ラウンド 4

更新日 Event Coverage on 2004年 1月 16日

By 森 慶太

アジアと南米を代表する二人のプレイヤーのマッチアップが4回戦フューチャーマッチに選び出された。

最後のアジア選手権に勝利したことでも知られているのが岡本尋。彼は2003年の世界選手権で準優勝を飾ったことによって世界のトップグループの仲間いりを果たしたプレイヤーであり、一般的に大礒正嗣と岡本尋とが日本のツートップだと考えられている。一方のCarlos Romaoは2002年にシドニーで行われた世界選手権で優勝を果たしたことで華々しくデビューを果たしたシンデレラボーイであり、底抜けに陽気な巨漢として親しまれているブラジリアンだ。

岡本とRomaoは第1ドラフトを無難に2勝1敗で勝ち上がってきており、この第2ドラフトも同じ調子で切り抜けて最初の関門を突破したいところ。戦前にこのマッチアップに関する相性などについてたずねたところ、Romaoいわく「尋のデッキはビックリ箱」だそうである。岡本自身も「宅内で一番のパニックぶりを露呈してしまったデッキ」と苦笑しており…どんな試合展開となるのか楽しみであるような不安なような。

ちなみに、「ビックリ箱」の正体は青白緑のいわゆるド三色デッキで、対するRomaoはアーティファクト主体の青黒デッキだ。

Game 1

ダイスロールで先行となったのはRomaoなのだが、序盤の盤面で大きくリードすることになったのはラストエンペラーの方ということになる。開幕ターンに《上天の呪文爆弾/AEther Spellbomb》を設置した岡本が続く第2ターンにも《銅のマイア/Copper Myr》を召喚し、第3ターンに4マナ域到達と言うお手本どおりのパターンから《テル=ジラードの流刑者/Tel-Jilad Exile》をプレイして見せたのだった。

一方、3ターン目に《骸骨の破片/Skeleton Shard》を展開したRomaoは続く第4ターン目に《浴びせかけ/Irradiate》を《銅のマイア/Copper Myr》へ。ハンドのクリーチャーが5マナ6マナだらけ。

そんなタップアウト状態のRomaoに対して、岡本は《記憶の仮面/Mask of Memory》を展開。これを《テル=ジラードの流刑者/Tel-Jilad Exile》にすばやく纏わせてレッドゾーンを占拠し、《目録/Catalog》効果を満喫することになる。

この明確なハンドアドバンテージを稼ぎ出す超一流の装備品をなんとかしなければならないRomaoは、とりあえず5ターン目に《ピューターのゴーレム/Pewter Golem》を展開。これで次ターンの岡本の《テル=ジラードの流刑者/Tel-Jilad Exile》のアタックをチャンプブロックして《記憶の仮面/Mask of Memory》起動を防ぐことにした。もちろん、《骸骨の破片/Skeleton Shard》で拾ってやる前提のプレイだ。

岡本はこの戦闘を再生能力によって一方的に勝利し、その戦闘後に《ニューロックのスパイ/Neurok Spy》を召喚した。とうとう《記憶の仮面/Mask of Memory》はアンブロッカブルという回避能力を得ることとなり、アドバンテージ製造機の完成系ともいうべきパーマネントが作り出されることとなったのだ。…こうなってしまうと岡本のやりたい放題となるのは明白である。

運良く除去魔法の魔の手を逃れた岡本尋はこの《目録/Catalog》マシンを濫用。これによって2体目の《ニューロックのスパイ/Neurok Spy》と《空狩人の巡回兵/Skyhunter Patrol》というダメージクロックを調達し、地上を《テル=ジラードのトロール/Trolls of Tel-Jilad》でかためての完璧な勝利をおさめてみせたのだった。

岡本 尋 -1

Game 2

何とか挽回したいCarlos Romaoは当然先行を選び、ここで素晴らしいオープニングハンドとめぐりあうことになった。2ターン目に《銀のマイア/Silver Myr》展開から3ターン目に《物読み/Thoughtcast》をプレイしてドロー2。ここでハンドに黒い除去スペルを引き込んでくることが出来たのだった。

