
2003 年に、Pro Tour Chicago 5 位、New Orleans 6 位と二度トップ 8 入りしている Eugene。2001年のアメリカ選手権で三位に入賞した時には、まだ無名だった新人は、あれよという間にトップクラスの実力を世界に誇る存在となった。
一方、カナダの Aeo はこれまでに目立った活躍の無いこれからの選手だ。ざっと記録を調べてみたが、見つかった成績は GP Detroit 30 位、カナダ選手権 27 位といった程度。しかし、ただの新人がここまで勝ち上がれるわけは無い。今後頭角を現しそうな選手である。
この最終ラウンドを勝利し、ベスト 8 入りを果たすのはどちらとなるか。じっくりと観戦したい。
Game 1
赤緑 vs 白緑。トラディショナルな色構成をする Eugene に対して、Aeo が選択したのはクリーチャー戦闘に特化したもの。
Aeo は《銀のマイア/Silver Myr》を召還しマナブーストを図るが、これは Eugene の《黄鉄の呪文爆弾/Pyrite Spellbomb》によって早々に退場。
ここからゲームは歪に進む。Aeo は《骨断ちの矛槍/Bonesplitter》を出したものの、それをつけるべきクリーチャーを引かない。一方、Eugene もスペルこそ豊富に抱えるものの、初手にあった山三枚以外の土地を引けない。更に Aeo の《忍び寄るカビ/Creeping Mold》がそれを悪化させる。
Aeo は二体のマイアを並べると、そこから一気に《テル=ジラードのトロール/Trolls of Tel-Jilad》へと。
土地二枚 vs 《テル=ジラードのトロール/Trolls of Tel-Jilad》。
オッズは一倍。
Eugene 0 - Aeo 1
Game 2
互いにマイアを召還するが、彼等の最初の仕事はマナを出す事では無く、攻撃することだった。奇妙なダメージの応酬が一度行われた後に、Aeo はマイアを追加。
土地が三枚ながらも二体のマイアを擁する Aeo 。そこから《テル=ジラードの射手/Tel-Jilad Archers》へと繋げるなかなかの展開。
だが、Eugene も負けてはいない。じっと我慢をし、マナが貯まったところで《ワーム皮の鍛冶工/Wurmskin Forger》を 5/5 で場に登場させる。さぁこれからだ!

「じゃぁ《陽光の潮流/Solar Tide》をパワー3以上破壊で。」
これからだっけ?
この一撃が腰にきた。早くも最高潮に後が無くなった Eugene 。とりあえず相手に聞いてみる。
Eugene 「引き分けでも Top 8 っぽいんだけど、どう?」
Aeo「無理。」
単純明快。さらば Eugene。
Eugene 0 - Aeo 2