンボによって 4/2 の再生付きアタッカーを調達し、これが確実に熊谷のライフを削り取っていった。横で睨みをきかせているのが《石弾投擲兵/Gravel Slinger》なのだから…熊谷はたまらない。

ほとんど《僧侶》はアンブロッカブルで、ブロックしようものなら確実に一方的な殺戮劇の被害者となってしまうのである。そう、ライフレースでおされている熊谷はここでクりーチャーを次々にチャンプブロックしていくことになり、状況は刻一刻悪化の一途であった。

…なんとか状況を打開しようと、熊谷は《狙いすましたなだれ/Pinpoint Avalanche》で《石弾投擲兵/Gravel Slinger》を除去しようとこころみたのだが、これが痛恨の《篤信の魔除け/Piety Charm》で回避されてしまう。

そして、残念なことにこれが熊谷真一の最期の抵抗となってしまったのだった。

ちなみに、十分なマナとハンドに《暴動/Insurrection》とを抱えていた熊谷には、お互いのデッキに投入されている《ナントゥーコの鞘虫/Nantuko Husk》さえ場に出てくれたなら…という目論見があったわけなのだが、それもかなわなかった。

もしも深井が《ファイレクシアの食屍鬼/Phyrexian Ghoul》あらため《鞘虫》を引きあて、そしてそれを何気無く展開してしまったのなら…そこには熊谷の《暴動/Insurrection》が待ち構えていたわけなのだが、幸運にも両陣営の《鞘虫》はライブラリーの底の方に眠っていたようである。もちろん、《暴動/Insurrection》一発で深井の致死量を満たすだけのクリーチャーが場に並んでいる状況は存在しなかったことも付け加えておこう。

深井弘一とにかく、《暴動》には出番がまわってこなかったのだ。

ともあれ深井弘一は大金星からのスタートということとなったわけで、是非とも日曜日進出ライン到達への第一歩としていただきたいものである。

Final Result:深井弘一 wins 2-1

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