ラウンド 4: Jens Thoren vs. Brian Kibler

更新日 Event Coverage on 2003年 8月 6日

By Koichiro Maki

 現在のInvitationalディフェンディングチャンピオンである Jens Thoren。近い将来、彼を模したカードが何れかのセットに登場するはずであり、そうなれば彼の人物像は世界中のプレイヤーにとってもっと身近になるだろう。Thoren は極めて温厚な人物として知られ、ゲーム中もその動じぬ表情からは情報を得る事が非常に難しい。
 対する Kibler はもっとアッパー系のデュエリスト。常にヘッドフォンと共に行動し、試合中も聞いているわけでは無いのに陽気なリズムで卓上の空気を頭で刻む。Kibler の表情は変化に富み、シグナルをシグナルで覆い隠すタイプのプレイヤーだ。

 好対照な二人のプレイヤー。使用するデッキも Thoren がゴブリンなら Kibler は黒白コントロールと対照的。

Game 1

 最初のアクションを取ったのは、Kibler。《陰謀団式療法/Cabal Therapy》を使用すると、間髪入れずカードを指定する。

 《ゴブリンの戦長/Goblin Warchief
 
 Thoren の手札から戦長が出番前に退場していく。その後も Kibler はゲームのテンポを握ったままスピードを緩めない。《ゴブリンの群衆追い/Goblin Piledriver》には《燻し/Smother》を、二枚目の《陰謀団の取調官/Cabal Interrogator》で先ほど確認済みの《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》を、ようやく Thoren が赤赤赤1で攻撃したかと思えば、それには《チェイナーの布告/Chainer's Edict》を。

 そして、一枚ずつゴブリンが墓に並んだところで《消えないこだま/Haunting Echoes》。
 
 序盤こそが全てのゴブリンデッキ、それに黒を加えて腰を持たせたのがゴブリン招集デッキであるが、Thoren のそれはスピードを追求した赤単ヴァージョン。しかし、《消えないこだま/Haunting Echoes》によってずたぼろの粉みじんにされてしまったデッキは彼の要求に応える事が出来ない。

 そのまま Kibler は《正義の命令/Decree of Justice》へと繋ぎ、ポールトゥフィニッシュで一戦目をものにする。

Jens -0 Brian -1

Game 2

 コントロールによる電撃戦。一戦目こそお株を奪われてしまった Thoren だが、ここはなんとしても星を戻したいところ。その手札には全ての必要とされるゴブリンが姿を見せた。見せすぎた。幾らゴブリンが居ようとも、土地が無くては何が何やら。だが、Thoren は特に表情を変えることなく静かにマリガンを宣言する。
 逆に Kibler は 1 ゲーム同様に鼻息荒めのままキープを宣言。
 
 Thoren の展開は《スカークの探鉱者/Skirk Prospector》から二匹目という極めて地味なものだったが、それ以上の地味マスターが Kibler 。

 沼、そして次においたのが《邪神の寺院/Temple of the False God》。
 
 その隙を Thoren は逃さない。二体の《スカークの探鉱者/Skirk Prospector》で攻撃を終えると、そのままマナへと転じ、《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》を召還する。

 Kibler はそこからディスカードを始め...
 
 負ける時も電撃戦。
 
Jens -1, Brian -1

Game 3

 全く表情を変えない Thoren 、今回も鼻息荒く初手を取る手つきも覚束ない Kibler。この精神状態の違いはゲームにどう反映するだろうか。

 このゲーム初めて Thoren は展開に恵まれる。Kiblerが平地平地平地と黒マナの無い状況なのに対して、《ゴブリンのそり乗り/Goblin Sledder》から《ゴブリンの戦長/Goblin Warchief》へと繋ぐ。

 だが、Kiblerがここから盛り返す。初めての沼をセットすると、必殺の《法の領域/Sphere of Law》をセット。これにより全ての赤いダメージソースは 2 点軽減されてしまうわけで、Thoren の攻撃手段は大きく数を減らされてしまう。

 この返しで Thoren には二通りの選択肢が存在した。《ゴブリンのうすのろ/Goblin Goon》で四点のダメージを入れるか、既に用をなさないゴブリン共を《つつき這い虫/Clickslither》の餌とするか。

 Thoren は前者を選び、4 点のダメージを入れる。だが、この一瞬の思考時間を Kibler は見逃さない。すかさず《陰謀団式療法/Cabal Therapy》を使用し、Thoren の手札から《つつき這い虫/Clickslither》を叩き落とす。この辺りの機微はさすがだ。

 こうなると一人勝手にトップギアの Kibler は止まらない。並んだところを《神の怒り/Wrath of God》で一網打尽し、一生懸命 Thoren が立て直すとやっぱりそこには《神の怒り/Wrath of God》。そして Thoren の攻め手が完全に種切れとなったところでやっぱり鼻息荒く《正義の命令/Decree of Justice》からエンジェルトークンを量産する。

 静と動の試合は、ひとまずのところ動の勝利に。
 
Final Results:Jens-1 , Brian-2

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