好調そうなRomaoが4ターン目に《兵士の模造品/Soldier Replica》を展開したところで、岡本もこの試合では最初のノンランド・パーマネントとなる《テル=ジラードの流刑者/Tel-Jilad Exile》を召喚。Romaoが《マラカイトのゴーレム》をRomaoが呼び出した返しでは…環境を代表するトップレア、《腐食ナメクジ/Molder Slug》を召喚してプレイグラウンドに大きなインパクトを与えた。

しかし、Romaoは即座に《腐食ナメクジ/Molder Slug》と《テル=ジラードの流刑者/Tel-Jilad Exile》を《恐怖/Terror》と《浴びせかけ/Irradiate》によって除去して見せる。こうして障害が取り除かれてしまえば、なにかとデクノボウとなってしまいがちなこの5/3クリーチャーも一級品のダメージクロックになるのだ。

なんとか岡本も《上天の呪文爆弾/AEther Spellbomb》で《マラカイトのゴーレム》をバウンスして時間を稼ぎ、《発見の旅路/Journey of Discovery》でデッキを圧縮して次なるドローにかけたのだが、この5/3クリーチャーへの解答にはなかなか辿りつけない。

それでも岡本は《空狩人の巡回兵/Skyhunter Patrol》を召喚してRomaoが次に展開してきた《ピューターのゴーレム/Pewter Golem》に睨みをきかせたわけだったが…これも2枚目の《浴びせかけ/Irradiate》によって即座に破壊されてしまう。

かくて、Romaoが意趣返しといわんばかりに星を取り返して見せたのだった。

Carlos Romao -1, 岡本 尋 -1

Game 3

仕切りなおしとなった3戦目。岡本は先行を選択して初手をキープすると、Romaoが渋面にてマリガン宣言。果たして追い風は岡本に吹いているのだろうか。

好ハンドからスタートした岡本尋が2ターン目に《団結のタリスマン/Talisman of Unity》を設置するという立ち上がりを見せ、対するCarlos Romaoも《鉛のマイア/Leaden Myr》でマナの展開スピードでは一歩も引かないという最序盤。ここから岡本は3ターン目に4マナで《空狩人の巡回兵/Skyhunter Patrol》を召喚し、一方のRomaoも親和にて《物読み/Thoughtcast》をプレイという具合にハンドを回復させたのだった。

続く4ターン目に岡本は《レオニンの居衛/Leonin Den-Guard》を召喚してから《空狩人の巡回兵/Skyhunter Patrol》でアタックし、願いを込めてデッキ圧縮の《発見の旅路/Journey of Discovery》。対してRomaoは《金属ガエル/Frogmite》を展開しただけでターンを返してくる。しかし、ここから岡本はマナソースばかりという悲惨なドローゾーンに突入してしまうのである…。

そんな岡本は《空狩人の巡回兵/Skyhunter Patrol》でアタックしつつ、《彩色の宝球/Chromatic Sphere》をキャントリップしてとにかく次なる一枚のドローにかける。…のだが、むなしくマナバーン。対するRomaoは《マラカイトのゴーレム/Malachite Golem》をトップデッキ。岡本もこのゴーレムをなんとか虎の子の《忍び寄るカビ/Creeping Mold》で葬り去ったのだが…次なるRomaoのドローが《ピューターのゴーレム/Pewter Golem》だったりしてしまう。

こうなると岡本の心の支えは淡々と2点ずつダメージを与えている《空狩人の巡回兵/Skyhunter Patrol》ということになるわけだが、ここでRomaoは《浴びせかけ/Irradiate》によってうるさいハエを見事に叩き落してみせる。こうなると岡本はイイトコなしとなってしまう。

とにもかくにも肝心なところで土地ばかりをドローしてしまった岡本。ここで彼は最後の望みをかけて《光明の天使/Luminous Angel》をプレイグラウンドへと送り出した。…これでダメなら、もうどうしようもない。

…そして、Carlos Romaoは《強奪する悪魔/Reiver Demon》を召喚したのだった。

Carlos Romao -2, 岡本 尋 -1

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