ラウンド 13

更新日 Event Coverage on 2004年 1月 17日

By 吉川 祐輔

もはや説明は不要だろう。ここアムステルダムにおいて着実に白星を重ね、日本勢の中での主役となった元祖シルバーコレクター、「フジシュー」こと藤田修。初日落ちギリギリのラインからここまで不死鳥のごとく舞い戻ってきた「帝王」Kai Budde。

この時点で双方ともマッチポイントは30点(10勝2敗)。このマッチに勝った方は、Top8をほぼ手中にする。日曜日のスポットライトにたどり着くのはどちらか。

Game 1

Kai先攻。藤田は少考の後マリガン。マリガン後の初手はまあまあだが、クリーチャーがいないのが気にかかるところ。

Kaiは第2ターンの終了フェイズに《急報/Raise the Alarm》というお決まりのパターンで攻めたてる。藤田はというと、《上天の呪文爆弾/Aether Spellbomb》《レオニンの円月刀/Leonin Scimitar》とは並べるものの、クリーチャーを引けないのが災いしてしばらく攻められ続けてしまう。それでもなんとか第4ターンに《機械仕掛けのコンドル/Clockwork Condor》をプレイし、なんとか戦線を維持し押しとどめる。

《急報》《空狩人の若人/Skyhunter Cub》《機械仕掛けのコンドル/Clockwork Condor》と序盤は快調に攻めていたKaiではあるが、藤田の場に《マイアの処罰者/Myr Enforcer》が出てくるに至って、いったん手を止めざるを得なくなる。

藤田はさらに《彫り込み鋼/Sculpting Steel》で《マイアの処罰者》をもう1体生成し、オリジナルに《レオニンの円月刀》を付けて攻勢に出ようとする。Kaiはこれを殺せるようにブロック。もちろん藤田はダメージスタック後に《上天の呪文爆弾》で《マイアの処罰者》を手札に戻そうとするが、Kaiはこのタイミングで《魂の閃き/Soul Nova》。果たして、藤田の攻防の要であった《マイアの処罰者》《レオニンの円月刀》を奪い去る。

こうなってしまうと、序盤のライフ差が重くのしかかってくる。《モリオックのゴミあさり/Moriok Scavenger》で《機械仕掛けのコンドル》を戦線復帰させ、《ヴァルショクの篭手/Vulshok Gauntlets》の力でもって重い一撃を与えていくKai。

これをかわす術を持たなかった藤田は1本目を失うこととなった。

藤田修 0-1 Kai Budde

Game 2

今回は藤田先攻。1枚しか入っていない《銅のマイア/Copper Myr》を出し、第3ターンには《水晶の破片/Crystal Shard》を出し相手の展開を抑制するという好調な展開。

Kaiは慎重に手を進めざるを得なくなるが、藤田の《ヘマタイトのゴーレム/Hematite Golem》が時間を与えない。5点、5点とKaiのライフを削っていく。こちらのパンチも、相当重い。

静かに打開策を練るKai。《空狩人の若人》は一度戻されながらも再展開し、さらに《太陽のしずく/Sun Droplet》、《ピューターのゴーレム/Pewter Golem》、さらには《真珠の破片/Pearl Shard》といった防御網を追加する。

藤田も《ニューロックのスパイ/Neurok Spy》《マイアの処罰者》を追加し、攻撃の手を緩めない。何しろ、《水晶の破片》に加え《上天の呪文爆弾》、手札にはサイドインしたのだろう《逆行/Regress》があるのだ。このままテンポで押し切れるか。

《真珠の破片》で抵抗するKaiだが、さすがにこのバウンス攻勢は凌げなかった。最後の決め手はカウンターを満載した《太陽のしずく》への《逆行》。
勝負の行方は最終ゲームへ。

藤田修 1-1 Kai Budde

Game 3

運命の第3ゲームはKai先攻。そしてきっちり第2ターンに現れる《太陽のしずく》。さらに第3ターンに《真珠の破片》。白マナを引けていなかったのが難点だったが、それも第4ターンにきっちりとクリア。

藤田は親和系デッキらしく、第2ターンに《金属ガエル/Frogmite》、第3ターンに《マイアの処罰者》と攻め立てるのだが、如何せん青マナを全く引かないのが痛く、一気の攻めとはいかない。

Kaiの《魂の閃き》は、それを読み切った攻撃から《クラーク族のシャーマン/Krark-Clan Shaman》を上手く使うことでかわすものの、《チタンのゴーレム/Titanium Golem》《モリオックのゴミあさり》が場に現れると、厳しい状況かと思われた。

しかし、鉄壁のKaiに一瞬の隙があったものだ。優位を確固たるものにすべく、土地7枚をフルタップで《タージ=ナールの剣鍛冶/Taj-Nar Swordsmith》で《ヴァルショクの戦具/Vulshok Battlegear》を導いたその瞬間がそれだった。

藤田は手札から《上天の呪文爆弾》を出した上で、これと《チス=ゴリアの鱗/Scale of Chiss-Goria》、《伝承の樹/Tree of Tales》をサクリファイスして渾身の3点《地震/Earthquake》を放つ。カードカウントこそ4対3だが、手札が空のKaiにとってこの損失は大きすぎた。

クリーチャーを引かないKaiに対し、ここぞとばかりに手札のアーティファクト・クリーチャーを展開していく藤田。そして最後は駄目押しの青マナから《逆行》。
一見困難な状況から冷静に戦いを進め、ついにはKaiを矢尽き刀折れる状況に追い込んだ藤田。静かに、着実に。その力は、まさに歴戦の勇者のものだった。

藤田修 2-1 Kai Budde

Osamu Fujita defeats Kai Budde.


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