荒堀「もう、古の栄光ですよ」
と、自嘲気味に話す荒堀。GP仙台でのブレイクから丸4年近くになるが、それでもGPチャンプという栄光が色褪せる事は無い。Bye 0から4連勝のテーブルに着くには、相応の運と実力を兼ね備えていなければ、やはり出来ない事なのだから。しかも、その目には力が失われていない。相当に今日のシールドデッキに自信を持っている証拠だろう。
対する吉川。本来はジャッジ・ライターという立場であるが、リミテッドのGPやPTQには積極的に参加する生粋のリミテッダーだ。PT横浜、PTアムステルダム出場が裏付けるように、本業(?)を投げ打っての戦いに、意気込みは充分過ぎるほど感じる。
しかし。
吉川「……デッキ晒されるの、マジ恥ずかしいんですけど」
荒堀「もう帰りたいですよ、ツライですよー、体力的に。まだ半分ですよー」
両者、すごい勢いでグチのこぼし合い。
デッキは吉川が黒緑+《手の檻/Cage of Hands》、荒堀が白黒のビートダウンだが、話を聞くと吉川はデッキ構築に失敗したとの事で、サイドボードで青に変わる事を既に公言している。荒堀の方は、2マナ圏からマナカーブを描いて展開した上での《義理に縛られし者、長雄/Nagao, Bound by Honor》《武野の大小、正守/Oathkeeper, Takeno's Daisho》が強烈だ。
Game 1
先攻は荒堀。両者キープの宣言から、吉川の《泥穿ち/Soilshaper》がゲームの初動。荒堀の《鼠の浪人/Nezumi Ronin》がまずは序盤戦の主となり、《狐の癒し手/Kitsune Healer》がさらに強固にする。これに対して吉川も《汚れ/Befoul》で《狐の癒し手/Kitsune Healer》を除去し、返しで荒堀が《つぶやく神/Gibbering Kami》を召喚すれば、返す刀で《刻みを継ぐもの/Burr Grafter》のプレイでクリーチャー化した《森/Forest》が走り出す。
ノーガード戦法で殴りあう両者。非常に速い展開でゲームは流れていくが、荒堀が《侍の処罰者/Samurai Enforcers》を召喚すると均衡は一気に崩れ始める。吉川の手札には《貪る強欲/Devouring Greed》《木霊の力/Kodama's Might》《生網明神/Myojin of Life's Web》。土地は6枚。
荒堀の全軍攻撃に対して、《木霊の力/Kodama's Might》付きの《泥穿ち/Soilshaper》とクリーチャー化した土地、そして《刻みを継ぐもの/Burr Grafter》が《鼠の浪人/Nezumi Ronin》《侍の処罰者/Samurai Enforcers》を退けるが、テンポ良く《希望の盗人/Thief of Hope》《古の法の神/Kami of Ancient Law》と攻撃要員を追加し、対する吉川のクリーチャーが《鼠の殺し屋/Nezumi Cutthroat》《悪逆な大峨/Villainous Ogre》と相打ち要員にすらならない状況。
素早い攻めで、あっという間に荒堀が先勝して見せた。
吉川 0-1 荒堀
Game 2
再び両者キープを宣言。緑から青にシェイプチェンジした吉川が《川の海神/River Kaijin》をプレイすれば、荒堀は《手かせ/Shackles》をそれに。負けじと吉川が《鼠の殺し屋/Nezumi Cutthroat》を戦線に送り込んだら、返しの荒堀のクリーチャーは、環境最強クラスの呼び声高い《義理に縛られし者、長雄/Nagao, Bound by Honor》。
吉川の考えとすれば「今のところ荒堀の陣営に取り巻きの侍はいない。《義理に縛られし者、長雄/Nagao, Bound by Honor》が単騎のうちに押し切ろう」というところか。《百爪の神/Hundred-Talon Kami》《鼠の殺し屋/Nezumi Cutthroat》で攻め立て、《空民の学者/Soratami Savant》を追加する。
しかし、《空民の学者/Soratami Savant》は速やかに《肉体の奪取/Rend Flesh》で葬られ、制空権を独占していた《百爪の神/Hundred-Talon Kami》は、《つぶやく神/Gibbering Kami》+《不退転の意志/Indomitable Will》で除去されようかという所、《忌まわしい笑い/Hideous Laughter》で自分の《鼠の殺し屋/Nezumi Cutthroat》ごと《つぶやく神/Gibbering Kami》を除去する。
が、残った《義理に縛られし者、長雄/Nagao, Bound by Honor》はやっぱり強かった。
吉川 0-2 荒堀
Results : Winner is GP Sendai Champion !!!